著者
目良 和也 矢野 宏実 市村 匠
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第21回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.6, 2005 (Released:2007-05-29)

現在,インターネット上には多様で膨大な量の情報が存在しており,それらの情報を元に,我々は自分の好みに合わせて購入商品や旅行先などを選定することが出来る.そのための手法としてAHPや多属性効用理論があるが,未知の対象の定性的な属性について評価することは難しい.本研究では,インターネット上から収集した意見に含まれる程度表現と信頼度表現を考慮した形で,属性の度合を求めるための手法を提案する.min-max法では,ある属性値に対して一人の人間が感じる印象を各程度のファジィ集合に対する帰属度で表し,そこから統合値を求めている.本研究ではこの手法を拡張し,複数の人間の意見から統合値を求める手法を提案する.このファジィ集合の帰属度は意見数の比率から求めるが,本手法ではその際に各意見に付随する信頼度表現を各意見の重みとする.信頼度表現の重み,程度表現の分類,文章からの意見情報の抽出には自然言語情報を用いる.
著者
益子 行弘 萱場 奈津美 齋藤 美穂
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.186-197, 2011-04-15 (Released:2011-07-08)
参考文献数
32
被引用文献数
1

これまで「笑顔」は「喜び」の感情が表出した表情として扱われてきた.しかしながら「笑顔」には「喜び」といったポジティブな感情だけでなく,「苦笑い」などネガティブな感情を示す語も日常的に用いられる.本研究では,日常用いられ,意味の違う5種類の「笑い」語から表出された表情について,表情の変化量とポジティブ度から分類を行った.クラスター分析およびクラスター間に検定を行い,変化量が小さくややネガティブな笑顔,変化量が中程度でポジティブ度も中程度の笑顔,変化量が大きくポジティブ度も大きな笑顔の3つのクラスターを設定した.さらにこれらの特徴を検討するため,運動解析ソフトを用いて顔の各部位の変化量を測定した.その結果,ポジティブ度が高くなるにつれ,眉尻は上がり,目の縦幅は狭くなり,口の縦幅は広くなるが口角の変化は小さくなることがわかった.特に変化の小さな笑顔は,口の変化量に対して眉・目は変化量が小さいため,口元の変化を元に笑顔の度合いが判断される可能性があると考えられる.3種の笑顔の心理的な影響を検討するため,それら笑顔について,人物印象評定を行った.因子分析の結果,[好感度][活力性][支配性][女性らしさ]の4因子まで検討した.変化が大きくなるほど[活力性][支配性][女性らしさ]が高いと評定されるが,[好感度]については変化量が大きくなるほど低くなることが明らかとなった.
著者
山脇 一宏 椎塚 久雄
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.615-621, 2005-10-15 (Released:2017-05-02)

共感覚保持者, とりわけ音と色彩に関する共感覚保持者(色聴保持者)の存在については, メシアン, スクリャービンの例が有名であるが, そのような色聴保持者の報告から音と色彩の協調的な関係の存在が想起される.著者らは, 音と色彩の協調的な関係に注目し, 色彩のイメージ分析に使われているカラーイメージスケールを利用した音楽の特徴抽出を試みる.音楽専攻の大学生らに対するアンケート調査を行った結果, 音楽の微細な特徴を抽出することができた.共感覚および共通認識に関する様々な議論に一つの実証を与えることもできた.
著者
蔵川 圭 武田 英明 高久 雅生 相澤 彰子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.140, 2009 (Released:2009-12-15)

科学研究費補助金における研究者番号を持つ研究者を対象とし,Web上の研究者リソースをリンキングするサービスとして研究者リゾルバーαを構築して公開している.リンキングのためには,同姓同名や異体字などの様々な問題を克服して研究者同定をしなければならない.ここでは,科研費の研究者と代表的な34大学の研究者総覧データベースに登録された研究者の漢字氏名を対象に同姓同名分析を行った.その上でシステム内部の同定手法を定め実装し,同定精度をサンプル調査した.本報告では,これらの結果について示す.
著者
原 和道 矢野 良和 江口 一彦
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第30回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.154-157, 2014 (Released:2015-04-01)

