著者
山口 光 松沢 卓生
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.1_86-1_89, 2022-03-31 (Released:2022-03-19)
参考文献数
3

岩手県二戸市を中心とする浄法寺(じょうぼうじ)塗には、古くからの民藝品である「ひあげ」と呼ばれる片口の酒器が存在していた。祝宴に欠かせない地域のシンボルでもあり、少しずつ形を変えながら現代まで伝えられている。市場でも一定の人気がある商品ではあったが、木地の生産性が低いという理由で欠品となることが多くなっていた。また、収納性などの課題も見られるようになっていたことから、2016年4月から2020年10月にかけて、リ・デザインとアイテム追加を行なった。2018年3月には「角杯」(かくはい)という商品名で、株式会社浄法寺漆産業(以下、浄法寺漆産業)から発売した。この「角杯」は片口の内部に杯を2個収められる形状で、二人で酒を酌み交わせるセットとしてデザインされたものである。発売後も改良を続け、2020年4月には新色によるアイテムを追加し、同年10月に2020年度グッドデザイン賞を受賞した。
著者
斎藤 共永
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.55-62, 2002-05-31 (Released:2017-07-19)
参考文献数
14

本稿では、多様な可能性を秘めたデジタル機器のデザインにおいて、イノベィティブなデザイン生成のための方法としてのプロトタイピングについて検討する。プロトタイピングのもつ意味は、次の諸点にまとめられた。1)プロトタイピングの文化はイノベーションの質を決定づける。2)デジタルの価値創造においては、非線形的なプロトタイピングの役割が大きい。3)それは、デジタルの価値が、主に非モノ特性からなることによる。4)プロトタイプからスペックを導くプロトタイピング主導型のプロセスが必要である。5)プロトタイプは、開発過程における共通言語となる。これらを検証するために、企業のデザイン組織において、プロトタイピングがどのように行われているか調査を行った。その結果、技術や社会の変化を考慮に入れて、製品のあるべき姿を描くというプロトタイピングが、企業の開発プロセスや、組織構造などの中に組み込まれており、プロトタイピングが、これからのデザインプロセスとして、有効であるとの認識が定着しつつあることが分かった。
著者
三冨 敬太 佐藤 優介 阿部 菜々子 佐藤 尋宣 藤井 賢二 安藤 昭太 山田 悠平
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第68回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.276, 2021 (Released:2022-02-23)

インクルーシブデザインは重要度が増しているが、障害のある人とない人が共感を得ながらコミュニケーションを進めることは簡単ではない。現状のインクルーシブデザインのデザインプロセスでは、コミュニケーションの齟齬が発生する可能性を残している。そのため、本研究では、障害のある人とない人が共感を得て円滑なコミュニケーションを行うことができる介入を加えた、デザインプロセスを提示した。具体的には、インクルーシブデザインのデザインプロセスをベースに、共創型対話のアプローチを組み込んだ、Valuable Designプロセスを提示する。また、本デザインプロセスをもとにデザインしたコンセプトの提示を行いフィードバックを得た結果、本デザインプロセスを通じて、障害の有無を超えたメンバーで新規性の高い価値を顕在化できる可能性が示唆されたと考えられる。
著者
平瀬 亜由美 坂本 星 木谷 庸二
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.66, 2019

<p>この研究は、SNSアプリのデフォルトプロフィールアイコンからユーザーが受ける印象とデザイン要素の関係を、定量的に研究したものである。SNSの普及に伴い、ユーザーの年齢、人種、ジェンダーといった属性は多様化している。UIデザインにおいても、ユーザーの多様性を考慮したインクルーシブなデザインの発展が見受けられる。既存のデフォルトプロフィールアイコンは、モチーフとして中性や男性が多く使われているが、性自認を男性と女性のどちらにも当てはめないXジェンダーは、性別を感じさせるアイコンをどのように捉えているかに着目した。既存アイコンをサンプルとし、男性、女性、Xジェンダーに対してアンケート調査を行った。既存アイコンに対するイメージとデザイン要素の関係を、ラフ集合を用いて分析した。そして、それを元にXジェンダーにとっても、そうでない人にとっても魅力的なアイコンを制作し、認知構造の妥当性を検証した。</p>
著者
根本 藍 藤代 裕之 野々山 正章
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.68, 2021

