- 著者
-
小林 快次
- 出版者
- 北海道大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2015-04-01
デイノケイルスの含気化は、生命史上最も巨大化した動物である竜脚類を超えるものであった.この含気化はデイノケイルスの祖先系の種に見られることから,初期の段階で確立しており,進化とともに含気化が進むことで巨大化を可能としたと考えられる.また,頭骨は,広いくちばし,深い下顎,長い吻部と言った特徴を持つ.これらは採餌と食べ物の細分化を可能とした構造を持っていた.さらに,体内の胃石は円磨度が高く,胃における物理的な消化活動の高さを持っていたと考えられる.脊椎の長い神経棘は,他の恐竜よりもかなり複雑な構造をしている.長い神経棘には複数の機能があり,必要に応じてその機能のウエイトを変えて進化したと考察した.