1 0 0 0 IR <吉々利々>考

著者
三浦 佑之
出版者
成城大学文芸学部
雑誌
成城文芸 (ISSN:02865718)
巻号頁・発行日
no.75, pp.p39-50, 1975-11
著者
福留 邦洋
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.913-918, 2012-10-25 (Released:2012-10-25)
参考文献数
12
被引用文献数
6 2

災害により集落移転する際、どのような要因で円滑に移転できるのか新潟県中越地震において唯一の全戸移転の防災集団移転促進事業を行った小千谷市十二平集落を対象として,集団移転するまでの過程から明らかにすることを目的とした。調査の結果、集落リーダーは地震発生直後に強い意志を持つとともに集落関係者へ配慮し,集落住民から信頼されていたこと.住民間には血縁,親族関係の繋がりが多く,相互の協力体制が日常で機能していたこと.行政よりも先行して集落側で集団移転に関する議論,検討が行われたこと.過去に近隣集落で実施された防災集団移転促進事業の内容を知っている世帯が存在したこと.高齢化とともにいずれ離村せざるを得ないと考えていた世帯が複数存在したこと.被災した住宅に関して全世帯で債務がなかったこと.義援金に加えて,自助として全世帯が加入していた住宅損害保険(建物更正共済)からの補償が行われるなどにより,新たに預貯金の取り崩しや債務の発生を行わずに一定規模の住宅を再建することができたこと.などがわかった。
著者
一井 啓介 御手洗 陽 谷口 守
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.569-576, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
34

近年,分散型電源の活用に向けてスマートタウンの検討が行われているが,それらの多くは街で不足する電力を系統電力から賄っているという課題がある.そこで本研究では,街から離れた分散型電源から不足する電力を賄う「サテライト型スマートタウン」の実現に向けて,分散型電源から街までの電力輸送に自営線に代わって電気自動車を用いることで,電力輸送にかかるコストを削減できる可能性を検証している.その結果,以下のことが示された.1) 分散型電源から8km程度離れ,かつ世帯数が100世帯未満の街で導入可能性が高いこと,2)直流電力の活用など技術革新によって導入可能性は大きく向上すること,3)蓄電容量の大きい電力輸送EVよりも低コストの電力輸送EVの方が活用可能性は高いこと.
著者
石飛 裕 平塚 純一 桑原 弘道
出版者
島根県水産技術センター
巻号頁・発行日
no.3, pp.99-110, 2011 (Released:2012-12-06)

宍道湖・中海水系における重要水産資源生物の調査研究に関する諸課題を,最近の構築物撤去等に伴う水理・流動環境の変化及び将来的に予想される水環境・生態系変化と関連づけてレビューし,今後の水産業振興に向けた調査研究等のあり方について課題をとりまとめた。
著者
大矢 雅彦
出版者
自然災害科学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.1-17, 1990
被引用文献数
2

A Geomorphological Land Classification Map Indicating Areas Subject to Flooding is intended to enable us to estimate the nature and extent of floods, not only in the past, but also in the future. The reason why such survey maps indicate the features of floods is that the relief features of a plain and its sand and gravel deposits have been formed by repeated floods over the affected areas. Consequently, the micro-topography of the plain and state of sand and gravel accumulation can tell us the history of floods. With this proposal in mind I prepared "A Geomorphological Land Classification Map of the R. Brahmaputra-Jamuna and R. Ganges Plain" (Fig. 2) utilizing the LANDSAT images and the "Geomorphologic Map of the Brahmaputra-Jamuna River Basin (Fig. 3) by aerial photographs. Utilizing these maps I conducted research on the influence of the crustal movement and eustatic movement on the geomorphologic evolution of the plain. I have also researched the changes of the river course. I conducted the research on the features of the flooding caused by overflowing banks utilizing the LANDSAT images which was taken during the flood in 1987. Furthermore I prepared land use map related with inundation and water table utilizing the LANDSAT images of 1983. Comparing the above mentioned three maps I propose policies of the mitigation of flooding in the area.
著者
楠 洋子
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.150-152, 2005

