著者
三代沢 正 門永 達郎 千崎 祐介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.264, pp.117-120, 2005-09-01

放送等の番組内において紹介され残しておきたい地図情報、レシピなどは放送中に視聴者が書き写すなどしておく必要があった。今回のサービスはデジタル放送のデータ放送の特徴を生かし、放送番組と連動して印刷データーを放送波にのせて送出することによって、視聴者はそれらの情報をプリントして保存しておけるようになった。ARIB規格のSTD-B24で規定された印刷機能の規格化に関わり、それを使い実現した。メガポート放送では「使うテレビ」を合言葉に高機能番組を開発してきたが、今回の番組はBSデジタル放送から「お出かけマップ」や「料理のレシピ」などの生活に役立つ情報を番組と連動して印刷できる機能を実現した。本件ではその番組の概要を紹介する。
著者
新 博行 前田 規行 岸山 祥久 佐和橋 衛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.150, pp.61-66, 2002-06-21
被引用文献数
41

本報告では,時間領域の拡散を優先的に用いる2次元拡散を適用した可変拡散率(VSF : Variable Spreading Factor)OFCDM(Orthogonal Frequency and Code Division Multiplexing)を提案し,データ変調,チャネル符号化率,拡散率の無線パラメータ,および伝搬条件(遅延スプレッドσ,最大ドップラ周波数f_D)に対して,時間および周波数領域の最適な拡散率を明確化した.シミュレーション結果より,σ<0.37μsecにおいて,QPSKデータ変調にチャネル符号化率R=1/2または3/4のターボ符号化を適用した場合,最大128までの拡散率において,拡散による周波数ダイバーシチ効果が得られるため,周波数領域の拡散を用いた方が所要平均受信E_s/N_O(情報1シンボル当たりの信号電力対背景雑音電力密度比)を低減できることを示した.一方,16QAMデータ変調を用いた場合には,コード間の直交性を保つために,時間領域のみの拡散を用いたVSF-OFCDMが,所要平均受信E_s/N_Oを低減できることを示した.したがって,多値データ変調を用いる適応変復調・チャネル符号化を適用した場合には,総合的に時間領域の拡散を優先的に用いる2次元拡散が適していることを明らかにした.
著者
佐藤 仁樹 佐藤 雅子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.271, pp.47-52, 2013-10-21

高次元非線形最適化問題に対する複数のスパースな近似解を,遺伝的アルゴリズムを用いて導出した.まず,状態変数の番号を遺伝子とした染色体を定義する.次に,高次元非線形最適化問題を染色体で与えられた状態変数のみを変数とする問題に縮小する.縮小された非線形最適化問題の評価関数を染色体の適応度として遺伝的アルゴリズムにより染色体を改良し,縮小された非線形最適化問題を解くことにより,高次元非線形最適化問題に対するスパースな近似解を導出する.この解法を食材及び食材配合量の最適化問題に適用し,食材及び食材配合量を栄養素バランスの目標値に対して最適化した.
著者
三浦 翔 辻 裕之 木村 誠聡 徳増 眞司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.461, pp.1-6, 2009-02-26
被引用文献数
1

拡張TVフィルタは,変分原理に基づき,ガウス性雑音とインパルス性雑音から成る混合雑音を除去可能な非線形フィルタである.しかしながら,良好な復元画像を実現するには,平滑化パラメータを未知の画像より適切に推定する必要がある.本稿では混合雑音重畳画像から平坦領域を切り出し,ε-フィルタを用いて画像に重畳しているガウス性雑音の分散を推定し,これによりTVフィルタの平滑化パラメータを決定する方法を提案する.また,様々な雑音が重畳した標準画像を用いて画像修復実験を行い,提案手法の有効性を検証する.
著者
藤原 孝幸 輿水 大和 藤村 恒太 藤田 悟朗 野口 孔明 石川 猶也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.426, pp.27-32, 2001-11-09

