著者
猿渡 俊介 司 化 森川 博之 ヨハンイェルム 小田 稔周
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2010-MBL-52, no.9, pp.1-8, 2010-01-21

DLNA デバイスの操作履歴から抽出可能な,ユーザがいつ,どのように,どのようなコンテンツを閲覧したかなどの情報は,新商品の開発やユーザの状況にあわせた推薦サービスなどに役立てることができる.本稿では,DLNA デバイス間の通信を ARP スプーフィングを用いてモニタリングすることで DLNA デバイスの操作履歴を取得するシステム 「DLNA Probe」 の設計について述べる.DLNA Probe を用いることで,既存の DLNA の枠組みを壊すことなく,ホームネットワークに DLNA Probe を接続するだけで DLNA デバイスの操作履歴を収集することができる.
著者
荒川 豊 田頭 茂明 福田 晃
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2010-MBL-55, no.10, pp.1-6, 2010-08-26

本研究では,2009 年 12 月から 2010 年 6 月にかけて収集した位置情報付きツイート 50 万件の中から,位置依存性の高い文字列を抽出する手法を提案する.提案手法では,あるキーワードを含むツイート群に対して,緯度および経度の標準偏差をそれぞれ求め,ツイート群のばらつきの度合いから,そのキーワードの位置依存性を測る.しかし,この手法では,依存する位置が複数存在するキーワード (例えば,チェーン展開している有名店舗名など) を位置依存性の低い単語として判定してしまう.そこで,ある一定の割合以上のツイートを含むエリアを高速に抽出する二次元深さ優先探索を提案する.提案手法では,まず,エリアを 100 キロ四方のグリッドに分割し,それぞれのグリッド内のツイート含有率を計算する.次に,ツイート含有率がある閾値を超えたエリアを 10 キロ四方のグリッドに分割し,同様の判定を行い,最終的には 1 キロ四方のグリッドまで走査する.これらの分析により,1 つのキーワードに対して複数の位置依存性を抽出することが可能となる.
著者
北山 大輔 宮本 節子 角谷 和俊
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.65-81, 2010-12-21

近年,オンライン地図をはじめとする地図サービスが多く提供されるようになってきている.ユーザはこれらの地図サービスを用いて,旅行先や飲食店を探すなど,興味がある地理オブジェクトを探索する.しかしながら,これらの地図サービスにおいて地理オブジェクトの表示様式は,地図の提供者により決定されている.一方,地図を利用する目的はユーザにより異なり,すべてのユーザが同じ情報を求めているわけではない.そのため,状況に適合し,かつ,ユーザの意図に沿った表示オブジェクトを呈示する手法が必要とされる.そこで,本研究では,地図上の表示オブジェクトをカスタマイズする手法を提案する.本手法では,オンライン地図のユーザ操作と表示オブジェクトの出現パターンによりユーザの意図を抽出し,ユーザの意図に沿った表示オブジェクトを決定する.すなわち,ユーザの地図上での目的オブジェクトの発見支援を行うために表示オブジェクトをカスタマイズした地図を呈示する.本稿では提案手法に基づきプロトタイプを作成し,評価実験を行った.
著者
佐藤 仁 小西 史一 山本 泰智 高木 利久 松岡 聡
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2009-HPC-123, no.6, pp.1-7, 2009-11-23

TSUBAME 上で Hadoop を実行するためのツール 「Tsudoop」 を開発した.Tsudoop は,既存システムの構成や運用方針の変更をすることなく,TSUBAME 上のジョブスケジューラである n1ge や Lustre ファイルシステムなどと協調して動作して Hadoop 実行環境を構築し,ユーザの MapReduce アプリケーションを実行する.予備実験として,このツールを用いて,生物医学系の学術論文を対象にした書籍情報データベースである MEDLINE に対してテキストの全文検索を行うアプリケーションを実行した.その結果,1 ノード (16 コア) での実行と 32 ノード (512 コア) での実行とを比較して 14 倍の性能向上を示し,TSUBAME のような高速な共有ファイルシステムやジョブスケジューラが存在するような計算環境でも,MapReduce アプリケーションの実行が可能なことを確認した.
著者
吉田 年雄
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.1394-1401, 2010-08-15

本論文では,$x M^{2}_{u}(x)=x\{J_{u}^{2}(x)+Y_{u}^{2}(x)\}$について,変数$x$が大きい場合の能率的な計算法を提案している.ここで,$J_{u}(x)$および$Y_{u}(x)$はベッセル関数である.$xM_{u}^{2}(x)$は$xM_{u}^{2}(x)=(1/\sqrt{t})M_{u}^{2}(1/\sqrt{t})=f_{u}(t)$のように書くことができ,$f_{u}(t)$は,微分方程式$8t^{3}f_{u}'''(t)+36t^{2}f_{u}''(t)+\{(26-8u^{2})t+8\}f_{u}'(t)-(4u^{2}-1)f_{u}(t)=0$を満足する.上式に$\tau$法を適用すると,$f_{u}(t)$の近似式が求められ,式の変形や工夫を行うことより,能率的な計算式が得られる.
著者
白木原 渉 大石 哲也 長谷川 隆三 藤田 博 越村 三幸
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.2, pp.1-8, 2010-07-28

