著者
高木 省吾 渡邊 寛 福士 将 天野 憲樹 舩曵 信生 中西 透
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.29, pp.1-8, 2014-02-24

ボランティアコンピューティング (VC) で高い性能を実現するためには,多数の参加者を集める事が重要である.しかし,既存の VC システムでは,参加に際して専用ソフトウェアのインストール等の手間がかかり,参加の障害となっている.そこで本研究では,参加者が Web ブラウザで指定の URL にアクセスするだけで即座に VC に参加することができるような,Web ベースの VC プラットフォームを提案する.提案するプラットフォームでは,PNaCl 等の LLVM 技術を用いることで,C/C++ で記述された計算問題を Web アプリ化し,ブラウザ上で高速に実行することができる.性能評価として,PNaCl を用いて姫野ベンチマークを Web アプリ化した場合,ネィティブアプリと同等の実行性能を実現できることを確認した.In Volunteer Computing (VC) systems, volunteer participants can contribute their idle computing resources by computing a piece of the computation (job) in their idle time. In existing VC systems, participants must put an extra effort, e.g. installing a dedicated software to their computers and register their personal E-mail addresses, which will be barriers to join as a participant. This paper proposes a web-based VC platform, in which participants can join to VC system by just accessing a specified URL with Web browsers. By using LLVM techniques such as PNaCL, VC jobs become convertible as fast-acting Web applications. As the results of our experiments based on Himeno Benchmark, we show that the performance of PNaCl codes on a web browser is equivalent of native one.
著者
渡邊 達也
巻号頁・発行日
2013

Thesis (Ph. D. in Science)--University of Tsukuba, (B), no. 2624, 2013.1.31
著者
坪井 信二 森田 一三 中垣 晴男 内堀 典保 安田 淳 久米 弘 高田 勇夫 渡邊 正臣 小澤 晃
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.222-234, 2003 (Released:2004-09-10)
参考文献数
43
被引用文献数
1

歯 · 口腔の健康を介入維持によりライフスタイルや全身の健康, 精神的健康度が変わるかを知るために本研究を行った. 調査は1998年から3年間の追跡を行った. 対象はA製薬会社の従業員のうち本研究に同意した265名 (男性 : 201名, 女性 : 64名, 平均年齢±S.E. 35.6±0.7歳)で, 口腔状態, 2種類の質問票による質問調査 : The Social Adjustment Scale (以降SASと略す), The Medical Outcomes Study (以降MOSと略す)および栄養調査の3種類について調査を行った. その後層別抽出法により介入群と対照群の2群に分け, 介入群には年2回のスケーリング(歯石除去)および歯科保健指導を, 他方を対照群として3年間追跡した. そして開始年と3年後の状況について, MOS, SAS, 口腔状況, 精神的健康度および栄養状況の結果を比較した. その結果, 1) 歯の状態については, 介入群では, 未処置歯数の減少がみられ, 対照群では処置歯数の増加および未処置歯数の減少がみられた. 歯肉の状態 (CPI)においては, 介入群の方が対照群に比べて健全者の割合 (CPI=0)が高い傾向にあった (p < 0.10). 2) 栄養調査結果では対照群においてエネルギー充足率, 蛋白質充足率, 脂質充足率及び肉 · 魚類充足率の上昇 (p < 0.05)が, また糖質充足率, カリウム充足率, カルシウム充足率, 鉄分充足率も増加する傾向 (p < 0.10)にあったが, その他の栄養素食品群ならびに介入群の全ての充足率には有意な差が認められなかった. 3) MOS中の健康観については調査開始1年後に介入群の方が対照群よりも改善者の増加率が高い, もしくは減少率が低かった. 身体的機能は1年後では大差ない, もしくは介入群の方が若干よくない傾向にあったが, 3年後では介入群の方が対照群よりも改善者の増加率が高い, もしくは減少率が低かった. 身体の痛みについては1年後で介入群の方が減少率が低かった. 社会的尺度については1年後および3年後とも対照群の方が介入群よりも改善者の減少率が低かった. 精神的尺度についても1年後および3年後とも対照群の方が介入群よりも改善者の増加率が高い, もしくは減少率が低かったが, 神経質的な傾向があった. 4) SASについては仕事場での社会的健康度および家庭での社会的健康度とも介入調査1年後には介入群の方が対照群に比較して良好であった. 以上より産業従業員に対してスケーリングや歯科保健指導を行うことにより口腔内が改善され, それが個人のライフスタイルに影響し, 社会的役割達成指標は向上, 健康に対する価値観も向上し, 健康的な社会生活をおくることができるものと結論される.
著者
渡邊 隆彌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.283, pp.17-22, 2007-10-18

