著者
平賀 良彦 大石 直樹 小島 敬史 和佐野 浩一郎 小川 郁
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.125-130, 2017 (Released:2019-02-13)
参考文献数
20

側頭骨の放射線骨壊死(ORN)は放射線照射後に生じる晩発性障害の一つで、しばしば治療に難渋する。今回我々は放射線照射後の難治性中耳炎に対し、中耳根本術に側頭筋弁での充填と外耳道閉鎖術を併用した手術(充填型中耳根本術)を施行することで耳漏を停止することができた症例を経験した。症例は74歳、女性。X-17年に頭蓋内軟骨性骨肉腫に対し手術および放射線治療後に難治性の左慢性中耳炎を発症し左難聴は徐々に進行し聾となった。持続する耳漏に対してX年に乳突削開術および鼓室形成術wo型を施行したが耳漏の改善は認めなかった。そこで、X+2年に充填型中耳根本術を施行したところ耳漏を停止することができ、患者のQOLを大きく改善することができた。本術式はORNに伴う難治性中耳炎に有効な術式である可能性が示唆された。
著者
大森 治紀
出版者
日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.7-11, 2008-03-21 (Released:2011-06-17)
参考文献数
6
著者
鈴木 秀明 森 貴稔 大淵 豊明 寳地 信介 田畑 貴久 池嵜 祥司 橋田 光一
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.238-243, 2011 (Released:2013-05-24)
参考文献数
15
被引用文献数
2

突発性難聴に対するステロイド鼓室内注入療法 (IT) の効果を、高気圧酸素療法 (HBO) と比較して検討した。対象は治療開始までが30日以内で初診時聴力が40 dB以上の突発性難聴患者240例で、全例においてステロイド全身投与を行い、これに加えて174例に対しHBOを (HBO群)、66例に対しITを (IT群) 併用した。聴力回復の評価は、厚生省研究班の診断基準に基づいた治癒率、著効率、有効率、および聴力改善率、治療後聴力レベル、聴力利得の計6指標について行った。その結果、症例全体の有効率は、HBO群に比べてIT群で有意に高く (81.8% vs. 68.4%、p=0.039)、多重ロジスティック回帰分析でも同様の結果が確認された。めまい (-) の場合および治療開始までが7日以内の場合の有効率もIT群において有意に高かった。以上より、HBOと比較してITのほうが突発性難聴に対してより有効であることが示された。
著者
中川 隆之
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.210-216, 2017 (Released:2019-02-13)
参考文献数
19

近年、内耳保護、再生に関連する基礎的研究の進捗に伴い、感音難聴に対する創薬研究が注目されている。感音難聴は、頻度の高い身体障害として知られているが、感音難聴に対し、米国食品医薬品局が認める薬物は存在しない。突発性難聴は、感音難聴の中では頻度の低いものであるが、診断、治療に関する臨床研究の蓄積があり、新規治療薬の対象疾患としての条件は比較的整っている。本総説では、感音難聴治療開発の現況、インスリン様細胞増殖因子1局所投与による突発性難聴治療に関わる基礎的研究、臨床研究の概要について述べ、薬事承認に向けた今後の展開について展望する。
著者
本庄 需 野口 佳裕 川島 慶之 高橋 正時 喜多村 健
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.111-118, 2015 (Released:2017-03-01)
参考文献数
20

鼓室型グロムス腫瘍は、本邦では1956年に初めて報告された比較的まれな疾患である。今回、2006年5月から2013年12月までに鼓室型グロムス腫瘍と診断され、当科にて外科的治療を行った4例について検討を行った。患者は全例女性であり、年齢は46~74歳であった。自覚症状として、全例で拍動性耳鳴がみられ、3例では難聴が認められた。全例で術前の塞栓術を施行せずに手術を行い、出血量をコントロールして腫瘍を摘出しえた。良好な視野とワーキングスペースを確保しながら少ない出血量で腫瘍を完全摘出するためには、(1) 術前の画像所見から推測される進展範囲に基づいた適切な術式選択、(2) バイポーラ型電気メスによる腫瘍の縮小、(3) 栄養血管の電気的焼灼が有用である。
著者
荒井 康裕 和田 昂 森下 大樹 高田 顕太郎 折舘 伸彦
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.194-202, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
20