デジタルカメラで撮影した顔画像を全自動で立体的にデジタル化する技術と, 3次元的な顔の特徴点を抽出してデフォルメする技術について提案する.複数のデジタルカメラの通常撮影, シルエット投影撮影とパターン光照射撮影から顔の色彩と凹凸情報を取り込み, 頭部を自動抽出可能な44特徴点から構成される82パッチにより3次元モデル化した.顔の3次元データから目, 鼻, 口などの部分顔領域を抽出し, その領域から得られる特徴点を用いることで複数の顔画像間での対応が実現できた.そして, 複数の顔モデルからデータ間の平均を取った平均顔を基準顔として生成し, それを比較対照として全周3D似顔絵を生成した.また, この技術を用いた似顔絵のフィギュア製作の可能性を示した.
著者
久保田 啓義 佐々木 俊介 石田 広幸 高木 相
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.260, pp.113-118, 2013-10-17

電気接点を熱平衡状態が保てる範囲で微速度開離すると回路が切断する前に数ミクロンないし数十ミクロンの光らない金属ブリッジ(ダークブリッジ)ができる。このブリッジの電圧一電流特性(V-1特性)は非線形となり、あるところからは負性抵抗も発生することが鉄接点での実験で明らかになった。本文はこの研究の研究目的と実験並びに今後の課題等について述べる。
著者
足立 吉広 前島 謙宣 四倉 達夫 森島 繁生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.734, pp.1-6, 2003-03-11

音声への感情付加や発話強調、方言の付加等を目的として、任意の自然音声もしくは合成音声に対して声質を変換する手法を提案する。従来から、音声の韻律情報を制御し、イントネーションを制御する研究が行われてきたが、波形レベルでの変形を行っていることから、再現された音声の自然性の劣化が著しかった。そこで本研究では、声質変換した音声の自然性の劣化を抑えるためにSTRAIGHTの考え方を導入し、セグメンテーションした音節区間毎に、継続長、ピッチ、パワーを制御する方法を新たに付加することで、発話速度とイントネーションを変換するシステムを構築した。これにより喋り方の手本となる参照音声の分析結果から、発話速度、ピッチ推移、パワー推移をセグメントごとに自動抽出して、サンプル音声にこの韻律情報をそのままコピーし、声質変換することが可能となった。
著者
菊池 健一郎 荒川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.677, pp.55-60, 2006-03-15
被引用文献数
3

月齢3-4ヵ月の低月齢乳児の啼泣の周波数解析を行うことにより啼泣の原因を推定するシステムを提案する.著者らは先に月齢5ヶ月以上の高月齢乳児の啼泣に対し、「空腹」「眠気」なる二つの原因を取り上げ,周波数解析により、その原因を約8割の正答率で推定できることを示したが、4ヵ月以下の低月齢児の啼泣はその周波数成分が異なるので、同じルールでこれらの原因を推定することができなかった。本稿では、新たに月齢3-4ヵ月児の「空腹」「眠気」「眠気空腹」「不快」に置ける啼泣を周波数解析し、それぞれの啼泣理由に異なる特徴があることを明らかにした.そこで,この性質を用いて,それぞれの啼泣理由を分類するルールベースシステムを構築し、実際の月齢3-4ヵ月児の啼泣に適用し,約80%の正答率で正しく識別することができた.
著者
内田 誠一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.428, pp.31-36, 2006-12-07
被引用文献数
51

弾性マッチングの一種であるDPマッチングは,開発されて既に30年以上経った現在でも,パターン認識・画像処理の基本技術として多用されている.本稿では,1次元パターン間のDPマッチング,1次元と2次パターンのDPマッチング,2次元パターン間のDPマッチングを述べた後,いくつかの高速化手法,ならびに学習理論との組み合わせについて紹介する.
著者
古井 貞熙
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.355, pp.49-54, 2009-12-14
被引用文献数
1

これまで約40年間にわたって、音声認識に関する研究を行ってきた。この間に統計的手法をベースに、音声認識技術は大きく進歩したが、まだ人の能力には遠く及ばない。最近は、学会や学会誌で発表される技術の進歩がやや飽和しており、人の能力に近付く道筋が見えない。現在の研究のアプローチには、何かが欠けているように思われる。それが何かは明確でないが、現在の単純な枠組みではなく、多数のレベルの多様な知識を最適に組み合わせて着実な認識へ導く、統計的な知識処理のフレームワークを構築する必要があるように思われる。
著者
松村 武 伊深 和雄 石津 健太郎 村上 誉 原田 博司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.456, pp.359-364, 2014-02-24

