著者
西村 沙矢香 宮林 沙季 瀧井 幸男
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.217-221, 2010-12-30 (Released:2011-01-24)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

This research studied the eating behavior and genetic factors that cause masked obesity, in which body fat percentage is high even though the body weight is low or normal, a phenomenon that is increasing among young Japanese women. This study performed physical measurement, an eating-behavior survey based on EAT-26, and a genetic polymorphism test that used the non-invasive collection of fingernail clippings on 94 young women. The result showed that 13. 8% of the women have masked obesity, while 39. 4% have masked obesity tendency, and the total of both groups equaled more than half the total number (53. 2%). When the masked obesity group is compared to the standard group, no difference can be seen in the frequency of appearance of β3-adrenergic receptor (β3AR) genetic polymorphism (Trp64Arg) and insulin-induced gene 2 (INSIG2) genetic polymorphism (rs7566605), but there is a significantly higher rating in EAT-26. These results suggest the possibility that unique eating behavior habits of young women are largely involved in causing masked obesity in this population.
著者
石橋 源次 山形 知広 力武 史郎 滝口 靖憲
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.107-111, 2002
被引用文献数
1

鶏の鶏冠から抽出されたムコ多糖類のピアルロン酸を用いて, in vitroとin vivoにおける消化性および腸内細菌叢について検討した.<BR>1. ピアルロン酸は, 消化管内の消化酵素で消化されず, また, ラットに経口投与した場合, 糞中に排泄されなかった.これは, ピアルロン酸が内在する腸内細菌により発酵を受けると思われた.<BR>2. ピアルロン酸を摂取すると盲腸内のLactobacillusやBifidobacteriumが増加することが分かった.
著者
宮城 淳
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.320-324, 2012-03-30
参考文献数
22
被引用文献数
4

醤油造りは, 古来より一麹 (きく : 麹造り), 二櫂 (かい : 諸味のかく拌), 三火入れ (香りづけ, 色づけおよび殺菌) の三工程が重要であるといわれている。製品化においても醤油の色は, 品質上, もっとも大切な要素の一つである。今回, 千葉県の消費者176名を対象とした醤油の購入に関する意識と醤油の色の嗜好性について調査を行った。醤油購入の際の選択動機は, 「価格」と同様に, 「銘柄」や「品質」を重視する傾向があった。色の嗜好性は, 用途によって異なり, 「つけ醤油」や「麺つゆ (つけ汁) 」用は色の濃い方が, 「ポン酢醤油」や「煮物」用, 「麺つゆ (かけ汁) 」用は色の淡い方が好まれた。「ポン酢醤油」や「煮物」用については, 性別による色の嗜好性の差異も認められ, 女性の方が淡い色を好む傾向があった。年齢層別による色の嗜好性の差異は, 全体的には認められなかった。本調査結果は, 今後の消費者ニーズに応じた商品開発や販売戦略の基礎資料として期待される。

1 0 0 0 OA 納豆菌の開発

著者
木内 幹 村松 芳多子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.12-15, 1999-06-30 (Released:2011-01-31)
参考文献数
11
著者
石田 裕 舟木 秀明 鈴野 弘子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.117-124, 2006 (Released:2006-11-14)
参考文献数
17
被引用文献数
2

ホルムアルデヒドの食品への移行と調理後の残存について検討した。タンパク質や糖質を主成分とする食品は, 被曝濃度にかかわらず, HCHOの吸着が容易に起こり, 吸着活性は対照試料としてカゼイン, デンプン共に高く, 大豆油には吸着が見られなかった。またカゼイン, デンプンのHCHO吸着は少なくとも96時間までは増加し, 保存が長期にわたるとさらに吸着量が増加する可能性が示唆された。このことは一般に長期保存が可能なタンパク質や糖質に富む乾物や穀類などはHCHOの吸着濃度が高まる可能性が高いことを示している。  また保存温度とHCHO吸着量の関係では, 温度の上昇に伴い気相中のHCHO濃度も上昇し, 吸着量に関しても正の相関を示すことが明らかとなった。さらに調理による消長では茹でることにより70~80%が除去されるが, 粉ミルクのように, 密封状態で加温溶解し全量摂取するものでは, 大部分が残存することが明らかとなった。そこで食品への吸着を防ぐことを目的にHCHOのフィルム透過性について検討した。その結果, フィルムの違いによりガスバリアー性の違いが認められ, PPなどの複層フィルムを使用し, 密封保存することが食品へのHCHOの吸着防止に有効であった。
著者
江間 三恵子 田所 忠弘
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.256-263, 2003-03-31 (Released:2011-01-31)
参考文献数
37
被引用文献数
1

