著者
瀧川 寛子 田内 健二
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.595-606, 2020 (Released:2020-10-13)
参考文献数
25
被引用文献数
1

The purpose of this study was to investigate whether gender differences in motion factors affect throwing record in the javelin throw. Data on javelin throwing motion were collected from 91 male and 81 female right-handed javelin throwers covering a wide range of levels during several competitions (including the gold medalist at the 2007 IAAF World Championships in Osaka). The throwers and javelin movements were recorded with 2 cameras at 60 fps, and three-dimensional coordinates were calculated using Direct Linear Transformation (DLT). The throwing motion timing points examined were the final right foot contact (R-on), the left foot contact (L-on), and the release of the javelin (REL). Moreover, the period between R-on and L-on was considered the preparatory phase, and that between L-on and REL the throwing phase. The main results were as follows: (1) Females showed a slower center of gravity velocity than males at all time points. (2) At L-on, females showed greater left rotation of the shoulder and hip angle (in the trunk open state). (3) The shoulder rotation angle of females at L-on showed a significant positive correlation with the throwing record. These results suggest that the characteristics of throwing motion in females differ from those of males. The torso of female javelin throwers showed greater left rotation than that of males in the preparatory phase, suggesting that there are gender differences of motion factors in the javelin throw. These may be attributable to gender differences in physique, muscle strength, and joint laxity.
著者
瀧川 紘
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
MEDCHEM NEWS (ISSN:24328618)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.211-213, 2020-11-01 (Released:2021-05-01)

新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催することのできなかった日本薬学会第140年会における一般シンポジウム「有機合成化学の若い力」を7月31日にオンラインで開催した。学部や産学、世代の垣根を越えたおよそ1000名の方々から参加登録があり、新進気鋭の若手研究者4名による2時間半にわたる素晴らしい講演を聴講した。本稿では、その詳細とともに、オンライン開催を通じて筆者が学んだことについて述べる。
著者
舟久保 太一 綿打 享子 村上 芳照 瀧川 雄一
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会報 (ISSN:13471899)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.57, pp.41-43, 2010 (Released:2012-02-22)
参考文献数
5
被引用文献数
1

2001年,山梨県のモモ園で収穫期を終えたモモが9月~10月頃に赤褐色の樹液を噴出し急激に枯死する症状が発生した。樹液噴出部位から分離した細菌は休眠枝と健全なモモの樹幹や主枝の一部も腐敗させたが樹体枯死までは再現できなかった。分離菌の細菌学的性質等を調査した結果,分離菌はErwinia chrysanthemiと同定された。4月~10月の当年枝を用いて休眠枝と同様の接種試験を行ったところ,4月および8月以降に採取した枝では腐敗が認められたが,5月~7月の枝では腐敗は起こらなかった。
著者
Arwiyanto Triwidodo 坂田 完三 後藤 正夫 露無 慎二 瀧川 雄一
出版者
日本植物病理學會
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.288-294, 1994
被引用文献数
2 5

ストレリチア(<i>Strelirtzia reginae</i> Banks)から分離された青枯病菌の非病原性菌株(Str-10 op型)を接種したトマトの根系から,非接種対照植物の根系よりも多量のトマチンが検出された。茎の組織内ではこのようなトマチン濃度の上昇は見られなかった。Str-10 op型の接種源濃度を10<sup>8</sup>から10<sup>9</sup>cfu/mlに増加すると,接種5日後における根部組織内のトマチン含量は113&mu;g/g根から152&mu;g/g根まで増加した。接種9日後にはトマチン含量は450&mu;g/g根まで増加した。この濃度は青枯病菌の病原性菌株の増殖を<i>in vitro</i>で抑制するのに十分な濃度であった。トマチンによる青枯病菌の発育抑制は静菌的であった。一方,Str-10 op菌株の培養ろ液及び加熱死菌で処理したトマト根部ではトマチン濃度の増大は見られなかった。
著者
瀧川 裕貴
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.215-223, 2011 (Released:2012-01-31)
参考文献数
17
被引用文献数
2

