著者
鳥羽 純
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.20, pp.128-131, 2004-08-10

小学校のパソコン導入は、決められたPCルームに20台(児童2人で1台の利用)という形態からはじまったが、今後は各教室に1〜2台+プロジェクターという構成の導入が望まれる。教室に一台のパソコンは、今まで通り情報検索やE. mailなどの利用も考えられが、従来黒板やOHPを利用して行ってきた授業を支援する可能性も多くある。教師が授業で利用できるWeb上の教材ソフトについて、作成したものをいくつか紹介し、可能性について報告したい。具体的には、FLASHおよびそのスクリプト活用によって作成した教材ソフトを中心になる。
著者
伊藤 明彦
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.9, pp.52-55, 1993

表現の道具としてのコンピュータ利用は,教育の分野にも多様な試みと発展が期待されている.情報機器を用いた表現教育において表現することと技術の関係を捉えながら,その教育展開における問題点を検証する.
著者
藤 眞裕 山崎 実 本郷 健 松崎 寛幸 山下 成明
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.12, pp.144-145, 1996

平成7年度の埼玉県教育用ソフトウエア開発事業として、埼玉県教育委員会はNHKソフトウエア、内田洋行と共同で地震災害と防災を中心とした安全教育用ソフトを開発した。これは「ひょっこりひょうたん島」のキャラクターを使った災害シミュレーションゲームと、NHKの映像資料を利用した映像データベースの2部構成となっている。
著者
北澤 武 永井 正洋 加藤 浩 赤堀 侃司
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.35-42, 2008
被引用文献数
1

本研究は,小学校理科教育を対象として運用しているeラーニングサイト「理科ネット」の電子掲示板「質問コーナー」に,用語間の関係の強さに着目した検索支援システム「PRIUM (Portfolio Retrieval for Investigating Useful Material)」を構築し,それを運用した効果について検証した.その結果,児童は電子掲示板に理科に関する質問を投稿する前に,自分が質問したい内容と同じ質問があるかどうか,PRIUMを使って調べるという情報探索行動を示すことが分かった.さらに,PRIUMを構築する前よりも,構築後の方が過去に投稿された質問と同じ質問をする割合が減少し,「質問コーナー」の利用頻度や質問の投稿数が増加するなどの効果があることが示唆された.
著者
田島 祥 坂元 章
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.3-13, 2013

本研究では,教育番組の中で推奨される価値観の特徴を探ることを目的に,親や教員に対する調査(研究1)と教育番組の内容分析(研究2)を行った.価値尺度として,The Rokeach Value Survey(Rokeach,1973)の手段価値を用いた.研究1より,親や教員は,正直さ・責任感の強さ・礼儀正しさ等の価値観が子どもにとって必要だと考えていることが明らかになった.また教員は,自己制御していることも重視していた.研究2において69の教育番組を分析した結果,全体的にみると,知的なことや陽気なことが多く推奨されていた.また,番組の対象年齢が異なると推奨される価値観も異なるという特徴が見いだされた.さらに,研究1で親や教員が重視していた価値観は,いずれの年齢向けの番組においてもほとんど推奨されていないことも明らかになった.
著者
松本 宗久
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.27, pp.306-307, 2011

本年度の本校における教育実習において,教育実習簿をSocial Network Serviceの一つであるFacebook上にグループを作り限定公開した.それにより従来は実習校内での実習生と指導教員のみのやりとりに限られていた教育実習生への指導を,他校の教員や大学の指導教官などから受けることが可能になった.そのことで,教育実習のあり方がどう変化するかについて検証を行ったので報告する.
著者
五十嵐 敏晴
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.99-109, 1988

今回の試みは、入学前に基礎的な実力をつけることと一斉授業でCAIソフトを使う場合の利用方法の研究をその目的として実施した。その際、学習者こ対してアンケートをとり、その結果を次のようにまとめた。なお、今回便用したソフトは本校開発の「簿記入門編」と「簿記3級編」(第2巻4号48頁参照)である。
著者
小澤 俊介 藤本 光司
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.30, pp.206-207, 2014

