著者
井上直也 [ほか] 共著
出版者
オーム社
巻号頁・発行日
2019

1 0 0 0 孫子

著者
金谷治訳注
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1963
著者
杵渕 政彦 植松 遼平 谷野 圭持
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, 2014

<p>1. はじめに</p><p>Psiguadial B(1)は、2010年Shaoらによってフトモモ科の常緑灌木Psidium guajava L.から単離・構造決定されたメロテルペノイドである<sup>1)</sup>。1は、セスキテルペンに相当するトリシクロ[6.3.1.0<sup>2,5</sup>]ドデカン骨格および2つの芳香環を合わせ持つハイブリッド型天然物であり、ヒト肝癌細胞に対する抗腫瘍活性(IC50 = 46 nM in HepG2 cells)や増殖抑制作用(IC50 = 25 μM in HepG2/ADM cells)を有する。今回我々は、アセチレンジコバルト錯体の二重環化反応を基軸とする1の全合成を達成したのでここに報告する。</p><p>2. 多環性骨格構築法の設計および予備的検討</p><p>1の逆合成解析を以下に示す。7員環に対してトランスに縮環したシクロブタン環は、中間体2の無水マレイン酸部位を足掛かりに形成可能と考え、2のベンゾピラン環は、2つの脱離基を有するビシクロ化合物3と置換フェノールを連結して構築することとした。3の無水マレイン酸部位は、環状アセチレンジコバルト錯体4の脱錯体化反応によって導入することとし、4のビシクロ[4.3.1]デカン骨格を、中間体5を経由する二重環化反応で鎖状コバルト錯体6から一挙に構築する計画である。</p><p>最初に、鎖状コバルト錯体6の二重環化反応について、中間体5のモデル基質7を用いた予備的検討を行った(次頁表)。まず、ルイス酸として二塩化エチルアルミニウムを作用させたところ、7員環形成に伴い橋頭位にエチル基が導入された9が主に生成した。そこで、他の置換基を有するアルミニウム試薬を種々検討した結果、二塩化(2,4-ジクロロフェノキシ)アルミニウムを用いた場合に、橋頭位に塩素を有する環化体8が良好な収率で得られることを見出した。</p><p>3. 二重環化反応によるビシクロ[4.3.1]デカン骨格の立体選択的構築</p><p>上記の予備的知見を受けて、全合成の鍵工程となる二重環化反応の基質6の合成に着手した。δ−ヘキサノラクトンとベンズアルデヒドをアルドール縮合させた後、接触水素化条件で二重結合を還元した。得られたラクトン10をワインレブアミドの形で開環した後、生じたアルコールをケトン11へと酸化した。メチルプロバルギルエーテルから調製したアセチリドを11と反応させた後、ワンポットでシリル化してTMSエーテル12を合成した。12にメチルリチウムを作用させて得たケトン13を、エノールトリフラート化とTMS基の除去を経てアルコール14に変換した。シリルメチルGrignard試薬とのクロスカップリング反応でアリルシランとし、酢酸エステル15を経てアセチレンジコバルト錯体6を合成した。このものに、先に見出したルイス酸をone-potで作用させた結果、望みとする二重環化体4が一挙に得られた。</p><p>二重環化体4は単一の立体異性体として得られ、橋頭位四級炭素とベンジル基の相対配置は天然物1に対応することが判明した。この立体化学は6員環形成の際に決定されるが、ベンジル基がエカトリアル位にあるイス型遷移状態モデルを想定すると、メチル基よりもはるかに嵩高いコバルト錯体がアキシアルに配向することになる。そこで、この遷移状態モデルを計算化学的<sup>2) </sup></p><p>(View PDFfor the rest of the abstract.)</p>
著者
安茂 寿夫 和志 武三徳 漆崎 文男 野田 国男
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.88, no.11, pp.1404-1411, 1968

2, 2-Diphenyl-2-propargyloxyacetic acid (2-dimethylaminoethyl) ester hydrochloride (DPDM) is decomposed in aqueous solution. It was confirmed by thin-layer chromatography and gas chromatography that the decomposition of DPDM occurs as consecutive reactions. In the first step, DPDM is hydrolysed to propargyloxy-benzilic acid (BPE) and &beta;-dimethylaminoethanol hydrochloride and next, BPE is decomposed to benzilic acid (BA) and propargyl alcohol. As BPE is extremely slightly soluble in water, BPE precipitates in aqueous solution in proportion to decomposition of DPDM. In the present investigation, the hydrolytic decomposition of DPDM and BPE was studied in order to obtain more stable aqueous preparations, and DPDM was found to be stable at pH 2.5 to 3.5. Variations in the concentration of DPDM, BPE, and BA in aqueous solution were calculated by an analog computer. Data observed in the experiment corresponded with those calculated by the computer.
著者
水田 孝信 小林 悟 加藤徳史
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.41(2008-MPS-069), pp.35-38, 2008-05-09

株価予測モデルにおける過剰適合について調べた。定量的分析を行うために、中間層が 1 層のニューラルネットワークを用いて中間層の数と汎化誤差の関係を調べた。その結果、中間層が多すぎると汎化誤差が上昇し、過剰適合が発生することが分かった。この現象は、株価予測モデルが “複雑すぎる” ために予測能力が低下することが起こりうることを示している。また、学習させるファクターが異なる 2 つのモデルの予測リターンを比べた結果、適切な学習を行ったときに最も予測が似てしまうことが分かった。
著者
朝田 康夫 上尾 八郎
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Journal of Antibiotics, Series B (ISSN:04478991)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.284-287, 1960

