著者
石見 佳子
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.71-77, 2019 (Released:2019-04-23)
参考文献数
28

我が国においては, 健康寿命の延伸を目的として, 種々の健康施策が遂行されている。中でも骨の健康を維持するための食事と運動は, 健康寿命の延伸のための重要な因子である。著者らは, これまでに, 骨の健康維持を目的とした生活習慣について科学的根拠を蓄積してきた。まず, 骨芽細胞並びに破骨細胞形成系を用いて食品成分のスクリーニングを行い, ビタミンA及びビタミンK誘導体, 大豆イソフラボン等が有用である可能性を示した。次に, 弱いエストロゲン様作用を示す大豆イソフラボンに着目し, 骨粗鬆症モデル動物を用いて安全性及び骨代謝における有効性評価を行うとともに, 走運動との併用効果を示した。また, 健常閉経後女性を対象に同様の介入試験を実施し, 両者の併用効果を明らかにした。他方, 大豆イソフラボンの腸内代謝産物であるエクオールの産生を高める食品成分を探索し, 難消化性糖質の有用性を明らかにして骨の健康維持に役立つ食事メニューを提案した。これらの研究成果が, 高齢者を対象とした健康施策の一助となれば幸いである。
著者
丸山 広達 水口 聡 友岡 清秀 谷川 武
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.85-89, 2019 (Released:2019-04-23)
参考文献数
27
被引用文献数
1

愛媛県農林水産研究所では, 一般的な米飯に比べ, 食後血糖の上昇が抑えられる高アミロース米「ホシニシキ」を県の気候において, 収量や食味などが優良だと想定される有望品種とした。そこで本研究では, 愛媛県で栽培したホシニシキのグリセミックインデックスの評価を行った。本研究は, 日本Glycemic Index研究会のプロトコルに基づいて, 21‐48歳の健常男性8名を分析対象とした。基準米を計2回, 愛媛県で栽培したホシニシキを1回摂取し, 各米の摂取後2時間までの血糖値を測定してその曲線下面積 (incremental area under the curve: IAUC) から, グリセミックインデックスを算出した。基準米2回の平均IAUCは4872.50分・mg/dL, ホシニシキのIAUCは4015.31分・mg/dLであった。以上の結果から, 愛媛県の気候において栽培した高アミロース米ホシニシキは, 白米に比べて86.2というグリセミックインデックスを示した。
著者
松永 安由 木津 久美子 有田 真緒 廣瀬 潤子 成田 宏史
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.21-28, 2016 (Released:2016-02-29)
参考文献数
30
被引用文献数
2 1

雌マウスをカゼイン餌で飼育し, オボアルブミン (OVA) と水酸化アルミニウムゲル (Alum) で腹腔免疫してアレルギー感作させた後交配し, 授乳期間中のみ卵白餌を与えた母親をAllergy Egg (AE) 母とした。OVAで感作せずに交配し, 授乳期間中のみ卵白餌を与えた母親をEgg (E) 母, 授乳中もカゼイン餌を与え続けた母親をMilk (M) 母とした。各々の母親に母乳哺育された仔を離乳後OVAとAlumで腹腔免疫し, OVAの経口投与によるアレルギー性下痢誘発試験を行ったところ, AE・E仔ではM仔に比べて下痢が抑制された。さらに, 血清中OVA特異的IgE, 脾臓細胞培養液中IL-4も有意に低かった。また, AE母乳中にIgAおよびIgG1とOVAとの免疫複合体が有意に増加していた。以上の結果より, 母親がアレルギー感作を受けていても, 母親が摂取したタンパク質特異的に母乳を介した経口免疫寛容が仔に誘導されること, その過程に母乳中のOVA免疫複合体が関与している可能性が判明した。
著者
松島 麻鈴 前田 晃宏 高橋 享子
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.3-12, 2019 (Released:2019-02-15)
参考文献数
27
被引用文献数
1

