著者
永田 雅
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.43-57, 1993-02-25 (Released:2008-01-31)
参考文献数
42
被引用文献数
43 42

高解像度3重ネスティングの静力学近似数値モデルによって、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)に沿って発達するメソβスケールの渦列がうまくシミュレートされた。再現された重要な特徴には、直径数1Okmの「目」に似た構造と、それを取り巻くスパイラル状の上昇流の帯が含まれている。再現された渦列は最初、JPCZに沿う1O-3s-1のオーダーの正の渦度が集中した帯の折れ曲がりとして現れる。その折れ曲がりが次第に鋭くなっていき、4-8時間のうちに、ついにはその渦度の帯の谷が巻き込んで、乾いた目とスパイラル状の上昇流の帯を伴った、気圧偏差2-4hPaのメソβスケールの低気圧を形成する。この目および近接した湿った上昇流域は暖気核で特徴づけられる。シミュレートされた渦の、空間スケールと発達の時間スケールの理論との一致、及び、エネルギー論による解析は、渦の主要な発達機構としてバロトロピックシアー不安定を示している。
著者
村山 信雄 田村 一朗 永田 雅彦
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.157-159, 2006 (Released:2006-10-12)
参考文献数
9

5歳齢,雌のキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルに,眼囲,口囲,肘,踵,肉球,陰部周囲におよぶ角化性皮疹が生じた。発症に先行して,出産と食餌変更があった。病理組織学的検査で毛漏斗部におよぶ錯角化と著しい表皮肥厚を認め,一部に浮腫がみられた。真皮乳頭では多形核球や単核球の浸潤が観察された。血液検査,甲状腺ホルモン検査,血清アレルギー検査で特記すべき異常はみられなかった。以上より亜鉛反応性皮膚症と診断した。亜鉛製剤の内服後角化の改善を認めたが痒みは持続し,前医にて単独投与では奏効しなかったプレドニゾロンの内服を併用したところ皮疹は消退した。寛解後亜鉛補充療法もステロイドも必要としなかった。自験例が本症の好発犬種ではないことから,病因として食餌による一時的な亜鉛吸収傷害が予想された。
著者
鳥飼 和史 星野 友哉 永田 雅彦
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.17-20, 2022 (Released:2022-03-12)
参考文献数
11

5ヶ月齢,メスのボルゾイの腹部に境界明瞭な淡紅色毛包性色素斑を左右対称性に認めた。病変部の組織生検により脂腺の増生とともに脈管拡張が観察された。臨床的および組織学的に病変は成長とともに消退し,再発はなかった。その病態として成長期内分泌系の関与を推察した。
著者
神谷 昌孝 永田 雅乙 滝口 智子
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.378, pp.58-60, 2006-12

日本料理界を代表する一人。伝統を守りながら、新しい技術や味にも挑戦していく。常に手帳を持ち歩き、料理のアイデアなどを記す努力家の言葉は、どれも核心を突いていた。聞き手=永田雅乙永田:神谷さんはご自分の日本料理店で、寿司やそばも提供されていますね。その辺の理由や、こだわりから聞かせてもらえますか。
著者
陳 建一 永田 雅乙 滝口 智子
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.372, pp.72-74, 2006-07

抜群の知名度を誇る「料理の鉄人」にとっても、人を育てる難しさは格別。経営者の立場で気付いたのは、コミュニケーションの大切さだった。
著者
田村 暉昭 永田 雅乙 滝口 智子
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.377, pp.62-64, 2006-11

3代続く老舗の「つきぢ田村」では、スタッフは今でも住み込み勤務。日本料理の伝統を守り続ける主は、日本人が正しい味覚を失いつつある現状に危機感を募らせ、食育の大切さを訴える。聞き手=永田雅乙永田:田村さんは後進に伝えたいことがたくさんあるとか。田村:そう。現代の若者に声を大にして言いたいことがたくさんあります。
著者
壇 和弘 阿萬 誉 本間 素子 永田 雅靖 山下 市二
出版者
japan association of food preservation scientists
雑誌
日本食品低温保蔵学会誌 (ISSN:09147675)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.133-138, 1996-08-30 (Released:2011-05-20)
参考文献数
15

