著者
日比 亮太 高橋 規一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.377, pp.1-6, 2012-01-12

Nonnegative Matrix Factorization(NMF)とは与えられた大規模非負行列を二つの小規模非負行列の積で近似することである.NMFの効率的計算法としてLeeとSeungによって提案された乗法型更新アルゴリズムが広く利用されているが,このアルゴリズムには大域的収束性が保証されていないという問題がある.そこで著者らは最近,行列間距離にユークリッド距離を用いる場合のNMFについて考察し,大域的収束性が保証された修正乗法型更新アルゴリズムを提案した.本報告では,行列間距離にダイバージェンスを用いる場合の修正乗法型更新アルゴリズムを提案し,その大域的収束性を理論的に証明する.また,終了条件を加えたアルゴリズムを提案し,それが有限回の反復で終了することを示す.
著者
今井 一雅 澤本 一哲 矢野 漣 菊地 時夫 菊池 豊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.592, pp.39-44, 2000-01-28
被引用文献数
4

高速無線LANシステムを用いた、City規模の大規模な地域情報化ネットワーク(KCAN:Kochi City-size Area Network)が高知市・南国市にまたがって構築され運用が行われている。使用している無線LANユニットは、スペクトル拡散通信方式の2.4GHz帯小電力無線通信システムのものである。無線LANユニットの基本的な通信速度は2Mbpsであるが、中継してもその高速性が失われないようなネットワーク構成とした。本稿では、その構築手法と運用技術について報告する。
著者
水守 康暢 大久保 賢祐 岸原 充佳 山北 次郎 太田 勲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.62, pp.29-33, 2009-05-21

最近,主導波管にSIW(Substrate Integrated Waveguide)を用い,装荷素子として上部導体に設けたスリットと浮遊導体によって直列容量を構成したCRLH-TLが提案され,10GHz程度以上およびミリ波帯におけるCRLH-TLの基本構造のひとつとして期待されている.しかしながら,浮遊導体からの放射が無視できない.本稿ではこの放射を積極的に利用して,SIW型CRLH線路を用いた漏れ波アンテナを提案し,数値シミュレーションおよび試作実験によって放射特性の周波数依存性を明らかにしている.遷移周波数16GHzとして設計したSIW型CRLH線路の試作実験結果は理論値および数値シミュレーション結果と良く一致している.
著者
栗原 宏季 稲森 真美子 眞田 幸俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.452, pp.135-140, 2012-02-29

本報告ではブロック符号化した信号を空間的多重したMIMOシステムにおいて軟判定復号時の尤度計算の際に信号分離を行う方式を提案する.従来のMIMOシステムにおいての信号分離は複数の受信アンテナで受信した信号に対して行われた.したがって通信路行列をフルランクにし信号を分離するためには,複数のアンテナ素子が受信側で必要であった.本報告では最尤復号の尤度計算時に信号分離処理する方式を検討する.提案方式は符号語と同等のサイズの通信路行列を復号候補として構成することができる.提案方式の例として,RayleighフェージングチャネルにおいてHamming符号化したシンボルの尤度計算による信号分離および最尤復号特性を検討した.そして誤り率特性の理論計算とシミュレーションより信号分離及び復号できることを示す.
著者
天野 英晴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.36, pp.31-36, 2005-05-04
被引用文献数
5

リコンフィギャラブルシステムは, 処理アルゴリズムを書き換え可能なハードウェアデバイス上で直接実行することにより, 柔軟かつ高性能な処理を実現する.一方, 動的リコンフィギャラブルシステムは, 処理中にハードウェアを動的に変更することにより, 高い面積効率の実現を可能とする.これらのシステムはその柔軟性から将来, ソフトウェア無線に応用されることが期待されている.本年度からソフトウェア無線研究会同様, リコンフィギャラブルシステム研究会も第1種昇格を果たした.本稿では, これらのシステムを概観し, 最近の研究動向を簡単に紹介する.
著者
多田 昭雄 中村 良三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.97, pp.25-32, 2001-05-21