社会階層研究における理論の不在が指摘されるようになってすでに久しい.産業化の進展に伴う階級間の機会格差の消滅を予言した近代化理論と逆に階級対立の激化を予言したマルクス主義は,ともに決定的に誤っていたことが明らかになった(原・盛山 1999).その後に提唱されたいわゆるFJH 仮説は,産業化諸国における社会移動の「機会格差」の質的パタンの同一性を主張するもので,確かに実証データとの適合度は高い(Featherman et al. 1975).だがこの仮説は,なぜ産業化が進展した後でも階級間の「機会格差」が残り続けるのかを,理論的に説明するものではない. もう少し的を絞った問題としては教育,特に高等教育への進学における社会階層格差の存続をいかにして説明するべきかという問題がある.もちろん,これは社会階層全般における持続的不平等の問題と密接に関連している.高等教育を媒介として階層間の機会格差が持続するからである.さて,高等教育における持続的不平等とは,産業化の進展に伴い教育機会は全般的に大きく拡大したにもかかわらず,階層間の進学率の格差が残り続ける現象をいう.このような現象は,いくつかの例外を除き産業化を達成した諸国において共通に観察されている. 高等教育における持続的不平等の問題については,近年になっていくつかの注目すべき理論的考察が提出されてきている.なかでもR.ブリーンとJ.ゴールドソープが提唱した相対的リスク回避モデルは,大きな注目を集め,多くの実証的追試を産んだ3), 4).にもかかわらず彼らの相対的リスク回避モデルの定式化は不必要に煩雑であり,かつ多くの点で理論的な問いに答えるためには不十分であることは否めない.そこで,本稿ではブリーンとゴールドソープのモデルに対して筆者が与えた新たな定式化を紹介し,このモデルの意義と限界について説明を試みたい.
著者
尾関 徹 瀧川 勝三 谷田 高輝
出版者
日本ポーラログラフ学会
雑誌
Review of Polarography (ISSN:00346691)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.49-58, 2014-05-21 (Released:2014-05-28)
参考文献数
9

Only letting water drop can generate electricity according to the idea of Load Kelvin, which has been known as Kelvin’s water droplet electric generator. Then what is the real carrier of electric charge in water droplets? We started this study from a curiosity on electrochemical understanding of aqueous solution. The study has led us the fact that this phenomenon is contradicting the well-known condition of analytical chemistry that an aqueous solution can be treated with the condition of electric neutrality anytime, although it is the problem of how much precisely we treat the condition of electric neutrality of aqueous solutions.
著者
瀧川 裕英
出版者
大阪市立大学
雑誌
法学雑誌 (ISSN:04410351)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.382-346, 2009-12
著者
瀧川 裕英
出版者
大阪市立大学
雑誌
法学雑誌 (ISSN:04410351)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.1256-1215, 2007-11
著者
瀧川 裕英
出版者
大阪市立大学
雑誌
法学雑誌 (ISSN:04410351)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.230-192, 2009-09
著者
瀧川 晶
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.4-13, 2020-03-25 (Released:2020-05-22)

先太陽系粒子は,太陽より一世代前の晩期星で形成し,星間空間を経て太陽系原材料物質の一つになった,星周ダストの生き残りである.星周ダストやダスト形成場の観測,先太陽系粒子の分析,ダスト形成実験を組み合わせることによって,先太陽系粒子固有の形成・変質履歴と,星周ダストの一般的特徴や形成過程という,相補的な情報を得ることが可能となる.本稿では,アルミナ(Al2O3)を鍵として,晩期星から太陽系形成に至るまでの,物質の形成と進化を紐解く試みを紹介する.
著者
瀧川 美生
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.61, 2017 (Released:2019-01-02)

