著者
音琴 淳一 渡邊 英俊 大野 美知昭 日垣 孝一 佐藤 哲夫 椎名 直樹 伊豫田 比南 温 慶雄 上條 博之 坂本 浩 河谷 和彦 伊藤 茂樹 太田 紀雄
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.13-24, 2001-03-28
被引用文献数
2

歯周病患者のパノラマX線写真パラメーターを臨床パラメーターと比較することにより,歯周病と骨粗髷症の関係を明らかにし、さらにパノラマX線写真パラメーターを用いて骨粗髷症の診断を試みた。被験者は歯周治療経験,全身疾患のない20歯以上を有する歯周病患者(男性群113名,女性群113名)とした。パノラマX線写真パラメーターとして歯槽骨吸収量,下顎下縁皮質骨量(MCW),Central panoramic mandibularindex(C-PMI)を計測した。臨床パラメーターとして現在歯数,プラークコントロールレコード,臨床的アタッチメントレ・ベル,Gingivallndex,Gingival Bleeding lndex,動揺度を測定した。被験者は男性群と女性群,女性群を閉経前群と閉経後群(閉経後1〜5年群,閉経後6〜10年群,閉経後11年以上群)に分類し,年齢は20代から70代の各年代群に分類した。年齢およぴ閉経後年数と各パラメーターとの相関関係,各パラメーター問の相関関係を各群間で評価した。さらに,MCWを用いた骨粗髷症の診断を試みた。その結果,男女群間にはMCWを除いて全ての計測値に有意差を認めなかった。女性群においては,閉経後6年を越える群に歯槽骨吸収量の有意な増加およぴMCWの有意な減少を認めた。閉経後群は現在歯数の減少,閉経後11年以上群には臨床的アタッチメントレ・ベルの有意な増加を認めた。男性,女性群において年齢と歯槽骨吸収量,女性群において年齢と現在歯数および歯槽骨吸収量,MCWと歯槽骨吸収量,閉経後群において閉経後年数と歯槽骨吸収量,MCWと臨床的アタッチメントレベルは相関関係を認めた。またMCWから2名の女性被験者において骨粗髷症を発見することができた。この結果から歯周病と骨粗髷症との関連が示され,MCWを用いた女性歯周病息者の閉経後骨粗髷症診断の可能性が示された。
著者
糸田 孝太 渡邊 紀文 武藤 佳恭
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

本研究では実試合データの映像及びトラッキングデータから,パスが行われているシーンを各フレーム毎に分析し,ロジスティック回帰によりモデルを構築した.さらに本モデルをRobocup2Dシミュレーションエージェントに実装することで,パス行動の予測を行った.
著者
渡邊 直人
巻号頁・発行日
2013

筑波大学修士 (情報学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (30973号)
著者
福添 孝明 伊藤 雅人 水戸 大輔 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.1369-1379, 2008-05-01
被引用文献数
3

生体情報を利用して人物同定を行う手法,例えば指紋や顔画像パターンを情報源とする手法では,拘束状態にて人物同定を行うものが一般的である.こうした拘束型の手法は,高いセキュリティ性能を必要とする場を主に想定して開発されてきた.しかし人物の同定が必要となるのはセキュリティ応用のみならず,例えば講義における出欠管理など様々な応用の場が考えられる.そこで我々は,物理的かつ心理的に拘束する必要がない人物同定手法について提案する.人物同定の手掛りとなる体型や習慣的な挙動を確率分布の形で学習しておき,ベイズの定理に基づく計算式で各時点における各人物の事後確率を算出する.更に時間方向におけるベイズ統合計算結果に基づいて,当該人物の同定を行う.大学院講義を模擬した有用性評価実験を行った結果,被験者15名に対して平均96.7%の人物同定成功率が得られた.
著者
大久保 明浩 斎藤 裕昭 斎藤 正幸 渡邊 英樹 山崎 倫康 八木 優紀
出版者
合成樹脂工業協会
雑誌
ネットワークポリマー (ISSN:13420577)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.97-100, 2011-03-10 (Released:2014-03-31)
参考文献数
6

環境に配慮した高耐久・高耐熱バイオマス樹脂の開発を主眼とし,澱粉を出発原料としたフェノール樹脂を合成した。このフェノール樹脂のエポキシ硬化物は従来のフェノールノボラックのエポキシ硬化物に匹敵する耐熱性及び機械特性を発現し,優れた耐水性を有することを確認した。さらに本樹脂をエポキシ化したバイオマス樹脂を合成した。得られたバイオマス樹脂同士の硬化物を作製し物性を確認したところ,優れた機械特性が得られた。
著者
佐藤 寛 渡邊 裕亮 佐藤 美幸
出版者
関西大学大学院心理学研究科
雑誌
関西大学心理学研究 (ISSN:21850070)
巻号頁・発行日
no.5, pp.11-16, 2014-03

The purpose of this study was to evaluate the quality of Japanese websites that provide information about the treatment of eating disorders. Web searches were conducted using Yahoo! Japan and Google Japan. Two reviewers evaluated whether the websites were evidence based. A total of 41.9% (13/31) of the websites on anorexia nervosa and 57.1% (16/28) of the websites on bulimia nervosa were evaluated as evidence based. An assessment on accountability revealed that the overall quality of most of the websites was poor.
著者
乾 直輝 渡邊 裕司 千田 金吾
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