並列タスクスケジューリングにおいて, タスク依存グラフよりタスクの実行順序を効率よく求める並列アルゴリズムを提案する. 具体的には, はじめに2つのタスク間の実行順序を示す有向辺を出節点と入節点の組で表したタスク依存グラフすなわちDAGを入出次数が高々1の節点からなる線形リストに分割する. 次に, 線形リストをリストの最終節点に至る流れの単位でグループに分割し, グループ内のリストの細を併合しながらタスクの実行順序を求め, 最後にタスク全体の実行順序を求める並列アルゴリズムである. すなわち, タスクの並列Topological Sortingを提案する.
著者
茅野 功 薮本 道人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.107, pp.51-56, 2007-06-15

電磁界の人体に対する健康影響評価は社会的急務であるが,ぱちんこ遊技場は複数の同一電子機器に全面を取り囲まれる特殊な環境にあり,このような特殊な電磁環境における生体および体内理込型医療機器への影響については検討されていない.そこで本橋では,この影響評価のための一指標として回胴式遊技機に焦点を当て,5機種の遊技機から放射される中間周波磁界および高周波電磁界の測定を行った.その結果,中間周波領域では最大で卓上電滋調理器の約1/6の磁界を放射しており,また高周波領域においてもVCCI(Class2)の規定値の6.3倍を超える電磁界を放射している機種が紅った.この原因と対策法について,遊技機の電飾や演出表示に関わる装置の配置に焦点を置いて考察した.
著者
和田 知久 翁長 健治 宮城 隼夫 吉田 たけお 尾知 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.41, pp.27-33, 2000-05-04

琉球大学では、ハードウエア記述言語を(VHDLまたはVerilog HDL)を用いたデザイン・コンテストを開催しました。コンテストは今年度が3回目でり、今年度より琉球大学の学生だけでなく、他大学や高等専門学校の学生も参加できるようにオープンなコンテストで、2月18日の締切りまでに15チーム(30名)の学生達の参加がありました。課題はガロア体の行列演算器であり、事前選考の結果、京大・阪大・九工大・豊田工業高等専門学校より6チームの代表を沖縄に招待し、琉大の4チームと合わせて、計10チームによる発表会を3月3日に琉球大学工学部にて行いました。琉球大学学部3年生の「タートルネックス」チームが、他大学を抑えて最優秀賞に輝きました。
著者
古川 久夫 宮口 庄司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TM, テレコミュニケーションマネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.222, pp.15-22, 1999-07-23
被引用文献数
7

ビジネス専用IPネットワーク(OBN: Open Business Network)は、複数の通信会社により運用されるIP転送網である。本文は、OBNの基本概念(IN98-12、1998.4)の発表以降の変更点、ネットワーク構成要素名の変更、課金や帯域保証、OBNの住所管理等について報告する。
著者
松井 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.251, pp.75-83, 2010-10-20

アドホックネットワーク技術の研究は1970年代に米国国防関係で開始された.1997年にはIETF MANET WGで標準化活動が開始され,現在,標準化の一歩手前まできている.また,メッシュネットワークの標準化もIEEE802.11sで行われており,これについても,標準化が見えてきている.一方,アドホック/メッシュネットワークの実用化に向けての実証実験も行われている.主な,適用先は,イベント監視システム,災害対応システム,農地監視システムなどである.更に,実システムへの適用も始まっている.アドホックネットワークの実システム適用に向けた課題として,通信の信頼性向上や,マルチホップ時のスループット低下防止等が上げられるが,これらについても,無線品質を考慮したルーティング方式や,複数チャネル使用等の技術開発が進んでおり,解決のめどがたってきている.最近,アドホックネットワークの新たな適用先として,スマートメータや車車間通信等が注目されている.スマートメータについては,限られたリソースを前提に,500-1,000程度のメータからなる大規模アドホックネットワークを構築する必要がある.これについては,このような環境を想定した新たな標準を作るため,IETF ROLL WGが設立され,RPLというルーティング方式が議論されている.また,車車間通信については,エリアに向けたマルチホップ通信を行うGeoCastルーティングが必要であり,是についても,いくつかの提案がなされている.スマートメータや車車間通信では,500-1,000台規模のアドホックネットワークが構築する必要があり,隠れ端末問題が今まで以上に顕在化してくると考えられる.これについては,TDMA方式の導入が検討されているが,実用化に向けては,まだ,課題が多いと考えられる.
著者
川上 雄気 岡田 啓 間瀬 憲一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.455, pp.57-62, 2011-02-28

