著者
藤居 宏平 柴田 智広 小林 亮太 北野 勝則 西川 郁子 池田 和司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.295, pp.31-36, 2010-11-11
参考文献数
13

本研究の目的は,四肢を用いたドラム演奏時における熟達者-非熟達者間の脳活動を比較することである.このように全身を用いた運動時の脳活動を非侵襲に計測するため,近赤外分光法(Near-infrared spectroscopy; MRS)を用いた.演奏課題としては,非熟達者にとっては演奏が容易でないが,熟達者にとっては容易である一小節のドラムパターンを用いた難課題と,いずれの被験者にとっても演奏が容易な一小節のドラムパターンを用いた易課題の2種類を用意した.解析の結果,熟達者では主に難易度が高いと前頭葉付近の活動が低下するのに対し,非熟達者では前頭葉付近や頭頂葉付近で活動が増加することが観測された.
著者
西川 竜二 宿谷 昌則
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.63, no.504, pp.39-46, 1998
被引用文献数
1 1

This paper describes a method to calculate "natural exergies" associated with solar radiation, effective radiation, evaporation of water and underground warm and cool storage. We first examined the variable types of so-called natural energy, which is a technical term widely used in the field of building environmental science, and then showed that they can be defined by the concept of exergy. We call this "natural exergy". The values of any natural exergies are positive. For example, stored exergy under the ground as a quantity of state is positive without exception. We calculated the annual amounts of natural exergies in Tokyo, and we tabulated the results as a chart that can be used to evaluate the regional climatic situation from the view point of exergy.
著者
野上 香織 西川 真樹子
巻号頁・発行日
2008-03

平成19年度国際交流推進機構基盤強化経費に基づく教職員等の海外派遣事業実施報告書
著者
深沢 克己 齊藤 寛海 黒木 英充 西川 杉子 堀井 優 勝田 俊輔 千葉 敏之 加藤 玄 踊 共二 宮野 裕 坂野 正則 辻 明日香 宮武 志郎 那須 敬 山本 大丙 藤崎 衛
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

当初の研究計画に即して、国際ワークショップと国際シンポジウムを3年連続で組織し、第一線で活躍する合計14名の研究者を世界各国から結集して、キリスト教諸宗派、イスラーム、ユダヤ教などを対象に、広域的な視野のもとで異宗教・異宗派間の関係を比較史的に研究した。これにより得られた共通認識をふまえて、研究者間の濃密な国際交流ネットワークを構築し、研究代表者を編集責任者として、全員の協力による共著出版の準備を進めることができた。
著者
横山 ハツミ 林 慎一郎 田中 秀樹 山崎 登志子 西川 まり子 白木 智子 糠信 憲明 廣川 聖子 片山 はるみ 矢田 幸博 吉田 伊織
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

看護学生の老化の理解に役立つエイジングメイクの技法(メイク道具と手順)と教材(DVDとライフイベントCAIゲーム)を開発した。この教材を用いた演習により、学生が老ける、衰退するなどの加齢のプロセスを体験することで、いずれ訪れる老いを偏見なく受容することができる。高齢者のフィジカル・メンタルの両側面から理解が深められ、高齢社会の主人公である高齢者ケアニーズの核心に迫る、主体的な学習教材として役立つ。
著者
湯山 賢一 西山 厚 鈴木 喜博 岩田 茂樹 内藤 栄 稲本 泰生 吉澤 悟 宮崎 幹子 谷口 耕生 野尻 忠 研清水 健 岩戸 晶子 斎木 涼子 北澤 菜月 永井 洋之 中島 博 有賀 祥隆 前園 実知雄 東野 治之 根立 研介 藤岡 穣 高橋 照彦 山崎 隆之 梶谷 亮治 杉本 一樹 成瀬 正和 尾形 充彦 西川 明彦 森實 久美子 原 瑛莉子
出版者
独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

