著者
高橋 京子 高橋 幸一 植田 直見 御影 雅幸 雨森 久晃 松永 和浩
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

日本薬物文化の意義を明確にするため、自国の医療・社会環境に則して成熟してきた近世医療文化財(緒方洪庵使用薬箱他)の普遍的価値をマテリアルサイエンス導入による文理融合型手法で立証した。本草考証と非侵襲/微量分析法の構築が、医療文化財遺物分析を可能にし、実体物から生薬品質の暗黙知が解明できることを示唆した。人工ミュオンビームを初めて医療文化財分析に適用し、同一測定法で外部の容器と内部の薬物双方の元素組成分析に成功したことで、新規非破壊分析法としての人工ミュオンビームの有用性を明らかにした。
著者
大黒 俊二
出版者
大阪大学
巻号頁・発行日
2004

18920
著者
水谷 康弘 高谷 裕浩
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

半導体検査工程においてサブナノオーダの欠陥を光学的に検出する手法が求められている.一般的に,光学的な応答強度と対象物の大きさは相関があるため,欠陥が小さくなるほど強度が弱くなり検出が困難になる.そこで,本研究では,光学的に非常に弱い応答をする欠陥からの散乱光をイメージングするために,光相関イメージングを適用することを試みた.ここでは,フォトンカウンティングと組み合わせることで数フォトンレベルでのイメージングを可能した方法と,ディープラーニングと組み合わせることにより検出速度を高速化させた手法とを提案し実証した.
著者
宮澤 由歌
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

本年度は、科研費交付最終年度として、以下の実績を残した。まず、4月に国際基督教大学でおこなわれた「クィア・ネガティヴィティ再考」に登壇者として発表した。タイトルは、「レオ・ベルサーニにおけるItの可能性」である。これは、精神分析における暴力概念をまとめたものである。他分野の研究者との発表会であったため、哲学・倫理学の分野に属する視点から、他分野への応用可能性を示すことができた。また、他分野の研究者と多くの質疑応答を行い、その後の自身の研究に対し大きな影響を受けた。つぎに、青土社『ユリイカ』9月号の「われ発見せり」という巻末コラムに、「子産み、苦痛と快楽」というタイトルでエッセイを寄稿した。自身の体験が、これまでの暴力と親密性についての理論的研究に沿うかたちで発生したことを示すことができ、有意義な成果であったといえる。また、論文投稿として、『年報人間科学』に「バタイユ思想における女性像とクィア理論における人間存在の類似について(1)」を研究ノートで発表した。暴力と親密性を共同体のなかで同時に経験するものとして、社会的弱者としての女性と性的マイノリティの人々との類似点を指摘する内容である。当研究ノートは本研究費による研究の最終的なまとめに位置するもので、今後の自身の研究を進めていくうえでの足がかりとなる成果であった。
著者
吉良 新太郎
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

オートファジーはヒトをはじめとした真核生物に見られる細胞内分解機構である。オートファジーは短時間の栄養飢餓で活発に起こるが、我々はオートファジーが長期の饑餓では停止することを見出した。オートファジー停止に関与する遺伝子の探索を行い、新規因子Tag1を同定した。Tag1の機能解析の結果、Tag1はAtg1プロテインキナーゼを介したAtg13タンパク質のリン酸化により、オートファジーを終結させることを明らかにした。
著者
猪飼 隆明 森藤 一史 沖田 行司 吉村 豊雄 三澤 純 野口 宗親 八木 清治 北野 雄士
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究の目的は、横井小楠全集(小楠遺稿、関係史料-来翰や小楠に関する当代の記録、講義録など)の刊行に向けての基礎的作業を行うことにあった。横井小楠については、1938年に刊行された山崎正董編著『横井小楠』上下2巻(うち下巻は、山崎正董編『横井小楠遺稿』として1942年に刊行)があり、以後の研究は、ほとんどこの山崎本を頼りに行われてきた。しかし、横井家には、関係史料が沢山保存されていることが分かり、かついくつかの図書館・資料館等にも、未発見の史料があることが確認され、また個人の好事家の蒐集するところともなっていることが判明した。そこで、今後の横井小楠研究のみならず、明治維新研究、立憲制の研究、欧米への関心と洋学受容、開国論、また福井藩の藩政改革論などの研究の発展のためにも、これらの史料を蒐集し、先学の研究の検証を行うことこそ重要であるとして、本研究を3年間継続してきた。1 この間蒐集した史料は、横井家所蔵の資料(ここには、小楠自筆の原稿・書翰類、来翰等が含まれる)、小楠の弟子たちの家から発見された史料(柳瀬家・安場家・徳富家など)、福岡県立九州歴史資料館柳川分館・佐賀県立図書館鍋島文庫・福岡県立伝習館文庫・熊本大学寄託文書永青文庫等から、合計2000点近くの関係史料が蒐集された。2 山崎正董編『横井小楠遺稿』についての考証作業を一通り終了した。3 小楠の弟子が記録した講義録の検討を行った。以上の成果を、なるべく早い機会に、横井小楠全集として次々と刊行していくつもりであるが、現構想では、5巻程度のものになる予定である。
著者
松尾 知之
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では、これまで困難とされてきた投球動作中の肩甲骨の動きを計測することを可能とした。複数肢位のキャリブレーション姿勢において、肩甲骨体表部に半径3mm の小型反射マーカーを2.5cm間隔で8行7列貼付し、その凹凸や角度、高さ情報から重回帰分析によって数学モデルを生成した。従来型のマーカークラスター法(AMC法)と比較すると、AMC法ではリリース付近で明らかなノイズが出現したが、そのノイズは消失しており、投球全域に亘って計測可能なことが確認された。この肩甲骨可動モデルをつかって、キネマティクスの算出を試みた結果、肩関節のnet forceのピーク値は、むしろ増加したことが明らかとなった。
著者
森本 壮
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