Dried foods have been developed over the years by our society for diets in the world.Especially, during war or shortage period, the improvised rice is the food most needed bypeople.In the Edo era, common people carried some umeboshi and a cup of salt as a foodhabit when they traveled.This was the poorer portable foods in that era.In this paper, we will try to discuss the transition of the characteristics of dried foods based on utilization and culture.
著者
中島 佳緒里 清水 遵
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.230-233, 2011-12-30 (Released:2012-01-23)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

本研究の目的は, 満腹感に代わる摂食後の主観的評価指標として我々が開発した内臓感覚表現の尺度が摂食後の内臓の状態を反映するのかを, 時間経過による得点推移によって検討することであった。健康な成人33名 (平均年齢21.0歳, 男性10名, 女性23名) を対象に, VASによる満腹感および内臓感覚表現尺度17項目が, 摂食前・直後・30分後・60分後・以降1時間毎に6時間まで測定された。テスト食には, 656.3kcalの市販の弁当と緑茶350mLを用いた。その結果, VASで測定した満腹感得点において摂取前と比較して有意に高い値を示したのは, 摂食後300分までであったが, 内臓感覚表現の尺度得点は摂食後180分までであった。さらに, 下位項目である容量・重量因子得点が摂取前平均値に戻るに要した時間 (区間) をパターン分類した結果, 分析した対象者28名のうち16名 (57.1%) が180から240分区間で低下したパターン (II) であった。摂取後180分はシンチグラフィーによる胃容量の全排出時間に類似しており, 「容量・重量因子」得点は, 胃を主体とした内臓からの情報をとらえていることが示唆された。
著者
中島 佳緒里 櫻井 優太 清水 遵
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.325-333, 2009-03-30 (Released:2009-05-01)
参考文献数
28
被引用文献数
1

本研究は, 摂食行動における身体内部の手がかりとして内臓感覚に注目し, 満腹感に関する内臓感覚表現語の構造の特定と内臓感覚表現尺度を作成することを目的とした。健康成人の内臓感覚表現を模索し, 表現語の尺度項目を作成するためにフォーカスグループによる予備調査を行った。  予備調査は, 53名の20~30代の健康成人を対象に, 満腹感あるいは空腹感を示す表現について, 食事前後の自由記述による質問紙調査を実施した。その結果, 満腹感あるいは空腹感を示す表現は, 「具体的・局所的な表現」56表現, 「状態に対する認知的表現」34表現が抽出された。内臓感覚表現の予備尺度には具体的な表現である38語を使用した。  本調査では, 作成された予備尺度を使って, 健康な大学生340名を13時と16時の2群に分けて質問紙調査を実施した。質問紙は, VASによる満腹感あるいは空腹感の程度と, 予備尺度38項目で構成された。探索的因子分析の結果, 満腹感に関する内臓感覚表現は。3因子構造であることが明らかになった。第I因子19項目は‘何かある感じ’‘膨れた感じ’‘ズッシリする’‘たまっている’など, 内臓の容量や重量を示す表現から「容量・重量因子」とした。第II因子9項目は‘キュルキュルする’‘縮まる’‘グルグルする’など消化管の蠕動運動の表現から「運動因子」とした。また, 第III因子5項目は, ‘はきそうな’‘痛い’‘気持悪くなる’など嫌悪を示す表現から「嫌悪因子」とした。  さらに, VAS値を基準変数とした重回帰分析の結果, 満腹感に関する内臓感覚表現は, 「容量・重量因子」と「運動因子」により形成されていることが明らかになった。以上の結果より, 内臓感覚表現尺度の作成を2因子により作成し, 尺度の項目分析を行ったところ2つの表現が削除され, 「容量・重量因子」12項目, 「運動因子」5項目となった。削除項目を除外した後のクロンバックα係数は, それぞれ0.94, 0.80であり, 作成した尺度は妥当性の高い結果であった。
著者
高屋 むつ子 菅野 美千代
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.112-120, 2002-09-30 (Released:2011-01-31)
参考文献数
13

