著者
榊 剛史 鳥海 不二夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回 (2018)
巻号頁・発行日
pp.2C201, 2018 (Released:2018-07-30)

フェイクニュースや炎上,エコチェンバー現象など,近年は個人による情報発信における負の側面が注目されている.我々は,それらの現象を引き起こす原因の一つとして,ソーシャルポルノという仮説を提案する.ソーシャルポルノとは,「特定のコミュニティに属するユーザが、脊髄反射的に拡散・共有してしまいたくなる情報」を意味する. 本論文では,ソーシャルポルノの観測を行う前段階として,ユーザ反応時間という尺度を定義し,いくつかのツイートについて,ユーザ反応時間分布の違いを考察した.結果として,特定のコミュニティのユーザが拡散する投稿とランダム抽出した投稿には,ユーザ反応時間の分布に違いが生じる可能性が示唆された.
著者
鳥海不二夫 稲葉通将 大澤博隆 片上大輔 篠田孝祐 松原仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-1, 2014-06-28

不完全情報コミュニケーションゲームである「人狼」を題材にした研究プロジェクトの概要を紹介し,ゲーム情報学という観点からこのプロジェクトの将来について展望していく.
著者
田中 幹人 石橋 真帆 于 海春 林 東佑 楊 鯤昊 関谷 直也 鳥海 不二夫 吉田 光男
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.71-82, 2022-04-28 (Released:2022-05-26)
参考文献数
27
被引用文献数
1

新興感染症であるCOVID-19に対処する中では,日々更新されるリスク知識を社会で共有し,また政策から個々人のレベルに至るまでリスクを判断していく必要があった。このリスク情報の流通と議論の場となってきたのは,もちろんメディアである。本稿では,我々の研究結果を基に,まず情報の送り手である新聞報道の傾向を振り返り,また情報の受け手である日本のメディア聴衆の相対的リスク観を把握する。そのうえで,ソーシャルメディアを含むオンラインメディア上でのコミュニケーションの成功例,失敗例を確認し,そこから教訓を得る。更にマス/オンラインメディアが複雑に絡み合う中で,COVID-19禍を通じて明らかになった感染者差別,ナショナリズム,懐疑論や隠謀論といった問題を確認したうえで,コミュニューション研究の知見を踏まえて,リスクのより良い社会共有に向けた方針を提示することを目指す。COVID-19という災害は,新興感染症として私達の医療・社会制度の刷新を求めているのみならず,コミュニケーションを通じたリスク対応のあり方についても大きな変革を求めているのである。
著者
白井 嵩士 榊 剛史 鳥海 不二夫 篠田 孝祐 風間 一洋 野田 五十樹 沼尾 正行 栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第26回全国大会(2012)
巻号頁・発行日
pp.1C3OS121, 2012 (Released:2018-07-30)

ソーシャルメディアでは多くのユーザーが活発な情報交換を行っており、情報が短時間で拡散するという特徴がある。しかし、これらの中にはデマ情報も含まれており、デマ情報の拡散が問題視されている。本研究ではTwitterにおけるデマ情報およびデマ訂正情報の拡散に焦点を当て、これらの拡散の様子を解析するとともに、感染症の伝播モデルを応用した拡散モデルを提案し、早急なデマ拡散の収束を目的とする方策を検討する。
著者
鳥海 不二夫 神谷 達幸 石井 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.11, pp.1740-1750, 2011-11-01
被引用文献数
1

近年,SNS(Social Networking Service)やBlog,Twitterなどのインターネットを利用したコミュニケーションツールの利用が拡大している.SNSのユーザは友人登録機能によってSNS上での他のユーザとの関係を表現する.このようにSNS上に現れる友人関係は,実社会において観測することの困難な人間関係を限定的ではあるが具現化する可能性がある.本研究では性質の異なる多数の小規模SNSを表現可能なネットワーク生成モデルを提案した.提案モデルは,SNSの成長モデルとして知られているCNN+Fitnessモデルに,管理者優先モデル,トライアドフォーメーションモデル,優先的近傍接続モデルを組み合わせて作られた.そして,それぞれのモデル適用率をパラメータとし,モデル化したいSNSに特化して最適化することで,現実の友人ネットワークの構造を近似する.パラメータの最適化にはSimulated Annealingを利用した.また,提案モデルの近似性能を確認するために,ネットワーク指標間の距離に基づいた評価関数を提案した.提案モデルを279の小規模SNSに適用し,提案評価関数で評価した結果,従来のモデルよりも高い精度で小規模SNSの友人ネットワークを近似できることを確認した.また,提案した3種類のモデルについて有効性を確認したところ,管理者優先モデル,優先的近傍接続モデルは友人ネットワーク生成モデル構築上重要であったが,トライアドフォーメーションモデルはネットワークの生成にほとんど寄与しないことが明らかとなった.
著者
鳥海 不二夫 山本 仁志 諏訪 博彦 岡田 勇 和泉 潔 橋本 康弘
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.78-89, 2010 (Released:2010-01-06)
参考文献数
17
被引用文献数
3 9

