著者
立花 義裕 本田 明治 竹内 謙介
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.579-584, 1996-08-25
被引用文献数
14

オホーツク海の海氷の1969年から1994年までの経年変動を流氷レーダデータ及び海氷格子データを用いて調べた. その結果, 1989年を境にオホーツク海南部の海氷量が激減していることが明らかになった. また, 冬のアリューシャン低気圧も, 1989年を境に急激に弱まっており, ラグ相関の解析結果からその低気圧の弱まりが海氷の激減に影響していることが示された.
著者
室井 ちあし 豊田 英司 吉村 裕正 保坂 征宏 杉 正人
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.91-95, 2002-01-31
被引用文献数
2
著者
山下 浩史
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.781-796, 2007-09-30
参考文献数
11
被引用文献数
1

2005年5月15日夕方,東京都八王子市などでは降雹や突風による風害が発生した.そこで,この現象をもたらした積乱雲の特徴について調査を行った.その結果,この積乱雲は,15時頃から15時30分前まで,スーパーセルに発達していたことが分かった.その発達の要因として,以下の(1)〜(3)が考えられる.(1)500hPaで約-27℃の寒気を伴った低気圧が東北地方を通過し,それに伴い,中層(高度600〜700hPa付近)のトラフが埼玉県熊谷付近を通過していたこと,(2)(1)のトラフの通過による対流不安定の強化の可能性と,海風による水蒸気量の増加と日照による昇温効果が加わったことにより,時間的・局地的に安定度が悪くなったと思われること,(3)積乱雲からの降水粒子の荷重と蒸発とで形成された冷気外出流と地上の南東風との間で起きた収束により上昇流が存在したと考えられること,である。このスーパーセルの最大の特徴は,メソサイクロンの出現時に,高度2000mより下層で鉛直渦度が顕著に強まっていること,スーパーセルの内部での雷が少ないことであった.また,スーパーセル発生時のバルク・リチャードソン数とストーム・リラティブ・ヘリシティは,それぞれ8.5,-5m^2/s^2となっていて,米国のスーパーセル発生指標の下限値を下回っていた.突風の被害地域はメソサイクロンの進路にほぼ一致し,被害は鉛直渦度の極大域が地上付近に達した時に発生していた.
著者
足立 誠 瀬古 弘
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.826-830, 2009-10-31
参考文献数
1
被引用文献数
1
著者
佐橋 謙 吉田 靖 田中 芳男
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.769-776, 1993-10-31
被引用文献数
1

表題の現象について,計約50箇所の岡山県下の気象官署および公害監視網の資料により解析した.その結果,当時岡山県下には,2回の突風が観測された地域,強風は1回だけでそのとき風向変化は伴っていない地域,1回の強風だが風向変化が伴った地域,の3種類の領域があったことがわかった.また,強風であるにもかかわらず僅か2〜3km離れた地点で,まったく違う時間変化を示す例がいくつか見いだされた.