肺癌患者46名を対象にS-1代謝に関与する薬物代謝酵素CYP2A6の遺伝子多型を検討したところ、CYP2A6*4アレルが17.4%の割合で認められた。CYP2A6*4アレルを持つ患者では、多型を持たない患者に比べ、5-FUの最高血中濃度や濃度曲線下面積が低く、プロドラッグであるテガフールの血中濃度が増加していた。CYP2A6遺伝子多型に関する知見は効率的なS-1の投与法の確立のための有用と考えられた。
著者
丸山 哲央 山本 奈生 渡邊 秀司
出版者
佛教大学
雑誌
社会学部論集 (ISSN:09189424)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1-18, 2011-03-01

インドから中国,朝鮮・韓国を経て移入され,日本化された仏教(Japanized Buddhism)は日本固有の要素にすべての時代,地域に通底する普遍的要素を付加し,独自の体系を形成してきた。日本仏教に固有の要素でありながら新たな普遍性を備え,逆に外部に再発信しうる要素とは何かということの解明が,文化のグローバル化現象の根幹をなす問題である。本稿では,日本仏教のグローバル化について,特に布教活動である南米での海外開教を事例として取り上げ,その理論的分析方法について考察する。この際に浄土宗と浄土真宗の開教活動に焦点を当て,見仏体験にかかわる文化の実存的要素の伝播可能性についての究明を試みたが,文化伝播のメディアとの関連での分析が必要なことが明らかになった。
著者
伊藤 円 渡邊 精一
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
甲殻類の研究 (ISSN:02873478)
巻号頁・発行日
no.20, pp.35-42, 1991-12-31
被引用文献数
1

Fighting for a shelter between Palaemon pacificus and P.serrifer were investigated in aquaria. In both interspecific and intraspecific fighting,the smaller individuals were usually eliminated by the larger ones from the shelter. In the case that smaller individual was a winner, P. serrifer won more often than P. pacificus although P. serrifer was smaller. The second pereiopod was longer in P. serrifer than in P. pacificus. P. serrifer made up for smaller body size by larger second pereiopod length than P. pacificus relatively.
著者
渡邊 貢次 中垣 晴男
出版者
愛知教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

(1) 男女大学生(計1477名),男女60-80歳(計319名)を対象とし,それぞれの小学生時,20歳時の歯科保健意識について世代間で比較検討した。20歳時には大学生の方が高年代者より甘味に対する制限をしているが,逆に間食は多い。時代背景から高年代者は,小学生時のかかりつけ歯科医が非常に少なく,早期治療も行き届かなかった。また,小学生時に歯磨き無しも約25%みられるなど,歯科保健意識の不十分さが認められた。また,8020に自信のある大学生男子は33%,女子は24%と差がみられた。(2) 高校生について同様の調査を行い,学校保健委員会で活用した。調査により,高校生の健康への意識は全体的に向上していることがわかったが,歯および歯疾患への関心が薄いようであった。これを全学的に紹介し,歯科保健意識の啓蒙活動としたした。(3) 歯科保健指導を実践した小中学校(13校)へ訪問し,養護教諭からその内容を聞き取り調査した。その結果,重点的に行われているのは,学校行事,委員会活動,学級活動,個別指導の順であった。3項目以上にわたって指導効果ありと評価したのは6校であり,中には,多くについて効果なしの評価もみられた。また,家庭での指導に保護者の多くが参加したのは1校のみであり,家庭での歯科保健の啓発の必要性を認識した。(4) 子供達に好まれている嗜好飲料(清涼飲料,乳性飲料,ジュース,スポーツドリンク,コーヒーなど)のグルコース・シュクロース量を分析し,同一商品の1981年,1985年の成分データと比較した。その結果,.糖質量はほとんど変化ないが,シュクロース量の減少がみられた。このことは,砂糖の低減化,低カロリー化,甘味料の普及を反映している。
著者
渡邊 悟 深井 克明 長岡 俊治 羽柴 基之 高林 彰 森 滋夫 YAMAZAKI Yoshihisa 山崎 由久 和田 佳郎
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

コンピューターグラフィクス(CG)により立体視可能なバーチャルリアリティ画像を作成し、ゴ-グル上に投影し、動的視覚刺激を行った際の立位姿勢の変化に関するを行った。体動揺の発生と前庭機能との関連を調べるため直線加速度負荷装置を用い、負荷加速度と視覚刺激CGの動きを解析することを目論んだ。平成7年度、8年度の2年間でCG作成が完成させ、更にこの間平成7年度は視覚刺激を用いない正弦波様の直線加速度負荷中の立位姿勢の変化について検討し、比較的低い負荷加速度(0.02-0.04G)では加速度に応じて体の揺れを生じるが、高い負荷加速度(0.06-0.06G)では頭の位置が安定しほぼ垂直位に固定され、前庭-頚反射の関与の大きい事が明らかにされた。解析には身体各部の動揺をビデオトラッカーにより記録し、頚部、躯幹、下肢の筋電図の記録により行った。平成8年度、9年度は専らバーチャルリアリティ画像による視覚刺激を立位姿勢の被験者にゴ-グルを介して与えた。ゴ-グルのスクリーン上に投影された運動画像の提示は姿勢動揺を誘発する。この姿勢動揺と運動画像によって生じる自己運動感覚(vection)との関係を解析した。その結果、視覚刺激の速度成分とvectionの大きさ及び体動揺の大きさにほぼ比例関係を認めた。しかし、周波数のみの変化には殆ど依存しない。正弦波刺激は予測反応がかなり早く現れる。体動揺は暗算負荷により大きな影響を受ける。この際、vectionもはっきりと減少することが明らかとなった。この様なvectionの成因には周辺視野における広い視野の運動感覚が必要であり、視野の運動が自分自身の運動と間違えるという、心理的な現象であり、引き起こされる体動揺が高次な神経活動による結果とみなすことができる。今後、更に視覚系と体動揺によって生じる前庭系との関連に関して解析を行う予定である。