著者
森安 洋平 池松 達人 中村 一夫 平井 康宏 酒井 伸一
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.30-30, 2008

京都市での家庭ごみ有料化(平成18年10月)及びその他プラ分別収集開始(平成19年10月)に際し、それら施策実施下における市民の意識と行動の関係、その変遷を計5回のアンケート調査により記録、分析し以下の結果を得た。(1)有料化実施に際しての市民の意識と行動についての共分散構造モデル解析の結果、有料化によるごみ減量への経済的インセンティブや規範意識の向上がごみ減量行動を高めるとともに、ごみ減量行動の経験が更なるごみ減量行動を促す構造が明らかとなった。(2)有料化実施3ヶ月後と11ヶ月後の比較においては、ごみ減量努力の高まりが見られ、また、ごみ減量行動に対する経済的インセンティブの影響は弱くなり環境配慮意図の影響が強くなる変化が見られた。(3)その他プラ分別収集開始により市民が家庭ごみ中のプラごみの多さを実感し、その実感がプラ分別への意識を高めている可能性が考えられた。
著者
中村 謙吾 米田 稔
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.25-35, 2014 (Released:2014-03-28)
参考文献数
16
被引用文献数
4

蛍石を用いた精錬工程で発生する製鋼スラグを用いて,溶媒pHおよび温度変化による製鋼スラグの溶出量の検討を行った。また,溶出試験と同条件から粒径別の溶出量を検討した。溶出試験の結果,フッ素の溶出量は溶液のpHが影響していた。また,粒径別の溶出試験より表面からの深度に対する溶出領域と比較した場合,粒径が小さいほど推定溶出量と測定溶出値の差が大きくなった。一律推定溶出量と測定溶出量を比較すると,粒径を1.625-2, 0.425-0.5mmとした場合は各元素で0.1~10倍となった。試料粒径0-0.045mmの推定溶出量は,測定溶出量と比較して小さく (1/1000~1/10,000) なることが推測された。試料粒径0-0.045mmからの溶出は,溶出試験の溶出量に寄与しないことが示唆された。また,見かけ上製鋼スラグの溶出には,表面の1~0.1%の成分が関わっていることが示唆された。
著者
遠部 慎 松田 朝由 小野 寿美子 畑山 智史 五十嵐 聡江
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第21回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.78, 2010 (Released:2010-11-07)

瀬戸内海に所在する豊島において、私達は考古学的な調査、研究活動を継続的に行ってきた。豊島における考古学的な調査研究は、例えば、産業廃棄物不法投棄現場である「豊島水ヶ浦」の復元、離島におけるパブリックアーケオロジー、現在その技術体系が失われつつある豊島石の整理などに繋がり、きわめて現代的な意義を有している。さらに、近年新たな研究成果の報告、近隣の小豊島においても新資料の発見が相次ぐ中、豊島周辺において、考古学的な広報、普及活動は重要な課題となっている。 これまでに、学会発表や島の学校などでの取り組み、里海探検隊と共同作業があるが、フィールドでの活動部分については、いくつかの課題が残されていた。本発表では、豊島でのフィールド活動の一端を紹介する。

1 0 0 0 OA 書評

出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会誌 (ISSN:09170855)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.90-92, 1993-01-30 (Released:2010-05-31)
著者
遠部 慎
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集 第19回廃棄物学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.273, 2008 (Released:2008-11-25)

本発表では、これまでほとんど注目されていない考古学的な記録を基に、旧石器時代以降の水ヶ浦一帯の過去をまとめてみた。この半世紀の中で、水ヶ浦一帯にもっとも大きな爪跡を残した豊島事件であるが、事件に先立ち、真っ先に破壊されたのは、景観とともに遺跡である。今後、不法投棄を引き起こさないためにも、各地域でこのような事件を語り継ぐという観点は必要であるが、本研究のように、長いタイムスパンの中で、産業廃棄物不法投棄現場に歴史的な意味を見出す事例は少ない。さらに遺跡破壊と産業廃棄物不法投棄が同時に行われた事例についての検討という意味では、まさにモデルケースとなろう。
著者
南部 浩孝 片谷 千恵子 石田 敏一 小川 綾子
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第21回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.165, 2010 (Released:2010-11-07)