「奈良朝仏教美術の主要作例、もしくはその国際性を考える上で重要な周辺作例の中から対象とする文化財を選定し、それらに関する基礎資料を学界の共有財産として提供する」という目的に沿って調査研究を行い、22年度末に5部構成・2分冊からなる研究成果報告書を刊行した。薬師寺に伝来した藤田美術館所蔵大般若経(魚養経)全387巻の撮影及び書誌的データの集成、蛍光X線分析による香取神宮所蔵海獣葡萄鏡や東大寺金堂鎮壇具の成分分析を通した制作地の特定などが、代表的な成果である。
著者
西川 栄一
出版者
神戸商船大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

デイ-ゼル主機の排熱回収の蒸気発生器である排ガスエコノマイザの伝熱面は、排ガス中に含まれるス-トで汚され、種々の障害に悩まされる。とくに問題なのは堆積したス-トが燃焼し、ひどい場合には伝熱面がメルトダウンに至る「ス-トファイア」と呼ばれる深刻な事故が生じることである。本研究によりス-トファイアの機構を解明し、防止のための方策を提示できた。1 事故実態の調査分析・・・・ス-トファイア事故データを集めて分析し、主な関係因子は運転状態、循環条件、伝熱面の形状であることを明らかにした。2 ス-トファイアのシミュレーションモデルの構築・・・・ス-トファイアの計算機シミュレーションモデルを構築した。モデルは実際の現象をうまく再現していることが確認され、伝熱面に堆積したス-トが燃焼する諸条件、伝熱面の上昇温度などが推定可能になった。3 鉄鋼材料の酸化速度に関する分析・・・・上のシミュレーションモデルにより、堆積したス-トの燃焼熱だけでは伝熱面が溶融するまでには到らないことがわかった。そこで伝熱面フィンなど鉄鋼材料の酸化速度に関する諸条件を調べた。その結果実用されているフィンの場合、一定の条件ではメルトダウンを引き起こす熱源となり得ることが明らかになった。4 メルトダウンの機構・・・・メルトダウンに到る過程は以下のようであることが解明された。ス-ト燃焼発生→→不均等加熱のためドライアウト発生→→熱除去効果喪失のためフィン温度急上昇→→フィン材の酸化速度急上昇による酸化熱のためフィン温度さらに上昇→→メルトダウン5 水循環設計条件の分析・・・・排エコは、強制循環の並列水平管で構成され、しかも低圧なので水側がドライアウトしやすく、水循環設計条件が重要である。国内排エコの設計条件を調査した。その結果ドライアウトの可能性の高い設計がなされている排エコも存在することが明らかになった。6 本研究の結果に基づいて一連のス-トファイア防止策を提言し、海運、造船、排エコメーカなどでそれが採用され、現在ス-トファイア事故は急減することとなり、大きな成果を得た。
著者
島 由実子 滝沢 憲 尾崎 郁枝 井口 富美子 武田 佳彦 西川 俊郎 笠島 武 河上 牧夫
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.283-283, 1991-03-25

第9回学内病理談話会 平成2年11月10日 東京女子医科大学南別館2階大会議室
著者
高瀬 公三 西川 比呂志 野中 富土男 山田 進二
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.567-574, 1985-08-15
被引用文献数
3

肉用鶏の腱鞘炎由来トリレオウイルス58-132株の病原性を検索した. 1日齢SPFひ^^.な^^.に58-132株を皮下接種すると, 10^<2.7>PFU/羽以上でひ^^.な^^.は全例死亡し, LD_<50>は10^<0.8>PFUであった. 10^<5.7>PFU/羽の経口接種では14羽中10羽が死亡した. 58-132株を7日齢以下のひ^^.な^^.に経口接種すると生残ひ^^.な^^.の全例に腱鞘炎が認められたが, 14日齢接種では5羽中3羽のみが発病し, 21日齢以上のひ^^.な^^.への接種では発病例はなった. また, 感染ひ^^.な^^.と同居させたひ^^.な^^.の全例に腱鞘炎が発生し, ウイルスが回収され抗体も陽性を示した.
著者
脇田 晴子 水野 章二 村井 康彦 西川 幸治 武田 佐知子 京楽 真帆子
出版者
滋賀県立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1998