宮城県やその近辺県を中心とした女子短大生の漬物に対する嗜好性と摂食状況並びに市販漬物利用状況と調味に対する嗜好性を把握する目的で, 宮城県にある尚絅女学院短期大学学生544名を対象にアンケート調査を行い, 以下のような結果を得た.1. 漬物に対するイメージは「塩分が多く健康によくない」「漬物より生野菜の方が断然健康によい」「保存食品」といったマイナス・イメージをもつ者と, 「嗜好食品」「野菜を食べるための調理法」「食物繊維・ビタミン・ミネラルの宝庫」といったプラス・イメージをもつ者とに二分された. 特に宮城県以外の他県出身者(主に東北地方)は漬物を「保存食品」として捉えている者が多く (p<0.05), また, 専攻別では他専攻より食物栄養専攻の方が「嗜好食品」として捉えている者が多かった (p<0.05)2. 漬物が食卓にでる頻度は「時々でる」49.4%, 「必ずでる」40.3%で, いずれも核家族より拡大家族の方が顕著に多かった (p<0.01). 摂食頻度は「1日1回」「週1回」「3日に1回」と分散し, 居住地別, 家族形態別で差がみられた.3. 漬物の嗜好度はかなり高く, 嫌いと回答した者は僅か5%であった. また, 漬ける人の有無で嗜好度に差がみられ, 漬ける人がいる家庭は有意に好み (p<0.05), いない場合は嫌う傾向が強かった (p<0.01).4. 食卓における漬物は「自家製・市販漬物併用」59.1%, 「市販漬物」25%, 「自家製漬物」15.9%で, 核家族は市販漬物利用者が多く, 拡大家族は自家製漬物が多かった (p<0.01).5. 自家製漬物品目は胡瓜浅漬, 白菜浅漬が最も多く, たくあん漬, 梅干は自家製群, 拡大家族群で有意に多かった. 市販漬物63品目中購入頻度が高く, 好きな漬物は白菜キムチ, 梅干, 胡瓜浅漬, カリカリ梅, かつおたくあん, 白菜浅漬, 茄子浅漬で, 居住地, 居住形態別で有意差がみられた. また, 苦手・嫌いな漬物はピクルス, らっきょう漬, セロリ浅漬, 奈良漬, わさび漬, 粕漬, べったら漬, 甘酢しょうがであった.6. 今後の市販漬物利用状況については「利用したい」が「自家製漬物が好き」32.3%, 「市販漬物が好き」68.5%, 「どちらも好き」81.9%で, 市販品に対する依存度が高かった.7. 市販漬物を購入する際に注意する点は「味」99.1%, 「賞味期限」63.5%, 「価格」56.2%, 「表示内容」33.6%であり, 価格のみ居住形態で差がみられた (p<0.01).
著者
真鍋 久
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.200-206, 2003-12-25 (Released:2011-01-31)
参考文献数
16
被引用文献数
4

納豆粘質物の主要成分であるPGAには多量のD-グルタミン酸が含まれている. なお, 納豆をD-アミノ酸含有食品として捉える場合には, PGAを含めた納豆全体に, 如何なるD-アミノ酸がどの程度存在するのかを把握しておく必要がある. しかしながら, そのような報告はなされていない. そこで著者は関連の調査をおこなうことにし, 今回は, 納豆の「粘質部位」を分析して以下の結果を得た.(1) 納豆の粘質部位から, D-グルタミン酸のみならず, D-アスパラギン酸やD-アラニンが検出された.(2) それらのD-アミノ酸は, D-グルタミン酸が結合型ならびに遊離型, D-アスパラギン酸のほとんどが結合型, D-アラニンの大部分が遊離型で見出された.(3) D-アミノ酸の含量については, 結合型D-グルタミン酸が納豆100gあたり3mmo1以上という大変高い状態にあったほかは, いずれの遊離型ならびに結合型D-アミノ酸も納豆100gあたり0.5mmo1以下であった.
著者
下村 道子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.87-91, 2016 (Released:2016-10-31)
参考文献数
17
被引用文献数
1

Japanese food culture is characterized by a large number of fish dishes and the use of seasonal ingredients. The Japanese archipelago is surrounded by warm or cold currents depending on the season, which affects which species of fish travel near land and are caught. Although the highest-profile method of Japanese fish preparation is to eat it raw as sashimi or sushi, fish can be prepared variously through grilling, boiling, pickling, frying, simmering in soup, or mincing. Fish to be heated is cooked with fermented seasonings such as miso, soy sauce, sake lees and vinegar. Because of the warm and humid weather in summer, since ancient times, fish have been preserved through pickling rather than drying. When fish is cooked or processed, umami compounds are generated in the meat, improving the taste. However, beyond the meat, the skin, bones, and internal organs can be cooked and eaten as well. There is scientific basis behind each of these traditional cooking methods, and the continuation of these dietary habits constitutes the food culture of Japan.
著者
本澤 真弓 亀谷 小枝
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.43-52, 2001-06-30 (Released:2011-01-31)
参考文献数
21