情報検索エンジンでは最新の情報,特に流行している事柄を検索するのは難しい.近年,Twitter が急激に普及し始めた.Twitter では,世の中で流行している事柄 (流行語) について,多くの人が発言する傾向がある.Twitter のユーザーの中でも特に流行に敏感な人 (trendspotter) を知ることができれば,その人の発言に注目することで,流行している事柄についての情報をさらに簡単に手に入れることができる.本システムを実現する手法として,一般のバースト検出アルゴリズムを用いたが,これが Twitter の発言に対しても利用できることがわかった.さらに,本システムによって,5277 人のユーザーの中から,24 人の trendspotter を抽出することに成功した.
著者
倉門 浩二 大石 哲也 長谷川 隆三 藤田 博 越村 三幸
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.12, pp.1-8, 2010-07-28

近年,インターネットの普及に伴って,膨大な文書を閲覧することが可能となり,適切な文書を探すために検索エンジンを利用する機会が多くなっている.しかし,検索エンジンを利用しても,求める情報を得ることが難しい場合も多い.本研究は,Wikipedia のリンク情報やカテゴリ構造を解析することで,検索クエリの関連語を抽出し,検索結果の適切なリランキングを行うことを目的としている.
著者
高久 雅生 江草 由佳
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.14, pp.1-6, 2010-07-28

学術論文との出会いを促すツール 「ふわっと関連検索」 を提案する.国立情報学研究所が提供する論文データベース CiNii API を対象とした検索ツールを通じて,その有効性を示す.本手法の特長は,類似文書検索機能をもたない従来型の論文データベースに対して,特徴ベクトル抽出と検索クエリ発行方法を工夫することにより,簡易的な類似文書検索を実現する点にある.本稿では,新聞記事サイトに対する評価実験と検索結果例の分析を示し,論文との新たな出会いを得るための検索ツールの可能性を示す.
著者
カンウィパーラートサムルアイパン 中村 聡史 渡辺 知恵美
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.15, pp.1-8, 2010-07-28

日本では料理や味覚を擬音語,擬態語を表すオノマトペを用いて 「ふわふわケーキ」 のように表現することが多い.そこで我々は,オノマトペを利用した料理レシピ推薦システムの開発をしている.これまで,オノマトペとレシピ用語の一対一の関連を求めてオノマトペをキーワードにしてレシピを検索するシステムを開発した.今後は,複数の用語やオノマトペと用語の組合せでも検索できるようにすべきである.そこで,本研究はオノマトペと用語の集合の関連を求め,これらの結果に基づいた検索システムのインターフェースを提案する.
著者
竹内郁雄
雑誌
情報処理学会研究報告プログラミング(PRO)
巻号頁・発行日
vol.1978, no.16(1978-PRO-005), pp.1-28, 1978-08-21
著者
小林加織里 北山大輔 角谷和俊
雑誌
平成22年度情報処理学会関西支部支部大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, 2010-09-22

本研究ではストリートビューを再利用するための編集システムを提案する.システムでは,ストリートビュー操作からユーザ意図を抽出することにより,ユーザが重点を置いている箇所を特定し編集を行う.
著者
山石 忠弘 林 敏浩 垂水 浩幸
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2010-CE-107, no.12, pp.1-5, 2010-11-13

プログラミング教育において,座学でプログラムの知識を身に付けた学習者が,ソースプログラムを正しく読み取れないことがある.原因として,プログラムが動く仕組み理解できていないので,プログラム処理がわからないと考える.本研究では,プログラム処理がわからない学習者に対して,踊りによるプログラム処理の可視化を行うことで,プログラム処理の理解支援を行う.
著者
上田 和志 富永 浩之
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2010-CE-107, no.9, pp.1-8, 2010-11-13

類似性に基づくレポート剽窃の検出ツールを開発し,各種の教育支援システムにおいて,オンライン提出モジュールのプラグインとして提供する.類似性の判定には,編集距離および情報距離に基づく 2 つの手法を併用する.特に,プログラミング課題への応用を目指し,効率性と精密性の両立を目指して,適切な事前処理を導入する.ソースコードだけでなくアセンブルコードの組に対しても類似度を算出する.実際の学生の答案として,ポーカーの戦略プログラムの課題に対して適用した結果を報告する.また,軽微なコード変更による隠蔽行為についても,対策を検討する.
著者
草野 一彦 成澤 和志 篠原 歩
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2010論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, no.12, pp.108-113, 2010-11-12

立体ピクロスとは任天堂が2009年に発売した同名のゲームに収録されているパズルである.問題として立方体のブロックが積み重なった直方体が与えられ,ブロックに描かれたヒントに従って不要なブロックを削り,隠されたカタチを取り出すのが目的である.本稿では,3SATからの帰着により,立体ピクロスの解の存在判定がNP完全であることを示す.また,立体ピクロスの高さを1に制限し,普通数字・丸数字・四角数字を区別しない場合には,解の存在判定が多項式時間で行えることを示す.
著者
溝渕 正剛 坪川 宏
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2010-ICS-161, no.3, pp.1-6, 2010-11-15

ユーザが着目したキーワードを用いて収集した情報から形態素解析,共起頻度などの情報を利用しキーワードの抽出を行い,それらの関係性を利用してグループを生成する.ユーザは作成されたグループの中に分類されたキーワードから気になる語を選択する.システムはユーザが選択した気になるキーワードを中心に情報の再抽出を行い,着目したキーワードとつながりがあるが埋もれていた語の抽出を行う.