非結核性抗酸菌は,結核菌以外の抗酸菌の総称で土壌,水,埃などの自然環境で増殖する環境寄生菌であるが,非結核性抗酸菌の一つであるMycobacterium abscessusによる非結核性抗酸菌性中耳炎の症例報告および文献レビューを報告した.症例は25歳女性で,Clarithromycinを中心とした抗菌薬治療を行い,抗菌薬の中止判断および聴力改善目的に手術を施行し,細菌学的な菌の消失を確認後,抗菌薬投与を中止した.聴力の気骨導差の改善を得ることができ,感染の再燃も認めていない.非結核性抗酸菌性中耳炎は稀な疾患であり,PubMedによる検索では,2018年までの期間に34の著者より119例の報告を認めた.非結核性抗酸菌性中耳炎の感染経路,デブリードメント手術の必要性,抗菌薬の選択および投与期間,聴力予後について,過去の文献のレビューおよび本報告との比較考察について報告した.
著者
湯田 惠子 佐久間 康徳 山下 ゆき子 折舘 伸彦
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1-6, 2016 (Released:2019-02-13)
参考文献数
12

好酸球性中耳炎は難治性中耳炎であり、代表的な治療としてステロイドの鼓室内注入がある。今回、アスピリン喘息を合併する好酸球性中耳炎症例に対し、ケナコルトA®の鼓室内注入を行い、アナフィラキシーを呈した症例を経験したので報告する。症例は72歳、女性。10年前から難治性耳漏に対しケナコルトA®の鼓室内注入を定期的に施行していた。今回、外来にて注入を行った直後から呼吸困難などのアナフィラキシーを呈した。本稿では、アナフィラキシー発症の機序について若干の文献的考察を加えて報告する。
著者
大谷 真喜子
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.123-129, 2012 (Released:2013-06-21)
参考文献数
5

数十年間の耳管開放の経験をもとに、症状、開放症分類、治療法、そして開放機序の仮説を、内視鏡所見とともに紹介した。開放症状にレベルがあり、そのレベルによって病的開放は、分単位の発作型と数十分単位の持続型の2種類に分類できる。発作型は体重減少時に下顎挙上して会話した際に突然発症する。持続型は急性中耳炎後に徐々に発症する。治療も異なり、発作型には、嚥下のみ、または、下顎角の内側を上方に圧迫しながら嚥下する方法が著効する。反対に、持続型には嚥下は無効で、同部位への圧迫を持続する方法や生理食塩水を点鼻する方法など症状が消失するまでの時間稼ぎの方法しかない。発作型は内視鏡所見より、耳管軟骨内側板と挙筋との位置異常が原因と考えられるため治療には嚥下が必須であるが、持続型は耳管構成物の体積減少が原因と考えられるため嚥下によっては改善するはずもなく原因が解消されるまでの対処療法しかないと推察した。
著者
高橋 優宏 岩崎 聡 古舘 佐起子 岡 晋一郎 西尾 信哉 宇佐美 真一
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.137-141, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
11

特発性両側性感音難聴のうち,加齢性難聴とは明らかに異なる40歳未満の遅発性難聴を発症する7つの原因遺伝子が同定され,若年発症型両側性感音難聴と定義された.診断基準は①遅発性,若年発症,②両側性,③原因遺伝子が同定されており,既知の外的要因が除かれているものである.現在,ACTG1,CDH23,COCH,KCNQ4,TECTA,TEMPRSS3,WFS1遺伝子が原因遺伝子として診断基準に示されており,70 dB以上の高度難聴であれば指定難病の申請ができる.ACTG1症例,TEMPRSS3症例のように,次世代シークエンサーによる遺伝学的検査および遺伝カウンセリングにより補聴器から人工聴覚器手術への自律的選択が可能となり,大きな福音となっている.
著者
中野 光花 篠原 宏 清水 啓成 松田 帆 池園 哲郎
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.465-471, 2021 (Released:2022-06-25)
参考文献数
13

