著者
室住 正世 中村 精次 横山 裕之 茶木 一寿 津谷 直樹 福田 薫
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.759-765, 1986-08-05
被引用文献数
1

^<107>Ag,^<116>Cd,^<65>Cu,^<61>Ni,^<296>Pb,^<203>Tl,^<68>Znの7安定同位体をスパイク(標準添加法で使用するトレーサー)として用いる水中の銀,カドミウム,銅,ニッケル,鉛,タリウム,亜鉛の同位体希釈表面電離質量分析法による同時定量法について報告する.水とは水道水,蒸留水,サブボイリング蒸留法によって得た純水で,各成分の濃度は10^<-6>g kg^<-1>ないし10^<-11>g kg^<-1>である.検出限界は成分によって相違があるが,10^<-12>gないし10^<-15>gであり,^<109>Ag/^<197>Ag,^<114>Cd/^<116>Cd,^<63>Cu/^<65>Cu,^<58>Ni/^<61>Ni,^<208>Pb/^<296>Pb,^<295>Tl/^<203>Tl,^<66>Zn/^<68>Znの測定精度は9回以上の繰り返し測定値の相対標準偏差としてスパイクで0.5%,水試料では1%であった.この方法は単に水試料に限らず無機材料一般に応用できるが,ここでは超微量分析の見地から述べる.
著者
栗本 桂二 磯島 修 直良 有香 穴田 高 小林 芳友 小林 充治 新井 英雄 高柴 正悟 難波 秀樹 横山 雅之 光田 由可 水島 ゆみ 野村 慶雄 村山 洋二 上田 雅俊 寺西 義浩 藤原 一幸 橋爪 彰子 釜谷 晋平 細山 陽子 上羽 建二 大西 和久 白井 健雄 大橋 哲 東 浩介 木岡 慶文 南林 繁良 田中 真弓 北村 卓也 牧草 一人 山岡 昭 浦口 良治 萩原 さつき 福田 光男 小田 茂 林 成忠 竹蓋 弥 米良 豊常 峯岸 大造 梅田 誠 中元 弘 稲富 洋文 ナロンサック ラーシイシン 野口 俊英 石川 烈
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.191-205, 1988-03-28
被引用文献数
5 2

塩酸ミノサイクリン(MINO,日本レダリー,東京)を用いて歯周炎の局所治療法を確立するための研究を行なってきた。本研究は,MINOを2% (力価)に含有する軟膏製剤(LS-007)を臨床的に用い,その有効性,安全性ならびに有用性をもとに用法を検討したものである。4mm以上のポケットを有する辺縁性歯周炎患者45名の119歯を被験歯とし,LS-007とそのプラセボ,および市販のミノマイシン錠(日本レダリー)を用い,微生物学的および臨床的に用法を検討した。その結果,LS-007の局所投与は歯周病治療において,臨床的有効性,安全性および有用性があると結論した。
著者
宮脇 律郎 松原 聰 横山 一己
出版者
Japan Association of Mineralogical Sciences
雑誌
日本鉱物学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.137, 2003 (Released:2004-07-26)

福島県川俣町水晶山から発見されたイットリウムタンタル酸塩鉱物は、既知の類縁鉱物Formanite-(Y)のようにメタミクト化することなく、明瞭な粉末X線回折を示す(堀・小林,2000)。今回、この鉱物について、EPMAによる定量分析と単結晶X線回折強度データを用いた結晶構造解析を行った。 Y,Ln(ランタニド),TaおよびNdに加えて、本研究では少量のTi、Th、U およびCaが検出された。後方散乱電子像では、試料は均一ではなくラメラ状の組織が観察された。微少部位についてガンドルフィーカメラや四軸自動回折計によりX線回折実験を行ったところ、ウラン含有量の多い部位はX線の回折を与えず、本試料が部分的にメタミクト化されていることが判った。ウラン含有量が少ない結晶質部位の定量分析結果から以下の実験式が得られた:(Y0.78Yb0.06Dy0.04Er0.04Gd0.02Lu0.01Ho0.01Sm0.01Ca0.01Tm0.01Tb0.01U0.01)Σ1.01(Ta0.58Nb0.39Ti0.02)Σ0.99O4。本鉱物は単斜晶系で空間群はP2/aである。最小二乗法で精密化した格子定数は、a = 5.292(2), b = 5.452(2), c = 5.1149(18) Å, β = 95.89(3)°, Z = 2、である。この空間群と格子定数は、合成YTaO4 (Wolten, 1967)と良く一致し、正方晶系のFormanite-(Y)とは一致しない。構造解析は、R1 =0.0340に収れんし、以下の結果が得られた: 席,x y z Ueq;Y 0.2500 0.76342(17) 0.0000 0.0076(2); Ta 0.2500 0.30254(11) 0.5000 0.0088(2); O1 0.4922(10) 0.4360(12) 0.2669(10) 0.0096(11); O2 0.0975(11) 0.0868(11) 0.2514(11) 0.0111(11)。 この解析結果は基本的に合成YTaO4と同じである。ニオブに部分置換されたタンタルの配位は四面体4配位とみなすことができる。一方、希土類元素は酸素により8配位されている。本鉱物の解析結果から計算した平均原子間距離はTa-Oが1.916、Y-Oが2.368 Åで、合成YTaO4と比較するとTaO4四面体に明らかな収縮が見られる。本鉱物は単純にFergusonite-(Y)やFergusonite-β-(Y)のTa置換体とは位置づけず、これまで知られているどの鉱物種にも該当しない。 堀・小林(2000)日本鉱物学会2000年度年会講演要旨集,P08. Wolten, G. M. (1967) Acta Crystallogr., 23, 939
著者
関口 博之 佐野 耕一 横山 哲夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.350-358, 1993-02-25
被引用文献数
35

