著者
傳記學會編
出版者
六甲書房
巻号頁・発行日
1941
著者
傳記學會編
出版者
六甲書房
巻号頁・発行日
1941
著者
清田 雅史 米崎 史郎 香山 薫 馬場 徳寿
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.71-78, 2011 (Released:2011-07-27)
参考文献数
12

オットセイ(キタオットセイ,Callorhinus ursinus)の科学調査や漂着,混獲個体の適切な処置の際に必要とされる捕獲と取り扱いの方法を,陸上と海上に分けて解説する.陸上では,雌獣や小型の雄獣(体重70 kg未満)であれば,絞め縄のついた棒か大型のタモ網を用いて捕獲し,保定具を用いて物理的に不動化することができるが,大型の成獣雄の取り扱いには,化学的不動化法を用いざるを得ない.捕獲と保定の間は絶えず呼吸状態を確認することが大切である.また,繁殖島上でオットセイは密集した社会的な集団を形成するため,捕獲に際して上陸集団への撹乱を最小にし,動物と作業者の安全を確保し得る接近,捕獲,保定の方法を選ばなければならない.処置後の捕獲個体が他個体との社会的関係を維持できるよう,元の状態に安全に戻すことも重要である.一方海上では,摂餌域で流し刺網を使った生け捕りが可能である.日本国内ではオットセイの捕獲と所持は国内法により規制されており,調査のための捕獲を行うには,政府の許可を得る必要がある.
著者
中井 敏夫
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
日本化學會誌 (ISSN:03694208)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.244-246, 1941
被引用文献数
1

長野縣田立村塚野(通稱ほつたて)産緑色ガトリン石及び帶褐緑色ガドリン石の分析を試み夫々第1.表,第2表の結果を得たり.又之等2種の鑛物に於けるランタニド元素の配分状應をX線スペクトルにより推定せり.<br>之等の鑛物のX線廻折寫眞は何れもガドリン石に一致せり.<br>緑色ガドリン石のラヂウム含量は2.75×10<sup>-8</sup>%なり.
著者
篠田 雅人 森永 由紀
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.78, no.13, pp.928-950, 2005-11-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
61
被引用文献数
21 19

干ばつは過去数十年間に世界で起きた自然災害の中で最も被災者が多い.1970年代後半以降,エルニーニョ/南方振動の温暖位相への移行と同調して,強い干ばつが世界で広域的に発生する傾向にある.モンゴル国では乾燥かつ寒冷という厳しい気候ゆえに,基幹産業である遊牧が干ばつとゾド(家畜の大量死につながる寒候季の寒雪害)に繰り返し脅かされてきた.本研究では,世界にある干ばつの早期警戒システムとモンゴル国における気象災害業務・研究を概観し,この地域の自然・社会経済条件に適合した気象災害の早期警戒システムを提案する.忍び寄る災害である干ばつ・ゾドは,深刻化する前に先行時間があるため,定量的予測の不確実な天候の長期予報の助けを借りないでも,気候メモリとしての陸面状態(土壌水分,植生,積雪,家畜の状況など)を的確にモニタリングしていけば,災害予測と影響緩和が可能である.
著者
梶田 真
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.78, no.13, pp.913-927, 2005-11-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
23
被引用文献数
4 1

本稿では経営事項審査データを基に地方圏における土木業者の本店立地の空間パターンを分析した.分析の結果,(1)地方圏に本店を置く業者は完成工事高の規模や支店配置の面で全国ゼネコンとは明らかに区別される,(2)都道府県を超えた営業活動を行っている大規模土木業者の本店がある少数の道県を除いて,地方圏の各県では1位業者の完成工事高規模が62億円から81億円の間に集中し,県内における1位業者の卓越性が低い点で業者構造の類似性が高い,(3)極端に圏域の人口規模が小さい場合などを除き,地方圏の道県の土木関連部署のほとんどの出先機関の管轄域内には平均完成工事高10億円以上の土木業者の本店が立地している,という3点が明らかになった.(3)の知見は発注機関が入札において管轄域内に本店を置く業者を優先的に取り扱っていることによるものであり,発注機関の管轄域の編成が地方圏全域において土木業者の本店立地を強く規定していることが確認された.
著者
宮澤 仁 阿部 隆
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.78, no.13, pp.893-912, 2005-11-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
25
被引用文献数
5 21