<p>電車内には車内広告をはじめとして多くの情報が存在し、ビーコンなどを用いた情報提供の方法も実験されているが、心地よい情報行動をもたらしているわけではない。</p><p>そこで本研究では、スマートフォンと電車の時間的・空間的制約に注目し、電車移動における心地よい情報行動の要因を明らかにすることを目指す。乗車時間という電車の時間的制約と、混雑率や立ちか座りかという電車の空間的制約によって電車内の情報行動が異なるのではないかという仮説のもと、電車内の情報行動についてアンケート調査を行った。</p><p>調査の結果、乗車時間が短い場合は断片的な情報行動が多く、スマホから目を離すのは乗車後10分弱であった。立っている場合は車窓や車内広告を見るなど車内に目を向けやすいことも明らかになった。さらに、目的地の違いによっても情報行動が異なった。</p><p>これらの結果から、スマホと電車の時間的・空間的制約と目的地が電車移動における情報行動のデザインの要因であるといえる。具体的には、乗車後10分と目的地ごとの情報行動の違いを踏まえてデザインする必要がある。</p>
著者
大友 邦子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1_78-1_83, 2021

<p>本作品群は、国内でも稀有な規模で多様な繊維関連事業者が集積する群馬県桐生市で実施された、繊維製品(ストール類)ブランド化事業の試作開発事例である。本論は、当該事業のデザイン提案から製品試作までの展開を主題としている。前年度に実施された同産地の調査事業の結果から課題傾向を考慮し、事業者独自の技術の強みの活用、集積型産地ならではの協働的生産を試行する提案が目的に掲げられた事業であった。本事業では地域内外の人材で組織された専門委員会によって、世界でも同市内の鳴神山のみで自生する、絶滅危惧種植物のカッコソウがキービジュアルに選定された。統括的な産地ブランディングへの初段階として、複数事業者との実験的な製品試作を実施し、筆者は8製品の図案と色調を設計した。その過程において各人材が解決に取り組むべき項目が把握された。本試作事業の実施結果から、今後の展開に向けた課題点を考察した。</p>
著者
田中 佐代子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1_16-1_21, 2018

サイエンスアゴラのキービジュアルデザインを、2011~2016年の間、筑波大学芸術専門学群の演習授業として行ってきた。サイエンスアゴラは日本最大級の公的な科学コミュニケーションイベントであるが、キービジュアルは様々な媒体に使用され重要な位置を占めてきた。<br>採択されたキービジュアルを考察すると「多様性をふまえた独創性」が重要で、不採択だったキービジュアルは「子どもっぽい、マンガ・アニメっぽい」等、訴求対象が限定されたものが多かった。このように本論文では、現代における公的な科学コミュニケーションイベントに相応しい、キービジュアルの方向性を示すことができた。また受講生やサイエンスアゴラ事務局からのコメントを収集することができた。こうした継続的な授業におけるデザインプロセスの記録は、今後のビジュアルデザイン教育の進展に活かせると考える。
著者
石上 耕大 田村 良一
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第68回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.180, 2021 (Released:2022-02-23)

現状のネット通販において,服の生地の風合いが利用者に対して正しく伝えられていないと考えられる。本研究では,「ネット通販における生地の表現方法から感じる風合い」と,「実物の生地から感じる風合い」との差が小さくなるような表現方法を検討した。4種類の生地を対象として,4種類の表現方法に着目した比較実験を行った。実験結果の分析から,風合いの違いに基づき,平面的な画像,立体的な画像というように,表現方法を使い分けた方が良いことが示唆された。
著者
吉松 孝 池田 美奈子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.3_25-3_34, 2022-01-31 (Released:2022-02-05)
参考文献数
16

日本人被験者の米国と中国のシットコムに対する面白さの認識にどのような違いが生まれるのかを明らかにする。質問紙を用いて調査を行い、データ分析からどこに違いが生まれるのかについて可視化し、内容分析からなぜそのような違いが生まれたのかについて考察を行った.また,面白さを高く認識できた箇所と、面白さをほとんど認識できなかった箇所を抽出し、テキストの内容や感想から理由や背景を探った。 その結果、日本人被験者は、米国と中国シットコムを比較して、米国シットコムの方に面白さを高く認識し、また、面白さを高く認識できるラフ・トラックの挿入ポイントも米国作品の方が多かった。また、被験者は米国シットコムに対し、テンポが良い、下品、友人間の会話が多いという印象や感想を持ち、中国シットコムに対し、分かりにくい、動作が面白い、家族間の会話が多いという印象や感想を持つことが分かった。
著者
池田 稔 大澤 隆男 熊谷 健太 古谷 純
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.3_29-3_38, 2021-01-31 (Released:2021-02-20)
参考文献数
4