SAWエラスティックコンボルバは、スペクトラム拡散通信方式におけるCommunicationsやSatellite Navigation Systemsにおける重要な信号処理プロセッサである。スペクトラム拡散方式は、変調信号の秘匿性、妨害波・干渉波排除能力、測距能力を有していることから究極のナビゲーションシステムとして、さらにはCDMA通信へ適用されるようになっている。この理由はデバイス面から見ると、同期捕捉がSAWコンボルバで簡単に実現できるようになったことが大きい。具体的には、SAWコンボルバは、受動素子で性能が安定しており拡散方式によって使用が限定されず、高速に拡散符号の変更ができ、高速移動体間情報系にも適用できることにある。CDMA通信やSatellite Navigation Systemsから要求されるシステム仕様に関するSAWエラスティックコンボルバを材料、デバイス構造、システムシュミレーションから検討し、帯域幅10MHz、相関時間100μsのSAWコンボルバアレーを提案している。
著者
卯城 祐司 中川 知佳子 森本 由子 土方 裕子 渡邊 芙裕美 甲斐 あかり
出版者
全国英語教育学会
雑誌
ARELE : annual review of English language education in Japan (ISSN:13448560)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.201-210, 2008-03

There has been much research conducted to compare open-ended and multiple-choice tests from the viewpoints of construct and difficulty. However, almost no studies have examined the effects of question types in relation to test formats. Through two experiments, this study investigated how question types influence the difficulty of these two test formats. The results of Experiment 1 showed that question types affected item difficulty in open-ended tests; more specifically, thematic questions were the most difficult, followed by inference questions, and paraphrase questions were the easiest. In contrast, the result of Experiment 2, in which the same tests were conducted in the multiple-choice test format, revealed that item difficulty did not differ significantly by question type. In addition, we found that predictability of the results of the multiple-choice test was low compared to the open-ended test. Comparison of these two experiments suggested the importance of choice in the multiple-choice test. Close examination of choices indicated that overlap of words in correct choices and the text influenced the item difficulty.
著者
渡邊 敦子
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (ヒューマン・ケア科学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (甲第6565号)
著者
渡邊淳司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.39, pp.47-51, 2006-05-04
被引用文献数
2

本稿では「知覚体験を拡大させる」という言葉を,普段見えている,普段感じている世界がより豊かに,より深く感じられるようになるという意味で使用する.筆者は人間の知覚特性を利用したインタフェース・芸術表現の研究発表を通じて,人間の知覚世界の豊かさ・深みを表現できたらと考えている.我々人間は計測機械のように,世界を観測しているのではなく,興味の対象に対して眼球を動かし,耳を澄まし,手を伸ばすことで,視覚,聴覚,触覚から,情報を得て,頭の中にひとつの世界を構築している.しかし,普段このような行動を意識することは少ない(例えば,日常生活において自分自身の眼球運動を意識することは殆どない).これまで筆者らは,この能動的な探索行動を利用したインタフェース,芸術表現の研究を行ってきた.具体的には,視覚においてはサッカードと呼ばれる探索眼球運動を,聴覚においてはカクテルパーティ効果と呼ばれる聴覚の特性を,触覚においては物体表面をなぞる動作を利用した情報提示インタフェースを開発し,それを利用した芸術作品の制作を行った.本稿ではそれぞれの概要について述べる.To enhance human perceptiveness means that human beings get to feel their surrounding environments more sensitively and deeply. Author has been intended to have people realize the affluence of their perceptional worlds throughout the presentation of the interfaces and artistic expressions, which are based on the perceptive insight. Human beings don't observe the world as the measurement machines do. They explore the external world by moving their eyes, listening to the sound, and touching objects. They construct the representation of the external world using the obtained information by visual,auditory and tactile sensations. However, they are not conscious of the process of their perceiving the world. For example, they don't care of their own eye movements in daily life. I think that to recognize how they perceive the world can be an approach to enhance human perceptiveness. In order to realize it, we developed perceptive interfaces based on human saccadic eye movements,auditory perceptive features known as Cocktail Party Phenomenon,or exploring finger movements. Then,I executed artworks using the interfaces. In this paper the outlines of the interfaces and artworks are described.
著者
鈴木 貢 寺島 元章 渡邊 坦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.102-102, 2001-11-15

