著者
濱西 徹 西川 寛紀 小林 正人 中尾 大成 大萩 晋也 佐々木 秀行 松本 元作 三家 登喜夫 南條 輝志男
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.53-58, 1998 (Released:2009-04-28)
参考文献数
8
被引用文献数
3

患者は26歳の男性。平成6年7月再生不良性貧血のため,同種骨髄移植を受けた。経過は順調であったが,平成7年1月腹痛が出現したため,当科入院。腹痛の精査行うも原因不明で,その間に症状は徐々に増強した。入院4日目突然両側視力低下が出現した。翌日には全身に発赤を伴う丘疹が出現し,血液検査では重篤な肝機能障害を呈した。上記の一連の症状が水痘帯状疱疹ウイルスの臓器播種によるものと診断し,アシクロビルの静脈内投与を開始し,上記症状は著しく改善した。皮疹に先立ち急激な腹痛で発症した水痘帯状疱疹ウイルス感染症は稀であるが,高率に臓器播種し致死的で,早期治療が予後を大きく左右する。したがって,骨髄移植後,免疫抑制状態にある患者において,原因不明の激烈な腹痛を認めた場合,水痘帯状疱疹ウイルス感染症を念頭に置き,早期診断に努めることが重要であると考えられた。
著者
西川 俊 高橋 秀知 小林 正幸 石原 保志 柴田 邦博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.78, no.11, pp.1589-1597, 1995-11-25
被引用文献数
31

講演,講義などにおいて,健常者の話をリアルタイムで(即時に)ほとんど正確かつ忠実に文字に変換,表示し,聴覚障害者に伝える新しい音声情報の伝達手段として,リアルタイム字幕表示システム(RSVシステム)の研究開発に成功した.従来,聴覚障害者への音声情報の伝達手段は,口語(読唇術)と手話通訳と要約筆記しかなく,どの方法も大きな欠陥を持っていた.最近,コンピュータを利用したリアルタイム文字化システムの開発が試みられているが,多くの問題がある.RSVシステムでは,1991年に我々の1人(柴田)が開発した日本語高速入力用ステノワードキーボードを大幅に改良し,パソコンに接続する.そして,話者の話を高速入力,かな漢字変換し,高速字幕合成装置に送る.これを字幕として話者などを映したビデオ映像に合成し,リアルタイムで表示できる.このシステムの大きな特徴は,先にすべての読みを表示し,その後でかな漢字混じり文を表示することにより,聴覚障害者の中でも特に言語力の低い者に対する情報伝達を配慮したことである.そして,視聴実験により,この読みの効果を検証し,報告する.
著者
西川 哲也 堀 豊 長井 敏 宮原 一隆 吉田 陽一 小玉 一哉 酒井 康彦
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.388-394, 2000-05-15
被引用文献数
5 1

播磨灘においてノリ養殖に有害な大型珪藻Coscinodiscus wailesiiについて, 1995,1996,および1997年の3年間における同種の発生と水質, 気象要因等との関係を調べた。C.wailesiiは, 11月から翌年2月頃の比較的低温で日射量が低く, また海水の鉛直安定度の低い時期(鉛直混合期)に出現し, また, DIN(溶存無機態窒素), DIP(溶存無機態リン), DSi(ケイ酸態ケイ素), およびDIN×DIPが高く, DIN : DIP比やTN(全窒素)×TP(全リン) : DIN×DIP比(栄養塩利用強度)の低い水域(年または月)にやや高密度(20-200 cells/l程度)で出現する傾向が強かった。
著者
Susan Gibbons 西川 真樹子
出版者
学術文献普及会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
no.84, pp.5-8, 2008-12-31
著者
西川 泰浩 小中 裕喜
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.1447-1455, 2005-06-15

本論文では,状態遷移図の記述における横断的要素の分離とその織り込み方法について提案する.近年,組み込み機器ソフトウエアの開発において,ユーザインタフェース・GUI開発の占める比率が大きくなり,その生産性向上が重要な課題となっている.この課題を解決するため,筆者らはこれまで画面の切替えを状態遷移としてとらえるユーザインタフェース設計ツールを開発してきた.しかしながら,状態遷移図中に横断的に含まれる共通要素を括り出して設計しようとすると,かえって状態遷移図の可読性と保守性が損なわれる場合があった.今回提案する方法では,状態遷移図の記述方法にアスペクト指向の概念を導入し,横断的要素を分離して記述することを可能とすることにより,この問題を解決する.This paper proposes a new design method for state charts where crosscutting elements are separated and weaved as needed. As graphical user interface plays a larger role in embedded software, improvement to its productivity becomes a more important issue in the software development. To overcome this issue, we have developed a user interface design tool that treat scene transitions as state transitions. There are some cases, however, where factoring crosscutting elements out of state charts would spoil their readability and maintainability. Our method solves this problem by introducing aspect-oriented concepts into designing state charts to enable the separation and weaving of crosscutting elements.
著者
梶谷 勇 星野 力 西川 大亮 横井 浩史 梶原 信樹 樋口 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.275, pp.9-16, 1998-09-18
被引用文献数
3

表面筋電位のパターン認識によるユーザインタフェースの一つの実現例として, 筋電操作型義手がある.従来の筋電操作型義手では, 表面筋電位に個人差ががあるために, 障害者が義手に対して適応する必要があった(約1ヶ月の訓練が必要).そこで本研究では, 従来とは逆に障害者に対して適応できるような義手を開発する.適応の手段としては, 高速に適応でき, かつ, 小さく実装可能な, 進化するハードウェアを用いる.
著者
馬場 昌之 西川 博文 加藤 嘉明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.125, pp.71-76, 2007-12-14
被引用文献数
1

インターネットの普及と高速化に伴い,ビデオやオーディオなどのメディアデータをリアルタイムに IP 伝送するようになってきた.しかしながら利用するネットワーク環境により TCP しか使用できないこともある.本稿では,TCP を使用したリアルタイム伝送方法を提案する.既存の TCP を用いて,無線環境での使用にも耐えうるように,バーストパケットロスに対応できるようにパケット伝送方法を制御する.本提案方法では,複数の TCP コネクションを用意し,1パケットずつ異なるコネクションで送信する.これによりパケットロスが発生しても他のパケットに遅延を与えず,バーストロス時にもフロー制御によるレートの低下が発生しない.Real-time multimedia communication over UDP/IP has been put into practical use because of the popularization of the high-speed Internet. However there are some communication environments that can be used only TCP/IP. In this report, we propose a new real-time transmission method using general TCP/IP and dealing with some consecutive packet losses occurred in wireless communication environment. Our proposed method uses multiple TCP connections, and sends packets over different TCP connections. This method can recover some consecutive packet losses quickly and keep the throughput performance at a high level.
著者
シンハ プラディープ 湯浅 敬 西川 宏 上野 剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.93, no.262, pp.55-61, 1993-10-07

ネットワークが一般的になるにつれて,ネットワークアプリケーションのための言語支援が求められている.現在,RPCがネットワークアプリケーションを作るための,最も人気のある言語レベル支援である.しかしRPCのクライアントサーバーモデルは,ある種のインタラクションに対しては柔軟に対応できない.例えば,複数プロセスが相互に作用したり,RPCメッセージとユーザ入力イベントを同時に扱うようなアプリケーションを作るのは困難もしくは不可能である.本論文はこの問題を解決するためのオブジェクトモデルと,それに基づくプログラミング言語支援について述べる.
著者
川端 猛 西川 建
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.52-56, 2000-01-25 (Released:2000-04-12)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1 1