著者
入江 健介 中田 俊史 中岡 伊織 李 林甫 高木 英行
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.48, 2006 (Released:2007-05-30)

マルチメディア視聴者の情動生理に影響を与える物理特徴量候補を生理計測なしで抽出する方法を提案し,映像メディアから抽出した.マルチメディア視聴者の生理状態を制御しメディア効果を強調するためには,第1段階として,生理反応に影響を与えるであろう物理特徴量を抽出する必要があるが,考えられる限りの物理特徴量を1つずつ生理計測しながら特定することは現実的ではない.そこで,生理反応に直接対応すると思われる緊張_-_弛緩軸と爽快_-_鬱屈軸からなる情動平面を考え,心理評価によって60の映画シーンを情動平面に割り付ける.76個の物理特徴量を考え,これらの特徴量と2軸との相関係数を求め,危険率1%で有意に相関がある場合,生理反応に影響を与える物理特徴量候補として抽出した.このように時間のかかる生理計測なしで,生理反応に影響を与える物理特徴量候補を26+2個特定したので,今後の生理実験で検証していく.
著者
福本 誠 今村 佑介 井上 誠 今井 順一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.227, 2011 (Released:2012-02-15)

我々は先行研究において,進化計算の一つである差分進化アルゴリズムをもとに,対比較を続けることでユーザの好みや感性に適した香りを生成する技術を提案した.ユーザの評価方法としては,二台の香り発生器アロマジュールから提示される二種類の香りを嗅いで比較してもらい,好みの方を選択してもらうという単純な対比較を用いる.本研究では,この手法の収束効率や解探索を改善する手法を提案する.改善点として,効率の良いアルゴリズムの利用,粒度の粗い探索,を施した.実験を通じ,収束効率が高まることを示した.ただし,主観評価については一部の結果でよい結果が得られたものの,途中で評価値が低下した.これらの結果は,有効性を十分に示したわけではないが,提案手法の可能性を示すものであった.
著者
中島 信之
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.2, 2011 (Released:2012-02-15)

非古典論理において含意は非常に重要であるにもかかわらず,これまで必ずしもきちんと調べられていなかった。本発表では,一般の非古典論理および,特にファジイ論理における含意について調べる。
著者
山内 厚志 寺田 和憲 伊藤 昭
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.240, 2011 (Released:2012-02-15)

単純なデバイスで実現可能な人工物(ロボット等)の感情表出として,発色の色相と,輝度の時間的変化に関するパラメータ(点滅周期と点滅波形)の 3要素により感情を表出する手法を提案した.この手法の有効性を直感的に伝えるために,作成したロボットと参加者がインタラクションするデモを行う.インタラクションでは,参加者の行動に応じてロボットの感情が変化するという想定で,感情の変化を発色や身体動作によって表出する.
著者
伊藤 宏隆 都築 賢二 松尾 啓志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.169, 2008 (Released:2008-12-06)

著者らはコース管理システムMoodle上で動作する自然言語処理によるレポート類似判定システムを開発した。従来のレポート類似判定法として、TF・IDFを用いるベクトル解析がある。TFは単語の出現頻度、IDFは単語が出現する文書の分布に着目する。ベクトル解析による類似判定は実装上、問題がある。 著者らは新たにBloom Filterを用いた類似判定法を開発した。Bloom FilterはBurton h. Bloomが1970年に考案した確率的データ構造であり、任意のデータdが集合のメンバーXに含まれるかどうかの判定に用いられるアルゴリズムである。Bloom Filterを文書中のある単語が既出かどうかを調べるために用い、類似判定に利用する。 本論文では、従来のベクトル解析による類似判定法を説明する。従来手法の実装上の問題点を明らかにし、Bloom Filterによる類似判定法について詳述する。
著者
枡谷 保博
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.5-8, 2006 (Released:2017-09-24)
被引用文献数
2
著者
渡邊 紀文 大森 隆司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.512-515, 2012 (Released:2013-07-25)

本研究では,イベント会場での非常に混雑した状況や災害時などのパニック状況において,意識下で注意を制御し,行動を誘導することを目指した歩行誘導実験を行った.具体的には周辺視にオプティカルフロー刺激を提示することで歩行者の視線方向を制御し,更に足元へ身体動揺を与え体性感覚のゲインを下げることで,視線方向へ有意に身体を誘導する実験を行った.実験から視線方向に身体が誘導されることを確認し,更に誘導効果が現れるタイミングから歩行における視覚と体性感覚のスイッチング機構について検討した.
著者
徳田 裕一郎 大橋 剛介 下平 美文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.99, 2008 (Released:2008-12-06)

近年、様々なディスプレイ機器が幅広く普及してきており,人々の高画質化に対する関心が高まってきている.機器の高い性能を使いこなすため,画質を調整する必要があるが,画質調整の知識・ノウハウを持たない一般的なユーザは,画質調整を行うことが非常に困難である。そこで本研究では,画質についての専門性を必要としない,人に優しい対話的高画質化支援システムの構築を目指す. 本研究では,画質の要因となる画像の明るさと色に着目し,それらを制御する画質調整パラメータの最適化を行う.最適化手法には、人の主観・感性を反映させることが可能であり,大域的探索に優れている対話型進化計算を用いる。ユーザの画質評価の負担を軽減するため,ユーザは提示画像に対して基準画像との相対的な評価値を与える.本手法の有効性の検証のため、本手法、手動調整、原画像を画質、導出時間について比較したところ、本手法は高い評価を得た.
著者
瀧内 裕之 広兼 道幸 林 勲
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.46, 2006 (Released:2007-05-30)

近年,高度経済成長期に造られたコンクリート構造物の劣化が深刻な問題となっている.そのため,いかに効率的に維持管理していくかということが重要になってきている.このような状況下にあり,我々はコンクリート構造物の耐久性の診断を的確に行い,維持管理の効率化をはかる必要に迫られている. そこで本研究では,ひび割れの抽出を的確に行い維持管理の効率化をはかることを目的としたシステムの提案を行っている.本研究で提案しているシステムは,コンクリート構造物の耐久性の診断の手法の一つである専門家による目視点検の手助けとして,コンクリート構造物のひび割れを抽出するシステムである. 本研究では,コンクリート構造物を接写したデジタル画像からガボール関数を用いてひび割れを抽出するシステムの開発を行った.
著者
森田 譲 前田 保憲 日隈 崇文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.262-270, 2004-06-15 (Released:2017-05-29)
参考文献数
9
被引用文献数
1 2

本論文では、ニューラルネットワークを利用し、倒立振子制御におけるPIDゲインのセルフチューニングを行い、評価関数の最小となるPIDゲインが存在することを明らかにした。実システムの制御対象として無駄時間を含む1重倒立振子を考える。この制御系は1入力2出力系を構成し、台車、倒立振子および角度補償器と位置補償器を含めた系を伝達関数で表し、これに時系列処理を行いニューラルネットワークで同定する。このニューロエミュレータはPIDゲインをチューニングする際に必要なシステムヤコビアンを計算するときに用いる。つぎに実システムモデルに対して、別のニューラルネットワークを用いて、倒立しているが不安定なPIDゲインの初期値からセルフチューニングを開始する。この結果チューニングで得られたPIDゲインを用いて実験を行い、測定された振子の角度および台車の位置の情報とも整定時聞か短くなり、かつシミュレーション結果とよく一致することを示した。