著者
永橋 為介
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.405-408, 1996-03-28 (Released:2011-07-19)
参考文献数
21

1910年代後半から30年代前半にかけての大阪では人口稠密化, 煤煙問題, 不況による失業者の増大などの都市社会問題が顕在化していた。本稿では社会状況を踏まえ, 空間政策, 社会政策の専門分野で展開された公園論に注目し, 当時の公園が果たそうとした, もしくは果たさざるを得なかった意味と機能を構造的に捉える。当時の公園論は社会政策的な空間装置として公園を位置づけていながらも, 大阪市社会部の公園論には, 利用者像として「無宿者」の存在を想定し得ない言説構造が内在化されていた。しかし, 当時の状況下においては, 公園は社会構造から生じる「無宿者」のとりあえずの居場所としての機能を果たさざるを得なかった。
著者
高橋 俊 伊藤 弘 下村 彰男
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.879-882, 2005 (Released:2006-05-08)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

Many plants are put on the alley which is space characteristic of the densely built-up area in a city. There was nothing that investigated the alley as a unit only by about, although there were some papers investigated about the plant put on the alley until now. In this research, the plant put on the alley for Tsukishima, Chuo-ward, Tokyo. Consequently, the plant put on the alley could be classified into four types, and it turns out whether to appear in the place in which each type had what the space characteristic. And in the place where buildings other than a residence are located in a line, it turns out that a plant becomes is easy to be placed in the place where the alley is following that a plant is not placed. It becomes possible to further redevelopment of an area, leaving the plant of an alley, when using this.
著者
深水 崇志 赤坂 信
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.515-520, 2011 (Released:2012-09-05)
参考文献数
18

This paper aims to analyze the plants compositions of the “Vertical Gardens (Mur Végétal)” by a French botanist Patrick Blanc. The analysis focused on the plants layout drawings which Blanc had sketched by hands when he designs a plant scheme for each project of the Vertical Garden. I have examined five drawings which were published: i) Hotel Pershing Hall in Paris, ii) Quai Branly museum in Paris, iii) 21st Century Museum of Contemporary Art in Kanazawa, iv) Boutique Marithéet Francois Girbaud in Osaka and v) Cité de l’Espace in Toulouse. Following an elaborate work to identify of all the names of plants which were indicated in the layout drawings, I have investigated their characteristics. Accordingly, the species or genus of the plants which were specially preferred to be used in the Vertical Gardens had been revealed. Then, I analyzed the association between the characteristics of the plants and the composition in the drawings. As the consequences, I showed diagrammatically the characteristics of the plants, which are the habitat, growth form, seasonal changes, sun exposure, stratum or vertical strata and so on, have some influences on the composition of the Vertical Gardens, and furthermore I explored the plants compositions of the Vertical Gardens.
著者
岡田 昌彰 文字 拓哉
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.467-472, 2014 (Released:2015-05-22)
参考文献数
22

Biwako Waterway, completed in 1890, includes the Ebisugawa Berth which possessed the largest rectangular area along it and had been originally used as landing stage or moorage for shipping. On the other hand, new use, such as swimming pool had been added to this facility and kept intensive connection with surrounding communities. Especially, the function as swimming training school starting in 1896 made significant influence to the development of swimming culture locally and nationwide. This study attempts to manifest the transition of its reuse as swimming training pool through the analysis of local historical documents, newspaper articles, and hearing survey to relating organization, such as Tousuikai or home for the aged. As conclusion, it was found out that they took advantage of rectangular surface of water formed by shipping function, and had developed Ebisugawa Berth as place for human activities, which succeeded to obtain high social status as one of the most prestigious swimming pool where national swimming meet was held and visited by Japan’s royal families, and also had been enjoyed by local children in elementary schools as popular swimming pool after the war.
著者
安場 浩一郎
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.449-452, 1998-05-25 (Released:2011-07-19)
参考文献数
26