Bezmiâlem Valide Sultan Mosque (commonly known as Dolmabahçe Mosque, 1852- 1855, Istanbul) has not been properly valued in the history of Ottoman architecture. The prevalent view is that Ottoman mosques of the 18th and 19th centuries degenerated from the Golden Age because more importance was attached to decoration rather than structure under European influences, thereby breaking with the Ottoman tradition. However, this mosque shares, along with European elements, the following essential characteristics with the Ottoman mosques of the Golden Age: (1) The unified space of the prayer hall formed by the single dome without any elements dividing the space; (2) the effects of the surroundings and the opening of the prayer hall, as well as the overall construction of the mosque; and (3) The rectangle form topped by a semicircle found in every part of the mosque, like the building’s form, windows, piers, and arches, among others.
著者
阿武 雄一 瀧川 晴夫 榎本 卓朗
出版者
松江市立病院
雑誌
松江市立病院医学雑誌 (ISSN:13430866)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.67-72, 2012 (Released:2019-07-22)
参考文献数
21

近年、定位的放射線外科療法の登場により、聴神経腫瘍の治療方針が変わってきている。しかし、大型の特に3 cm を越える聴神経腫瘍では、今もって外科的治療を要することが多い。その際に全摘と聴力温存の両立は困難である。聴神経腫瘍では、亜全摘すれば再発は少ないことや、再発に対しては定位的放射線外科療法による治療が可能であることから、全摘にこだわる必要性は低下している。今回、われわれは、聴力を温存するため、意図的に亜全摘にとどめた2 例につき報告し、若干の考察を加える。
著者
廣藤 真司 岡本 雅雄 瀧川 直秀 川島 啓誠 金 明博
出版者
中部日本整形外科災害外科学会
雑誌
中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
巻号頁・発行日
vol.105, pp.385, 2005

【目的】頭頚移行部での外傷は致死的となるものが多く、生存例であっても重症頭部外傷の合併により見過されやすい.今回、生存し得た後頭環椎関節と環軸関節の亜脱臼を呈する外傷性頭頚移行部不安定症の1例を経験したので報告する.【症例】64歳、男性.自転車走行中、オートバイと衝突し3m下に転落し受傷した.搬送時、意識レベルはJCS10、vital signは安定していたが、呼吸はいびき様であった.四肢麻痺は認めなかった.合併損傷としてびまん性軸索損傷、両側多発性肋骨々折ならびに両側血胸を認めた.単純X線では、環椎軸椎間は後弓間距離が開大しADIのV-gapを呈していたが水平・垂直脱臼は認めなかった.CTでは後頭環椎関節前方亜脱臼と環軸関節亜脱臼、後咽頭腔と後方軟部組織の腫脹を認めた.MRIでは後咽頭腔と後方軟部組織に広範なT1低、T2高の輝度変化を認めたが、脊髄・脳幹部には明らかな輝度変化はなかった.受傷後2日目にハローベスト装着、21日目に後頭骨軸椎間固定術を施行.術後4カ月の現在、廃用性筋力低下に対し歩行訓練中である.【考察】本症例は搬送直後に頭頸部のCT撮影により早期診断が行え、適切な処置が可能であった.全経過を通して麻痺症状の発現を認めなかった.後頭環椎関節と環軸関節の亜脱臼の合併例は報告がなく、極めて稀な外傷と考えられる.本症例の受傷機転は、後頭環椎関節の前方亜脱臼と後方が開大する環軸関節亜脱臼の形態からは屈曲伸展損傷と推察された.
著者
瀧川 美穂 Miho TAKIGAWA
出版者
東北大学文学部日本語学科
雑誌
言語科学論集 (ISSN:13434586)
巻号頁・発行日
no.1, pp.75-86, 1997

『方言文法全国地図』の命令形の分布図を見ると、富山県呉西地域は形式のばらつきが大きく、分布が不明瞭であるが、それは当地域の命令表現が、複数の方言形の形式を、強要度や性差によって共通語と異なる枠組みの中で使い分けするようになっているためである。形式の層ごとに見れば、当地域にも均質な層が見られ、改めて平野部と山側との地域差をつかむことが可能となった。方言文法全国地図富山県呉西地域命令表現強要度男女差