著者
田中 利光
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
言語研究 (ISSN:00243914)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.93, pp.61-80, 1988

It has been remarked now and then that Monboddo and others had recognized the relationship of the Indo-European languages earlier than Jones (e. g. v. E. L. Cloyd, <I>American Anthropologist</I>, 71 (1969), 1134). In such a remark, however, usually it has been overlooked that their idea on the relationship of the European languages or of the European languages and Sanskrit was confused.<BR>Jones' idea or hypothesis that Sanskrit, Greek, Latin and others were derived &ldquo;from some common source, which, perhaps, no longer exists&rdquo; was excellent and probably original. Although partially his idea has been keenly criticized for the expression &ldquo;perhaps&rdquo;(e. g. v. H. Pedersen. The <I>Discovery of Language</I>, 1931, p.18), as for the point, Arlotto's interpretation (Introduction to Historical Linguistics, 1972, p.40) is considered correct.<BR>Now, can we say that Iones' hypothesis &ldquo;was not, like Halhed' s theory, the result of a process of linguistic reconstruction&rdquo;(v. R. Rocher, <I>Recherches de Linguistique</I>, 1980, p.178) No.We merely do not know how the detailed process was. And the all-over framework of the process appears simple and common but is to the point and masterly. It was succeeded to and developed later by F. Schlegel and others.<BR>Jones seems to maintain an ambiguous attitude toward Slavic. He seems to want to except it from the Indo-European family. And later Celtic appears to have been excepted, and Egyptian to have been included. If it is true, just these ideas were &ldquo;not the result of a process of linguistic reconstruction.&rdquo;
著者
田中 佩刀
出版者
明治大学農学部
雑誌
明治大学農学部研究報告 (ISSN:04656083)
巻号頁・発行日
no.27, pp.73-89, 1971-03
著者
青木 龍克 後藤 久貴 末次 宏晃 水光 正裕 内山 迪子 小林 恭介 田中 奈津美 鳥越 雄史
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.37-39, 2019-03-25 (Released:2019-05-16)
参考文献数
7

人工関節置換術(THA)後に腸腰筋インピンジメントを生じ,前方より直視下腸腰筋切離を行った2例を報告する.【症例1】61歳女性.58歳時に右THAを施行し,術後1年で下肢伸展挙上(SLR)時の鼠径部痛が出現した.カップの前方突出を認め,腸腰筋エコーガイド下ブロックが著効し,腸腰筋インピンジメントと診断した.腸腰筋切離を行い,術後1週で疼痛は改善し,SLRが可能となった.【症例2】66歳女性.64歳時に右THAを施行し,術後1年でSLR時に大腿前面の痛みが出現した.明らかなカップの設置不良はなかったが,腸腰筋ブロックで疼痛改善を認め,術後2年3か月で腸腰筋インピンジメントと診断した.腸腰筋切離を行い,術後3週で疼痛は改善し,SLRが可能となった.【考察】腸腰筋インピンジメントに対してはカップの再置換術も選択肢となるが,カップの設置に大きな問題がない場合や,カップ再置換のリスクが高い場合には,腸腰筋切離の良い適応と考えられる.
著者
田中 卓
出版者
芸林会
雑誌
芸林 (ISSN:04332547)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.2-25, 1997-08
著者
田中 孝男 滝端真理子
出版者
追手門学院大学博物館研究室
雑誌
Musa : 博物館学芸員課程年報 (ISSN:13470574)
巻号頁・発行日
no.25, pp.17-84, 2011-03-25

本ラウンドテーブルでは、参加者の皆さんから簡単な自己紹介をいただいたあと、瀧端から企画の趣旨説明を行った。情報公開請求の発端は、神戸市立須磨海浜水族園の指定管理者交代の経緯を調べ始めたことで、資料収集の一環として、新・旧の指定管理者の応募書類を公開請求したところ、後者の書類に対して非公開決定通知を受け取ったため、異議申立てを行い、情報公開審査会で意見陳述を行うまでの経緯と、その間に疑問に感じたことを報告した。続いて、田中孝男氏からは、今回の一事例に様々な問題が含まれていること、指定管理者制度の要は「情報公開とモニタリング」であることが述べられ、法の解釈として行政上どうすべきか、法律学ではどういう問題点を出すかについて、以下の3点から説明がなされた。①指定管理者の情報を内容と保有主体によって分類する、②指定管理者の多くが出資法人であり、これらに対する情報公開の仕組み、③政令市の条例や運用に関する要綱等から、法律的な整理をしたときにどのような解釈が可能か。そして、2008年総務省通知で「指定管理者の選定過程の透明性」が国からも求められていること、法人情報非開示の基準として神戸市の場合、条例では「利益を害すると認められるもの」となっており、開示による不利益が客観的具体的に存在する必要があることが指摘された。また、当初の非公開決定通知書に客観的具体的理由の提示がなく、行政手続条例違反であること等が指摘された。
著者
陸田 秀実 田中 義和
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