2005年2月11〜13日にインドのニュー,デリーで開催された第10回インド気管支学会国際会議(Broncocon 2005)に出席させていただいた.日本からは北里大学の吉村博邦先生ご夫妻,千葉大学呼吸器外科渋谷潔先生と安福和弘先生,それに私の5人が参加した.当地での日程は3日間と短いものであったが,カルチャーショックを受けた感じである.空港を出たとたん「埃っぽい?」空気(これは車がディーゼル車ということもあるようだ)で,この人ごみは何だ!とびっくりしたぐらいの人,人,人である.町に出ると1回の見渡しで何百人,何千人もの人を見ることになる.信じてもらえないかもしれないが,車道では車の前後左右は10cmぐらいの間隔で走行し,少しでも鼻先が出たほうが先に走る.車線も関係なくクラクションを鳴らしながらトラフィック,ジャムの状態で移動しているようなものであった.
著者
田中 康介
出版者
京都大学ヒマラヤ研究会; 京都大学ブータン友好プログラム; 京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院
雑誌
ヒマラヤ学誌 (ISSN:09148620)
巻号頁・発行日
no.16, pp.33-41, 2015-03-28

2014年8月30日~9 月14日にかけて京都大学学生11名、職員3名の計14名が、ブータン東部を訪問した。タシガン県に立地するブータン王立大学シェラブツェ校(カレッジ)でブータンの歴史、ディグラム・ナムザ(ブータンの礼)、踊りの授業を受けた後、4 名のシェラブツェ・カレッジ学生と共に畑作地帯カリン及び水田地帯ラディにおいて、臨地研修、体験学習を行った。役場、農業・畜産・森林普及センター、保健所、寺院などを訪問した他、現地の家々を訪ね、村人から話を聞いた。標高約900 ~ 3800 m までの範囲を移動する中で、気候・植生・生業形態のダイナミックな変化に直に触れ、農村で進行する過疎、医療の現状、現地に伝わる女神アマジョモ、男神ダンリン、僧侶ギャルセ・ガナパティなどの話に耳を傾けた。復路にはシェラブツェ校を再訪し、京都大学学生が朝の学生集会で臨地研修の成果について発表し、スタディー・ツアーである臨地研修・体験学習に参加した京都大学とシェラブツェ・カレッジ学生とのワークショップを行った。両大学の学生の相互理解を深めるために発表とワークショップは英語で実施された。特に、臨地研修・体験学習による共同生活を通じて両大学の学生は交流を深めた。本報告は、このスタディー・ツアーで各個人が出会ったもっとも印象に残った事実とその理由をもとに参加した感想を綴ってもらった記録集である。スタディー・ツアーは実践型地域研究が目指している相互啓発による参加型地域研究の一つの試みでもある。また、研究者とは異なる京都大学の学生という「当事者的視点」からのシェラブッチェ校の教育、学生との数日の生活から垣間見ることができた文化や宗教などの地域の伝統文化に対するブータンの若者の考え方や接し方などに関する日本との比較論としても読むことができるユニークな相互啓発実践型地域研究の報告書となっている。報告書の各編は以下のとおりである。はじめに:国際交流科目「ブータンの農村に学ぶ発展のあり方」の背景と目的及び本報告の意義(安藤和雄)、世界一幸福な国であり続けるために(木下広大)、ブータンにおける二週間のフィールドワークで感じたこと(高島菜芭)、今までの、そしてこれからのブータン(高浜拓也)、ブータンと日本を比べて(福田 睦)、私とブータンの旅(宮本明徳)、ブータンの自然と宗教(諏訪雄一)、秘境を訪れて(長澤勇貴)、ブータンの離農・離村問題について(森田椋也)、自分と向き合う16日間(栁原志穂)、ブータンへの初渡航(酒井 肇)、ブータンの農村における過疎と景観への影響(谷悠一郎)、おわりに:自然の教材に触れて、生活を共にする(石本恭子)、ブータンを体感する科目を(坂本龍太)
著者
月出 章 都留 忍
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.3334, 2017

<p>我国では倍率重視のため初心者向の小望遠鏡の視野は狭く、月と木星の衛星くらいしか見るものがなく、子供向けになってしまう。小望遠鏡でも地方の夜空の暗いところに行くと数々の星団・星雲を楽しむことができる。今回、自作用の4.5cm紙筒望遠鏡と塩ビ望遠鏡を改良した。低倍率の望遠鏡で淡い天体を観察しようとすると、眼の構造、感光細胞、眼の心理学が関わってくるので、医学・看護学系の学部教育にも活用できる。</p>
著者
河野 俊丈
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.326-328, 1999-07-29 (Released:2008-12-25)
参考文献数
3
著者
近藤 昭雄
出版者
法学新報編集委員会
雑誌
法学新報 (ISSN:00096296)
巻号頁・発行日
vol.123, no.5, pp.339-369, 2016-11