大規模自然災害発生時の臨時アドホックネットワークシステム"スカイメッシュ"では,気球の揺れ等が原因の通信品質劣化やリンク瞬断が発生し,アプリケーションの1つであるカメラを用いた遠隔モニタリングにおける映像配信でもそれらに伴う映像品質劣化が確認されている.本稿では,映像配信元ノードからの映像を経路中の中継ノードに蓄積しながら,宛先ノードに届ける蓄積中継型映像配信方式を提案・実装し,従来の配信元ノードと宛先ノートで直接コネクションを形成するEnd-to-End方式との比較を行った.ネットワークエミュレータを用いて再現したランダムロス,バーストロス環境下で品質比較実験を行った結果,ランダム,バースト共にスループットにおいて蓄積中継方式が優れていることを示す.
著者
渡辺 尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.68, pp.25-30, 2011-05-19

近年,無線LANに加えて,アドホックネットワーク,センサーネットワーク,メッシュネットワークなどの固定の通信インフラを仮定せずその場で設置する無線ネットワークとその応用が注目されている.本稿では,アドホックネットワークのメディアアクセス制御(MAC)を中心に述べる.特にスマートアンテナを用いた空間利用効率の向上手法と新たな問題点の解決法およびテストベッドによる実験について述べる.さらに,将来のネットワークのあり方として時間空間周波数資源の極限利用を目指す方向性についても述べる.
著者
猿渡 俊介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.68, pp.31-36, 2011-05-19
参考文献数
42

本稿では,オープンソースのソフトウェア無線ツールキットであるGNU Radioの仕組み,応用例,課題について紹介する.既存のソフトウェア無線の多くがFPGAで無線の物理層の処理を行っているのに対し,GNU Radioではパーソナルコンピュータ上で動作するPythonで無線の物理層の処理を行う.GNU RadioはC++で提供されたライブラリとPythonを密に連携させることでPythonの持つ簡便性,柔軟性を最大限に生かしつつもパーソナルコンピュータの性能を引き出すことに成功している.GNU Radioの登場により多様な専門背景を持つユーザが電波を簡単に扱えるようになったことで,広い分野で多くの研究成果が生まれ始めている.
著者
岡田 啓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.260, pp.139-141, 2011-10-19

アドホックネットワークは臨時的に構築されるネットワークであり,インフラストラクチャがなくても端末のみで構築することができるネットワークである.メッシュネットワークは集中管理を行う特別な制御局が存在しなくても相互接続を可能とするネットワークである.本稿ではアドホック/メッシュネットワークに関する要素技術としてルーチング技術を概説し,これを活用した具体例として,協力中継のためのルーチング技術,経路ダイバーシチを紹介する.
著者
大和田 泰伯 井上 真杉 大西 真晶 森野 博之 実藤 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.260, pp.143-146, 2011-10-19

Internet of Things (IoT), M2Mなど物同士が通信を行う社会におけえる通信基盤インフラとして,もしくは地域における情報流通基盤インフラとして,我々はNerveNetを提案している.NerveNetでは,基地局内データベースによるネットワーク内のデータ蓄積・同期,コンテキストに応じた情報配信,マルチパスの構築とリンク切断時の自動パス切換え,遅延を許容する通信からリアルタイムな通信まで,ユーザアプリケーションの要求に応じて様々なネットワーク機能を提供する情報流通基盤技術である.本稿では,NerveNetを用いたリアルタイム広告配信システムと,北海道岩見沢市にて行なった住民参加型の実証実験について紹介する.
著者
池田 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.308, pp.21-26, 2012-11-14

