著者
濱上 陽平 本田 祐一郎 片岡 英樹 佐々部 陵 後藤 響 福島 卓矢 大賀 智史 近藤 康隆 佐々木 遼 田中 なつみ 坂本 淳哉 中野 治郎 沖田 実
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0076, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】線維筋痛症は全身の激しい痛みと軟部組織のこわばりによって特徴づけられる難治性の慢性疾患であり,本邦における推定患者数は200万人以上といわれている。線維筋痛症に対する理学療法アプローチとしては,運動療法に加えて鎮痛を目的とした各種の物理療法が行われているが,線維筋痛症の原因・病態が明らかにされていないがゆえに,物理療法に効果があるのか否かは未だ議論が続いており,エビデンスも示されていない。そこで今回,これまでに発表された線維筋痛症に対する物理療法の効果を検証したランダム化比較試験(Randomized controlled trial;RCT)を検索し,メタアナリシスを行ったので報告する。【方法】医学文献データベース(Medline,CINAHL Plus,Pedro;1988年~2016年8月に発表されたもの)に収録された学術論文の中から,線維筋痛症に対する物理療法の効果を検証した論文を系統的に検索・抽出した。その中から,ヒトを対象としたもの,研究デザインがRCTであるもの,アウトカムとして痛みの程度(VSA),圧痛箇所数(Tender point),線維筋痛症質問票(Fibromyalgia Impact Questionnaire;FIQ)のいずれかを用いているもの,結果の数値が記載されているもの,適切な対照群が設定されているもの,言語が英語であるものを採用し,固定効果モデルのメタアナリシスにて統合した。なお,有意水準は5%未満とし,採用したRCT論文はPEDroスコアを用いて質の評価を行った。【結果】抽出された227編の論文のうち,採用条件のすべてを満たした論文は11編であり,PEDroスコアは平均5.82ポイントであった。検証された物理療法の内訳は,低出力レーザーが5編で最も多く,全身温熱療法が4編,電気刺激療法が1編,磁気刺激療法が1編であった。次に,メタアナリシスにおいて,物理療法による介入の有無によって痛み(VAS)の変化を比較した結果,低出力レーザー,全身温熱療法,電気刺激療法,磁気刺激療法のすべてで有意差を認め,効果が確認された。同様に,圧痛箇所数およびFIQの変化を比較した結果,低出力レーザーと全身温熱療法で有意差を認め,効果が確認された。なお,採用した論文の中に電気刺激療法,磁気刺激療法の効果を圧痛箇所数およびFIQで検証したものはなかった。【結論】今回の結果,低出力レーザー,全身温熱療法,電気刺激療法,磁気刺激療法のすべてにおいて線維筋痛症の痛みに対する効果が確認された。採用論文は多くはないが,線維筋痛症に対する物理療法の効果をメタアナリシスで検証した研究は国内外で他に見あたらず,本研究の結果は物理療法のエビデンスの確立に寄与するものと思われる。ただ,電気刺激療法と磁気刺激療法に関しては採用した論文はそれぞれ1編であったため,エビデンスが示されたとは言い難く,今後さらにRCTの発表と蓄積が求められる。
著者
須崎 泰正 三富 修 東盛 裕一 岡本 浩 近藤 康洋 界 義久 岡本 稔 門田 好晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-03-11

スポットサイズ変換LDはレンズなしでファイバなどと高効率で結合できるため光軸の無調芯化などモジュール化、光表面実装に有望である。我々は、これまでバットジョイント構造を有するスポットサイズ変換LDで良好な結果を報告してきた。今回、pn-BH構造を有する素子においては電流狭窄構造のドーパントによる屈折率差が結合効率に大きな影響を与えることを計算により示した。また、実際に試作した素子において、n型電流狭窄層の位置の検討を行うことで良好なLD特性と高結合効率が同時に得られたので報告する。
著者
近藤 康久
出版者
東京大学
雑誌
東京大学考古学研究室研究紀要 (ISSN:02873850)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-82, 2007-03-20