0.1%抗原添加食餌による経口免疫療法 (OIT) が, 強制経口投与 (ゾンデ) によるOITと同等の症状緩和及び免疫寛容を誘導するか検討した。マウスへの卵白アレルギー誘導は, 卵白混合水酸化アルミニウムゲルの腹腔感作と卵白経口惹起で行った。惹起されたマウスを3群 (非治療群, ゾンデ群, 食餌群) に分け, 非感作マウスも用意した。治療期間中は4週間とし, 食餌群は0.1%卵白含有20%カゼイン食を, 他の群は20%カゼイン食を与えた。また, ゾンデ群は30 mg/mL卵白溶液を, 他の群はリン酸緩衝生理食塩水を各々100 μL毎日強制経口投与した。ゾンデ群と食餌群の卵白腹腔負荷試験後の直腸温低下は, 非治療群より抑制された。さらに, ゾンデ群と食餌群の血漿中オボアルブミン特異IgE濃度とオボムコイド特異IgE価は, 非治療群より低値を示した。しかし, ゾンデ群と食餌群とでこれらの指標に差はなかった。したがって, 1日の抗原摂取量が少量かつ同等であれば, 持続的摂取は単回摂取と同等の治療効果を有することが示唆された。
著者
真鍋 宜隆 高松 優 北谷 友希 依田 稔 石黒 隆 勝川 史憲
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.13-17, 2019 (Released:2019-02-15)
参考文献数
21

粉末油脂とは, 平均粒子径約1 μmの微細な油脂が糖質やタンパク質などでカプセル化された油脂製品であり, 食品に使用することにより調理性や風味の付与, 食感改良など様々な機能を発揮することが知られている。これまでに, 脂質の消化・吸収について, 粒子径の大きさが影響を与えることが示唆されているが, 粉末油脂の消化・吸収についての検証は十分とは言えない。本研究では, 健常若年成人男性を対象に, 粉末油脂と液状油を摂取させ, 血中中性脂肪 (TG) 値の推移を比較した。対象者24名でそれぞれ粉末油脂および液状油を摂取させ, 0時間から6時間後まで1時間おきに計7回採血を行い, 血中TGを測定した。その結果, 粉末油脂と液状油ともに血中TG値は摂取後3時間でピークとなった。摂取後0時間から3時間において, 血中TG値の推移は油脂の種類と時間で有意な交互作用が認められ, 液状油摂取時に比べ粉末油脂摂取時で血中TG変化量の曲線下面積が有意に大きかった。以上より, 液状油と比べ粉末油脂の一定時間における吸収量が多い可能性が示唆された。
著者
相馬 優樹 片嶋 充弘 倉内 静香 沢田 かほり 德田 糸代 駒目 瞳 村下 公一 中路 重之
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.19-26, 2019 (Released:2019-02-15)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究は, 職域における健康教育プログラムがメタボリックシンドローム指標に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は, 青森県弘前市に事業所を置く3企業の社員92名とした。参加者は介入前の健康チェック後, 3カ月間の健康教育プログラムに参加し, 介入後の健康チェックを受けた。プログラムは, 月1回の内臓脂肪面積の測定によるモニタリング, 内臓脂肪低減を意図した食教育, およびそれを補助する職域給食としての弁当の提供の3要素で構成されていた。介入前後で, 参加者の腹囲, 内臓脂肪面積, 収縮期血圧が改善しており, 男性においては体重も減少していた。弁当の提供だけでなく, モニタリングや食教育も含めたメタボリックシンドローム対策プログラムにより, 食生活全般の改善を介して効果が得られると考えられた。
著者
財満 信宏
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.275-281, 2018 (Released:2018-12-17)
参考文献数
28

腹部大動脈瘤 (AAA) は, 腹部大動脈の進行的な拡張を特徴とする疾患であり, その瘤径が拡張するにつれてAAA破裂の危険性が増す。AAAの発症や破裂に至る機構は完全には解明されておらず, 現時点ではAAAの治療薬は存在しないが, 近年, エイコサペンタエン酸などの機能性脂質を豊富に含む魚油の投与がAAAの進展と破裂の予防に効果的である可能性が示されてきた。我々は, 栄養血管の狭窄による血管壁の循環不全がAAA形成の原因となりうることと, 血管壁に異常出現する脂肪細胞がAAA破裂の原因となりうることなどをヒトAAA病理解析とモデル動物を用いた解析によって明らかにしてきた。本総説では, AAAの病理解析に用いた生体分子イメージング法である質量分析イメージング法の概説と, これまでの研究から推測されたAAAの発症や破裂に至る機構, 予防・治療の可能性について議論する。
著者
石見 佳子
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.145-150, 2016 (Released:2016-08-26)
参考文献数
8
被引用文献数
1 3