本研究は(1)巨大都市における居住形態・衛生・身体的状況の歴史的研究、(2)都市における信仰・宗教・祭礼・芸能の歴史的研究としているが、平成10年度に(2)を、11年度に(1)を中心として研究交流・共同調査を行った。フランス側からは、クラビッシュ・ズベール、P.スイリ-、M.コラルテル、A.ブッシイの諸氏を招き、国立歴史民族博物館、東京日仏会館、京都大学会館において、研究報告と討論を行い、続いて都市としての東京・鎌倉の考古学発掘と都市研究成果、続いて京都、奈良、今井町、日本のコミューンともいうべき郡中惣の現地である甲賀・伊賀・小倭地方、近江の堅田、安土城、彦根城などの現地調査を共同で行って討論した。パリで行ったシンポジュウムは、10年度は11月に日本文化会館で「都市における表象と社会」をテーマとして、P.ペルトン、鈴木正崇、武田佐知子、松岡心平、脇田晴子、P.スイリーの6人が報告した。11年度は9月に、パリ国立民族博物館において、シンポジュウム「都市における文化的環境の比較史研究」を開いた。考古学・平安京・中近世・近代の巨大都市にわかって討論し、佐原真、田中琢、M.コラルテル、長志珠絵、P.ローゼンタール、西川幸治、水野章二、橋本裕之、が報告した。司会者・ディスカッサントには西洋史・東洋史の専攻のフランス人を主として頼み、日本人のフランス研究者にも協力を仰いだので、広い問題の視野のなかで討論ができ、新たな視角をお互いに開拓し、日本史学の成果を提示できたと思う。コラルデル氏が20余年間発掘されたパラドリュ湖、コルチェル遺跡などの都市的集落・城砦の発掘現場、個人所有の城砦、原子力研究センターで原子力方法による修復研究所を訪問、研究の視角、方法、文化財の保存のあり方等について討論を行う事が出来た。申請したとおりの研究日程をこなし、予期以上の効果を挙げる事ができた。これらは成果報告書として提出するが、出版の予定も立っている。
著者
近藤 和彦 西川 杉子 鶴島 博和 西沢 呆 小泉 徹 坂下 史 青木 康 秋田 茂 勝田 俊輔 秋田 茂 青木 康 金澤 周作 勝田 俊輔 小泉 徹 西沢 保 坂下 史 鶴島 博和 富田 理恵
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究の成果は、ブリテン諸島(現イギリス・アイルランド)地域の歴史をヨーロッパおよび大西洋の関係のなかでとらえなおし、古代から今日までの期間について、自然環境から民族、宗教、秩序のなりたちまで含めて考察し、そこに政治社会をなした人々のアイデンティティが複合的で、かつ歴史的に変化した点に注目することによって、旧来のホウィグ史観・イングランド中心主義を一新した、総合的なブリテン諸島通史にむけて確かな礎を構築したことにある。
著者
西川 雅史
出版者
青山学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

市町村の意志決定は、少なくとも住民による選挙(手による投票)と住民の移動(足による投票)とによって規律付けされていると考えられる。しかし、私たちの日常的感覚からすれば、こうした理論的前提を首肯し得ないことが多い。本研究プロジェクトでは、市町村データを用いて地方財政と地方議会選挙との関係を考察し、上記の前提の妥当性を疑う事実のいくつかを明らかにした。なお、あわせて「足による投票」の基礎的考察も行った。
著者
西川 元也 高倉 喜信
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

