著者
遠藤 隆也
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 = Cognitive studies : bulletin of the Japanese Cognitive Science Society (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.48-57, 1995-02-25
参考文献数
10
被引用文献数
1

This paper discusses fundamental issues on representation and human interface problems, and proposes some methodologies for establishing macroscopic cognitive engineering to contribute organizational and social problem solving. Through experience of human interface evaluation and designs in information and telecommunication systems, we have been confronted with the need to develop systematic and macroscopic Cognitive Engineering (CE), understandable not only for individuals but also for organizations, for resolving representation and human interface (HI) problems, such as HM (Machine) I, HG (Graphical representation) I, HH (Human) I, HE (Environment) I, HT (Task) I, HJ (Job) I, HO (Organization) I, HS (Society) I, etc., from viewpoints of individuals and organizations or societies. It is important to research and develop for new CE methodologies to bridge between microscopic view and macroscopic view for harmonious development of cognitive artifacts and humans and organizations. As for CE methodologies, SPSC (Social Problem Solving CE), PRFC (Problem Representation Facilitating CE), MYTC (Myself-Yourself-Task Communicating CE), CMOC (Cerebellum Mode Operating CE), BECC (Behavior-Emotion-Cognition Systems CE), MMBC (Microscopic-Macroscopic Bridging CE), IECC (Internal-External Considering CE), CARC (Cognitive Artifacts Reflecting CE), and HDEC (Harmonious Development Evolving CE) are needed for solving fundamental representation and human interface problems.
著者
藤倉 恵一
出版者
日本図書館協会
雑誌
現代の図書館 = Libraries Today (ISSN:00166332)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.217-223, 2010-12-01
著者
礒濱 洋一郎
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
看護薬理学カンファレンス
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.ES-1, 2020

<p>ドラッグリポジショニング(DR)とは、既に臨床応用されている既存薬の中から</p><p>新たな効能を見出し、実用化に繋げようとする研究戦略である。例えば、古くか ら抗炎症薬として使われてきたアスピリンが、現在では抗血小板薬として応用さ れているのは典型的な例であり、近年では、多くの既存医薬品に新たな薬理作 用が見出されてきている。このようなDR の拡大は、従来、我々が理解している 薬物の作用やその機序が、実は一面に過ぎず、既存薬の中にも大きな可能性 が秘められていることを意味していよう。一方、DR 戦略によって見出された新 作用も、適用拡大には剤形の変更を必要となり実用化に至らないものなどもあり、 課題は多い。我々は、DR のこのような課題を鑑み、多彩な薬理作用を持つ漢 方薬に着目した研究を行っている。漢方薬は古くから疾患名に応じた適用ではな く、症状や症候の治療を目的とする傾向にあり、新作用を見いだした際の使用 拡大が比較的容易である。</p><p>これまでに、アクアポリン(AQP)水チャネルの機能調節を創薬標的とした基 礎研究を行い、従来、尿量増加作用を持ち利尿薬と類似のものと認識されて きた五苓散に脳型の AQP であるAQP4 阻害作用や脳内炎症の抑制効果が あることを見出してきた。この成績をもととなり、最近、五苓散は脳外科領域で 慢性硬膜下血腫の治療および再発防止を目的に使用されるようになった。また、 AQP 機能を亢進する薬物についても検索し、漢方薬の清肺湯を見出している。 清肺湯は外分泌線型の AQP5 の細胞膜局在を増加させる作用を持ち、本作用 を通じてシェーグレン症候群に見られる乾燥症状の緩和が可能ではないかと期 待している。</p><p>本講演では、これらの成績の一端を紹介し、DR の可能性とその資源として の漢方薬の魅力についてお話したい。</p>
著者
Sasakawa,Koji
出版者
Zoological Society of Japan
雑誌
Zoological science
巻号頁・発行日
vol.22, no.11, 2005-11-25

Pterostichus (Nialoe) asymmetricus Bates and its allies are revised based on the membranous parts of their genitalia. Four new taxa, P. (N.) ovaliphallus sp. Nov., P. (N.) fujimurai ibukiyamanus ssp. Nov., P. (N.) shotaroi kiimontanus ssp. Nov., and P. (N.) basilobatus sp. Nov. are described. A cladistic analysis based on 31 morphological characters reveals that Daisenilaoe (s. str.) Nakane and Straneo is included as one clade within Nialoe (s. str.). The speciation and dispersal process of this species group are also discussed.
著者
渡邊 孝一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.27, no.21, pp.31-32, 2003-03-18

ドイツの有名な城「ノイシュヴァンシュタイン城」を汎用ソフトウェアである「Shade6spirit」を用いて3次元コンピュータグラフィックスという形で再現しました。
著者
山口 幹代 岡本 基岐 朝日 陽子 山田 朋美 伊藤 祥作 林 美加子 伊藤 勇紀 須崎 尚子 堅田 千裕 外園 真規 川西 雄三 増田 晃一 伊藤 善博 米田 直道
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.255-261, 2017