日本人の食事摂取基準は, 国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギー及び栄養素の量の基準を厚生労働大臣が定めるもので, 国民の健康の維持に欠かせない基準である。一方, 食品の栄養表示は, 消費者が食品を選択する際の重要な情報であるとともに, 人びとの健康に密接に関連している。そのため, 栄養表示に係る基準は, 国の健康・栄養施策と整合性を図るとともに, 食品の国際的な規格を策定するコーデックス委員会を通じて, WHOの食事と運動と健康に関する世界戦略等の世界的な健康政策との整合性も図られている。栄養表示の基準となるのが「栄養素等表示基準値」であり, 平成27年4月, 食品表示法に基づく食品表示基準の施行に伴い, 日本人の食事摂取基準 (2015年版) の基準値を基に改定された。本稿では, 食事摂取基準と栄養素等表示基準値との関係について解説する。
著者
久永 絢美 杉浦 実
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.251-256, 2018 (Released:2018-10-19)
参考文献数
9

近年, 消費者庁で新たな食品表示法が施行され, 生鮮農産物も栄養機能食品の対象になった。ウンシュウミカンは日本国内で最も良く食される国産果実の一つであり, ビタミンCを多く含む。そのため, 栄養機能食品としての期待が高い。しかしながら, ウンシュウミカンに含有されるビタミンC量の品種群や果実品質 (等級) による違いに関して, 詳細に調査した報告は少ない。そこで本研究において, 我々は国内主産地で収穫されたウンシュウミカン中のアスコルビン酸含有量を調査し, その含有量と糖度との関連性について検討を行った。その結果, ウンシュウミカン果実中の総アスコルビン酸含有量は早生品種で最も高く, その後, 出荷時期が遅い果実ほどその含有量は低値を示し, また酸化型アスコルビン酸の割合が増加することが明らかとなった。また果実中のアスコルビン酸含有量は糖度と有意に正相関し, より等級の高い果実ほど含有量が多いことが明らかとなった。
著者
東村 泰希
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.237-241, 2018 (Released:2018-10-19)
参考文献数
19

大腸がんや炎症性腸疾患をはじめとする大腸疾患群は, 大腸粘膜における酸化ストレスの蓄積や, それに起因した炎症病態を素地とすることから, 抗酸化経路の活性化に基づく炎症制御が肝要とされている。本研究では, 生体の持つ酸化ストレス防御機構と大腸炎発症に関する基礎的な研究を施行した結果, 大腸粘膜固有層に存在するマクロファージにおいて抗酸化経路の一つであるヘムオキシゲナーゼ-1 (HO-1) を介した応答系を活性化させることが大腸疾患の抑制に効果的であることを動物実験により明らかにした。さらに, 食品由来因子を用いた応用的研究に関しては, アガロオリゴ糖がHO-1発現誘導を介して大腸炎を抑制することを明らかにした。また, マクロファージはHO-1の高発現により炎症抑制型であるM2型マクロファージへと形質分化することを見出した。以上より, マクロファージの形質分化制御に関する食品機能学的研究は, 食品因子を用いた大腸疾患予防を目指すうえでの新たな標的と考えられる。
著者
赤田 直輝 宗兼 将之 猪田 敬弘 神野 伸一郎 本村 信治 廣村 信 榎本 秀一
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.237-244, 2014 (Released:2014-10-31)
参考文献数
19

福島第一原子力発電所事故以来, 内部被ばくに対する放射線防護は喫緊の課題である。本研究では, 栄養補助食品のローヤルゼリーを投与したマウスの放射性セシウム, ヨウ素およびストロンチウムの体内動態の変化を, 複数分子同時イメージング装置 (GREI) および高純度ゲルマニウム半導体検出器を用いて評価した。事前に1週間ローヤルゼリーを経口投与したマウスに, 137Cs, 131Iおよび85Sr混合溶液を静脈注射投与した後, 組織分布を定量的に解析した結果, 甲状腺の131Iの蓄積が減少し, さらに全ての核種において尿中排泄量が増加する結果となった。GREI解析により得られた結果からも, 131Iの甲状腺への蓄積減少および全ての核種の膀胱への集積増加が観察された。これらの結果より, 内部被ばくの低減化が, ローヤルゼリーの持続的摂取で可能であり, GREIにより内部被ばく低減化をモニタリングできることが示唆された。
著者
森本 亮祐 阪上 綾 中垣 剛典 隅谷 栄伸 伊勢川 裕二
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.161-166, 2018 (Released:2018-08-21)
参考文献数
25