関東大震災後の東京のオープンスペースにおける罹災者収容の展開を明らかにするため公園・広場等での罹災者収容の実態と, それをめぐる言説について考察した。その結果, 震災後, 公園・広場は罹災者の避難地となり, その後も収容施設の用地となったが, それらのバラックはあくまで応急的なものであり, 震災から2年足らずで撤去されたことが明らかになった。公園等における罹災者の収容においては,「風紀」の乱れや労働倫理の低下が問題になっており, バラックによる住居等の保障は, これらの資本主義的な労働倫理を乱すものとして警戒されたということがわかった。
著者
高橋 宏樹 宮城 俊作
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.753-758, 1999-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
10

本研究では, 造園家・椎原兵市が遺した図面を資料として, 戦前期の日本における造園設計の業務過程において平面図に与えられた意味と役割を検証した。23葉の図面を用いた分析を通じて,(1) 設計者としてデザインスタディを行うための媒体,(2) 即物的な情報を正確に他者へ伝えるための手段,(3) 設計者の内的な思考, 検討の過程とその結果を記録し確認するためのツール, としての平面図の意味と役割が確認された。また, 業務範囲が拡大し, 多様な設計プログラムへの対応が求められるようになるとともに, 平面図に盛り込まれる情報が増加し, 発注者や協働者, 施工者とのコミュニケ可ション媒体としての機能が高まっていった。
著者
小野 良平
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.825-830, 2001-03-30
参考文献数
22
被引用文献数
3

都市における歴史的遺産である庭園の保全には,遺産としての歴史性の価値付けが求められるが,その概念および評価は多義的であることが保全のためにも有効と思われる。本稿は小石川後楽園を事例として,庭園が周囲の都市空間の変容から影響を受けるばかりでなく,都市の自然環境あるいは社会環境などの側面において都市空間に影響を与えてきた歴史として読み直し,この作業を通して庭園の歴史性の概念の再考を試みた。庭園と都市空間相互の関係性はその庭園の立地する場所の新しい歴史を創造し続けており,この意味において歴史性とは単なる芸術学術上の真正な価値ばかりでなく,より広い概念で捉え,評価されるべきと考えられる。
著者
野口 智美 仙田 満 矢田 努
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.691-694, 2000-03-30
被引用文献数
3 3

集合住宅のベランダ計画・設計の基礎的資料を得ることを目的とし,東京都区内集合住宅での居住者へのヒアリング及びベランダ観察調査から,利用の現状と居住者意識の分析を試みた。集合住宅では園芸が多くの居住者に望まれており,趣味・楽しみや安らぎ・潤いを与えている。ベランダ広さの満足感は,鉢植え設置可能面積の確保と関係が深いと言え,要求緑量に対する提供すべきベランダ広さ算定の(延べ幅に着目した)指標作成についてその可能性が示された。また鉢植えは,リヒング前・柵腰壁・広い奥行き・物干し竿無し、という位置に配置され易く,植物高さの違いによる配置の偏りも見られる。更にベランダ利用の実状と計画との違いも見られた。
著者
藤田 知則 大澤 啓志 勝野 武彦
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.739-742, 2001-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

水田を有する都市公園は, 農的景観や自然に触れる機会の少ない都市住民にとって貴重な空間となっている。このような二次的な自然は人為管理が不可欠であり, その担い手の確保が今日的な課題である。本研究は, 水田を有する都市公園の実態を把握するとともにその維持管理の体制について考察検討を行った。東京都および隣接3県において, 水田を有する公園は計29箇所抽出された。公園内の水田の維持管理作業においては, ほとんどの公園で市民参加方式を導入しており, 参加形態としては季節ごとのイベント的な管理作業から通年管理作業まで見られた。維持管理体制には, 行政主体から市民主体まで幾つかの種類が見られ, それぞれの特徴について考察した。
著者
竹林 枝美 鈴木 貢次郎 濱野 周泰
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.403-408, 2016 (Released:2017-03-17)
参考文献数
37