全国ネットの4種のテレビ局について, 1999年6月初旬の1週間の放映内容を基に, 食に関するCMを抽出して, チャンネル別, 曜日別, 時間帯別, 食品・飲料別に集計し, CM中の訴求商品の種類, CM露出回数および訴求内容の特性を解析した.(1) いずれのchにおいても食品および飲料のテレビCMの全テレビCMに占める割合は, 1週間では土日よりも平日の方が高く, また1日では18時以降の夜帯よりも朝6時~および正午~の朝帯と昼帯の方が常に高かった. このことは, 食CMの訴求対象と密接に関連するだけでなく, CM料金および視聴率との関わりから, 食品CMが多数回のCMの反復露出により認知率の向上をはかる傾向にあることが伺えた.(2) 食品CMを8種の食品群にグループ化した場合, 「菓子類」および「調味料類」のCMの種類が他の食品グループのCMよりも圧倒的に多く, またCM露出回数も顕著に高かった. 飲料CMを4種の飲料グループに分類した場合, 「清涼飲料類」および「コーヒー・紅茶飲料類」のCMの種類ならびにCM露出回数が最も高く, 次いで「茶系飲料類」の順であった.(3) 食品CM, 飲料CMともに, 種類およびCM露出回数の多い商品CMは, 特定のchでの集中した反復露出を行う傾向が認められた.(4) 食に関するCM中の訴求特性を8つのカテゴリーに分類した結果, 食品CMでは, 日常の基本食材となるような「肉・魚介.卵・豆類」, 「穀類.主食類」, 「調味料類」CMでは「食味」に次いで「品質・安全性」を訴求するものが多く, 「菓子類」, 「栄養補助食品類」のCMとは異なる訴求特性を示した. また, 商品の種類ならびにCM露出回数の多い「菓子類」, 「調味料類」CMは, 新発売などの「新規性」を訴求するCMの割合が他の食品グループの場合に比べて若干高く, 商品認知のための知名広告として, テレビの媒体機能を有効活用していることが推測された.飲料CMの訴求特性については, 「清涼飲料類」および「茶系飲料類一CMでは, 「素材・成分」を訴求するものが「食味」訴求の割合より高く, 特定成分や素材の除去.軽減や, 添加・増量による飲料のデザインの傾向の強いことが伺われた.
著者
井上 吉世 林 淑美 原 知子 和田 珠子 水野 千恵 中原 満子 伊藤 知子 村上 恵 的場 輝佳
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.313-319, 2010-03-30 (Released:2010-04-30)
参考文献数
17

This study clarifies the applicability of a sensory evaluation to easily determine the life span of frying oil on the fried food cooking in the kitchen. Two types of foods, i. e. , a chicken fillet and potato, were deep-fried coated with two types of flour, i. e. , potato starch and wheat flour. Frying was continued until the flavor score of the oil had dropped to 3. A sensory evaluation of the frying oil and each fried food was then carried out. The life span of the frying oil to reach the flavor score of 3 was slightly longer for the potato compared to the chicken fillet. It was suggested that the scores for the viscosity and rancid flavor of the frying oil corresponded to the flavor score result of the frying oil. The flavor and taste of the potato fried in the oil with a flavor score of 3 were not good. However, it was difficult to judge the degradation by the appearance of the fried chicken fillet coated with potato starch. The flavor score of the frying oil corresponded to the rancid flavor of the frying food in any case. The color of the frying oil and the taste of the fried materials varied case by case. These results suggest that the flavor score of the frying oil is a useful and easy method to determine the life span of frying oil in the domestic kitchen when a potato starch or wheat flour coating is used.
著者
折間 桂子 青木 智子 津久井 亜紀夫
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.178-184, 2008-09-30
被引用文献数
1 1