先に我々は, 皮膚科領域の感染症において, その主役である葡萄球菌について各種抗生物質 (Chloramphenicol, Erythromycin, Oleandomycin, Tetracycline, Streptomycin, Penicillin, Sulfaisoxazole) に対する耐性の状態を報告した。現今, 抗生物質耐性葡菌の問題はますます注目されているが, 近時これら耐性葡菌に対する新抗生物質の出現もまたきわめて活発である。今回我々は, これら抗葡菌性抗生物質の1つとしてMikamycinをとり挙げ, 葡菌に対する耐性, 感受性ならびにその製剤の化膿性皮膚疾患に対する臨床治療効果について検討したので, 報告する。<BR>Mikamycinは, 新井, 米原, 梅沢等によつて報告された<I>Streptomyoes mitakaensis</I>から分離された新抗生物質であるが, その物理的, 化学的および生物学的報告については, 新井, 米原, 梅沢, 竹内, 田中, 岡部等による詳細な研究報告1.2.3.6) があるので, ここには省略する。また, このMikamycin類似の抗生物質としてはStreptogramin (CHARNEY1953), Staphylomycin (No.899物質DE SOMER1955), PA114 (CELMER1955), E129 (LEES1953) 等が報告されており4), その抗菌スペクトルはErythromycin-groupとほとんど同様であるとされている。これら諸物質とMikamycinとの比較についても, 多くの報告がある。その後, MikamycinにはA, B両物質が単離され, この両者の一定混合比において, その相乗効果が最大となることがみとめられた。すなわち, A10~90%, B90~10%の比で相乗効果が大きいことがみとめられており, ことにA60~70%, B30~10%の混合比で最大の相乗効果があるとされている。今回我々の使用したMikamycinA, B complexは, Aを70%, BがAに対して10%以上となるように製られたものである。このMikamyccinA, B complexと各種抗生物質Erythromyccinpropionate (Ilosone), Chloramphenicol, Tetracycline, StreptomycinおよびKanamycinを使用して, 京大病院皮膚科外来患者の諸種膿皮症から分離した葡菌および皮膚科病舎および外来の空中から分離した葡菌等, 合計31株の葡菌に対する感受性, 耐性を検討した。次いでMikamycin含有軟膏 (組成は後述) を使用して, 各種皮膚感染症に対する治療効果を観察した。
著者
深谷 隆史
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.787-791, 2009 (Released:2010-01-28)
参考文献数
16
被引用文献数
1

〔目的〕本研究は,ランジ動作においてステップ幅が異なる時の下肢関節への運動力学的負荷を把握することを目的とした。〔対象〕健常成人男性8名を対象とした。〔方法〕ランジ動作は,最大ステップ幅(Long-Step)と最大ステップ幅の半分(Short-Step)の2種類とした。動作解析装置及び床反力計を用いて下肢関節の運動学的及び運動力学的データを収集し,動作時の股関節,膝関節,足関節の関節力と関節トルクを算出した。〔結果〕Long-stepで上方及び後方への床反力が有意に大きかった。股関節力,膝関節力,足関節力は下方への圧縮力と前方への剪断力がLong-stepで有意に大きな値を示した。関節トルクではLong-stepで股関節屈曲及び足関節底屈トルクが大きく,Short-stepでは膝関節伸展トルクが大きくなることを示した。〔結論〕ランジ動作を運動療法として取り入れる際,下肢関節に対して治療目的に応じてステップの幅を選択しながら行うことが重要であることが示唆された。
著者
山根 猛 山口 恭弘
出版者
近畿大学農学部
雑誌
近畿大学農学部紀要 (ISSN:04538889)
巻号頁・発行日
no.41, pp.123-129, 2008

我が国の沿岸漁業では様々な魚種を対象に定置網が操業されている。本漁業の生産量は678000トンで、沿岸漁業総生産量1901000トンの36%を占める(1996年)。本研究では、長崎県対馬東岸の志越漁場における定置網を事例に現地調査を実施した。日別漁獲量・種組成は季節により大きく変動するものの、漁期をとおして20種以上が漁獲された。当該域における漁獲種の利用方法は、投棄死亡そしてポストハーベスト・ロスを減少させるように機能している。当該域において如何にして資源の合理的な利用がなされているかについての事例を述べる。
著者
Kazuki OKURA Kazuyuki SHIBATA Tomohiro SUDA Masahiro IWAKURA Masahiko WAKASA Yoshiaki KIMURA Kyoji OKADA
出版者
Japanese Society of Physical Therapy
雑誌
Physical Therapy Research (ISSN:21898448)
巻号頁・発行日
pp.E10128, (Released:2021-12-06)
参考文献数
15
被引用文献数
1

Objective: To investigate the differences in self-efficacy (SE) for walking tasks between older patients with knee osteoarthritis (OA) and older adults without knee OA. Methods: A cross-sectional design was employed. Older patients with radiographic knee OA and community-dwelling older adults without knee OA as controls were enrolled in the study. SE for the walking task was assessed using the modified gait efficacy scale (mGES). A Wilcoxon rank-sum test was used to compare the mGES between the groups of participants. A Tobit regression model was used to estimate the difference in mGES. The presence of radiographic knee OA was used as an independent variable. Sex (women), age, and body mass index were used as potential confounding variables in the model. Results: After exclusion, 78 participants (n=40 with knee OA, n=38 controls) were included. The mGES was lower in patients with knee OA than in controls. In the Tobit regression model adjusted for confounding factors, mGES in patients with knee OA was estimated to be 26.8 (95% confidence interval [CI]: 15.8-37.8) points lower than in controls. Conclusion: This study demonstrated that mGES was lower in older patients with knee OA than in older adults without knee OA.