カメラ撮影による書籍を破壊しない文章情報の取得が利用されるようになった.撮影された書籍の文書画像は曲面による歪みを持つ.曲面歪みを持った画像ではOCRやマッチングの精度が低下してしまう.精度の低下に対して,平面である状態を再現することが対策として期待できる.そこで,本研究では対象曲面の断面形状を推定し平面展開を行う手法を提案する.
著者
椹木 哲夫
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 (ISSN:18820212)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.125, 2005

一般に知的な自律行動主体と環境との相互作用は主体内部の自閉的な内部活動に帰属される.すなわち,振舞いの多様性を規定しているものが,環境から入力のみではなく,システムが内部で造り出している「認識」あるいは「知覚」である点が「自律性」の本質である.本稿では,このような行動主体と環境を結びつけている「知」の本質を,パースの記号論(semiotics)に求め,人間が捉えている主観的世界とその動態を説明づける理論としての可能性について述べる.セミオーシスは,これまで言語学のみならず,さまざまな分野で議論が展開されており,分野横断的な新たな知の枠組みとして見直され始めている.それは生命分野,動物行動学,認知心理学,脳科学,社会学,インタフェース設計,コミュニケーション,ヒューマンコンピュータインタラクション,人間の日常的な活動分析から,芸術・芸能の分野まで多岐に亘るとともに,ロボッティクス分野での身体性・認知ロボティクスや記号接地の問題とも関連を有する.本稿では,セミオーシスで捉える知覚世界の特質について中心にまとめる.
著者
岩崎 亘 古川 徹生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.444-447, 2015 (Released:2016-02-26)

テンソルSOMは関係データから複数のマップを同時に生成する.テンソルSOMを用いることにより,高次データを可視化することができる.本発表ではテンソルSOMのアルゴリズムを述べ,テンソルSOMによる可視化手法を紹介する.
著者
林 勲 ウィリアムソン ジェームズ R.
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.434-442, 2006-06-15
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

人の視覚系では, 網膜に入力された画像信号は受容野に対応した視細胞で処理され, 外側膝状体を介して第一次視覚野に入力される. 視覚系処理過程を表現するHubel-Wieselの階層仮説モデルの一例としてTAMネットワークがある. TAMネットワークは4層の階層構造からなり, 第一次視覚野以降の視覚前野を模擬している. 与えられた教師値と出力値に差がある場合, 共振学習, ビジランス機能, 中間層へのノード増加によって, 高い学習機能を確保することができる. 一方, 受容野における方位選択性モデルとしてガボール関数があり, 画像の任意の周波数成分を抽出するガボールフィルタリングを構成できる.<br>本論文では, 入力層以前にガボール型受容野層を導入した新たなTAMネットワークを提案する. 受容野層は網膜層, 神経節細胞層, 外側膝状体 (LGN) 層から構成され, ガボールフィルタリングを用いて対象画像の方位選択成分を抽出し, 輝度情報を正規化して特徴マップを構成する. ここでは, 受容野構造と特徴マップ構造について議論し, 輝度情報の信号処理アルゴリズムを定式化する. また, アルファベットの文字認識の例を用いて, 本モデルの有用性と頑健性について検討する. なお, 他のHubel-Wieselモデルと異なり, ネットワーク構造から画像特徴をファジィルールとして獲得できるので, 獲得されたファジィルールの妥当性についても検討する.
著者
岡本 一志 藤井 流華
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.5-9, 2019-02-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
8
著者
早川 元基 徳丸 正孝
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.550-555, 2020-02-15 (Released:2020-02-15)
参考文献数
9

本研究では,コミュニケーションロボットが自身の気質と集団内の他のメンバーの性格を基に個性を形成するためのモデルを提案する.提案モデルは,自身の気質を考慮しつつ,Q学習を用いて集団内での振る舞い方を学習する.シミュレーションは,提案モデルと擬似ユーザが1対1でインタラクションを行うという想定で行った.シミュレーションの結果から,提案モデルが自身の気質と他者の性格の違いから異なる個性を形成していることが明らかになった.