The species of plants painted on the outer garment as designs have been reflected the backgrounds such as the society, culture, or people’s interest. We studied species of plant pictures on the outer garments in different periods. At first they were found from Heian period. The total number of plants increased from Azuchi-momoyama period, especially in late Edo period. The plants with the largest number were Chrysanthemum, following Pinus, Prunus mume, Prunus sp. (Cherry blossoms), Phyllostachys sp., Acer, and Paeonia suffruticosa. The number of plants were little in Heian period, as Phyllostachys sp. and Paulownia tomentosa. In Kamakura period, the Chrysanthemum, Prunus sp., Salix babylonica, Dianthus superbus var. longicalycinus and Patrinia scabiosaefolia appeared for first time. In Muromachi periods, Acer, Paeonia suffruticosa, Lespedeza sp., Camellia japonica, Taraxacum platycarcum, Viola mandshurica, Equisetum arvense var. arvense, Eupatorium fortunei, and Gentiana scabra var. buergeri were begun to use. In general the species of plants used as designs tended to change at each periods. Especially, Camellia japonica much increased number of species in Azuchimomoyama period, but decreased the number from Edo period. We discussed the reason of the fact from the viewpoint of social background or other’s reasons.
著者
東梅 貞義 佐藤 哲 前川 聡 花輪 伸一
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.102-105, 2002-11-15

渡り鳥とその生息地の保全は、比較的長い国際的な歴史を持つ。本報告では渡り鳥の中でもっとも長距離の渡りを行う鳥類グループのひとつであるシギ・チドリ類の保全をケーススタディとして取り上げ、地球規模の環境問題解決の視点と地域レベルで取り組む視点の現状と保全を推進するために必要な条件の検証を行う。1995年にアジア太平洋地域渡り性水鳥保全戦略が提唱され、96年に東アジアオーストラリア地域シギ・チドリ類重要生息地ネットワークが新たな国際的渡り鳥保全の枠組みとして発足した。日豪政府とNGOである国際湿地保全連合(WI)が中心となり、発足当時から日本国内の研究者、政府機関、環境NGOの幅広い参加と支持を得てこれまで実施されてきた。シギ・チドリ類は、多国間にわたる広大な範囲の生息地を必要とし、特定の時期に特定の地域の生息地を利用する必要がある。例えばホウロクシギ(全長63cm)は3月中旬にオーストラリアを出発し、3、4月に中継地の日本などの干潟に渡来し休息と採食を行い、5月には繁殖地のロシア極東部に到達する。繁殖終了後の秋期になると、非繁殖期(越冬期)を過ごすため日本などを経由しながら南半球へと渡り、年間往復2万5千キロを超す長距離を移動する。
著者
平岡 直樹 佐々木 邦博 伊藤 精晤
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.455-458, 1998-03-30
参考文献数
22

本研究の目的は, ベルギーの首都ブリュッセルにおいて, 近代都市計画の始点とされるイギリスの田園都市論の影響のもと, 20世紀初頭, 田園地域に数多く建設された住宅地の特徴を明らかにすることである。そのためにそれらの分布や規模, 計画技法, 住民共同組織の形態, 共有施設等を整理分析した。その結果, ハワードにより提案されたような真の自立した都市像ではなく, 既存市街地に部分的に依存し, 低層低密な2連戸住棟, テラスハウスによる中世風不規則配置構成を持った比較的小規模な田園郊外としての特徴を有していることが明らかになった。
著者
林 まゆみ
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.435-438, 1999-03-30
参考文献数
26

中世末期から織豊期にみられる寺院や城郭の石垣普請には技術水準の高い土木,造園的職能の形成が示唆されている。本研究では,これら石垣普請の職能形成に関して,当時の日記や史料などからの検討や,土木作業にあたっていた散所といわれる階層を含む民や寺社の座の分析,また,現存する石垣の遺構を考察することなどを通じて,石垣普請に携わった職能の発展過程を検討した。その結果,石垣普請に関わる職能は大工や河原者などの職能形成には遅れるものの,権門寺社の石垣構築や佐々木六角氏や浅井氏などの戦国大名の居城建設等を契機として,散所の民や権門寺社お控えの職人層が各地で石垣を積み,技術力を高めそれらが安土城で集大成された後,秀吉の時代に棟梁化して石垣積みの穴太としての地位を高めていく過程が考察された。
著者
奥 敬一 深町 加津枝 森本 幸裕 奥 敬一
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.587-592, 2000-03-30
被引用文献数
8 2