野菜の品種変遷による品質の変化を明らかにするために, トマトおよびピーマンについて果実の品質と品種の関係を調査した。トマト果実の糖含量は新しい品種ほど高い傾向が認めら礼甘い品種へ変遷してきたことが推察された。ピーマン果実の糖含量は新しい品種で低い傾向が認めら礼また, 糖組成にも違いが認められた。トマト果実のアスコルビン酸含量は品種により大きく異なったが新しい品種でやや低くなる傾向が認められた。ピーマン果実のアスコルビン酸含量は新しい品種で低くなる傾向が顕著であった。凍結乾燥果実から水溶性抽出液を調製し, Salnzonella typhimurium TA 98およびTA100を用いたAmes試験でTrp-P-2の変異原性におよぼす抑制効果を調べた。その結果試験したトマトおよびピーマン全ての品種でTrp-P-2の変異原性に対する抑制効果が認められた。しかし, 抑制効果の程度と品種の変遷との関係は明らかではなかった。本研究の一部は第40回日本食品低温保蔵学会秋季大会および日本食品科学工学会第42回大会において発表した。
著者
永田 雅彦 柴田 久美子 入交 眞巳 Luescher Andrew U
出版者
Japanese Society of Veterinary Dermatology
雑誌
獣医皮膚科臨床 (ISSN:13418017)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.13-16, 2001

アレルギー性皮膚疾患と診断されていた猫2例に精神的要因の関与を認めた。1例目は10カ月齢, 雌のラグドールで, 3カ月齢より舐性行動や過敏症候群がみられた。アレルギーが疑われたが種々のアレルゲン回避で改善がなく, 精神療法と塩酸フルオキセチンなどで略治したことから精神的要因の関与が示唆された。2例目は4歳齢, 避妊雌の雑種猫で, 1年前より非定型的な好酸球性肉芽腫がみられた。初発時にノミ寄生と皮膚炎がみられたがノミ防除で改善せず, 複数のアレルギーを考慮した。除去食も有効であったが腹部の対称性脱毛が持続し, 精神療法と塩酸フルオキセチンなどで略治したことから精神的要因の関与が示唆された。
著者
周藤 行則 周藤 明美 清水 篤 石河 晃 永田 雅彦
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.121-123, 2005 (Released:2006-10-27)
参考文献数
8

5歳齢, 雄のミニチュア・ダックスフントに皮膚の過伸展と脆弱性がみられた。頚部背側の皮膚伸展指数は20.9%と著しい高値を示した。皮膚生検で真皮結合織は粗で, 電子顕微鏡検査では細線維束の太さや形態の不均一が観察された。以上より, エーラス・ダンロス症候群と診断した。姑息的ながらビタミンCの経口投与を実施したが, 皮膚の脆弱性は次第に悪化した。
著者
壇 和弘 永田 雅靖 山下 市二
出版者
japan association of food preservation scientists
雑誌
日本食品低温保蔵学会誌 (ISSN:09147675)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.127-132, 1995-08-31 (Released:2011-05-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1

青果物の呼吸におよぼす低酸素の影響を調べるためにナス, トマト, ピーマン, キュウリ, ソラマメ, エンドウ, ダイコン, ニンジン, ハクサイの呼吸量を空気下および酸素濃度1%, 4%, 7%, 10%環境下で測定した。低酸炭環境下における各種野菜の呼吸量は, 先に開発したガス分離膜方式修整空気システム (GSM-MAS) ・CO2発生量測定装置およびPSA (Pressureswingadsorption) 方式修整空気システム (PSA-MAS) ・CO2発生量測定装置を用い, 試料が排出する二酸化炭素の割合を測定して求めた。供試した全ての野菜において雰囲気中の酸炭濃度を低下させると数時間以内に呼吸の低下が始まり, 空気下に比べ低酸炭環境下では呼吸量が抑制された。ナスおよびニンジンでは雰囲気中の酸素濃度と呼吸量の間に比例関係が認められ, 酸素濃度を低下させると空気下に比べ呼吸量は明らかに減少した。しかし, その他の野菜では酸炭濃度が7%以上の条件下では呼吸の抑制程度は小さく, 酸素濃度7%以下の環境下において酸素濃度の低下とともに明らかな呼吸の減少が認められた。
著者
川村 力 花山 耕三 永田 雅章 亀井 敦行
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.416-420, 1988-05-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
20