In recent years, application of Social Networking Services (SNS) and Blogs are growing as new communication tools on the Internet. Several large-scale SNS sites are prospering; meanwhile, many sites with relatively small scale are offering services. Such small-scale SNSs realize small-group isolated type of communication while neither mixi nor MySpace can do that. However, the studies on SNS are almost about particular large-scale SNSs and cannot analyze whether their results apply for general features or for special characteristics on the SNSs. From the point of view of comparison analysis on SNS, comparison with just several types of those cannot reach a statistically significant level. We analyze many SNS sites with the aim of classifying them by using some approaches. Our paper classifies 50,000 sites for small-scale SNSs and gives their features from the points of network structure, patterns of communication, and growth rate of SNS. The result of analysis for network structure shows that many SNS sites have small-world attribute with short path lengths and high coefficients of their cluster. Distribution of degrees of the SNS sites is close to power law. This result indicates the small-scale SNS sites raise the percentage of users with many friends than mixi. According to the analysis of their coefficients of assortativity, those SNS sites have negative values of assortativity, and that means users with high degree tend to connect users with small degree. Next, we analyze the patterns of user communication. A friend network of SNS is explicit while users' communication behaviors are defined as an implicit network. What kind of relationships do these networks have? To address this question, we obtain some characteristics of users' communication structure and activation patterns of users on the SNS sites. By using new indexes, friend aggregation rate and friend coverage rate, we show that SNS sites with high value of friend coverage rate activate diary postings and their comments. Besides, they become activated when hub users with high degree do not behave actively on the sites with high value of friend aggregation rate and high value of friend coverage rate. On the other hand, activation emerges when hub users behave actively on the sites with low value of friend aggregation rate and high value of friend coverage rate. Finally, we observe SNS sites which are increasing the number of users considerably, from the viewpoint of network structure, and extract characteristics of high growth SNS sites. As a result of discrimination on the basis of the decision tree analysis, we can recognize the high growth SNS sites with a high degree of accuracy. Besides, this approach suggests mixi and the other small-scale SNS sites have different character trait.
著者
西村 啓 鳥海 不二夫 浅野 千尋 村岡 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.26, pp.75-80, 2007-03-15
被引用文献数
2

本論文は,独自の投資手法を明確にまた容易に具現化することが可能な株式の自動売買プログラムである「カブロボ」,カブロボの作成を可能にするカブロボ開発キット,優秀なカブロボ開発者と資金運用者を結び付けるカブロボ・コンテスト,そしてこれらの実施を可能にするカブロボ・プラットフォームに関する[1].売買の成績を競うカブロボ・コンテストの第3回大会では,実運用を目標に6000人以上の人が参加し,その中からコンテストの実績だけではなく,長期のバックテストでも成績のよい実運用に優れたカブロボを輩出することができた.本論文では,株式自動売買プラットフォーム「カブロボ・プラットフォーム」の構成を説明し,カブロボ・コンテストの実績と合わせ,本プラットフォームの有効性を示す.This paper describes a "Kaburobo" that enables users to specifically and easily create an automated stock trading program, a Kaburobo development kit, a Kaburobo contest that combines high-grade Kaburobo creators and financiers, and a Kaburobo platform that can realize them. More than 6000 people participated in the third Kaburobo contest in 2006 with a goal of real trading and some highly capable Kaburobos that have good track records of the contest and long term backsets. This paper represents the structure of the Kaburobo platform, shows actual achievement of the Kaburobo contest, and demonstrates the effectiveness of the platform.
著者
稲葉 通将 大澤 博隆 片上 大輔 篠田 孝祐 鳥海 不二夫
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.61-66, 2014-10-31

人狼ゲームのプレイヤーは,相手から自分がどう見られるのかを考慮しつつ,他のプレイヤーの思惑を推理し,交渉・説得を行っていく必要がある.本研究では,人間らしく振る舞う人狼ゲームエージェント実現に役立つ知識の獲得のため,実際に人間同士で行われた人狼ゲームにおける議論の構造に着目した分析を行う.議論の構造を踏まえた分析を行うため,まず各発話に対してタグ付与を行う.次に,そのタグ間の関係を捉えることで,提示された意見に対する「同調」と「反駁」という観点から議論の分析を行う.
著者
岡田 佳之 榊 剛史 鳥海 不二夫 篠田 孝祐 風間 一洋 野田 五十樹 沼尾 正行 栗原 聡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本研究では,Twitterにおけるデマ・流言問題に着目し,デマならびにデマの訂正情報の拡散の仕方を4つのクラスに分類する.デマの拡散に対し,病気の感染モデルとして有名なSIRモデルに基づく「デマ拡散SIR拡張モデル」を提案し,東日本大震災における実際のデマ拡散が再現できるかを検証した.その結果,デマならびにデマの訂正情報の拡散がそれぞれ1回のピークを持つ事例において再現可能であることを確認した.
著者
稲葉 通将 大畠 菜央実 高橋 健一 鳥海 不二夫
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.2392-2402, 2016-11-15