マークアンドスイープ法に基づく固定長セルを対象とした並列ごみ集め(GC)を提案する.従来のGCは印付けと回収が直列的に実施されるのに対し,本GCではそれらが並列に実施される.これによってGCの処理能力が増し,セルを消費する複数のプロセスに対応できる.その特徴は,印付けを行いながら回収を行う「尺取り虫印付け法」と,複数プロセスの効率の良いセルの確保を可能にする「フリーセルのクラスタ化」である.印付けは,スタックを使ったリスト辿り法を用いているので,それに要する時間は使用中セルの個数に比例する.また,本GCでは,従来の印付け回収法では必須であった回収時の印の取り外しを行わない.そして,印付けプロセスと回収プロセスが印をめぐって際どい部分に入ることがほとんどなく,両者は本質的に非同期に稼働しうる.A parallel garbage collector (GC) based on mark-and-sweep method for fixed size cells is presented. It enables parallel running of both marking process and collection process, while previous parallel GCs do not permit such parallel running. With this method, we can get enough high performance GC to support multiple processes which consume cells. The distinguished technical points of this paper are "Inchworm marking" which enables parallel running of marking and collection, and "Clustered free cells" which improves allocation time overhead for multiple mutators. We adopts list traversal method with stack for marking, and the marking process can be completed in a time proportional to the amount of in-use cells. Our GC does not reset the marks of the cells, while others does. The marking process and the collection process rarely enter into critical region for marks, and they essentially can run asynchronously.
著者
立川 史郎 瓜田 元美 渡邊 篤 澤口 勇雄
出版者
東北森林科学会
雑誌
東北森林科学会誌 (ISSN:13421336)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1-6, 2011-05-31

今日わが国では非常に数少なくなった馬搬作業について,2009年1月および2009年11月に宮城県内で調査し,今後における馬搬作業存続の可能性について検討した。木寄せ・積込み作業と荷降ろし作業は全体の作業時間の44〜69%を占め,労働負担の高い作業であった。馬搬作業の搬出功程は搬出距離50〜500mで2.5〜12.0m^3/日であり,小型運材車による搬出功程に匹敵した。搬出路のコーン指数の増加率は深さ20cmまでで14〜34%であったが,同一深さでクローラ式車両は72〜154%,ホイール式車両は48〜74%であり,土壌の締め固めは集材用車両と比較してかなり小さかった。馬搬作業は今後,木寄せ・積込み作業や荷降ろし作業の改善などの技術的課題や後継者問題などの社会的課題が克服されれば,わが国の小規模な搬出現場に適合した環境負荷の少ない搬出方法として,今後も存続の可能性があると結論された。
著者
渡邊 大門
出版者
佛教大学
雑誌
佛教大學大學院紀要 (ISSN:13442422)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.71-84, 2006-03-01

宇喜多氏に関する研究については、直家期を中心にして、既にいくつかの論文が公表されてきた。それらの主要学説は、宇喜多氏が浦上氏の被官人であったか否かという問題をはじめ、宇喜多氏の大名権力がいかなる条件のもとで形成されたか等々、戦国大名論を検討するうえで重要な論点を提示している。近年では、地域権力論・戦国期国衆論に関しても活発な議論が展開されており、宇喜多氏の研究はその好素材であると言えよう。そこで、小稿では能家以前の宇喜多氏-文明-大永年間を中心に-について、発給文書およびその動向を改めて検討し、浦上氏との関係を論じたものである。その結果、宇喜多氏は金岡荘を基盤として領主権を確立しており、浦上氏とは軍事的なレベルなおいて従属にあったことを指摘した。つまり、宇喜多氏は、被官人あるいは家臣として浦上氏配下に組み込まれておらず、領主間の緩やかな提携関係にあったのである。
著者
渡邊 大門
出版者
佛教大学
雑誌
佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 (ISSN:18833985)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.167-182, 2011-03-01