黄色ブドウ球菌は, 健常者における常在菌である。しかしながら, 黄色ブドウ球菌の産生するエンテロトキシンによる食中毒や院内感染症の主要な起因菌であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) が問題となっている。本研究ではアロニア (Aronia melanocarpa) が有する機能性に注目し, これらの問題点を打開するため抗黄色ブドウ球菌効果を示す有効成分の検索を行った。有効成分の大まかな見当をつけるため, 異なる抽出方法でアロニア試料の抗菌活性を測定した。その結果, アロニアジュース凍結乾燥後の水溶性成分において試験菌株すべてに強い抗菌効果が確認された。抗菌成分の検索のために行った分画・細分取では逆相クロマトグラフィー非吸着・アセトニトリル20-30%溶出画分に強い抗菌効果を確認した。質量分析の結果, アロニア中の抗黄色ブドウ球菌効果を示す成分として, クロロゲン酸, プロトカテク酸やゲンチシン酸のような, 数種の低分子化合物を同定した。
著者
田村 真八郎 大沢 文江
出版者
JAPAN SOCIETY OF NUTRITION AND FOOD SCIENCE
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.22, no.7, pp.494-496_4, 1969
被引用文献数
4

Amino acid pattern similarity were calculated between amino acid patterns of principal foods in Japan. Pattern similarity S (A, B) between pattern A (α1, α2, …, an) and B (b1, b2…, bn) was thought to be a cosine of angle (θ) between vector OA→ and vector OB→ in n dimensional space.<BR>Therefore, in the case of pattern A equal to pattern B, pattern similarity S (A, B) becomes 1, and in the case of pattern A and pattern B do not contain any same component at all, S (A, B) becomes 0. As input data for calculation, figures of table 1 in "The Amino Acid Composition of Foods in Japan 1966" were used. Names of foods in the Pattern Similarity Table are as follows.<BR>1 oat meal, 2 barley, 3 naked barley, 4 soft flour, 5 medium flour, 6 hard flour, 7 white bread, 8 "udon", 9 "fu", dried, 10 fully milled rice, 11 buckwheat flour, 12 corn flakes, 13 sweet potato, 14 dasheen, taro, 15 potato, 16 unrefined sugar, 17 Japanese chestnuts, 18 walnuts, 19 sesame seeds, 20 peanuts, shelled, 21 "azuki" beans, 22 "sarashi-an", 23 kidney beans, 4 peas, 25 "sasage" beans, 26 broad beans, 27 soy beans, 28 soybean curd, tofu, 29 congealed soybean curd, 30 "yuba", 31 "okara", 32 "natto", 33 "ama-miso", 34 "kara-miso", 35 "mame-miso", 36 jack mackerel, 37 conger eel, 38 "iwashi", sardine, 39 eel, 40 marlin and swordfish, 41 skipjack, 42 dried strips of skipjack, 43 flatfish, 44 carp, 45 salmon, 46 salmon roe, salted, 47 mackerel, 48 pacific saury, 49 "kamaboko", 50 fish sausage, 51 "satsuma-age", 52 "hanpen", 53 "chikuwa", 54 red sea-bream, 55 cod and pollack, 56 pollack roe, salted, 57 loach, 58 flying fish, 59 herring, 60 goby, 61 flounder, 62 crucian carp, 63 yellowtail, 64 mullet, 65 tuna, leam meat, 66 tuna fatty meat, 67 yellow-fin tuna, 68 pink salmon, 69 rainbow trout, 70 ark shell, 71 short-neck clam, 72 abalone, 73 oyster, 74 top shell, 75 corbicula, 76 hen clam, 77 clam, 78 scallop, 79 mysis, 80 squid, 81 paste of sea urchin roe, seasoned, 82 tiger prawn, 83 "shibaebi", shrimp, 84 crab, 85 octopus, 86 sea cucumber, 87 rabit meat, 88 beef, 89 beef liver, 90 whale meat, 91 chicken, 92 chicken liver, 93 horse meat, 94 mutton, 95 pork, 96 pork liver, 97 loin roll ham, 98 bacon, 99 Vienna sausage, 100 whole egg, 101 yolk, 102 egg white, 103 cow's milk, 104 cream, 105 processed cheese, 106 human milk, 107 goat's milk, 108 pumpkin, 109 carrot, 110 spinach, 111 turnip, 112 cabbage, 113 cucumber, 114 burdock, 115 kidney beans with pod, immature, 116 peas with pod, immature, 117 watermelon, 118 broad beans, immature, 119 Japanese radish root, 120 "takuan", salted radish, 121 bamboo shoot, 122 onion, 123 corn, immature, 124 tomato, 125 egg plant, 126 Welsh onion, 127 Chinese cabbage, 128 Chinese cabbage, salted, 129 Indian lotus root, 130 summer orange, 131 citrus Unshiu, 132 strawberry, 133 fig, 134 Japanese persimmon, 135 Japanese pear, 136 banana, 137 loquat, 138 grape, 139 peach, 140 apple, 141 Lentinus edodes, fresh, 142 common mushroom, champignon, 143 Tricheloma matsutalke, 144 purple laver, 145 tangle, 146 Hijikia fusiformis, 147 Undaria pinnatifida, 148 itter chocolates, 149green tea, infusion, 150 "sake", 151 beer, 152 "shoyu", soy sauce.
著者
高須 伸二 梅村 隆志
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.117-120, 2018 (Released:2018-06-15)
参考文献数
6