京都大学芦生演習林を訪れた48グループの一般利用者を対象として写真投影法による調査を行った。得られたテータから,現実の森林レクリエーション行動下において体験され,評価される森林景観を,視対象,視点,視距離,地形,構図などの複合的な要素からなる景観型として整理し,それらの操作可能性を論じるとともに,景観型と来訪者の利用形態との関係を検討した。その結果,林内散策行動の条件下で景観体験となりやすい景観のパターンが抽出された。また,レクリエーション利用者の環境に対する態度は,異なる複数のタイプとしてとらえられ,多様な景観体験を確保したレクリエーション地域計画の必要性が示唆された。
著者
十代田 朗
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.105-108, 1996-03-29
参考文献数
30
被引用文献数
1 1

近代におけるわが国のリゾートの成立には,西洋から輸入された「避暑」思想が深く関わっていた。そこで,本研究は,未だ解明されていない「避暑」がわが国で受容され普及し実践されていった過程を明らかにしている。主要な分析結果は,以下の4点である。1)外国人が気候風土の異なる地に「転地」してすごすという「避暑」を輸入し,日本人がそれを模倣し,浸透していった。2)避暑地としては明治中期には,既存温泉地が選ばれたが,その後,外国人は高原を発見し避暑地とした。3)明治後期から避暑地としての繁栄は海浜に移ったが,これは健康意識と深い関連があった。4)避暑のための長期滞在を可能にする宿泊システムが存在していた。
著者
松本 浩 下村 彰男 熊谷 洋一 小野 良平
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.225-228, 1996-03-29
参考文献数
12
被引用文献数
7 3

本研究では,身近な自然が豊かな東京西部の野川流域において,環境問題を扱う市民団体の活動の変遷を明らかにし,今後の活動の展開について考察することを目的とした。野川流域に存在し,かつ野川流域の環境や開発に関心を持ち活動している市民団体を対象にし,ヒアリング,会報等の出版物をもとに,活動対象,目的を達成する手段としてみた住民との関わり,行政との関わりの3つの観点から検討を進めた。その結果,野川流域の市民団体の活動の変遷は,「行政要求型」の1種類だった活動のタイプが,「まち型」「浸透実践型」が加わり,3種類に多様化してきたことがわかった。
著者
山戸 美智子 服部 保 稲垣 昇
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.561-564, 2000-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
26
被引用文献数
1 1

岩湧山, 和泉葛城山, 大和葛城山の半自然草原において, 面積, 管理方法種多様性の調査を行った。3調査地とも数十年におよぶ草原管理の放棄や面積の縮小化によって, 過去の出現種の80%(岩湧山), 59%(和泉葛城山), 60%(大和葛城山) しか現在出現していない。欠落種には絶滅・絶滅危惧種が目立つが, 普通種も多く見られた。岩湧山で草原生植物種 (75種) が最も多いのは.面積が最も広いことや草原管理の再開が影響していると思われた。しかし, 岩湧山でも3地域全体の種数 (104種) は保持しておらず, 本地域の種多様性を維持するためには3草原全体を保全することが必要と思われた。
著者
小島 仁志 佐藤 綾香 金澤 朋子 小谷 幸司 島田 正文
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.719-722, 2017
被引用文献数
1

<p>The objective of this study was to evaluate observer's impressions of roost containing behavior and to assess the effectiveness of awareness efforts regarding the conservation of the barn swallow (<i>Hirundo rustica</i>), which is endangered in Japan. In Kanagawa Prefecture retarding park, a group of observers habitually meets to observe the roost containing of the barn swallow, and a questionnaire was administered to 97 participants recruited from this group. Analysis using the semantic differential method revealed the impressions of swallow roost containing to be as follows: 1) There was a high tendency to have a positive impression with or without observation experience. 2) There was a tendency to feel the beauty, a sense of oneness with nature and the life force. The questionnaire description had many comments that awareness regarding swallow conservation has improved, and that observation of the roost containing educates the public about the environment. Observation of the visual scene created by the roost containing the swallows was found to contribute to improving awareness regarding the conservation of swallows in Kanagawa Prefecture.</p>