外リンパ瘻はあぶみ骨直達外傷や鼻かみ等により外リンパ腔と中耳や頭蓋内の間に瘻孔が生じ,めまいや難聴をきたす疾患である.我々は当院を受診した急性感音難聴症例,くり返す難聴・めまい症例全例,計121例125耳にcochlin-tomoprotein(CTP)検査を行い,CTP陽性例がどの程度存在するか検討した.全症例に詳細な問診を行って,診断基準に従い外リンパ瘻を起こす誘因のある症例を外リンパ瘻疑い,誘因の無い症例は特発性症例とした.CTP陽性症例は全125耳中,外リンパ瘻疑い27耳中の4耳のみで,外傷によるカテゴリー1の3耳と内因性圧外傷によるカテゴリー3の1耳であった.特発性症例98耳は全て陰性であった.高齢者は蝸牛窓膜などの内耳構造が脆弱であるとの報告もあるが,60歳以上の高齢者の特発性例51耳は中間値の1耳を除き,全て陰性であった.以上より,急性感音難聴やめまい症例の中で外リンパ瘻を疑う明らかな誘因のない特発性症例では外リンパ瘻の可能性は低いと考えられた.
著者
高橋 優宏 岩崎 聡 吉村 豪兼 古舘 佐起子 岡 晋一郎 西尾 信哉 宇佐美 真一
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.129-135, 2022 (Released:2022-08-25)
参考文献数
13

一側伝音・混合性難聴症例に対し臨床研究「一側性伝音・混合性難聴に対する埋め込み型人工中耳の有効性に関する探索的臨床試験」において人工中耳(Vibrant Soundbridge®: VSB)埋込み術を4例施行した.本邦における人工中耳臨床試験(両側難聴)と同様に裸耳骨導閾値はいずれの周波数においても維持され変化がみられず,装用後6ヶ月での安全性が確認できた.さらに4例とも人工中耳臨床試験(両側難聴)と同様に良好な自由音場装用閾値を示し有効性が確認された.また,本研究における騒音下での語音弁別,方向定位検査も良好な結果であり,一側性伝音・混合性難聴症例において人工中耳VSBの有効性が示唆された.今後,本邦での適応拡大が期待される.
著者
高野 賢一
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.53-58, 2022 (Released:2022-08-25)
参考文献数
13

人工内耳装用者にとって,最適なマップを得るために人工内耳フィッティング(マッピング)が重要であるが,専門職種や専門医療機関は限られており,遠方から受診することが装用者やその家族にとって負担となっていた.さらに新型コロナウイルス感染症拡大により,移動や受診に伴う感染リスクおよび対面診療による医療従事者の感染リスク軽減の観点から,遠隔医療の導入が加速している.われわれは広大な面積をもつ北海道において,2018年から遠隔マッピングに取り組んでいる.対象遠隔地に在住の装用者は地元の病院を受診し,ビデオチャット用とマッピング用のそれぞれの端末を,大学病院サイトと遠隔サイトでインターネットを介して結び,対面式と遜色ない遠隔マッピングを実施できている.マッピング用ソフトウェアのアップデートにより,概ね常時装用ができている装用者であれば,未就学児も含めて遠隔マッピングの適応が拡がりつつある.
著者
山内 大輔 川村 善宣 本藏 陽平 小林 俊光 池田 怜吉 宮崎 浩充 川瀬 哲明 香取 幸夫
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.159-166, 2020 (Released:2021-04-05)
参考文献数
25

上半規管裂隙症候群は,1998年マイナーによって最初に報告され,これまでいくつかの手術法について報告されてきた.正円窓閉鎖術はいわゆる“third window theory”に基づいた術式であるが,その効果は限定的であることが報告されている.一方,中頭蓋窩法によるpluggingまたはresurfacingの場合は,ほとんどの症例で裂隙部を直接確認できる.しかし,裂隙部が上錐体静脈洞に位置している場合は困難となる.さらに頭蓋内合併症のリスクのため,安易には手術を勧められないジレンマがある.そのため,耳鼻咽喉科医にとって中頭蓋窩法よりも経乳突洞法によるpluggingの方が容易な術式であるが,下方からでは裂隙部を確認しづらく,また感音難聴の合併症のリスクが潜んでいる.著者らは経乳突洞法によるpluggingに水中内視鏡を用いることで安全性を高める方法に改良した.乳突削開術後,浸水下に内視鏡を用いることで,膜迷路と裂隙部を明瞭に観察することが可能であった.たとえ裂隙部が上錐体静脈洞に位置していても,内側からアプローチできるので有用であった.本術式の方法や適応,術後成績について報告する.

