著者
内田 直仁 丹 裕也
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.138-141, 2012-06-15 (Released:2012-09-30)
参考文献数
5
被引用文献数
1 2
著者
鈴木 郁 後藤 剛史 滝口 俊男 徳本 匠
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.105-111, 2001-06-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
14
被引用文献数
2 2

ガム咀嚼とアメ嘗味の乗り物酔い低減効果について, 延べ97名の被験者を振動台で40分間ずつ加振する事により実験的に検討した. 試行条件は, ガム咀嚼, アメ嘗味, それら両方ともなし, の3条件である. 主観評価を比較すると, 顕著ではないがガム咀嚼そしてアメ嘗味には, 主観的な意味での乗り物酔いを低減する傾向が見られた. また試行条件別に, 加振前に比べた加振後の重心動揺面積増加率を求めると, ガム咀嚼の条件が最小となり, 両方ともなしの条件が最大であった. これらより, アメ嘗味やガム咀嚼が, 主観的のみならず客観的にも乗り物酔い低減効果を有することが示唆された.
著者
高林 範子 山本 真代 小野 光貴 渡辺 富夫 石井 裕
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.112-123, 2016-06-20 (Released:2016-07-14)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

表情の中の微笑みや視線などの非言語メッセージは,看護コミュニケーションにおいて重要な役割を果たしている.これまで,アバタを介した看護コミュニケーション教育支援システムを開発したが,アバタの視線や表情に関する表現性の課題が残された.本論文では,アバタに微笑みと眼球動作モデルを付加した看護コミュニケーション教育支援システムを開発し,システムの活用可能性を検証する目的で,ロールプレイングによるコミュニケーション実験を行った.実験用のシステムモードとして【A:真顔のみ】,【B:微笑み+眼球動作無し】,【C:微笑み+眼球動作有り】の3つのモードを用意した.実験の結果,システムのモードとしては,微笑みと眼球動作のあるCモードが最も高く評価された.自由記述においてもコミュニケーション時の表情や視線が与える効果に気づく意見が多くみられ,本システムによる看護コミュニケーション教育支援の有効性が示された.
著者
小松原 明哲
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.81-86, 1983-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
9
著者
鈴木 浩明 藤浪 浩平 大野 央人 水上 直樹 末田 統 井手 将文
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.191-198, 2001-08-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
13
被引用文献数
1 4

模擬空間に誘導用ブロックを敷設して視覚障害者の歩行特性の把握実験を計画する際の基礎データを得るために, 日常的な空間における視覚障害者の歩行特性の把握を目的とした調査を実施した. 被験者は徳島県立盲学校の生徒 (職業訓練課程の成人を含む), 教員46名であり, 被験者が誘導用ブロックに沿って歩行した際の歩幅と歩行速度を測定した. 調査は盲学校内の屋外通路と最寄り駅のプラットホーム上の2箇所で実施した. 調査結果から, 被験者の身長, 視覚障害の程度 (全盲, 弱視), 歩行環境の違い (本調査では校内, 駅で定義) が, 歩幅や歩行速度に有意な影響を及ぼすことを明らかにした. また, 回帰分析法を用いてこれらの要因の違いを考慮した歩幅・歩行速度の予測式を作成するとともに, 全盲者の歩行特性の予測には歩幅を用いる方が歩行速度より望ましい (回帰係数=0.86) ことを明らかにした.
著者
永田 久雄 大野 央人 小美濃 幸司
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.1-9, 1996-02-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
22
被引用文献数
3 4

本論において, 立位姿勢保持に及ぼす靴ヒール高の影響を, 開発したリニアアクセラレータを用いて実験的に究明した. 20歳前後の12人の女性を一連の実験に参加させ, 裸足とヒール高の異なる4種類の靴別に, リニアアクセラレータの走行台上に乗せて, 倒れるまで立位姿勢を保つようにさせた. 加速パターンは時間軸に対してステップ状の波形となるようにした.検査結果から, 水平加速外力を負荷した場合, 姿勢バランスを失わせる限界加速値とその持続時間の逆数とに直線的な関係がみられた. 姿勢前方へ加速外力を負荷した場合には, ハイヒールと裸足での限界加速値に有意差がみられた. また, 姿勢前方へ加速外力を負荷した場合には, ハイヒール (ヒール高89mm) はローヒール (ヒール高12mm) と比較して, 限界加速値が38%減じている. 立位姿勢の保持限界の観点からは, 靴ヒール高は30mm以下が推奨できる.