近年,移動体通信のトラヒックは飛躍的に増加しており,高いシステム容量と耐障害性のある柔軟なネットワークが要求され国内外を問わず多くの研究が行われている.無線メッシュネットワークは学術や産業団体の両方から多くの注目を集めており,コスト効率の高い広帯域無線接続を提供する重要なネットワークインフラとなっている.本稿では無線メッシュネットワークのメッシュルータ配置問題へのアプローチ,無線メッシュネットワークの研究動向,そしてこの分野での将来の方向性について述べる.
著者
三浦 龍 井上 真杉 浜口 清 大和田 泰伯 滝沢 賢一 小野 文枝 鈴木 幹雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.406, pp.51-56, 2013-01-17

災害に強い情報通信ネットワークの研究開発促進に寄与するため,分散メッシュ型アーキテクチャをベースとした自営系ワイヤレスネットワークテストベッドを東北大学キャンパス内に構築している.このネットワークは,各ノードが互いに同期して利用者情報や経路情報を保持するデータベース機能を備えた5.6GHz帯無線LANによるメッシュネットワーク,およびそれに付随した利用者端末収容のための2.4GHz帯無線LANアクセスポイントを中心に構成され,基幹網やインターネットへの接続を失われてもローカルに災害時用を中心とした通信サービスを維持する機能とそのアプリケーション群を有する.また,距離の離れたノード間や道路や回線の被災により孤立した地域との通信を確保するための地域WiMAX回線や車載ITS回線,さらに小型無人航空機や衛星回線による中継経路も提供する.利用者端末としては市販のICカード読み取り機能付き無線LAN対応タブレット端末の他,920MHz帯アクティブ無線タグを活用したGPS受信機内蔵小型端末,屋外に設置可能な小型サイネージ端末等を用意している.各ノードへ電力供給が可能なソーラー蓄電池も提供しており,停電時における運用性などの評価も可能である.
著者
井上 真杉 大和田 泰伯 浜口 清 滝沢 賢一 小野 文枝 鈴木 幹雄 三浦 龍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.37, pp.25-30, 2013-05-09

災害に強い情報通信ネットワークの研究開発促進に寄与するため,分散メッシュ型アーキテクチャをベースとした自営系ワイヤレスネットワークテストベッドを東北大学キャンパス内に構築した.このネットワークは,各ノードが互いに同期して利用者情報や経路情報を保持するデータベース機能を備えた5.6GHz帯無線LANによるメッシュネットワーク,およびそれに付随した利用者端末収容のための2.4GHz帯無線LANアクセスポイントを中心に構成され,基幹網やインターネットへの接続を失われてもローカルに災害時用を中心とした通信サービスを維持する機能とそのアプリケーション群を有する.また、距離の離れたノード間や道路や回線の被災により孤立した地域との通信を確保するための地域WiMAX回線や車載ITS回線,さらに小型無人航空機や衛星回線による中継経路も提供する.利用者端末としては市販のICカード読み取り機能付き無線LAN対応タブレット端末の他,920MHz帯アクティブ無線タグを活用したGPS受信機内蔵小型端末,屋外に設置可能な小型サイネージ端末等を用意している.各ノードへ電力供給が可能なソーラー蓄電池も提供しており,停電時における運用性などの評価も可能である.
著者
藤井 輝也 太田 喜元 中島 潤一 宮島 春弥 徳永 光芳 杉田 洋祐 表 英毅 林 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.37, pp.19-24, 2013-05-09

災害などで通信障害が発生している携帯電話サービスエリアを迅速に復旧させる様々な取組みが行われている。その取組みの一つとして、係留気球に非再生無線中継装置(リピータ)を搭載した係留気球無線中継システムを開発し、実証実験を実施した。本稿では開発した係留気球無線中継システムの概要について述べる。
著者
工藤 瑞香 大塚 裕子 打浪(古賀) 文子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.268, pp.41-46, 2012-10-20

本研究は,知的障がい者と健常者のコミュニケーションが成立するような環境づくりのために必要な情報支援の在り方に関する知見を得ることを目的とする.そこで,知的障がい者のコミュニケーションに関する2つの基礎的な分析を行なった.1つは,知的障がい者と健常者が実際に接触する場面のやりとりに関する談話分析で,もう1つは知的障がい者向けの新聞を対象とした「わかりやすい」文章構造や言語表現の分析と考察である.