近年,高速大容量通信の要求がますます高まる中,周波数資源の不足が深刻化している.この問題を解決する方式の一つとして,既存の通信システムのトラヒックをテレビ帯ホワイトスペース(TVWS)にオフロードするホワイトスペース通信の検討が進められている.これまでに,TVWSを利用する通信規格として,IEEE802.11afやIEEE802.22.2などの技術標準化活動が推進されており,携帯通信システムに関しても,今後同様の検討が進められると考えられる.著者らは,普及が進むLTE通信システムをTVWSで運用するためのシステム開発を行い,本システムで運用可能な基地局および端末の試作開発を行ってきた.本システムはTDDおよびFDDの両複信方式に対応しているが,FDDモードをTVWSで運用する場合においては,既存バンドで運用する場合とは異なり,周波数有効利用の観点から送受信の周波数を独立かつ任意に設定できることが求められる.しかし,送受信の周波数選択条件によっては受信感度などの高周波特性が著しく悪化し,接続性能に影響を及ぼす可能性がある.そのため,これらの条件を考慮した無線パラメータの制御システムを構築する必要があり,無線パラメータの様々な設定条件下における試作端末の接続性能を明らかにする必要があった.本稿では,受信感度の観点から各種条件下での試作端末の接続性能評価を行ったので,その結果について報告する.
著者
アナス ベンジャブール 岸山 祥久 石井 啓之 中村 武宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.192, pp.25-30, 2012-08-23
被引用文献数
1

本稿では,3GPP LTD-Advanced(LTE-A)の次のステップとしてLTE-B等とも呼ばれる将来のLTE (Release 12以降)の発展に向けたコンセプトとキー無線アクセス技術について著者らの見解を述べる.スマートフォン等の高機能端末の急激な普及に伴い,今後10年で500倍以上とも予測されるトラヒック量の増大に備えるため,LTA-Aの将来のステップにおいて,引き続き3GPP無線アクセス技術を持続的に発展しつつ,小セル化に伴ってより重要となるローカルエリアの無線アクセスの高度化,および,さらなる広帯域化のため高い周波数帯の有効利用を考慮した新しい技術の導入を考えていく必要がある.従って,提案するコンセプトでは,ローカルエリアとワイドエリアの高度化を統合した無線インタフェースによって,別周波数帯でワイドエリア(カバレッジ確保用のマクロセル)とローカルエリア(高速伝送用のスモールセル)をサポートし,ローカルエリアの高度化と高い周波数帯の有効利用の両立を目指す.さらに,周波数利用効率向上の要素技術(3D/massive MIMO/beamforming,non-orthogonal multiple access, dynamic TDD等)の適用,および,ローカルエリアとワイドエリアの統合に有効なソリューションとして,マクロセルがスモールセルの制御プレーンをアシストするファントムセルを提案し,それを実現するための要素技術(e.g., inter-eNB CA, small cell discovery, flexible duplex support)について述べる.
著者
森本 卓爾 橋本 健二 石原 靖哲 藤原 融
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.131, pp.109-114, 2007-06-25

本稿ではXPath部分クラスの問い合わせを,木埋め込み関係に基づいたXMLスキーマ進化に応じて正しく変換する手法を提案する.正しい変換とは,進化前スキーマに従うXML文書に対する問い合わせ結果と,進化後スキーマに従うように変換した任意のXML文書に対する問い合わせ結果が等しい変換を言う.提案した手法が正しい変換を行っていることを証明する.
著者
小平 あゆみ 神野 健哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.478, pp.5-8, 2008-01-25

本研究では変形テントマップによるカオスを用いた自動作曲システムについて述べる。我々の目標はできるだけユーザーの好みに応えられる自動作曲システムを構築することである。この目標を達成するために、我々は「カオスを用いた自動作曲システム」を提案する。本システムは、マルコフ連鎖を利用し音楽の3要素であるメロディ・リズムを生成し、最後にメロディに合った和音を生成する。本研究では、状態遷移確率を変形テントマップによるカオスを用いる。和音は生成されたメロディに合うものを3コードから選択する。本自動作曲システムは既存の曲に依存せずユーザーの好みに合った曲が生成できるシステムの構築を試みた。
著者
加藤 隆 佐伯 昌子 宅間 三起 亀井 美砂 向田 茂 赤松 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.452, pp.25-30, 1999-11-19
被引用文献数
1