本稿は,日立製作所が2005年から2007年に実施した,多様な製品群を対象としたデザイン言語開発の枠組みについて述べるものである。そのプロセスや成果について具体的な実施例を示しながら報告することで,その有用性と展開の可能性について考察するものである。ここで扱うデザイン言語とは、製品の色彩や造形の表現を対象とする。 デザイン言語開発の枠組みは,大きく3つの活動から成っている。一つ目は、複数のデザイン言語開発を、一貫した考え方に基づいて行うためのデザインフィロソフィーの設定である。二つ目は、ユーザーの視点に基づいた製品カテゴリーの再分類である。三つ目は、前述2つの活動を踏まえた、具体的なデザイン言語の開発である。これらの活動をまとめ、デザイン言語開発の枠組みとした。本報告では、この枠組みについて詳しく述べるとともに、実際にそれを活用して行った生活家電製品とATMのデザイン開発の事例を紹介する。
著者
陳 雨 夏 彬 植田 憲
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.436, 2017 (Released:2017-06-29)

「梳箆」とは、中国の古代社会における8の髪に関する生活 用品の「櫛」に相当するものである。 本研究は、梳箆の歴史を踏まえつつ、その制作、使用および意 匠的特質を再認識し、当該地域の日常および非日常生活における 梳箆の役割を把握するとともに、現代において梳箆の文化を振興 するためのあり方を導出することを目的としたものである。 本研究は今日消失しつつある常州梳箆文化を分析すると ともに今後の方策を提案した。今後にあっては、常州梳箆の諸特 質に基づき、単に機能的の商品としてではなく、文化として伝承 することがきわめて重要である。日常および非日常生活において 梳箆に内包された思いを共に巡らせ伝え合いながら、梳箆の使用 や制作等の共同体験が、同じ地域人としての意識や結び付きを呼 び覚まし、梳箆は文化としての機能・役割を再び取り戻すことに なるといえよう。
著者
上平 崇仁 鈴木 望果 星野 好晃
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.66, 2019

<p>デザインにおいて、問題解決の前に、問題自体を問うことは、既にある価値観や信念に対して疑いの目を向け、思考の枠組みを切り替えるための重要であるが、あまり学習の中では重視されていない。本稿では、学校や企業などのデザイン学習者を主対象とした、多角的な視点から「問い」を生成するための発想ツールについて報告する。研究の目的は、前提を乗り越えるための問い方の技法に関しての検討を行い、誰でも使えるようなツールのデザインを行うこと、及び、そのツールの評価を行い、有用な知見を見出すことである。先行事例としてのHow might we Question、弁証法、ロールプレイイング法を組み合わせて、問いの発想ツール「委員長とギャル」の開発を行った。当該ツールの試験運用を行った結果、ロールプレイを行ったことで通常の発想法では生まれない突飛な発言が自然に生まれていたこと、一旦否定をはさむことで暗黙の前提を破壊することができたこと、この2点から参加者が楽しみながら発想に利用することができることを確認した。</p>
著者
片倉 葵 菊竹 雪 楠見 清
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.66, 2019