美作国は古くから「境目の地域」と言われており、戦国期以降は尼子氏、毛利氏そして織豊期には織田氏などの大勢力の侵攻をたびたび受けていた。そして、何よりも美作国には、強大な領主権力が存在しなかったことが知られている。南北朝期以降、主に山名氏や赤松氏が守護として任命されたが、その関連史料はほとんど残っていないのが実状である。本稿で述べるとおり、美作国には中小領主が数多く存在し、各地で勢力を保持していた。彼らは判物を発給し、配下の者に知行地を給与するなど、一個の自立した領主であった。その勢力範囲は居城を中心としたごく狭い範囲に限られていたが、交通の要衝に本拠を構え、流通圏や経済圏を掌握したものと考えられる。近年における戦国期の領主権力の研究では、一国あるいは数ケ国を領する大名はもちろんであるが、一郡あるいは数郡程度を領する領主にも注目が集まっている。しかし、美作国ではそれらを下回る一郡以下を領する例が豊富である。そこで、本稿では斎藤氏、芦田氏の事例を中心とし、その所領構成や在地支配また地域社会との関わりを分析することにより、戦国期美作国における中小領主の特質を明らかにすることを目的とする。
著者
石川 悠司 Kang SeongWoon 李 蓮福 PARK GiLark 渡邊 翔太 瀬戸 謙修 小松 聡 浜村 博史 藤田 昌宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.550, pp.43-48, 2007-02-28

電子機器設計の分野では、新製品を市場に早く投入するため設計期間の短縮が強く求められる。この要求に対して、既存の設計を再利用する設計手法は極めて有効である。設計再利用の中で既存設計データベースの果たす役割は大きく、既存設計の仕様を表現する方式は非常に重要である。本研究で提案する仕様表現手法は、XMLベースの表による情報の列挙とUMLベースの直感的な図示を組み合わせることで、設計者が回路ブロックの仕様を理解するのを助ける。さらに、ルールベースの検証手法を導入することで、仕様記述に誤りが入り込む可能性を減らす。また、ケーススタディとして、ロボットの制御回路から取り出した回路ブロックに対して仕様記述を作成した。
著者
石川 悠司 Kang SeongWoon 李 蓮福 PARK GiLark 渡邊 翔太 瀬戸 謙修 小松 聡 浜村 博史 藤田 昌宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.547, pp.43-48, 2007-02-28
被引用文献数
3

電子機器設計の分野では、新製品を市場に早く投入するため設計期間の短縮が強く求められる。この要求に対して、既存の設計を再利用する設計手法は極めて有効である。設計再利用の中で既存設計データベースの果たす役割は大きく、既存設計の仕様を表現する方式は非常に重要である。本研究で提案する仕様表現手法は、XMLベースの表による情報の列挙とUMLベースの直感的な図示を組み合わせることで、設計者が回路ブロックの仕様を理解するのを助ける。さらに、ルールベースの検証手法を導入することで、仕様記述に誤りが入り込む可能性を減らす。また、ケーススタディとして、ロボットの制御回路から取り出した回路ブロックに対して仕様記述を作成した。
著者
村岡 倫 森田 憲司 佐藤 智水 桂華 淳祥 渡邊 久 舩田 善之 渡辺 健哉 井黒 忍 櫻井 智美 松川 節 宮澤 知之 松田 孝一
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18

研究期間中に、ニューズレター『13,14世紀東アジア史料通信』の第16号~第22号および別冊の計8冊を刊行し、研究代表者および研究分担者・連携研究者の石刻史料に基づく研究成果を掲載した。本科研費で購入した『西安碑林全集』に関して、奈良大学図書館では「『西安碑林全集』を見る」という企画展を開催し、ニューズレター別冊は、その展示に関連して刊行したものであり、研究成果を一般に還元した。第19号、第20号も『西安碑林全集』研究の成果として刊行したものである。そのほか、特筆すべき研究として、新たに発見された漢文・パスパ文合璧碑文の研究、元代のモンゴル高原における地方行政制度の研究などが挙げられる。