<p> 目的 : ニッケルチタン (NiTi) ファイルは弾性係数が小さいため, 湾曲根管への追従性に優れており, 根管治療において必要不可欠な器材となりつつある. 本研究では, 歯学部学生の臨床前基礎実習において, FKGレイス (FKG DENTAIRE, Switzerland) による湾曲根管形成実習を実施し, 習熟到達度を評価した.</p><p> 材料と方法 : 大阪大学歯学部3年生49名に対して, J型エポキシレジン製透明湾曲根管模型を用いてFKGレイスによる形成実習を2回行った. Kファイル#15にて根管長を測定後, プリレイスによる根管上部のフレアー形成とKファイル#15によるグライドパス形成を行った. 作業長は根管長から1mm引いた長さとし, レイス#30/6%, #30/4%, #25/4%, #20/4%を用いて根管形成を行った.</p><p> 形成前後の根管模型をマイクロCT (R_mCT2, RIGAKU) にて撮影し, 根管長軸方向に対して平行に根尖から1, 2, 3, 5, 7, 10mmの位置で内湾側および外湾側の根管幅径増加量を計測した. 根管幅径増加量および形成時間を学生1回目, 2回目, ならびに日本歯科保存学会専門医・認定医10名の結果と比較検討した.</p><p> 結果 : 学生1回目の根管形成においては, 28根管で根尖破壊, 1根管でファイル破折, 1根管で目詰まりを認めた. また, 学生2回目の根管形成においては, 5根管で根尖破壊, 1根管で目詰まりを認めた. 内湾側および外湾側の根管幅径増加量および形成時間は, 学生1回目, 2回目, ならびに専門医・認定医の間で統計学的有意差を認めなかった.</p><p> 結論 : NiTiファイルを用いた湾曲根管形成実習において, 根尖部の形成に特に注意を促すことにより, 習熟到達度が向上することが明らかとなった.</p>
著者
大嶋 淳 内藤 克昭 阿部 翔大郎 上村 怜央 高橋 雄介 伊藤 祥作 林 美加子 川西 雄三 岡 真太郎 山田 朋美 山口 幹代 朝日 陽子 外園 真規 鍵岡 琢実 渡邉 昌克
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.263-270, 2019

<p> 目的 : 弾性係数が小さく, 形状記憶性, 超弾性, ファイルテーパーの多様化といった特徴をもつニッケルチタン (NiTi) 製ロータリーファイルは, ステンレススチールファイルと比較して高い切削効率や作業時間の短縮, 優れた根管追従性を有し現在の歯科臨床においても頻繁に用いられるようになりつつある. 本研究では, 歯学部学生の臨床前基礎実習において, FKGレイス (FKG Dentaire, Switzerland) およびJ型, S型湾曲根管模型を用いた根管形成実習を実施し, 習熟到達度を評価した.</p><p> 材料と方法 : 大阪大学歯学部3年生56名に対して, J型およびS型エポキシレジン製透明湾曲根管模型を用いてFKGレイスによる形成実習を2回ずつ行った. Kファイル#15にて穿通し, 根管長を測定後, プリレイスによる根管上部のフレアー形成とKファイル#15によるグライドパス形成を行った. 作業長は根管長から1mm引いた長さとし, レイス#30/6%, #30/4%, #25/4%, #20/4%を順に用いて, 最終拡大号数を#30/6%として根管形成を行った.</p><p> 形成前後の根管模型をマイクロCT (R_mCT2, RIGAKU) にて撮影し, 根管長軸方向に対して根尖から垂直に1, 2, 3, 4, 5mmおよび6mmの位置で内湾側および外湾側の根管幅径増加量を計測した. その後, S型根管幅径増加量および形成時間について, 学生ならびに日本歯科保存学会専門医・認定医10名がおのおの2回実施した結果を比較した.</p><p> 結果 : J型根管1回目の根管形成では, 62.5%の学生が根尖破壊, 5.4%がレッジ形成を生じ, 成功率は32.1%だった. J型根管2回目では, 30.4%が根尖破壊, 3.6%がファイル破折, 3.6%がレッジ形成を生じたものの, 成功率は62.4%と改善した. S型根管1回目は23.2%が根尖破壊, 7.1%がファイル破折を生じた. S型根管2回目では7.1%がファイル破折を生じた. 根管形成に要した時間については, 学生のS型2回目の形成時間がS型1回目と比較し有意に短縮され, 専門医・認定医によるS型1回目, 2回目の形成時間と比較して有意差を認めないレベルまで改善した. 内湾側および外湾側の根管幅径増加量については, 学生1回目, 2回目, ならびに専門医・認定医の間で統計学的有意差を認めなかった.</p><p> 結論 : NiTiファイルを用いた湾曲根管形成実習において, 特に根尖部の形成に注意して実習回数を重ねることにより, 難易度の高いS型湾曲根管であっても迅速に, 正確に根管形成ができるようになり, 習熟到達度が向上することが明らかとなった.</p>
著者
柴田 裕一 鬼頭 壮宜 石田 裕之 後藤 優吾 上條 正義
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.1068-1074, 2020