顔情報の微妙な違いに対する人の感受性について,認知的・感性的観点から検討を加えた.実験1では,個々の顔と平均顔をモーフィング合成する際にテクスチュア情報と形状情報の混合比率を独立に操作し,記憶ベースの類似性判断におけるテクスチュア情報と形状情報に対する感受性を検証した.その結果,テクスチュアの違いが顕著に表れない場合のみ,微妙な形状の違いを認知できることが示された.実験2では,顔の見え方(view)によって印象が異なるかを検証したところ,「やさしそう-こわそう」という顔の形態に依存する印象は見え方による影響をあまり受けないが,「たのしい-かなしい」という心の情動状態を表す印象は顔の見え方によって比較的強い影響を受けることが示された.
著者
嵯峨山 茂樹 伊藤 克亘 宇津呂 武仁 甲斐 充彦 小林 隆夫 下平 博 伝 康晴 徳田 恵一 中村 哲 西本 卓也 新田 恒雄 広瀬 啓吉 峯松 信明 森島 繁生 山下 洋一 山田 篤 李 晃伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.518, pp.73-78, 2003-12-12

擬人化音声対話エージェントのツールキット"Galatea"の開発プロジェクトについて報告する.Galateaの主要な機能は音声認識,音声合成,顔画像合成であり,これらの機能を統合して,対話制御の下で動作させるものである.研究のプラットフォームとして利用されることを想定してカスタマイズ可能性を重視した結果,顔画像が容易に交換可能で,音声合成が話者適応可能で,対話制御の記述変更が容易で,更にこれらの機能モジュール自体を別のモジュールに差し替えることが容易であり,かつ処理ハードウェアの個数に柔軟に対処できるなどの特徴を持つシステムとなった.この成果はダウンロード可能となっており,一般に無償使用許諾している.
著者
宮原 一弘 岡本 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.431, pp.47-54, 1996-12-14
被引用文献数
9

今日,インターネットを利用した情報発信が,個人/組織を問わず盛んに行われており,多くの情報がインターネット上に氾濫している.とくに,教育に利用可能な多くのリソースがインターネット上に存在しているが,この情報洪水のために有効に活用されていないのが現状である.本研究の目的は,さままざな情報をインターネットから収集,整理,保存するための情報フィルタリングシステムの開発である.とくに,フィルタリングを行う際に,グループのメンバ間による協調行動を利用した協調フィルタリングの手法を提案する.本稿では,本システムでの情報に対する個人の興味の表現法および,その獲得手法を中心に述べる.
著者
鈴鹿 哲也 国本 雅夫 杉田 直己 清水 聡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.93, no.256, pp.57-62, 1993-09-30

通信制御LSIの動作の解析結果に基づき、高スループット実現のための処理方式を提案する。単位時間当りいくつのパケットを通信できるかという通信制御LSIの性能は「1つのパケットに対する処理の総量」だけでなく、各処理をどのような順序で実行するかという「処理スケジューリング」にも依存することを示す。そして高スループットを実現するための、「情報転送処理と送達確認処理」のスケジューリング方式及び「連続パケット受信時の処理」のスケジューリング方式を提案し、その効果を実測により明らかにする。
著者
ブラウン マーク 青山 久枝 山田 泉 住谷 美登里
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.407, pp.9-14, 2012-01-19

独立行政法人電子航法研究所では、羽田空港の交通流の改良を目指して交通流を分析し、改良方法を評価するためにシミュレーションモデル開発を行っている。忠実な交通流シミュレーションを得るため、各フライトの駐機スポットと駐機時間情報が必要である。スポット情報はSMAP(Spot Management and Planning:スポット総合調整サブシステム)とODAP(Online Data Archive Processor:運用情報管理サーバ)の二つの独立した航空管制情報システムから得ている。しかしながら、この二つのシステムのスポット情報に矛盾や欠陥が時々発生する。この場合、空港面監視レーダの航跡データからスポット位置を推定しスポットの利用状況を推定する可能性を検討した。本稿は羽田空港のSMAPとODAPスポット情報と空港面監視レーダ航跡データから推定したスポット位置の特徴を求め、駐機時間の解析を報告する。