ヨシなど水生植物による水質浄化の十分な効果を得るためには、富栄養化の原因物質である窒素・燐を吸収して成長した植物体を刈り取りする必要がある。しかし、刈り取り後は梅林の肥料に一部利用されているほかは有効な利用方法がない。このため、ヨシや三方湖に大量繁茂したヒシをバイオマス資源としてとらえ、新たな有効利用の可能性を確保し、湖沼の水質浄化を促進させる。 ヨシ・ヒシの成分分析の結果、乾燥重量に対するセルロース量の割合はヨシで37.1%、ヒシで20.0%であった。また、固相抽出前処理を用いたグルコースのLC/MS分析法を確立し、ヨシの硫酸加水分解において、グルコース生成量が最大となる条件を確立した。
著者
島田 和明
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会誌 (ISSN:09170855)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.78-85, 2006-03-31 (Released:2010-05-31)

中国では著しい経済発展に伴い, 天然資源のみならず再生資源への依存を強め, 今や世界最大の資源消費国になろうとしている。一方, 先進国でも使用済み機器等のリサイクルにおいて中国の低コストかっ徹底的な解体・分別機能への依存を高めている。このため, 中国を中心として, 世界の物質循環に大きな変化が生じてきている。また中国では法制度の整備が進んでいるものの環境関連インフラが不十分等のため, 深刻な環境問題を惹起している。真のリサイクル大国に転換するため, 環境意識の向上, 合理的な市場慣行, リサイクル事業の近代化, とりわけ複合型精錬所の整備等が必要不可欠になっている。また, 再生資源貿易を中国への一方的な流れとするのではなく, 難処理物, 複合素材等については, 先進国が対応する等双務的, 補完的な関係を構築することが重要である。

1 0 0 0 OA 【書評】

出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会誌 (ISSN:09170855)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.154-154, 2008-05-31 (Released:2010-05-31)
被引用文献数
1
著者
永田 勝也 小野田 弘士 切川 卓也 大川 慶太 吉岡 英輔
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.79-79, 2007

近年,作業現場において,安全未確認など運転員のヒューマンエラー等による人身事故が多発しており,運転員への安全教育が不可欠である.本研究ではVR技術を活用した体感型運転員教育支援システムの開発を検討した.まず,運転員の人身事故事例を約1,000件収集し、人間工学の視点から分析を行った.その結果,安全未確認による手や指のはさまれ・巻き込まれ事故が最も多いことがわかった.そこで,そのような事故を疑似体感することのできる手をモデルとした試作機を製作した.その結果,指の上下に振動モーターを設置し,強くて短い振動と電気を右手の全ての指先に与えると効果的に挟まれた感覚を再現できることが判明した.さらに,運転員教育システムとしての効果も得られた.
著者
渡邉 洋一
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第25回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.279, 2014 (Released:2014-12-16)

平成24年度環境省の一般廃棄物統計では、全国で3,399万トンが焼却処理されている。焼却施設数は1,188、そのうち634施設がごみ処理量100トン/日未満施設であり、中小規模のため発電によるエネルギー回収が難しく、新たなエネルギー回収方策が模索されている。 他方、ボイラー燃料をめぐる状況は大きく変化し、資源エネルギー庁の調べでは、この20年間でC重油の価格は4倍以上上昇した。そこで、ごみ処理量100トン/日未満焼却施設のごみおよび廃棄物系バイオマスをRDF(一般廃棄物等を原料としたごみ固形燃料)にして重油代替燃料として熱利用すれば、燃料コスト削減に加えて地球温暖化対策に資することとなる。本報告では、RDF等廃棄物系バイオマスの熱利用の方策について検討する。
著者
山本 貴士 長谷川 亮 鹿島 勇治 鈴木 幹夫 横田 大樹 吉田 幸弘 上東 浩 前原 裕治 木名瀬 敦 貴田 晶子
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第25回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.547, 2014 (Released:2014-12-16)

2011年3月の原発事故により,下水汚泥や焼却灰から放射性物質が高い濃度で検出される事例が東日本各地で多数報告され,原発事故由来の放射性物質に汚染された廃棄物の処理基準が定められたが,これまで廃棄物分野に特化した放射能濃度等の調査・測定法は存在しなかった。よって同年末に廃棄物等の放射能調査・測定法研究会から「廃棄物等の放射能調査・測定法暫定マニュアル」が発行された。その後,廃棄物関連分野での放射線・放射能の調査・測定に関しても事例や知見の集約が進んだことから,廃棄物資源循環学会内に設置された「廃棄物関連試料の放射能分析検討会」において改訂を行い、マニュアル(第2版)として公開した。今回は,この改訂されたマニュアルについて,改訂の経過と主な改訂点について紹介する。
著者
小竹 茂夫 日笠山 徹巳 三浦 俊彦 高田 尚哉
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第24回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.567, 2013 (Released:2014-01-21)