添加物の指定は厚生労働省における規格基準の検討と食品安全委員会における食品健康影響評価 (リスク評価) により判断されている。しかし, 食品の栄養強化目的で使用される添加物, いわゆる栄養成分関連添加物は生体に必須な栄養成分故の特性を考慮した評価が必要であった。近年, 食品安全委員会では栄養成分関連添加物のリスク評価上で特に考慮すべき点を議論・整理し, 栄養成分関連添加物のリスク評価のための新たな指針を策定した。その中では, ヒトの知見に重点を置くことが基本原則とされ, ヒト有害影響評価手法や最大摂取量を用いたリスク評価手法などが提唱されている。本稿では, 栄養成分関連添加物のリスク評価の特記すべき課題点とその評価法に焦点を当て, 栄養成分関連添加物に関する食品健康影響評価を概説する。
著者
松尾 達博
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiyo shokuryo gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.215-219, 1996-08-10
参考文献数
8
被引用文献数
1

ビールと高脂肪食の同時摂取が食後のエネルギー代謝に及ぼす影響について検討した。<BR>健常男性3名にビールと高脂肪食あるいはノンアルコールビールと高脂肪食を摂取させ, 食後3時間にわたってエネルギー代謝を測定した。その結果,<BR>1) ビールと高脂肪食の同時摂取は, ノンアルコールビールと高脂肪食の同時摂取に比べて, 食後の炭水化物および脂質のエネルギー化が有意に小さかった。<BR>2) 食後のエネルギー消費量にはビールと高脂肪食およびノンアルコールビールと高脂肪食の間で差は見られなかった。
著者
梶本 五郎 笠村 貴美子 花田 完五 飯嶋 猛 山本 正明 友田 喜一郎 飯田 泰造
出版者
JAPAN SOCIETY OF NUTRITION AND FOOD SCIENCE
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.286-289, 1964

神戸市内の各区より学校給食場, 工場給食場, 病院給食場および揚げ物店をそれぞれ2カ所ずつ, 計45カ所を選び, 使用中のフライ油の品質, すなわち劣化度合を泡延距離, 過酸化物価および酸価より求めた。その結果<BR>1) 学校給食に使用しているフライ油は比較的新しい。<BR>2) 工場給食のフライ油は2~3例を除きいくぶん劣化している。<BR>3) 病院給食のフライ油は2~3例を除き, やや新しい。<BR>4) 揚げ物店のフライ油は総体的に劣化しており, ことに豆腐, 油あげ製造店, 肉フライ製造店, ドーナツ製造店, てんぷら製造店では変敗度が高い。
著者
山中 千恵美 青江 誠一郎
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.75-82, 2018 (Released:2018-04-16)
参考文献数
22