本稿は,国勢調査の小地域集計結果の分析から,1990年代後半の東京都心部の人口回復に寄与した住民の特性ならびに人口増加地区における住民構成の変化を明らかにした.その結果,この時期にアフォーダビリティに関して多様な条件の住宅が供給された東京では,特定の属性の住民のみが都心居住を可能にしたわけではなく,特定の町丁へ転入した住民は,家族構成と社会階層に応じて居住地・住宅を選択していた.このことは,都心部の居住地構造にミクロスケールの量的・質的変化を生じさせ,短期間にその不均一性を高めたと考えられる.この不均一性の高まりに伴い発現する都市の新たな現象や社会問題の解明に取り組むことが今後の課題である.
著者
高木 宏 遠山 三樹夫
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学教育学部理科教育実習施設研究報告
巻号頁・発行日
vol.4, pp.11-20, 1987-03-25

伊豆半島の天城山において,34の調査区を設定し,植物社会学的な調査を行なった。それらの種類組成を比較検討した結果,天城山のブナ群落は,(1)ブナースズタケ群集,(2)ブナーコアジサイ群集,(3)ブナーモミ群落の2群集1群落にまとめられた。(1)ブナースズタケ群集は,種類組成が単純で,天城山の戸塚峠以西の海抜900〜1200mに多く見られる。この群集は,アマギザサを識別種とするアマギザサ亜群集とそれを持たない典型亜群集に下位区分された。(2)ブナーコアジサイ群集は,アセビ,コアジサイ,コミネカエデ,イトスゲなどをもつことによって,ブナースズタケ群集とは区分できる。本群集は,天城山の主峰,万三郎岳を中心とする海抜1200m以上に分布し,トウゴクミツバツツジ,アズマシャクナゲをそれぞれ識別種とする,トウゴクミツバツツジ亜群集とアズマシャクナゲ亜群集及び,それらをもたない典型亜群集に区分された。(3)ブナーモミ群落は,林床にモミ,オシダ,フジシダが出現するブナ林で,カワゴ平の軽石地帯のみに見られた。この群落は,ブナーコアジサイ群集とその下部に位置するモミーシキミ群集との移行帯に見られる群落と推定される。天城山のブナ林は,アセビ,ヒメシャラ,イトスゲなどが多く,丹沢山地のヤマボウシーブナ群集とは,その標徴値とされているヤマボウシ,サンショウ,イヌシデ,ヨグソミネバリ,ハリギリなどがほとんど出現しないので,別に区分した方がよいと考える。また筆者は,林床にササが密生することによって,その組成が著しく単純化したブナ群落に対して,ブナースズタケ群団の典型群集としてブナースズタケ群集を認めた。この群集は,天竜川上流において最初に報告された鈴木時夫(1949)のブナースズタケ群集の中核をなす部分に相当するので,この鈴木の命名を尊重した。さらに,ブナーコアジサイ群集については,箱根のアセビーリョウブ群落及び,イトスゲーリョウブ群集に,立地,種類組成的にも類似していることから,この群集は,丹沢山地のヤマボウシーブナ群集より一歩環境のきびしい条件下に成立する群集ではないかと考えられる。ブナースズタケ群集,ブナーコアジサイ群集は,ブナースズタケ群団,ブナーササオーダー,ブナクラスにまとめられる。ブナーモミ群落についても,その組成から同様の上級単位に属するものと考えられる。

1 0 0 0 愛する人達

著者
川端康成著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
1941
著者
森 龍太 今井 海里 大野 栄治 森杉 雅史
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_31-I_41, 2014

日本では,1992年にUNESCOの世界遺産条約を締約した後,2013年末までに17件が世界遺産リストに登録されている.そのうち,白神山地はそこに広がるブナの原生的自然林およびそれに付随する公益的機能によって世界自然遺産に登録されているが,そのブナが温暖化の進行により衰退の危機に瀕している.もし世界遺産登録後のモニタリングにより顕著な普遍的価値を失っていると判断されると,世界遺産リストから抹消されることとなる.本研究では,温暖化による世界自然遺産への影響として白神山地の世界遺産登録抹消を想定し,それによる白神山地観光訪問への影響を分析した.その際,旅行費用法に基づく仮想行動法を用いて,白神山地のレクリエーション価値の変化を推計した.