福島第一原子力発電所事故を原因として発生した指定廃棄物の基準(8,000Bq/kg)を超える焼却飛灰の特徴として、①高い放射能濃度、②水への高い溶出性が指摘されている。本技術では、フレキシブルコンテナバッグに充填した状態で、焼却飛灰の洗浄から搬出まで行うことができる飛灰の造粒固化洗浄技術を開発し、実規模実証試験によりその効果を確認した。 通常の飛灰洗浄技術は、焼却飛灰と水を混合し、撹拌洗浄によりスラリー化することで放射性セシウムを水に溶出させ、洗浄後の灰をフィルタープレス等を用いて脱水ケーキの形で回収するが、本技術では飛灰にセメント等を添加し製造した粒径φ1~9.5mmの造粒固化飛灰を水切りフレコンに充填し、カラム式の通水洗浄により洗浄する。濁水を発生させることなく、体積比20倍程度の水を通水することで洗浄が終了し、長期溶出も抑えられることを確認した。
著者
遠田 幸生 竹村 卓也 佐藤 和美 沓名 潤子 伊藤 新 高橋 武彦 小林 淳一 郷地 元博
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第23回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.387, 2012 (Released:2013-07-08)

バイオエタノール製造前処理技術歯車型粉砕媒体を水平振動式加振機で駆動する省エネルギー型の高衝撃粉砕機を開発している。本粉砕機で処理した粉末は、従来糖化率が高く、同時糖化発酵においても発酵阻害がなどの特徴をもってい。しかしながら、製造コスト40円/Lを達成するためには、酵素の費用の削減、30~40 wt/vol%の高濃度粉末スラリーの同時糖化発酵後のエタノール回収の効率化などが必要である。 そこで本報告では、製造プロセスのコスト削減を図るため、酵素を回収して再利用、30~40 wt/vol%の高濃度粉末スラリーの同時糖化発酵後のエタノール回収に関する検討を行った。そのバイオエタノール製造プロセスの低コスト化を図る一環として、エタノール回収、酵素回収の検討を行った結果、エタノール回収率は95vol%以上、酵素回収率は約50%を達成できる見通しが得られた。
著者
青井 健太郎 小野 芳朗 並木 健二 山田 亜矢
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会論文誌 (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.124-130, 2002-05-31 (Released:2010-05-31)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究では, 一般廃棄物焼却施設から採取した飛灰および主灰について各種の溶出試験と化学物質のリスクに関わる優先度を決定するスコアリングを組み合わせることにより, 焼却灰中に含有されるCr, Cd, Pb, Sbの『溶出されやすく, 生体内に曝露されやすく, しかも有害な影響をおこしやすさ』を浸出水へ与えるインパクトの強さとして定量的に評価した。その結果, 焼却灰の浸出水への影響を評価するためには, 二段階バッチ試験とアベイラビリティー試験を組み合わせる必要があることと, 埋立て初期のCd, 長期間にわたるPb溶出によるインパクトが強いという結論を得た。
著者
三浦 貴弘
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.11-17, 2010 (Released:2014-06-24)
参考文献数
5

近年の世界のエネルギー需要の急増等を背景に,今後は従来どおりの量・質の化石燃料を確保していくことが困難となることが懸念されている。また,低炭素社会の実現に向け,エネルギーの供給や使用段階における対応も重要となっていることから,バイオマスエネルギー等の非化石エネルギー源の利用を促進することが必要となっている。本稿では,バイオマスを含む新エネルギー導入の意義をはじめ,バイオマスエネルギーの利用状況と取り組みの現状について,エネルギー政策を所管する視点から紹介する。
著者
林 直行 松藤 康司
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-9, 2011 (Released:2011-03-24)
参考文献数
7

循環型社会の構築へ向けて各種リサイクル法が整備されている。しかし,対象製品は製造される多種多様な製品に比べると一部に過ぎないが,各企業は資源の有効な活用の促進に努めている。本研究では,企業の廃棄物削減への取り組みについて,CSR報告書の環境会計情報を基に評価および研究を行った。業種別では,電気・ガス供給業が多くの資源循環コストを使用していた。売上高に占める「資源循環コストの比率 (Resource Recycling Cost Ratio:RRC-Ratio)」に着目して分析を行った。その結果,再生資源卸売業における比率が高く,建設業では比率も高く資源循環コストも多いことがわかった。また,新たに,企業が廃棄物の削減への取り組みを判断する指標として「SWM指数 (SWM-Index)」を提案した。
著者
谷川 昇 浦野 紘平
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会論文誌 (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.181-187, 1998-07-31 (Released:2010-05-31)
参考文献数
36
被引用文献数
3 2 12