縄文遺跡から出土する石錘・土錘は,多くの場合漁網錘として解釈されるが,他にも釣り用の錘や独木舟の碇,編物用の錘など,さまざまな用途が提案されており,決着をみていない。このような問題をふまえ,本稿では,武蔵野台地・下末吉台地および多摩丘陵において縄文時代錘具および錘具出土遺跡の全数調査を実施した結果に基づいて,地理情報システム(GIS)を用いて報告点数・器種・コンテクスト・重量など錘具の諸属性をマッピングし,錘具の出土した「空間」の特性を人間活動の「場所」として評価することによって,その「場所」で用いられた錘具という考古遺物の性格ならびに用途を再検討する。分析の結果,(1)錘具は古東京湾岸と多摩川下流左岸・野川一帯に集中しつつ,武蔵野台地や多摩丘陵にスポット状に分布する傾向があることと,(2)縄文中期中葉の勝坂II式期より中期後葉の加曽利EIII式期にかけて土器片錘が爆発的に普及すること,(3)海岸ゾーンに近づくほど土器片錘の比率が増し,遠ざかるほど石錘の比率が増すこと,(4)中期中葉には東京湾に近づくほど阿玉台式土器片錘の比率が高まること,(5)後期に切目石錘の比率が高まり,晩期には切目石錘・有溝石錘・有溝土錘を主体とした器種構成になること,(6)石錘の方が土錘よりも重い資料が多いが全体としては両器種ともよく似た重量分布を示すこと,そして(7)土錘・石錘ともに包含層・住居趾からの出土を基本としながら低湿地の水成堆積層からも出土することなどが明らかになった。これらの現象を総合的に考察すると,縄文時代の錘具は,打欠石錘も含めて,一般的には漁網の沈子として用いられ,300gを超える大型石錘も水域での活動に用いられた可能性が高いと結論することができる。
著者
近藤 康人
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.271-275, 2022 (Released:2023-03-31)
参考文献数
24

特定の花粉アレルゲンに感作されると,新鮮な果物や生野菜を摂取した際にIgE抗体の交差反応によって口腔内に限局した即時型アレルギー症状を来すことがある。この病態を花粉-食物アレルギー症候群(以下PFASと略す)という。症状は通常,口腔アレルギー症候群(以下OASと略す)の臨床病型を示す。我が国においてもカバノキ科花粉の飛散地域においてバラ科食物のPFASがみられる。一方,ヒノキ科花粉におけるPFASの原因アレルゲンはpolygalacturonaseファミリーによる報告のみであった。しかし近年,南欧でヒノキ花粉症患者にモモやオレンジのPFASが報告され,交差抗原性の原因としてgibberellin-regulated protein(以下GRPと略す)の関与が示された。そして2020年,本邦スギ花粉においてGRPが同定され,新規アレルゲンCry j 7として登録され,注目されている。
著者
黒﨑 紘史 白畑 紘夢 川原 潤也 近藤 康人 近藤 健 李 範爽 小田垣 雅人
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.143, no.5, pp.532-538, 2023-05-01 (Released:2023-05-01)
参考文献数
20
被引用文献数
1

In this study, we developed a capacitive seating analysis sensor using a conductive textile for evaluating a Seating Motion. Physical burden on caregivers is a common problem at nursing care sites. Developing long-term caregiving skills can help reduce the physical burden on amateur caregivers. Several quantitative evaluation studies have focused on the skills of caregivers. However, such evaluation is highly expensive and require huge area because it involves the use of motion capture systems with several 3D cameras for dynamic motion analysis. In our previous study, we developed a conductive textile sensor for measuring the seating position of a care recipient in a wheelchair. The sensor could measure either seating body pressure or distance between the buttocks and the seat. The system can measure the care recipient's motion without requiring any motion capture system. We recommend using the sensor to evaluate the skills of caregivers; the sensor output can be used to determine the seating speed of the care recipient on the chair. Herein, we report the validity of the measurement system comprising a conductive textile-based capacitive seating analysis sensor for evaluating seating in nursing care.
著者
近藤 康雄 山口 顕司 坂本 智
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌論文集 (ISSN:13488724)
巻号頁・発行日
vol.72, no.10, pp.1259-1263, 2006-10-05 (Released:2012-01-13)
参考文献数
9