コンビニエンスストア (CVS) の弁当・おにぎり類の利用実態についてインターネットによるアンケート調査を実施し, 次のような結果が得られた。<BR>  CVS弁当・おにぎり類1人あたりの購入回数は「週に1~2回程度」が多く, 女性の方が男性より多く, 特に30~39歳が頻繁に利用していた。<BR>  弁当・おにぎり類の選択重視点について栄養成分の関心度別によるコレスポンデンス分析の結果では, 栄養成分関心度が高い人は, 「添加物」や「栄養バランス」「季節物」を, 中位の人は「量」や「味」を, 低い人は「価格」をあげる傾向にあった。<BR>  弁当・おにぎり類を買うとき, 消費者の約70%が食品表示ラベルを確認しており, 約85%は信頼していた。<BR>  食品表示ラベル記載の「ナトリウム」と「食塩相当量」の相違については, 約80%が「知らなかった」と答えていた。また, 食塩摂取量について「基準があることは知っていたが, 基準が10g未満であることは知らなかった」が最も多く, 「基準があることも, 基準が10g未満であることも知らなかった」人を合わせると, 全体の70%は10g未満という数値を把握していなかった。<BR>  記載されている食品表示以外で必要だと思う項目は「製造日時」が最も多く, 特に40~49歳で高かった。栄養成分の関心度別によるコレスポンデンス分析では, 栄養成分関心度が高い人は栄養成分項目の追加を, 低い人は食材の生産地や原産国表示に関する項目をあげていた。<BR>  この研究は千代田区の補助金の一部で行った。
著者
水野 和代
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.98-105, 2011-09-30 (Released:2011-10-27)
参考文献数
17
被引用文献数
2

This research intends to present a measure to increase vegetable consumption by evaluating the difference in vegetable consumption awareness between young and middle to elderly aged groups by a questionnaire survey. Survey data was analyzed through factor and image analyses, e.g., the SD method. The result of the analysis showed that both groups were aware that vegetables are essential in diets and beneficial to health. Different responses were obtained for other parameters such as consumer benefit, image, and expectations from each group. Young respondents were less reluctant toward processed vegetables, expected results in their physical appearances, and anticipated immediate effects. On the other hand, middle to elderly aged respondents had a good image of fresh vegetables but not processed vegetables. These respondents expected health benefits and prevention of current and future diseases because of vegetable consumption. Therefore, to increase vegetable consumption, it is critical to identify measures that consider the difference in awareness between different age groups.
著者
白井 智美 影山 洋平 佐藤 拓也 柳楽 大気 相澤 有美 志賀 孝宏 田所 忠弘 鈴木 司 小林 謙一 山本 祐司
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.49-56, 2016 (Released:2016-07-28)
参考文献数
27

Numerous epidemiological surveys have shown that consuming coffee can prevent cancer development. Caffeine and chlorogenic acid are the most well known constituents which are included in coffee and prove to have an positive effect to prevent cancer. Although these constituents are known to directly act on anti cancer machineries, such as anti-oxidant effect. There are also studies showing that benefit of functional food is exhibited by metabolic changes. Therefore, we may anticipate that changing metabolic pathways may occur during coffee intake and further expect lowering the cancer risk. Thus, in this study, we analyzed the effect of administration of coffee to Eker rat which are a renal cancer and a metabolic syndrome model rat. By giving 1% coffee for 100 days, we found that renal cancer development was suppressed. We further analyzed the metabolic change by metabolomic analysis in liver and observed that the abnormal carbohydrate and ketone body production in Eker rats were restored by coffee consumption. We also confirmed that these effects were not due to the recovery of tumor suppression gene TSC2 expression. Thus, coffee may have a anti-cancer effect by changing the metabolic pathway and lower the risk factors which may lead to cancer development.
著者
会田 久仁子 角野 猛
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.145-152, 2007 (Released:2007-11-07)
参考文献数
24
被引用文献数
1 1

市販及び自家製のかぶらずしと大根ずしの諸成分と微生物について検討した。得られた結果は以下のとおりである。  1) 市販かぶらずしのナトリウム量, カリウム量, 食塩濃度および水分活性は, それぞれ平均734mg/100g, 197mg/100g, 1.9%, 0.958, 同様に大根ずしは675mg/100g, 144mg/100g, 1.7%および0.956であった。一般生菌数はかぶらずしで平均6.1×105/g, 大根ずしで4.8×106/g, 乳酸菌数はかぶらずしで4.8×105/g, 大根ずしで1.7×107/gであった。  2) 自家製かぶらずしおよび大根ずしの遊離アミノ酸総量は, いずれも同様の傾向をとり, 漬け込み直後は299.5~419.3mg/100g, 30日後には595.5~717.4mg/100gとなった。特に, 保存15日以後急激に増加が認められた。  3) 自家製かぶらずしおよび大根ずし共に, 保存にともなってGABA, アルギニン, アラニン, グルタミン酸の増加が顕著となり, 30日後にはGABA量は47.7~60.5mg/100gとなった。