細胞を利用した治療法の効果増強を目的に、体外から投与した細胞の体内動態を精密に制御することのできる新規方法の開発を試みた。前年度までに確立した細胞の体内動態評価システムを用い、マウス線維芽細胞株NIH3T3の体内動態に及ぼす各種処置の影響について定量的に評価した。まず、投与経路・部位の影響について評価するために、細胞懸濁液を種々の臓器に注入し、その後の体内動態を経時的に追跡した。その結果、細胞の体内動態ならびに生存期間は投与部位に大きく依存することが示され、中でも脂肪組織や骨格筋に投与した場合に長期間生存することが明らかとなった。一方、マウスの全層皮膚欠損に対する細胞治療を目的とした検討では、NIH3T3細胞を損傷皮膚表面に滴下、あるいは近傍に皮内注射した場合には非常に速やかに消失した。また、GFPトランスジェニックマウス由来骨髄細胞を用いて同様の検討を行ったところ、骨髄細胞でも同様の傾向が認められた。このとき、静脈内投与でも損傷部位への集積が観察され、損傷が速やかに修復する傾向も認められた。組織内に注射により投与した場合には、投与された細胞近傍では血流が乏しく、酸素供給が不十分である可能性がある。低酸素条件下においては、低酸素誘導性因子HIF-1の安定化が生じたり、活性酸素生成が亢進することが報告されている。そこで、酸化ストレスの抑制を目的に、過酸化水素を消去するカタラーゼで細胞を処理したところ、移植後の残存細胞数が有意に増加した。従って、移植細胞の急激な消失を抑制するには、カタラーゼ誘導体などにより酸化ストレスを抑制することが有望であることが示された。
著者
加納 三千子 安川 悦子 藤井 輝明 西川 龍也 平本 弘子 大庭 三枝 佐藤 俊郎 宮本 賢作
出版者
福山市立女子短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

高齢者の生活の自立と労働をめぐる問題をコミュニティにおける生活の自立システムを構築するという観点から研究を行い、次のような成果が得られた。コミュニティにおける生活のサステナビリティの構築には、(1)多様な人と連帯できる労働の場の確保をめざした地域の自立が重要である。(2)持続的再生産可能な地域資源作りとそれを活かしたコミュニティの再生が重要である。(3)福山市ではその一つとして市街地農業の活性化が重要な役割を担っていると考えられる。
著者
金森 悟 金森 暢子 渡辺 興亜 西川 雅高 神山 孝吉 本山 秀明
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.291-309, 1997-03
被引用文献数
1

南極昭和基地の大気エーロゾルを1988,1989,1990年の3年間にわたり連続観測した。エーロゾル粒子に含まれる化学成分の内, exSO_4^<2->, MSA, NH_4^+等の成分が夏に高く冬に低い季節変化をする事を明らかにした。またガス状のHCl, SO_2,HNO_2,HNO_3の季節変化を明らかにし, 非常に高濃度のHClガスが夏期に出現し, 他の成分もエーロゾルに近い濃度になる事を示した。みずほ高原内陸および海上の大気エーロゾルの粒径分布を明らかにした。exSO_4^<2->とMSAは共に0.35μmに極大粒径を持ち, ガス体から生じた2次粒子であると思われる。ほとんどの大気エーロゾルは海塩に比較して負のexCl^-を示し, Cl^-がNa^+に対して欠損していることが認められた。みずほ高原内の5点における積雪ピットの観測から, 化学成分の季節変化は内陸の観測点でδ^<18>O, Cl^-およびNa^+につき見いだされた。飛雪では, Cl^-, Na^+, exSO_4^<2->, NO_3^-, MSA等の成分が海側で高く, 内陸に向かって減少し, 更に内陸で反転上昇し, 内陸に別の供給源があることを示唆した。ほとんどの雪は正のexCl^-を示した。みずほ高原の大気エーロゾルと対応する雪の間には, 化学成分濃度の比例関係がほぼ認められ, 積雪は大気エーロゾル中の濃度を大まかに反映している。しかしexCl^-, Ca^<2+>, K^+などはこの関係を満足しない場合が多いので, 地表の大気エーロゾル以外に高層大気からの寄与も考慮する必要がある。