学校の教科指導や特別活動において班編成を軸とした学習をすすめることが多い。ただ,無作為抽出型(出席順の輪切りなど)の班編制では,学習者の情意的特性が偏り,班の活気や学習到達度に影響する場合もある。前報では. FFS理論を活用して中高生のリーダー特性を分析し,リーダータイプの出現率や因子特性を一般社会人と比較した。本稿では,筆者が5年間コーチを務めたS高校ラグビー部の生徒(以下,本チーム)に対し,FFS理論の調査を実施し生徒個人の特性やそのポテンシャルを考察した。その結果,4つのタイプの出現率や因子平均値を一般の中高生と比較すると大きな差が現れた。さらに,日本人とアメリカ人の因子特性を比較すると,アメリカ人の因子特性に近いことが判明した。これらの結果を参考にして練習や試合に取り組んだが,安易にポジションの変更をするより,生徒が自己の特性をメタ認知し,チームプレーを通して個人スキル向上を目指す指導にシフトしたほうがチームを形成する上で効果があった。
著者
藤崎 雅行 大江 建
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.15, pp.214-217, 1999

日本経済の低迷が続き、社会の要求としてベンチャー企業育成のためのアントレプレナー教育が注目されている。この教育は、日本では主に大学、社会人に行っているが、欧米諸国のように小学校から導入を考えないと起業家を目指す学生は多く育たない。大学生へのアンケート調査でも、同様の傾向が出た。アントレプレナー教育で開発すべき資質と「総合的な学習の時間」の狙いとがある部分で共通する。本論文は、この共通する資質に着目して、アントレプレナー教育と「総合的な学習の時間」との関わりを起業家輩出の視点から考察を行った。
著者
須藤 崇夫 藤井 春彦
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.15-26, 2012

本研究では教科「情報」における教員研修の改善のため,協調的な学習の一つの技法であるジグソー法を導入した参加型の教員研修のカリキュラムを開発,実践し,研修受講者への質問紙の回答結果と授業実践者へのインタビューを通してその有効性と課題を明らかにすることを試みた.その結果,参加型の研修の有効性が示唆されるとともに,ジグソー法の指導方法を習得や授業に利用したいという意欲を意識化させ,また,教員研修を踏まえてジグソー法による学習指導を授業で実践できたことが明らかになった.また,教科「情報」のいくつかの学習分野や問題解決の学習において,協調的な学習方法は,有効な学習方法である可能性が指摘された.一方,研修時間の確保等について課題が残った.
著者
矢野 陽子 新地 辰朗 荒木 賢二 河南 洋
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.3-13, 2008-01-21 (Released:2017-04-18)
参考文献数
21

本研究では,ユビキタス社会の授業を想定して,インターネットと校内LANを用いて学生と教師がそれぞれのPC (=Personal Computer)を双方向に使用する教室での授業を試みたものである.ユビキタス社会ではメディアはシンプル化し,形状も縮小化してくる.学生の学習と教授方法には主にネットワークが用いられる事が予測される.そうした社会により近い環境を設定し,ペーパーレスで授業の完全ICT (=Information and Communication Technology)化の検証を大学の情報教育の授業で行った.本検証によりユビキタス社会の授業での問題点と効果及び課題について研究した.また,ユビキタス社会へ向けて授業のICT化が効果的に実施されるためには,学生側より教師側のメディアリテラシーの習得環境を整備する必要性が示唆された.
著者
大隅 紀和 乾 和雄 林 和志
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.14-22, 1988-07-11 (Released:2017-06-16)
参考文献数
4

筆者らは、暫定的に市販されているポータブルワープロを使って、小学生と中学生を対象に基本操作練習に取り組んでいる。その結果、ワープロの基本操作に必要な時間が明らかになった。、また、基本操作練習に続いて、中学校での理科実験での活用事例を報告する。あわせて、この種の新情報技術(EIT)を活用する情報教育(インフォマット)の実践の一つの提案をする。
著者
西村 友三郎 米盛 徳市
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.29, pp.304-305, 2013

文部科学省は、ICT環境整備を進めるとともにIT活用による学力向上を通して、次世代を見据えた人的基盤づくりを図るために先導的な研究事業等を行う「学校教育情報化推進総合プラン」を推進してきた。本プランは「確かな学力」の向上を図るには、授業においてICTを効果的に活用することは不可欠であるとしている。これに対して、文科省が実施している、各県の教員のICT活用指導力と全国学力テストとの相関分析の結果、相関関係がないことが分かった。ICT環境を整備し、教員のICT活用指導力が向上すれば学力も向上するという文科省の見解は間違っていたのであろうか。調査研究等の課題について分析した。
著者
阿久津 毅
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.28, pp.294-295, 2012