研究代表者は、網膜神経節細胞(RGC)に対して電気刺激が神経保護作用を有することを初めて見出した。以来、RGCが障害される難治性視神経症に対する新しい治療法として電気刺激治療の確立を目指してこれまで研究を継続してきた。難治性視神経症は眼科疾患のうち未だ治療法が確立されていない疾患の一つで中途失明原因の上位を占める。本研究ではこれまでの研究をさらに発展させ電気刺激治療の確立を目指した。 本研究の結果、電気刺激によって網膜の血流に変化が生じた。また実際に多くの患者に対し電気刺激治療を行い、視力や視野が改善することを見出した。この成果は、難治性視神経症に対する電気刺激治療の確立につながると考える。
著者
吉岡 伸也
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

鳥の羽根の構造性発色の物理機構を調べるため、ドバトやクジャクなどの数種類の鳥を対象にして、羽根内部の微細構造の観察と光学特性の評価を行った。特にドバトの首の羽根においては、羽根の構成要素である羽枝や小羽枝の構造とその光学的な特徴を明らかにし、異なるサイズの構造が総合的に生み出す発色機構を解明した。また、反射スペクトルの形状と色覚とが対応することで、独特な視覚効果が得られていることが分った。
著者
川村 光
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

地震現象の代表的な統計物理モデルとして知られるバネ-ブロックモデルを、標準的な摩擦構成則である「速度状態依存摩擦則」と組み合わせたモデルを用いて、通常の高速破壊地震のみならずスロースリップ現象を含めた地震現象の物理を、主として数値シミュレーションによって調べた。単純なバネ‐ブロックモデルの範囲で少数個のモデル・パラメータを変化させることにより、通常の高速破壊地震のみならず、地震核形成過程、余効すべりやサイレント地震等のスロースリップ現象までが、統一的な枠組みの中で再現出来ることを明らかにした。このようなモデルと枠組みの同定は、今後の地震研究に対しても重要なレフェレンスを提供することであろう。
著者
西羽 義夫
出版者
大阪大学
雑誌
大阪大学人間科学部紀要 (ISSN:03874427)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.43-79, 1976
著者
松林 志保 鈴木 麗璽 中臺 一博 奥乃 博 斎藤 史之
出版者
大阪大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2017-08-25

本研究は、マイクロフォンアレイとロボット聴覚を用いて鳥類の歌コミュニケーションを自動観測し、歌の種類と位置情報から鳥個体間で行われる歌を介した相互作用を明らかにすること、そしてその知見を野鳥の生態理解へ応用することを目的とした。当該システムの活用により、森林と草原という異なった自然環境下で、これまでの観測手法では容易に得られなかった位置情報付きの音声データの収集が実現した。さらに鳥類の音声データの収集やその解析効率、再現検証性が向上した。またこれらの音声データの解析により、観測対象種の個体間において、各個体が同時に鳴くことを避ける時間的重複回避行動が明らかになった。
著者
上倉 庸敬 田之頭 一知 渡辺 浩司
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究は、ドラマ繰り広げられる場で音楽がはたす役割を観客の観点から実証的に解明しようとするものである。そのさい研究の最大の動機(モティーフ)となったのは、研究対象としての、ドラマにおける音楽および効果音楽というものが美学においても音楽学においても、従来あまり主題的にはとりあつかわれないまま充分に研究されてこなかったということである。ないよりも強調されねばならないのは、ドラマ空間や劇場における音楽ないし効果音楽なるものとは、ドラマそれ自体、劇それ自体とは異なる独自の効果を観客に与えているということである。本研究が当初その解明をめざしていた問題は多岐にわたるが、とりわけ重点をおいていたのは、1.ドラマや劇に附けられた音楽ないし効果音楽がドラマや劇とは独立した一つの芸術ジャンルたりうるか、2.音楽ないし効果音楽がドラマや劇と独立して観客の感情におよぼす影響がどれほどのものであるのか、3.ドラマや劇の構成を観客が理解するさいに音楽や効果音楽がどれほどの・どのような役割を担っているのか、といった問題である。そのうちでも2と3とに最も重点がおかれており、ドラマや劇と密接に関係があると思われている附帯音楽や効果音楽が、ドラマや劇の構成や演出に多分に左右されながらも、ドラマや劇に対する観客の理解をたすけ、観客の感情面をも支配しうるという側面が明らかにされるとともに、ドラマや劇の附属とされ二次的なものとする従来の考え方との違いということもいっそう際立ってきたと思われる。その意味では、附帯音楽や効果音楽について今日それなりにおこなわれている、音楽学的ないし映像(画)学的といった支配的な諸研究とことなる本研究の意義が多少とも示されたということができる。研究の実際において特筆すべきは、まず第一に、具体的な映像作品を取り上げ、映像に対する観客の反応と日楽に対する観客の反応、ならびに映像を理解するときにはたす音楽の役割を実証的な研究をおこなったことである。第二に、音楽と感情効果との関係を哲学的な原理からも追及し、その実例を文化史のなかに求めて歴史的に実証したことである。
著者
糸崎 秀夫 赤羽 英夫
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本課題では、MHz帯の電磁波と圧電効果を用いて不正薬物を非破壊・非接触で検知できる要素技術開発とその有効性について評価した。 要素技術では、MHz帯の電磁波の送受信回路と遠方での放射強度を抑えたグラジオ構造を有するプローブを開発した。また、実際に覚せい剤を用いた検出評価実験を行い、圧電効果を用いた新しい覚せい剤の検知方法の有効性を確かめることが出来た。