非正規労働者の増加とその貧困化といった事態は、公務労働の世界においても、構造的に、存在している(「非正規公務員」問題)。この問題の基本には、短期の期間で雇用(任用)され、何度かの雇用(任用)を経た後、突如、再雇用(再任用)を拒否(雇止め)されるという、不安定な雇用下にあり、しかし、彼らに対しては、民間労働者の場合と異なって、いわゆる「雇止め法理」の適用による法的救済が完全に閉ざされているという問題が存している。 これは、最高裁が、公務員の勤務関係は「公法上の関係である」とし、さらに、公務員への任用行為は、公務員たる地位を発生させる行政処分であり、任命権者の任命行為があって、はじめて、成立するものであるとのドグマを成立させていったことに基づく。 そこで、非正規公務員の再任用拒否についても、「雇止め法理」の適用に道を拓くべく、公務員勤務関係の法的性格に関する上記判例および田中二郎博士の理論を中心とした従来の学説内容を批判的に検討した上で、公務員勤務関係といえども、民間私企業における労働関係と何ら変わりはなく、近代市民社会においては、公務員勤務関係も、労働契約関係として、把握されるべきである旨を論及した。
著者
杣取 恵太 坂本 次郎 時田 椋子 鈴木 彩夏 国里 愛彦
出版者
専修大学人間科学学会
雑誌
専修人間科学論集. 心理学篇 (ISSN:21858276)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.41-58, 2016-03-15

Diagnostic tests specify whether a person has a specific disease or not and it extremely contribute decision-making of the intervention. Various types of diagnostic test are proposed and their methodological qualities have been improved. However, there are much inconsistent evidences in diagnostic test accuracy studies. We have become so difficulty of decision making in diagnostic test. Therefore, we believe that individual studies on diagnostic test accuracy should be synthesized for evidence based clinical psychology. In systematic reviews of diagnostic test accuracy, Cochrane collaboration is making up its guideline "Handbook for diagnostic test accuracy reviews". In the handbook, some key components of systematic reviews and meta-analysis in diagnostic test accuracy are explained, which contain the drawing up protocol, search strategy, assessing methodological quality, and meta-analysis. We review the key components of systematic reviews and meta-analysis according to "Handbook for diagnostic test accuracy reviews".
著者
荒井 直
出版者
山梨英和学院 山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.13-27, 2000

(一)で、「表現文化」と「ギリシアの演劇」とを関連づける課題を示す。(二)では、(1)「表現」は実体としてあるのではなく、人間の主体的享受過程を媒介にした現象として成立すること、(2)「文化」の「表現」には直示・共示が重層していることを例示する。(三)では、「表現」・「文化」を軸にして何らかの現象を扱う場合、(1)「表現文化」はその対象の大きさゆえに原理的に基礎論や方法論が整備され得ないため、「ディシプリン」として研究・教育が不可能だろうという問題点が予想されること。しかしその反面で、とくに(2)「表現」という概念は、研究の伽になっているような不要な概念を再検討するため、また従来の専門の枠を超えて自由に対象にアプローチするため、有効に機能する可能性があること。この二点を論じた。(四)において、ポリス・アテナイの「民主政につよく規定された文化」のなかに、ドラマ上演という「表現=行為」を位置づけるというアプローチが、ドラマのもつ文化=政治的アスペクトの理解において有効であること管見する。(五)には、いささか主観的な考えを述べた。
著者
川本 美奈子 大西 秀典 川本 典生 森田 秀行 松井 永子 金子 英雄 深尾 敏幸 寺本 貴英 笠原 貴美子 白木 誠 岩砂 眞一 近藤 直実
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.49-55, 2009-03-01 (Released:2009-06-03)
参考文献数
14

乳児栄養法とアレルギー疾患発症との関連を明らかにするために,母乳栄養に焦点をしぼり,アレルギー疾患発症頻度や発症機序について検討した.生後6ヶ月時の保護者アンケートによる疫学調査の結果,完全母乳栄養であってもアレルギー疾患を発症している症例を認めた.母乳中のサイトカインや食物抗原について検討した.母乳中には TGF-β1,2 が高濃度に存在していた.母乳中に,卵白アルブミン,カゼイン,グリアジンなどの食物抗原が検出された.母乳中のサイトカインや食物抗原が児の抗原感作や免疫寛容誘導に関わっている可能性が示唆された.また,完全母乳栄養であるにも関わらず乳児期にアレルギー疾患を発症する症例では,母乳中の一部の蛋白が内因性にアレルゲンとして作用している可能性が示唆された.