著者
斉藤 勇璃 白石 智誠 太田 和宏 根本 さくら 石川 一稀 宇田 朗子 小川 卓也 友広 純々野 中村 祥吾 山内 拓真 西川 和真 宍戸 建元 長野 恭介 蓬畑 旺周 稲垣 武 村井 源 迎山 和司 田柳 恵美子 平田 圭二 角 薫 松原 仁
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.4C2GS1303, 2020 (Released:2020-06-19)

シナリオライターの負担軽減と物語多様性の担保という観点から,ゲーム自動生成システムの開発の必要性が指摘されてきている.これまでに固有名の組みあわせによるシナリオ自動生成やダンジョン自動生成など,いくつかの挑戦は行われてきたが,ゲーム全体において一貫した世界観やストーリー展開を実現するのは困難だった.そこで本研究ではロールプレイングゲームを対象として,シナリオ自動生成,ダンジョン自動生成,BGM自動選択を統合したシステムの開発を行った.シナリオ自動生成においては,既存のゲーム作品のシナリオ分析結果に基づき,クエスト単位でのシナリオ自動生成を行った.次に生成された複数のクエストを統合してストーリーの破綻がない複合的なシナリオの自動生成を実現した.また,ダンジョンは自動生成を実現し,マップやキャラクターは生成されたシナリオに沿ったものを作成した.さらに,シナリオの各場面の機能や登場人物の感情状態に合わせたBGMの自動選択を実現した.これらのゲームの各種要素を自動的に生成して統合することで,ロールプレイングゲーム自動生成システムの構築を行った.
著者
源 利文
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.171-178, 2016-12-25 (Released:2017-10-27)
参考文献数
59

環境中のDNA情報から微生物だけでなくマクロ生物の生態を読み解こうとする「環境DNA分析」と呼ばれる技術が急速に発展している.環境DNAとは水や土などの環境媒体に含まれるDNAの総称であり,生物体そのものに含まれるDNAや,糞や体表粘液などを介して放出されたマクロ生物の生体外DNAを含む.環境DNAの分析には大きく分けて,種特異的検出とメタバーコーディングの2種類の手法があり,目的によって使い分けられる.適用可能な対象は微生物から脊椎動物まで,遺伝子としてDNAをもつあらゆる生物(ここではウイルスを含む)であり,川や池などの陸水域だけでなく海域への適用も報告されている.本稿ではマクロ生物の環境DNA分析の現状を紹介するとともに,ウイルス学をはじめとする感染症の研究分野への応用可能性,およびそのために解決すべき課題について述べる.
著者
平林 源希 武富 弘敬 安藤 裕史
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.281-285, 2017-12-15 (Released:2018-12-15)
参考文献数
20

Bow hunter 症候群は頸部回旋により椎骨動脈が狭窄し, 一過性の虚血症状を来す病態である。 今回われわれは前庭障害を来した Bow hunter 症候群の1例を経験したので報告する。 症例は50歳女性で, 回転性めまい, 歩行障害を主訴に受診した。 右向きの定方向性眼振を認めていたため左前庭神経炎の疑いで入院加療を行った。 入院時の頭部 MRI では梗塞などの病変は認めなかった。 また頭部 MRA では右椎骨動脈の低形成と Willis 動脈輪の正常変異を認めたが, 原因の関連はないと判断した。 めまい症状の軽快後に退院となり, 退院後に施行した温度刺激検査にて左耳の高度半規管麻痺を認めていたため左前庭神経炎と診断したが, 退院6週間後に頸部回旋に伴う一過性の意識消失発作が出現したことから Bow hunter 症候群の診断に至った。 治療は保存的加療とし, 頸部回旋を回避する生活指導のみで発症後2年経過観察しているが, 左耳の高度半規管麻痺は残存するも, 意識消失発作の再燃やめまい症状の出現は認めていない。 前庭神経炎と考えられた病態は, Bow hunter 症候群の本態である椎骨脳底動脈循環不全により, 前庭障害を来したものと推定された。
著者
山田 源
出版者
熊本大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
2001