申請者は,既往研究において,海洋の流れ・渦・波エネルギーによって柔軟に変形(曲げ,せん断,引張・圧縮)し,デバイス内部に分極(電圧)が生じ,電気エネルギーを生み出すことができる「柔軟発電体」と称するものを開発した.本研究では,この柔軟発電体の変形特性,発電性能を踏まえて,カキ筏のような垂下式弾性浮体ユニットに,複数の弾性圧電デバイスを組み込んだ新しいタイプの海洋エネルギー発電装置を提案・開発することを目的とした.その結果,室内実験およびフィールド試験を通して,本デバイスおよび発電装置の有用性が確認された.また,実用化に向けた設計ツールの開発および設計指針を示した.
著者
田中 真樹
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.337-362, 2010

本論はソビエト後のキューバ,とくに観光経済におけるキューバらしさ,あるいはキューバの特徴にかかわる空間的想像を考察する。観光地における住民の日々の経験は差異との遭遇に満ちており,そのなかで「キューバ人」のカテゴリーは「非キューバ人」との対照において明らかにされる。島を訪れる移動可能な観光客を目の当たりにし,キューバ人であることは移動不可能性であると認識され,キューバらしさの空間的想像を形作る。一方,社会主義と米国の通商禁止がもたらすキューバらしさの移動不可能性は『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の語りに表彰されるように,独自性と純粋さを発見できる素朴な島を想像させる。1990年代末以降,キューバの「伝統」音楽が国際的な商品として人気を博し,卓越した芸術性がキューバ人の特徴とされ,逆説的に多様なレベルのキューバ人ミュージシャンの移動可能性,すなわち海外興行へと導く結果となった。このキューバらしさの移動可能性は,今日のキューバの政治経済において社会主義と資本主義が絡んだ特殊な状況を例証している。
著者
田中 秀治
出版者
日経BP
雑誌
日経エレクトロニクス = Nikkei electronics : sources of innovation (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1230, pp.72-76, 2021-08

米国のスタートアップ企業である米Vesper Technologiesが骨伝導MEMSマイクを発売した。狙いは、骨伝導MEMSマイクを圧電式MEMSマイクと組み合わせ、AirPodsのようなヘッドホンのノイズキャンセリングに使うことだ。東北大学教授の田中秀治氏がこの新しい使い方や将来展望…
著者
桑田 泰治 浦本 秀隆 宗 知子 花桐 武志 田中 文啓
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.060-063, 2012-01-15 (Released:2012-02-29)
参考文献数
8

症例は68歳男性.咳,血痰を主訴に近医を受診した.胸部CTで右肺尖部から肺門部にかけての腫瘤を認めた.気管支鏡検査にて放線菌が疑れたため,抗生剤治療を開始した.自覚症状は改善したが,腫瘤の縮小を認めなかったため,肺癌の合併を疑い,診断と治療を兼ねた手術を行った.術式は胸腔鏡補助下右肺上葉切除術とリンパ節郭清(術中迅速病理診断carcinoid).術後診断はadenocarcinoma, p-T3N1M0 stage IIIA.摘出標本からは放線菌は認めなかった.今回,我々は肺放線菌症に肺腺癌を合併した比較的稀な症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
田中 信男 橘 勇治 荒木 幹夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.7, pp.993-998, 1986-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
16
被引用文献数
3