X線CTやMRIの発達によって,体内の3次元データが容易に得られるようになってきた.3次元データから構成される体内臓器の3次元像は,臓器の3次元形状やその位置関係を把握するのに有用であり,次世代の診断用画像としての期待が高い,しかしその実用化には,3次元像表示速度の向上や3次元インタフェースの実現など,解決すべき問題がなお多く残されている.特にMRIにおいては,表示対象の抽出処理の困難さがMRI3次元像の実用化を妨げる大きな要因となっている.本論文では,3次元像を介した対話型修正操作を3次元領域拡張に組み入れた実用的な抽出処理手法を提案する.本手法を実現するため,抽出過程の3次元モニタリング機能,拡張過程で生ずるはみ出しの自動除去機能を開発した.本手法をいくつかの3次元頭部MRIデータへ適用し,その有効性を確認した.

1 0 0 0 IR 倪瓚論

著者
横山 伊勢雄
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.53(114)-78(89), 1979-03
著者
横山 有紀 田島 清司 深水 康寛 柿川 宏 村上 要 内山 長司 小園 凱夫
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.1006-1012, 1992-11-25
被引用文献数
15 1

生体への安全性から, 当講座では純TiおよびTi-6Al-4V合金の既製ポストとしての適応性を検討しており, 第1報では機械的性質においてTi-6Al-4V合金がNi-Cr合金, 18-8ステンレス鋼ならびに純Tiよりも優れた金属材料であること, 第2報では, 24時間の細胞毒性試験により純Ti, Ti-6Al-4V合金の成分金属は溶出せず細胞に毒性を示さないことを明らかにした.本報ではさらに長期間での細胞増殖への影響を調べた.Ni-Cr合金および18-8ステンレス鋼既製ポストでは, Ag合金を鋳接することによって細胞増殖を顕著に抑制しており, これはポストからの成分元素の溶出が促進されていたことに基因していた.一方, 純Ti, Ti-6Al-4V合金ポストでもAg合金を鋳接した場合は細胞増殖を抑制していたが, 純TiポストからのTiの溶出は全くみられず, Ti-6Al-4V合金ポストからはわずかなAlの溶出だけであり, 細胞に及ぼした増殖抑制傾向はAg合金によるものであった.これらのポストは1カ月でも毒性を最小限に抑えられる生体適合性に優れた金属材料であることがわかった.
著者
横山 芳博
出版者
福井県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

これまで魚類コラーゲンの架橋に関する研究は少なく、その架橋形成機構は不明である。リジルオキシダーゼ(LOX)およびその関連タンパク質[リジルオキシターゼ様タンパク質:LOX-like(LOXL)、LOXL2、LOXL3およびLOXL4]は、コラーゲンのリジンおよびヒドロキシリジン残基の酸化的脱アミノ反応を触媒することにより、コラーゲン分子間架橋形成の初発反応を担うと考えられている。本研究では、トラフグを用いて、9つのLOXファミリー分子が存在することおよびそれらの一次構造を明らかにするとともに、それらの発現・機能特性を解明した。
著者
打田 昇太郎 横山 繁盛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.96, pp.7-11, 2009-06-12

近年、M2Mと呼ばれる分野が、現在の組み込みシステムの抱えている問題を解決する手段として、注目を集めてきている。こうした中登場した世界初のJava Chipにより、組み込み分野にJavaという新たな道が開いた。本研究では、実際にJava Chipを使ってM2Mシステムを開発することをとおして、M2Mについての知識と理解を深め、次世代組み込み技術の可能性を探る。
著者
田辺 誠一 山口 雄三 横山 俊昭 高木 武夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.51, no.464, pp.1147-1156, 1985-04-25

高比速度フランシス水車ランナの出口流れを非定常流れ計測用のピトー管を使って測定し,ランナ出口部におけるベーン間の流れのようすを明らかにした.特に,油膜流跡実験結果と対比させて検討することにより,ランナベーンの後流部やベーン負圧面に逆流が発生した時の流れのようすを明らかにした.
著者
神田 学 森脇 亮 横山 仁
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.44, no.10, pp.723-731, 1997-10-31
参考文献数
21
被引用文献数
10

明治神宮で行われた集中観測データを森林環境気象モデルに同化させ, 神宮の森の気候緩和機能と大気浄化機能が定量的に評価された. その結果以下の結論が得られた. 1) 数点のポロメーター計測データから未知パラメータを非線形回帰させた気孔コンダクタンスモデルは, 気象学的測定から得られた群落気孔コンダクタンスの傾向をよく表現した. 2 )この気孔特性を森林環境気象モデル (NEO-SPAM2) に同化させて熱収支計算を行ったところ, 実測値を良好に再現した. 3) 神宮の森の気候緩和機能を大きく左右する植物の活性度 (気孔コンダクタンス) は, 樹冠部ほど大きく, 下方へ向かうほど減少している. また植物の活性度は午前中の早い時間帯に最も盛んであることが示された. 4) 本モデルを用いて, 神宮の森における汚染物質吸収量 (鉛直下向きフラックス) を算定したところ, その日中の平均値は, 観測結果と定量的によく一致した. またピーク時のNO_2フラックスを神宮の森全体の面積に換算すると, 乗用車93台分が排出するNO_2量に相当することが明らかとなった. 5 ) また汚染物質吸収は早朝に効率的に行われること, 樹冠付近の葉への吸収が活発なことなど, 観測で得られなかった大気浄化の時空間変動特性が示された.