本研究では、学生がインターネット上での個人情報の扱いについて、どのような意識をもって臨んでいるかを明らかにし、インターネット環境における教育の在り方、特に社会にでる前に身につけておきたいネチケット教育への方針を明らかにする目的で行う。mixiなどのSNSでは、従来匿名による登録を認めていた。しかしながら、FaceBookでは実名登録をすることを基本としており、偽名、匿名を認めていない。それに追随する形でその他のSNSも実名による登録を利用者に促すようになってきている。実名登録は旧交を温めたり、就職活動や営業活動などに効果を上げる一方、犯罪などに巻き込まれる可能性も高いと思われる。今回の発表では、このような環境下での個人情報に関する学生の意識を調査し、報告する。
著者
有田 寛之
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
vol.31, pp.126-129, 2015-08

近年、博物館が所蔵する資料の三次元(3D)デジタルスキャンが行われ、調査研究の場面で3Dデジタルデータが活用される場面が増えている。本研究では、研究用に得た博物館資料の3Dデジタルデータを、博物館における展示や教育において、学習効果やデータの権利処理にも留意しながら活用する手法を開発することを目指す。
著者
佐伯,卓也
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.6, 1990-07

子ども達の取り巻く環境が急速に変容しつつある現在の情報社会では、意識してもしなくともヒトはその影響を強く受ける。さらに、文明は次の世代をひ弱にすると言うが、その兆しが現れている。ところでヒトは目に見える地球上の環境問題等には目を向けるがヒト自体の内面的な面にはあまり注意を向けないようである。このような観点から独断と偏見を顧みず、教育の試論を述べる。
著者
芦葉 浪久
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.3-16, 1996-07-30 (Released:2017-05-31)
参考文献数
12

第1部では, 筆者が国立教育研究所在職中, 科学研究費補助金を受けて行った種々の研究領域とテーマを示し, それらの研究において用いた方法を紹介した. 研究に用いる方法論については, これらの研究の過程で恩師から特別の指導を受けたため, 第2部に方法論の重要事項をとりまとめた. その方法論の主なものは, 問題の明確な認識の方法, 問題の全体像の把握方法(問題の論理構造の分析), 事実の把握の方法, 仮設設定の方法, 仮設検証法(科学的方法, 実験的方法, 数量的方法, 質的方法, 実験法), 科学的推論(帰納法, 演繹法, 類推法, 因果律法)問題解決の非合理的要素(経験, 想像力, 直観力)である.
著者
宮地 功 岸 誠一 小孫 康平
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.33-44, 1994-01-31 (Released:2017-06-06)
参考文献数
7

人間関係を育成する上で,ソシオメトリーは貴重な資料を提供できる.この技法を有効に機能させ,テストの信頼性と妥当性を高めるために,構成員全員を対象にした間隔尺度データに基づくソシオメトリックテスト法を提案する.この方式によって得られる指標を提案する.このテスト法によって得られるデータを処理加工し,分析結果を図表化するシステムを開発した.従来得られていた図表に重みを含めて,選択と排斥データ表,選択と排斥関係表,被選択児童とその理由リスト,被選択の理由と度数,被排斥児童とその理由リスト,被排斥の理由と度数,相互選択児童とその理由リスト,相互排斥児童とその理由リスト,矛盾選択関係の児童とその理由リストが得られる.また,提案した方法の特徴である重みを考慮した重み付き選択と排斥関係表,個人の友達関係図,選好度表,学級の友達関係図,友達関係伝播図のような従来得られなかった情報が得られる.この間隔尺度法を実際に活用した結果,利用した教師からかなり有効でわかりやすい加工情報が提供されるという良好な評価が得られた.
著者
河内 正比古
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.13, pp.242-243, 1997

本報告は、1994年4月から1997年3月まで派遣されていた北京日本人学校におけるコンピュータ導入の過程と、1996年3月から接続されたインターネットを利用しての実践報告。その実践を通じて、海外にある在外教育施設のインターネットの今後の方向性を探るものである。