1 0 0 0 OA 先天性難聴

著者
荒井 康裕 西尾 信哉 折舘 伸彦 宇佐美 真一
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.131-136, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
5

先天性難聴の遺伝学的検査は2012年に保険収載されて以来,難聴の原因を明らかにし最適な医療を提供するために必要なツールとして全国の施設で実施されている.難聴遺伝学的検査のメリットには,1)難聴の正確な診断ができる,2)難聴の重症度や予後の予測ができ,めまいや糖尿病などの随伴症状の予想ができる,3)人工内耳を行うかどうか等の治療法選択の参考になる,などが挙げられる.2012年10月から2020年5月までの期間に当院において遺伝学的検査を施行した先天性難聴患者は119家系132名であり遺伝子変異検出率は41.7%(47家系56例)であった.難聴遺伝学的検査は,より早期の両側同時人工内耳手術の決定の際に非常に有用なツールと考えられた.また,進行性難聴における人工内耳植込の時期決定にも,難聴遺伝学的検査が有用であった.遺伝子診断後に注意すべき点として,遺伝子変異による難聴と診断した後も,慎重に難聴の経過を追うことが大切である症例が認められた.
著者
西尾 信哉 宇佐美 真一
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.116-124, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
18

次世代シークエンサーの臨床応用により既知難聴原因遺伝子の網羅的解析が可能となってきた.その一方,非常に多くのバリアントが同定されるため,見出されたバリアントの病原性の判断が新たな課題となっている.本稿では,難聴の次世代シークエンス解析の実際の流れと,見出されたバリアントのフィルタリング,病原性判断手法に関して概説する.信州大学では遺伝性難聴患者の臨床情報と遺伝情報の統合データベースの開発を進めており,すでに12,000例を越える症例の詳細な臨床情報と遺伝子解析データが集積されている.All Japan の体制で収集されたビックデータを用いることで,病原性を効率的に判断することが可能となっている.また,信州大学で開発した保険診療で用いられている次世代シークエンサーと同一プラットフォームのデータを用いたCopy Number Variation解析法に関しても紹介する.
著者
大上 麻由里 大上 研二 西尾 信哉 宇佐美 真一
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.148-154, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
14

次世代シーケンサー時代になり,稀な症候群性難聴の正確な診断ができるようになった.今回我々は,信州大学との共同研究にて行われた難聴の遺伝子解析研究により,症候群性難聴の原因遺伝子変異が同定された症例から,特に症候群性難聴の早期診断意義について考察した.遺伝学的検査により症候群性難聴を早期に診断することは,随伴症候の早期治療開始を可能にするだけではなく,手術など難聴治療にも必要な情報を提供することが可能になるなど早期介入に有用であった.また,随伴症状による問題を発症前に理解することで,サポート体制や療育の見直しにつながる場合もあった.次世代シーケンサーを用いた網羅的解析により症候群性難聴が随伴症候発現前など,より早期に遺伝学的に診断可能となってきたが,予測される随伴症状への早期からの対応も可能となり,部分的にしか症候を有さない非典型例の確定診断,随伴症状への早期からの対応や,将来を見据えた治療法の選択など様々なメリットがあることが明らかとなった.
著者
上田 祥久 栗田 知幸 松田 洋一 伊藤 信輔
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.185-190, 2009 (Released:2010-09-30)
参考文献数
18
被引用文献数
2

外傷性耳小骨連鎖離断は頻回に経験する疾患ではないが連鎖離断状況は症例によって多様であり、臨床像を把握しておくことは重要である。また手術による聴力改善は良好であるため連鎖再建術の良い適応である。1995年から2007 年までに当科で手術加療を施行した外傷性耳小骨連鎖離断症例13例13耳を対象とし、その臨床像ならびに治療成績の検討を行った。伝音再建した全例で聴力改善を得ることができた。外傷後伝音難聴が持続する症例に対し積極的な試験的鼓室開放術を施行することが望ましいと考えた。