逆相クロマトグラフィー用固定相として2-(1-ピレニル)エチル基をシリカゲルに化学結合したPYE固定相と, 通常のオクタデシル固定相(C18)とを用いて,ニ重結命を含む試料の位置異性体と幾何異性体についての分離を検討した。C18固定栢の場合には疎水性相互作用による保持が主となり, 内部二重結合とくにE-形二重結合を含む不飽和化合物が大きな保持を示した。一方PYE固定相においては, 試料のπ電子と固定相のピレン環との相互作用があり, Z-形二重結合および末端二重結合を含む試料について大きな寄与が認められた。このピレン環と試料の二重結合との相互作用の大きさの傾向は, 二重結合炭素上の原子団の立体効果で説明可能である。この相互作用によってPYE固定相においてC18固定相とはまったく異なる分離パターンが得られ, この効果はメタノール含量の大きな移動相でさらに大きな寄与を示した。PYE固定相においては不飽和カルボン酸の二重結合が極性基から遠く位置する場合に大きな保持が得られ, C18固定相では分離されないリノレン酸とγ-リノレン酸も容易に分離された。
著者
中川 照眞 澁川 明正 貝原 徳紀 田中 久
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.7, pp.1002-1010, 1986-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
33
被引用文献数
1

18-クラウン-6を移動相に含む逆相系高速液体クロマトグラフィーにおける種々のアミノ酸,対応するアミン, およびペプチド類の保持挙動と分子構造との関係を調べ, 従来のイオン対逆相クロマトグラフィーと比較した。18-クラウン-6を移動相に添加することにより, α-位やβ-位の炭素の級数が低いアミノ酸ほど大きな保持値の増加率を示し, ロイシンとイソロイシンなどのように, イオン対モードでは分離しにくい疎水性の類似したアミノ酸を短時間で容易に分離することができた。また, 側鎖にアミノ基を有するリシンではほかにくらべてキャパシティーファクターの増加率はいちじるしく大きかった。アミノ酸とそれに対応するアミンとの問の保持値の差は, イオン対法にくらべて大となった。またプロリンはイオン対法では保持値の増加を示したが, 本法では逆に減少した。ペプチドの保持はN末端残基のアミノ酸の構造を強く反映した変化を示した。N末端残基のβ-位炭素に枝分かれがあるペプチドでは, 18-クラウン6との会合定数が小さく, 会合にともなう保持値の増加率も小さいことがわかった。このように, 18-クラウン-6はアミノ基周辺の立体構造をより強く認識する能力をもつので, 従来法では困難であった微妙な分離が可能となり, ペプチドやタンパク質の新しい分離分析への応用が期待される。
著者
川島 陽子 田中 真一郎 近田 博之 石田 貴志 野中 康弘
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.B_21-B_30, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)
参考文献数
9

高速道路の片側 2 車線区間である中央自動車道(下り線)多治見 IC~小牧東 IC 間の登坂車線設置区間において、我が国で初めて付加追越車線の試行運用を実施した。登坂車線運用時と付加追越車線運用時の交通状況を比較分析した結果、付加追越車線運用によってキープレフトが促進され、特に低速の大型車の最外側車線利用が顕著になった。また、相対的に速度が低い車両がより外側車線を利用するようになり、車線間の速度階層が明確になった。さらに、相対的に速度が高い最内側車線において車群形成が抑制されたことで追越行動の自由度が高まり、同時に危険を誘発する恐れのある左側からの追越行動が減少したことなど、付加追越車線運用が望ましい交通状況の実現に寄与できることを確認した。
著者
沢田 正実 山田 等 古川 喜朗 張 中 福田 房子 田中 高紀 高井 嘉雄 花房 昭静 三角 荘一
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.4, pp.560-568, 1986-04-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
52
被引用文献数
2

4-キノロンや4-キナゾリノン類1分子と種々の第一級および第二級アルキルイソシアナート2分子とからなるトリアジンジオン系環状化合物(TADO)類のEI質量スペクトルを低分解能, 高分解能, およびリンクドスキャン測定で検討した。その結果, フラグメンテーション初期段階のトリアジンジオン環開裂反応, すなわちアルキルイソシアナート脱離過程におよぼす特徴的なアザ置換の効果, アルキル置換基の効果, および脱水素による構造変化の効果が見いだされた。それぞれの置換基の導入などにより, 基準型の環状化合物[1]では重要でなかった分解様式が重要になり, EI質量スペクトルに変化を与えると結論された。TADO類のFAB質量スペクトルではプロトン化分子イオンピークが明瞭に観測された。また, FAB質量スペクトル定量測定法を用いて熱不安定化合物[8]のDMF溶液中の熱分解反応が追跡され, 一次反応速度定数が求められた。