我々は本研究によって、哺乳類の外性器形成の特徴である陰茎および陰核形成メカニズムに迫った。哺乳類は脊権動物の中でも、良く発達した外性器を有している。高等哺乳類の外性器形成過程は、これまで分子発生学的に全く解明されておらず、そもそも如何なるメカニズムで胎生期に外性器原基(一種の突起構造)が伸長するのか、如何にそれが分化して外性器となるか殆ど理解されていない。陰茎および陰核はアダルトにおいてはその形態は大きく異なるものの、胎生期形態は後期に至るまで両性で類似した形を有している。ここでは体幹部から伸長、分化するメカニズムが雌雄で類似しており、さらに胎生末期から生後に到るホルモン影響下の分化の違いが出るという興味ある現象がある。我々は胎生期における陰核および陰茎形成プログラムとして間葉性のFGF遺伝子、および尿道上皮に発現するShh(ソニックヘッジホッグ)遺伝子が近接した状態で(尿道上皮のShhが中央に、両側にFGF10遺伝子が)発現し、それら相互作用が陰茎、陰核形成にとって、最も重要な尿道板/尿道形成に作用していることを世界で初めて見い出した。さらにこうしたShhおよびFGF遺伝子群が陰核、陰茎形態が顕著な哺乳類ばかりでなく、烏類胚(ヒダ状のものから突出した交接器を有するものまである)においてもこれら遺伝子発現が興味ある相関を示している事を見い出した。このようなメカニズムが今後さらに胎生後期から新生児期にホルモンの制御を受けるかに関して、これら細胞増殖因子群の遺伝子発現変化、及び形態変化を今後解析していく予定である。
著者
稲垣 源四郎
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1-4, 1985-07-31 (Released:2012-11-27)
参考文献数
5
著者
資源素材学会
出版者
資源・素材学会
巻号頁・発行日
vol.51, no.598, 1935-02
著者
権 哲源
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2018-04-25

血管は血管内皮細胞と血管平滑筋細胞の2つの細胞から構成されている。中でも、我々が注目しているアペリン受容体(APJ)は、血管内皮細胞における血管拡張作用が広く研究されている一方で、血管平滑筋細胞における役割は不明であった。そこで、本研究では、血管平滑筋細胞特異的にAPJを過剰発現したマウス(SMA-APJ)を作製し、血管平滑筋細胞APJと血管収縮に焦点を当てた解析を行っている。昨年度までの研究において、アドレナリン受容体アゴニストのノルアドレナリンやフェニレフリン、およびアドレナリン受容体の阻害剤を使用した薬理実験から、アペリン誘導性の血管異常収縮に対するα1Aアドレナリン受容体(α1A-AR)の関与が示唆されていた。しかし、これら生理活性物質は、いずれもアドレナリン受容体の「α1サブタイプファミリー」に作用する可能性があり、α1Aアドレナリン受容体の関与を直接的に断定するものではない。そこで、本年度は、α1Aアドレナリン受容体の選択的アゴニストであるA-61603を活用し、SMA-APJに対してアペリンとA-61603を同時投与した場合でも、血管の協調的な収縮が見出されることを明らかとした。さらに、この協調的な収縮が、SMA-APJ/α1A-AR-KOマウスにおいて有意に消失したことから、血管平滑筋細胞APJが担う血管異常収縮に対する、「α1Aアドレナリン受容体の関与」を断定できた。アドレナリン受容体は9つのサブタイプを有するGPCRである。複雑な血管組織・タンパク質が相互に作用する血管収縮に対し、1つのGPCRサブタイプの役割を断定できたのは、大きな進捗であったと考える。以上の研究成果に併せて、本年度は、国際学会(ポスター1件)と国内学会(ポスター2件)での発表を行った。さらに、J. Biochem誌に第五著者として研究成果の一部が掲載された。
著者
蒲田 和芳 外間 源亮 三田 和広 生田 太 米田 佳
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.15-19, 2013 (Released:2013-09-12)
参考文献数
7
被引用文献数
2