近年、更なる日没前後から夜間に発生する交通事故低減を目的に、路面にシンボルを投影し歩行者等に車両の挙動を伝える路面描画ランプが検討されている。本論文では交差点左折時に作動するターンシグナルランプ用路面描画を想定し、必要な明るさ及び幻惑光(グレア)の有無を確認した。
著者
山田 博之 川本 敬一 酒井 琢朗 片山 一道
出版者
日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.96, no.4, pp.435-448, 1988
被引用文献数
3

クック諸島住民について歯の大きさを計測し,その結果をクック諸島内ならびに周辺諸地域の集団の間で比較検討した。資料として,クック諸島のラロトンガ,マンガイア,プカプカで採取した4歳から20歳までの男女397名の全顎石膏模型の中から,男性146個体のものを選んで用いた.計測は,上下顎の中切歯から第2大臼歯までの歯冠近遠心径&bull;頬舌径について1/20mm副尺付ノギスで行った。資料は両親あるいは祖父母の出生した島にしたがい次の6群に分類した.プカプカ群,N-S群(北島グループと南島グループの混血),ラロトソガ群,マンガイア群,S群(南島グループのうちラロトンガとマンガイアを除いたもの),混血群(ヨーロッパ人との混血)である。また周辺地域との比較では,クック諸島民をプカプカ群,混血群,南クック群(上記6群のうちプカプカ群と混血群を除いたもの)に分けて行った.集団比較にはマハラノビス距離を用い,これにもとついてクラスター分析,正準座標分析を行った.<br>その結果,クック諸島の中では,プカプカと南島グループの間で歯の大きさに有意差が存在し,とくにプカプカとマソガイアの間では28項目中8項目に有意差がみられた.しかし,南島グループの中では歯の大ぎさにほとんど差違は認められなかった.混血群もプカプカとの間に4項目で有意差が認められたが,南島グループとはあまり差を示さなかった.周辺地域との比較では,クック諸島とポリネシアン&bull;アウトライアーのタウマコは1つのサブクラスターを形成し,ハワイージヤワのサブクラスターと比較的近い関係を示した.一方,ニューギニアとブーゲソビルのメラネシアグループは異なった1つのクラスターを形成した.このメラネシアグルーフ.のクラスターには中央オーストラリアの原住民も含まれた(図4,5).<br>今回の結果では,歯の大きさに関してオセアニア地域では大きく分けて2つのクラスターが存在することが示された.一方はジヤワを含をポリネシア地域の集団からなり,他方はメラネシア地域のものであった.ここにみられた"dichotomy"はオセアニア地域での生体ならびに歯冠の形態特徴の結果とよく一致した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1361, pp.40-42, 2006-10-09

自由民主党の幹事長を務めた野中広務(80歳)は、安倍晋三新政権の組閣を伝えるテレビ画面に見入っていた。ここは、かつて経世会(竹下派)が事務所を置いた砂防会館の別館。東京・永田町の自民党本部のすぐ近くにある。 テレビのスイッチを切って、ゆっくりとこちらに目線を移した。 「論功行賞型内閣」とも揶揄される安倍内閣。
著者
續 ユキ子
出版者
日本鳥類標識協会
雑誌
日本鳥類標識協会誌 (ISSN:09144307)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.107-111, 2018-12-31 (Released:2021-03-31)
参考文献数
6

2017年5月23日,山梨県北杜市でジョウビタキの巣を発見した.この巣の雌親には環境省標識調査用足環が付いており,写真撮影を行って足環番号を読み取ったところ,この個体は2016年に,繁殖場所から約220m離れた地点で,巣内雛で放鳥された個体と判明した.ジョウビタキは冬鳥だが,近年日本各地から繁殖報告が相次ぎ,繁殖分布の拡大が示唆されている.しかし,国内繁殖個体の越冬地や渡り経路,幼鳥の分散といった基礎的な生態は全く解明されていない.本報告は,日本で生まれたジョウビタキが,巣立ちの翌年に自らが巣立った場所の至近で繁殖を行った確実な記録として,今後の個体群動態を推測するうえでも貴重なものであろう.
著者
二通 諭
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.811, 2008-08-10

私は和泉聖治の大ファンである.ピンク映画監督の父を師と仰ぎ,青春物やホームドラマ,ヤクザ物から極道Vシネマとなんでもこなせる職人監督である.野球で言えば,1~2回を確実に0点に抑える中継ぎ投手である.注目度は低いが,ハズレなしなのだ. そして,ここへ来て和泉の新作は大型刑事物エンターテイメントの「相棒―劇場版―」.設定は変えてあるものの,04年のイラク人質バッシング事件をモデルにしていることが容易にわかる骨太な社会派サスペンスである.ライバル関係にある「踊る大捜査線 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(03年)が男女共同参画を揶揄する保守路線だとすれば,本作は「自己責任」というフレーズでバッシングをあおった政治家やマスコミ,さらにはあおられた国民を指弾するプロテスト路線である.