本研究では,人狼ゲームにおけるプレイヤの発話内容を表現するタグを設計し,それらのタグを人狼BBSにおけるプレイヤの発話に付与し分析を行った.分析では,襲撃対象,および処刑対象の決定にプレイヤごとの発話の傾向がどのように影響するのか,また,ゲーム全体のコミュニケーションの傾向とゲームの勝敗の関係について調査した.分析の結果,人間側,人狼側の各プレイヤが自陣営の勝利のために効果的なコミュニケーション戦略,および特定のコミュニケーションとプレイヤの行動の関係が明らかとなった.
著者
平野 雄一 鳥海 不二夫 高野 雅典 和田 計也 福田 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

オンラインでの交流は便利である一方で、特に未成年を初めとしてネットいじめや性犯罪の被害に合う等の事件に発展するリスクがある。そのため、ユーザーが未成年者かどうかを推定する技術は未成年者をリスクから守るためには必要不可欠である。そこで、本研究では、年齢が分からないチャットデータから年齢層を推定し、年齢情報から未成年者と他世代の交流を分析し、特に大人との交流に危険性が高いことを示した。
著者
藤田 幸久 鷲田 祐一 鳥海 不二夫 植田 一博 石井 健一郎
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.49-61, 2010-01-26

昨今,情報通信技術の発達により,一般生活者が日常的に入手しうる情報の量と種類が飛躍的に増加している.意思決定や価値判断において,情報の有無は重要であり,情報量の増加は個人の行動に影響をもたらしている.多くの既存研究では,保持している情報の量と種類が多ければ,影響力や意思決定力が強くなるものとしている.しかし,その真偽を再考する研究も現れており,情報量の飛躍的増加という未曾有の現象の本質を理解することが望まれる.本論文では,情報の多様化を考慮した情報伝播モデルを提案し,情報の多様化が情報伝播に及ぼす影響をシミュレーションにより分析する.特に,既存研究において強い影響力を持つとされるイノベータに着目した.シミュレーションの結果,情報の多様化によりイノベータの影響力が低下し,イノベータ以外の層がコミュニティ全体に対して影響力を持つことが確認された.また,イノベータの影響力低下は,情報の価値が均一になる「フラット化」によってもたらされることを明らかにした.
著者
鳥海 不二夫 石田 健 石井 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.208, pp.33-38, 2008-09-09
被引用文献数
3

現在,地域活性化の手段として地域密着型の地域SNSが注目されている.我々は社会ネットワークの視点から地域SNSを分析し,どのような構造が形成され,成長しているかをあきらかにし,mixiなど大規模なSNSとの構造を比較することで,地域SNSの特色が明らかにした.分析結果に基づいてSNSのネットワーク成長モデルの提案を行った.その結果,既存のモデルを用いて構築したネットワークと比較した場合に比べ,ネットワーク指標の観点から実際のSNSと類似したネットワークを構築可能であることが確認された.
著者
小出 明弘 斉藤 和巳 風間 一洋 鳥海 不二夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.164-173, 2013-08-21

本稿では,Twitterのフォローネットワークを分析することにより,ユーザのフォローがどのような目的で行われているのか議論する.まず,フォローネットワークの特徴を把握するため,ネットワーク内の高次数ノードに着目し,ブログの読者関係とレビューサイトのお気に入り関係を表したそれぞれのネットワーク構造の特徴と比較する.その結果,ブログやレビューサイトでは,比較的小規模な高コリンクグループが得られたのに対し,フォローネットワークでは,強い双方向関係により構築された大規模な高コリンクグループと,双方向関係がほとんど見られない複数の小規模な低コリンクグループが存在することが分かった.さらに,高次数ノードのツイート集合を分析し,これらのグループは同じようなツイートをしているにもかかわらず,フォロワとの関係に大きな違いが見られることが分かった.In this paper, we explored Twitter's follow mechanism through a network analysis. In order to characterize the salient structure of Twitter's follow network, we first empirically compared it with those of reader and favorite networks form blog and review sites by focusing on their high degree nodes. From this experiment, we observed a relatively large high co-link group whose nodes are mutually connected to each other and some small low co-link groups whose nodes are not mutually connected to each other in Twitter's network. On the other hand, most groups are relatively small high co-link groups such as discussion groups in blog and review sites. Moreover, by analyzing messages tweeted by these group's users, we found that these groups much differ in relation with followers although these groups resemble in content of tweets.