変形性膝関節症(膝OA)では下腿が外旋位にあり,下腿内旋位でのエクササイズは即時的に膝OA における膝内反アライメント,膝関節屈曲および伸展可動域,歩行時痛を改善したと報告された。この効果発現のメカニズムの検証を進める上で,膝OA と健常膝の類似点と相違点を明らかにする必要がある。本研究では,下腿内旋位でのレッグプレス運動が,若年健常女性の歩行時足圧中心(COP)軌跡および下腿回旋可動域に及ぼす効果を解明することを目的とした。健常女性20名20膝を,無作為に下腿内旋エクササイズ群と下腿外旋エクササイズ群に割り付けた。それぞれ,下腿内旋位または外旋位でのレッグプレス運動を2週間実施した。介入前後に下腿回旋可動域,歩行時COP を測定した。下腿内旋エクササイズ群では下腿内旋可動域が拡大し,歩行立脚後期におけるCOP は内側へ偏位した。下腿内旋位でのレッグプレス運動は,若年女性の健常膝において下腿内旋可動域拡大と歩行中のCOP 内側偏位をもたらす可能性が示唆された。今後,膝OA を対象とした同様の研究を実施する。
著者
友寄 英基 久保 四郎 村橋 護 小谷 勝 加藤 洋一 石川 信広 中條 英俊 高橋 孝二 山本 悦秀 小浜 源郁
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.31, no.10, pp.2290-2296, 1985-10-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
17

From 1976 to 1984, 126 cases with angular fractures of the mandible were treated in Department of Oral Surgery, Sapporo Medical College Hospital. These were analysed clinicostatistically and the following results were obtained:1) Age of patients distributed widely with peak of second and first (74.6%).2) Fight injuries were the most frequent (32.5%) followed by traffic accidents (27.8%), athletic injuries (18.3%), work accidents (11.9%), and falls (9.5%).3) Wisdom teeth were 88.3% of the line of angular fractures of the mandible and the extraction of wisdom teeth in the line of angular fractures of the mandible were carried out in 46.0%.4) The procedure of wisdom teeth in the line of angular fractures of the mandible must be decided for each individual case, i. e., vitality, periodontal disease, luxation and positions of these teeth and degree of displacement of the bone fragment.

2 0 0 0 OA 大日本史

著者
源光圀 編
出版者
吉川半七
巻号頁・発行日
vol.第18冊 巻166−175 列伝, 1900
著者
藤井 政樹 宗像 源博 山口 葉子 三田 稔 尾関 雅彦
出版者
公益社団法人 日本口腔インプラント学会
雑誌
日本口腔インプラント学会誌 (ISSN:09146695)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.191-196, 2020-06-30 (Released:2020-08-15)
参考文献数
12

インプラント治療後に認知症になり,介護施設に入居している患者のインプラントトラブルへの対応を行った1例を報告する.患者は86歳の女性.インプラント上部構造が脱離して,アバットメントが口唇や舌に当たって痛いとの訴えを介護施設の訪問診療歯科医師から相談を受け,アバットメントを除去して,インプラントのスリーピングを行った.現在は,インプラントのアバットメントによる口唇や舌の痛みはなくなり,義歯の着脱,管理ができるようになり,経過は良好である.
著者
安達 侑夏 橋本 由美 川口 源水 佐藤 卓也 今村 徹
出版者
日本神経心理学会
雑誌
神経心理学 (ISSN:09111085)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.126-134, 2017-06-25 (Released:2017-07-04)
参考文献数
20

アルツハイマー病(AD)患者のRey複雑図形(ROCF)模写の順序を質的に分析し,不適切な方略と反応抑制障害との関係を検討した.対象はADAS,Frontal Assessment Battery(FAB),ROCF模写課題を施行し,ADAS構成課題で減点のないAD患者40例.ROCFに計20のまとまり(要素)を定義し,患者を以下の4群に分類した.A群:ROCFの輪郭の長方形(骨格要素A)から模写を開始してそれを完成させた26例.B群:骨格要素Aの一部から模写を開始したが,その完成前に他の要素の模写を開始して完成させた3例.C群:骨格要素A以外の要素から模写を開始して完成させた10例.D群:どの要素も完成させないまま模写を続けた1例.B+C群を方略として不適切なまとまりに引きずられた患者とみなし,A群との間で患者属性,疾患属性,認知機能属性を比較検討すると,B+C群ではA群よりもFABのGo-no go課題の成績が有意に低かった.構成障害の要因を統制したAD群において,計画的で合理的な順序でROCFを模写しなかった患者のほとんどは,不適切なまとまりに引きずられて模写を開始したC群と,適切なまとまりから模写を開始しても,それが完成しないうちに別のまとまりに引きずられたB群であり,反応抑制課題の成績が低下していた.反応抑制障害によって方略として不適切なまとまりが抑制されず,効率的な模写のための方略が低下するという仮説を支持された.