食餌中へのカルシウム (Ca) 添加量がマウスの膵臓の機能に及ぼす影響を調べた。KK/Taマウスを3群に分け, AIN-93G組成を基本とし, Ca含量が0.25% (L群) , 0.5% (M群) , 1.0% (H群) となるように炭酸Caを配合した飼料をそれぞれ7週間給餌した。その結果, 血清Ca濃度に差はなかったが, 血清リン濃度は, L群, M群に比べてH群で有意に高かった。血清副甲状腺ホルモン (PTH) 濃度は血清リン濃度と有意な負の相関が認められた。インスリン負荷試験 (ITT) では, 15分, 30分値の血糖値がM群に比べてL群, H群で有意に高かった。膵臓の機能に関わる遺伝子発現は, M群, H群に比べてL群で有意に高かった。膵臓の炎症に関わる遺伝子発現では, H群に比べてL群で有意に高かった。以上の結果, 低Ca摂取は, 膵臓での炎症を誘発し, インスリン抵抗性を示すことが認められた。また, 高Ca摂取では, 低Ca摂取とは異なり, 別のメカニズムで膵臓の機能に影響した可能性が示された。
著者
棚橋 伸行 廣森 晴香 早川 まい 野々田 千紘 三輪 このみ
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.83-89, 2018 (Released:2018-04-16)
参考文献数
12

近年, えん下困難者用食品許可基準測定法に対して問題点があることが指摘されている。そこで, 我々は特別用途食品えん下困難者用食品許可基準の各段階の物性範囲を検証した試料を用いて, この許可基準に対する改善点について検討した。プランジャーの高さ (8 mmと30 mm) の違いにおいて, お茶ゼリーと牛乳ゼリーの硬さ, 付着性及び凝集性の測定値はほとんど相違が示されなかったが, 圧縮速度が異なるとこれらの測定値も異なることが示された。測定用シャーレの直径の違いでは, 直径40 mmのお茶ゼリーの硬さと付着性は直径50 mmの試料より有意に高値を示すが, 凝集性は有意に低値を示すことが示唆された。さらに, 圧縮速度の違いで見られたお茶ゼリーの硬さ, 付着性及び凝集性の値は測定用シャーレを直径50 mmにすると, ほぼ同じになった。従って, えん下困難者用食品許可基準測定法に関して, 測定用シャーレの直径は物性値に影響することがわかった。
著者
西村 桂一 前田 樹海 中村 きよみ
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.91-97, 2018 (Released:2018-04-16)
参考文献数
12

わが国では, 栄養学の観点から類似した数種の食品を野菜類や肉類などの「食品群」としてまとめ, 食育や食事療法などに活用されている。一方, 中医営養学においては, 食味すなわち食品の持つ味そのものが何らかの効能を持つと考えられており, 食味に基づいて食品はいくつかのカテゴリーに分類されている。この考え方は, 五行論, すなわち中国の5要素理論に由来しており, これらの5要素は臓腑ならびに食味と関連がある。本研究の目的は, これまで研究が皆無であった中医営養学の「食味」と「日本食品標準成分表」との関連性を明らかにする。『食物性味表』 (日本中医食養学会編著) 記載 (類推食品を除く) の379品中291品を『日本食品標準成分表』の「食品群」で分類し, 「食品群」と「食味」との関連性をFisherの正確確率検定で解析した。その結果, 解析対象の食品の約半数が「甘」であった。統計的に有意な関連性が示されたのは, 「甘」と「砂糖及び甘味類」, 「甘」「酸」と「果実類」, 「鹹」と「藻類」であった。これらの情報は健康作りへの活用が期待される。
著者
清水 二郎 中村 正二郎
出版者
JAPAN SOCIETY OF NUTRITION AND FOOD SCIENCE
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.127-130, 1976

精白米, 押麦, 小麦粉の第1次, 第2次抽出液および煮熟抽出液を調製し, 可溶性たん白質をディスク電気泳動法によって比較検討した。抽出溶媒は, 蒸留水および50mMトリス塩酸緩衝液 (pH 8.0) を用いた。<BR>各食品とも抽出されるたん白質画分は抽出溶媒によりかなりの相違が認められ, きわめて多くのたん白質が含まれている。同一溶媒を使用しても, 第1次抽出液と第2次抽出液では多少の差異が認められた。精白米飯のたん白質画分は不鮮明であったが, 押麦と小麦粉の煮熟品では鮮明であった。また, 抽出溶媒による差も明らかであった。