都市ごみ焼却施設において, 乾電池の水銀含有量の低減化と塩化水素 (HCl) と二酸化硫黄 (SO2) の処理技術等が水銀の排出におよぼす影響を明らかにし, 東京23区および日本全国における都市ごみ焼却施設から排ガスとして大気中に排出される水銀量等を考察した。HClとSO2の処理技術として電気集じん装置 (EP) と組み合わせた粉体噴射法を採用している都市ごみ焼却施設において, 乾電池の水銀含有量の低減化によって, 水銀排出濃度が約0.25mg/m3Nから約0.08mg/m3Nへ低下したこと, 高い水銀排出濃度の出現回数が激減したことが確認された。HClとSO2の処理技術によって水銀が除去され, その除去率はEPと組み合わせた粉体噴射法では約35%, 湿式法では約65%, キレート剤を吸収液に添加した湿式法では約90%, フィルタ法では約75%であった。東京23区では, 1986年から1996年の間に焼却ごみ量は約1.27倍に増加したが, 乾電池の水銀含有量の低減化と排ガス処理技術の採用によって, 水銀の排出量は約1/6に減少した。また, 1992年の日本全国における都市ごみ焼却に伴う大気環境への水銀の排出量は約17t/yと推算され, 排ガス処理技術による水銀の排出削減量は約9t/yと推算された。
著者
佐久間 美紀 天野 佳正 町田 基
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.337-343, 2011 (Released:2012-01-17)
参考文献数
27
被引用文献数
2 3

原料のモウソウチクを短冊状の竹チップにし,窒素気流中,500℃,昇温速度25℃/minで管状炉を用いて2時間炭化し竹炭を調製した。次にカリウムを多く含む灰分を残した状態の調製した竹炭を180℃,280℃および380℃で2時間空気酸化した。細孔特性はBET法,αs-plot法およびt-plot法にて,表面官能基はBoehm滴定にて求めた。表面積は未酸化竹炭が250m2/gであったのに対し,180℃の空気酸化で340m2/gに,380℃で680m2/gまで増大した。細孔容積は380℃の空気酸化により未酸化竹炭の0.16mL/gが0.31mL/gまで発達した。また380℃で空気酸化を行った竹炭は,1000℃での脱気処理によっても表面積・細孔容積ともに微増した。竹炭の表面官能基量は空気酸化により増加し,酸化温度の上昇に比例して増加した。380℃の空気酸化により表面官能基 (特にカルボキシル基) は未酸化竹炭の0.02mmol/Lから1.19mmol/Lまで増加した。低温炭化に続く空気酸化により,未酸化竹炭と比較して表面積・細孔容積ともに大きく,表面官能基の豊富な竹活性炭を調製できることを明らかにした。
著者
佐藤 幹雄 佐藤 理夫 尾形 宏樹
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第22回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.245, 2011 (Released:2011-11-07)

福島市の南東地区にある農地で放射線除去の実験を行った。この農地は1年間休耕地だったものだ。実験が進むにつれ放射能の実態が少しづつ明らかになるとともに放射能の手に負いにくさも明らかになる。放射能をできるだけ動かさない形を選んだが、早い結論には表面5cm程度をひき剥がすのが確実のようだ。
著者
佐藤 理夫 武田 栄輝 佐藤 幹雄
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第22回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.121, 2011 (Released:2011-11-07)

福島第一原子力発電所の事故により、福島県の広い地域に放射性物質が降り注いでしまっている。家畜排せつ物を堆肥化して農地に返す有機資源循環が止まらないよう、阿武隈川流域にある2か所のたい肥生産施設の放射線量を緊急調査した。7月時点では、排せつ物や堆肥の放射性物質量は周辺土壌よりも少なく、農地散布に問題ないと思われた。秋以降に収穫される稲わらやもみ殻の放射性物質量に注意が必要である。有機資源循環を意識した放射性物質のモニタリング、汚染されたワラや牧草を適切に処理する施設の建設、放射性物質が濃縮される残渣の処分方法の確立が、急務である。