<p>近年,市場におけるパッケージデザインは話題性に着目し,流行を取り入れながら日々新しいものへと変わっているが,発売当初から変わらないパッケージデザインを使用し続けている菓子や食品が存在する.平成時代に入ってから急速にインターネットが普及し,パッケージデザインのヴィジュアルによる話題性が売り上げを左右する消費動向が見られるなか,どのようにしてロングセラー商品のパッケージデザインは当時のデザインを現代まで継承し続けているのか.<br/>時代や年月が経過しても変わらず多くの人に受け入れられている商品がロングセラー商品となるためには味やその商品が持っているバックグラウンドなど様々な要素が存在するが,そのうちの一つとして本研究では色の面積比率を取り上げ,数学的観点から普遍的なパッケージデザインのグラフィックに使用されている色の占有面積をグラフとして可視化する事によりデザインに潜む法則性を現代まで伝承する手法として確立しているのではないかという仮説を立てた.<br/>ロングセラー商品であり,世代を超えて認知度の高い「ボンタンアメ」を事例として取り上げて背景色とモチーフ色の色面積比率を算出した結果,箱の規格に関わらずある一定の面積比率を保っていることがわかった.また,発売当初のパッケージも同様に色面積比率を算出したところ,2018年現在販売されているパッケージと全く同じ色面積比であることがわかった.大正期に発売された他のロングセラーの食品も同様に検証し,グラフとして可視化した結果,メーカーによって違いはあるものの,一定の要素を継承する法則性が存在していることが証明された.<br/>話題性だけに捉われない視覚的要素の他に必要な要素に留意して,今後デザインの変更を行う事があった際に情勢や時代性に応じたマイナーチェンジやデザイン自体の大きな変更を行う,行わないという両方の選択肢の可能性を示すことを目指す.</p>
著者
片倉 葵 菊竹 雪
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.65, pp.54-55, 2018

近年、様々な種類のお菓子のパッケージデザインを駄菓子屋だけでなくコンビニエンスストアやスーパーマーケットなど近代の商業施設で目にすることができる。お菓子のパッケージデザインは真新しさや話題性、流行を取り入れながら日々新しいものへと変わっているが、その中でも販売当初から変わらないパッケージを使用しているお菓子が存在する。なぜ普遍的なパッケージデザインが長い間売れ続け、そのデザインが現代のデザインに淘汰されず残り続けているのかという疑問に対し、何か1つの法則を定めることでロングセラー商品として現代まで伝承されるデザイン手法が確立されているのではないかという仮説を立てた。ロングセラー商品であり世代を超えて認知度の高いボンタンアメを例に取り上げ、その背景色とモチーフであるボンタンの色面積比率を算出した結果、箱の規格に関わらずある一定の面積比率を保っていた。販売当初のパッケージと変わらぬ色の面積比率がロングセラー商品として残り続けている一種のデザイン手法なのではないかと考えられる。
著者
岩藤 百香 松本 正富 青木 陸祐
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.3_57-3_64, 2021-01-31 (Released:2021-02-20)
参考文献数
17

本研究は,治験のインフォームド・コンセント用説明文書が患者に与える印象に着目し,文書の改善に有用なビジュアルデザインの要件を抽出することを目的とした.先に,比較対象として一般的に用いられる様式の文書(一般モデル)と,同じ内容で言語による情報の質や量を保持しつつ,効率よい情報伝達の指針「ミニマム・エッセンシャルズ(可視性・注視性・記憶性・的確性・造形性・時代性)」に即したデザイン操作を行った文書(デザインモデル)を作成した.両モデルに対する印象評価の比較では,デザインモデルの満足度は高く,明るさ・暖かさ・にぎやかさなど精神を高揚させる印象尺度の評価に効果が認められた.また,新たに文書の印象を構成する「楽観性・親近性・明朗性」などの情動的な心因因子が把握され,患者の心を慰撫するビジュアルデザイン要素による心理的支援を行うことの有効性が認められた.
著者
杉山 和碓 金 哲浩 小野 健太 渡辺 誠
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.11-18, 1999-03-31 (Released:2017-07-21)
参考文献数
2
被引用文献数
1

デザイン決定プロセスはその企業の状況, 体質などによって異なる。その中で本研究ではデザイン決定プロセスに影響を与えると思われる要素の一つとして組織体系(企業におけるデザイン機能の組織的な位置)を取り上げ, 各企業におけるデザイン決定プロセスと組織体系との関係を明らかにし, 効率的なデザイン決定プロセスを行うための方向性を示すことを目的とした。そして, 各社のプロセスの現状を把握するために調査を行い, 各社のデザイン決定プロセスと組織体系を分類し, 比較を行った。その結果, デザイン決定プロセスの効率化においては, 事業部内デザイン組織の方が, 企業内独立デザイン組織に比べて効率的なプロセスをとっていることが分かった。しかし, 企業内独立デザイン組織であっても, 情報・知識の共有, 思考様式の統一を図るための工夫, 努力をすることによリ, 効率的なプロセスをとることは可能であることもわかった。