A bio-chemical treatment system was developed to reutilize the spent water-soluble coolant as a diluent of renewal coolant. The bio-chemical treatment using oil-decomposing microorganisms and a biological activated carbon filtration method showed a high recovery rate of water resource from an emulsion-type coolant. The water-soluble coolant can form the uniform micelle colloid in the recovered water and showed no quality change during the nine months standing at ambient temperature. The processing cost, around 35 yen/L, was equal to or less than current disposal cost. No difference was shown in the chisel and flank wear of machine tool after 100 holes drilling between the water-soluble coolants diluted with recovered water and service water. These facts indicated that the proposed treatment system must be an effective way to reutilize the water-soluble coolant as the diluent of renewal coolant.
著者
京川 裕之 清田 隆 近藤 康人 小長井 一男
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.265-273, 2012 (Released:2012-03-28)
参考文献数
21
被引用文献数
8 3

東北地方太平洋沖地震によって埋立地の大部分が液状化した千葉県浦安市において,著者らは地震発生直後から航空レーザ測量,粒度分析,SWS試験などを行い,液状化による地盤の変動を継続的にかつ定量的に把握してきた。これらの調査より,(1) 浦安市の埋立地では地盤沈下が広範囲に生じており,その沈下量の分布は家屋・ライフラインの被害と対応している。(2) 同時期の埋立地(未改良地区)で,被害程度が大きく異なる場所がある。(3) 広範囲に採取した噴砂の粒度およびSPT試料の粒度は,大量の噴砂と再液状化が確認されているニュージーランド・クライストチャーチのケースと非常に似通っている。(4) 液状化により地盤の貫入抵抗は大きく低下し,その後2ヶ月程度で強度は回復・安定するが依然として低い値を示している。本稿では以上の知見より,同地区の再液状化の可能性についても検討する。
著者
近藤 康子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.87, no.800, pp.2072-2079, 2022-10-01 (Released:2022-10-01)

In his book Rikyu’s Tea, Sutemi Horiguchi considered tea ceremony from a viewpoint of overall relations among space, thing, and behavior and gave tea bowls the representative status of tea-things. When he referred to them, he used an expression of “tea bowl in tea ceremony.” It suggests he saw tea bowls in tea ceremony as something incomplete in itself. In other words, contrary to our expectation, he shed light on lack of artful beauty or aesthetic character of tea bowls. This paper intends to precisely trace Horiguchi’s these considerations on tea bowls and clarify their meanings in his architectural thought.
著者
安藤 俊平 原田 雅史 小此木 信一 羽賀 大輔 近藤 康介 周郷 延雄
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経外科救急学会 Neurosurgical Emergency
雑誌
NEUROSURGICAL EMERGENCY (ISSN:13426214)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.170-176, 2022 (Released:2022-12-16)
参考文献数
16

両側椎骨動脈のアテローム硬化性閉塞により急性の両側感音性難聴をきたし,経皮的血管形成術で治療した1例を経験したので報告する.症 例:59歳男性,両側感音性難聴が出現した.MRIで右小脳半球および左後頭葉に脳梗塞を,CT angiographyで両側椎骨動脈の閉塞と後交通動脈を介した脳底動脈および後大脳動脈の血流を認めた.内科的治療を行ったが神経症状が悪化したため,緊急で経皮的血管形成術を施行し,左椎骨動脈の再開通と症状の改善が得られた.結 論:内耳動脈は前下小脳動脈の終末動脈であるため,突発性の両側感音性難聴は両側椎骨動脈閉塞の前駆症状になりうる.他に明らかな神経症状がなくても,早期の画像検査と迅速な血管内治療が必要である.
著者
近藤 康久
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.104-107, 2020-09-30 (Released:2021-09-30)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1