視床出血後hyperkinésie volitionnelle (HV)を呈しクロナゼパムが著効した3症例を経験した. 視床出血後のHVの報告は本邦では他に1例のみと少ないが, 全例出血後ある期間を経てHVが出現している. 同様のことがpalatal myoclonusでもしられ, 一つの仮説として血管障害後のdentatorubroolivary系におけるdenervation supersensitivityが想定されている. そこで視床出血後, 視床腹中間核に経時的にdenervation supersensitivityが生じ, HVを発現させたものと考えられた.
著者
道場 六三郎 永田 雅乙 滝口 智子
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.373, pp.58-60, 2006-08

言わずと知れた「和の鉄人」であり、「現代の名工」。失敗を経験しながら、第一人者に上りつめた生粋の料理人が、後進に伝えたいこととは……。聞き手=永田雅乙永田:道場さんは20代の若さで「赤坂 常磐家」の料理長を務めたわけですが、当時としては大変なことだったそうですね。
著者
小林 準 赤星 和人 永田 雅章 名波 美代子 境 哲生 近藤 広陸 片山 英紀 松野 大樹 伊藤 修一 萩原 朋尚 高梨 晃
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.A1047, 2005

【目的】近年「健康日本21」の推進が唱えられ、平成15年5月からは健康増進法も施行された。ヘルスプロモーションへの関心が高まる中で、我々、理学療法士の健康増進に対する役割もますます重要性が高まるものと考えられる。今回、日頃の理学療法場面で運動療法を指導する立場にある理学療法士と、日頃はデスクワークが多い事務職員との安静時及び運動時における換気反応について比較検討を行ったので報告する。<BR>【対象および方法】対象は健康な理学療法士の女性10名と事務職員の女性10名の合計20名であった。実験の前には趣旨を説明して同意を得て行った。年齢、体重、身長は理学療法士群はそれぞれ29.6±4.8歳、161.6±4.0 cm、と54.3±5.1 kg であった。一方事務職員群はそれぞれ 32.5±4.1歳、159.5±7.2 cm、と52.6±7.2 kgであった。測定にはコスメデ社製「テレメトリー式呼吸代謝計測装置K4システム」を用いて、呼気ガス中の酸素摂取量(VO2)、炭酸ガス排出量(VCO2)、呼吸商(RQ)、および心拍数(HR)を計測した。測定方法としては、充分な安静時間の後、更に3~4分間程のオルゴールによる安静時間と3~4分間程の132拍/分のワールドベストヒット曲に合わせて、以下に挙げた2種類の体操を立位にて行った。(1)手を頭上に組んで体幹の側屈、(2)全身運動のリズムダンス。そしてエルゴメーター運動負荷テストも行った。データの統計的検討にはt検定を用いて有意水準を5%とした。<BR>【結果】1,事務職と理学療法士における安静時VO2、最大酸素摂取量(maxVO2)、嫌気性代謝閾値(AT)の比較;安静時VO2、maxVO2、ATとも理学療法士群は高い値を示しmaxVO2とATは、42.5±4.9と19.0±3.1 ml/min/kg であった。安静時VO2とATで有意の差を認めた。maxVO2では理学療法士群の方が高い値を示したが、有意差は認めなかった。2,体操(1)(2)におけるVO2の比較;体操(1)(2)で理学療法士群がともに20.3±3.4と21.0±2.3 ml/min/kgでVO2の高い傾向はあったが、統計的には事務職と理学療法士群での有意差を認めなかった。<BR>【考察】一般的に嫌気性代謝閾値(AT)は、日常の運動能力と等価ではないが、自覚症状を伴わず生活の大半で行っている運動を反映する評価指標として適していることが指摘されている。今回の結果も、日頃、体を動かすことの多い理学療法士が、安静時VO2及びATの値が高くなったことにつながったものと考えられた。「法を説く者、その実践者たれ!」という言葉があるように、健康増進に関心の高まってきている昨今、ますます我々理学療法士自身の体力強化の重要性と同時に、デスクワークの多い事務職におけるヘルスプロモーションの必要性が伺われた。
著者
落合 務 永田 雅乙 滝口 智子
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.374, pp.66-68, 2006-09

「日本一予約の取りにくい店」のオーナーとして有名なシェフにも、お客が入らなくて苦労した時期があった! その時、彼の目を覚まさせてくれた一言とは……。聞き手=永田雅乙永田:元々、フレンチのシェフだった落合さんが、イタリアンの「グラナータ」の調理長になったのは、イタリア料理ブーム以前のことですよね。落合:そう。