出版者
地方史研究協議会
雑誌
地方史研究 (ISSN:05777542)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.65-78, 2016-06
著者
森宗 里沙 西田 紘子
出版者
九州大学大学院芸術工学研究院
雑誌
芸術工学研究 : 九州大学大学院芸術工学研究院紀要 (ISSN:13490915)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.47-57, 2015

This study examines the theatre placement of the band or musicians during early opera performances. This research is considered from the interdisciplinary points of view, for example, acoustic knowledge, and cultural customs of the time. Three countries, England, Italy, and France, where early operas were successful, are focused on. The arrangement of the bands or musicians is inferred based on various historical records such as plan views, libretti, scores, and spectator's diaries. As the results show, some similarities and differences exist between the three regions. For example, it was not the custom in early operas in the three regions to place the band or musicians in front of the stage. One can observe differences in the placement of the bands if they were not arranged in front of the stage. However, if they were positioned there, the pit was not set lower than the ground floor. From this research, the relation between acoustic knowledge and those of theatre construction and band placement could not be proved clearly. It is necessary to get more first historical sources to raise the estimated reliability in the future.
著者
金山 弘昌
出版者
学校法人 開智学園 開智国際大学
雑誌
日本橋学館大学紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.29-51, 2005

上演芸術史において,フィレンツェのメディチ家宮廷がもつ重要性については議論の余地がないであろう。まさにこの宮廷において,ヤーコポ・ペーリによる史上初の音楽劇(オペラ)が上演され,ブオンタレンティ設計の有名なメディチ劇場が開設されたのである。大公国の政治経済的衰退が明らかな17世紀においてさえも,この宮廷で催される祝祭と上演物は西欧の他の諸宮廷にとっての模範であり続けた。本論文では,17世紀前半,より厳密には,いずれも婚礼祝祭の催された1608年と1661年の間の時期において,メディチ家宮廷で用いられた劇場システムについて考察したい。同宮廷では,とりわけさまざまな上演物が催される祝祭においては,上演物自体の類型を考慮しつつ,さまざまな類型の劇場と劇場的場が用いられた。メディチ家が催した祝祭,とりわけ婚礼祝祭の検証を通じて,同宮廷では劇場と劇場的場が概ね二つの類型に分類されていたと推定できる。一つはトルネオ(騎士試合)用の野外劇場であり,もうひとつは演劇と音楽劇の上演のための室内劇場,近代的な意味での文字通りの劇場である。野外劇場に関しては,たとえその形式が変化したとはいえ,中世に起源をもつ「囲われた広場」の伝統が,とりわけその機能において存続していた。しかし演劇と音楽劇のための室内劇場については,宮廷は恒常的に機能する劇場を生みだすことに失敗し,各種の劇場的場の応急的な使用に依存し続けたということを銘記せねばならない。この傾向はとりわけ1630年代のメディチ劇場の解体以後に顕著である。ピッティ宮中庭の使用などさまざまな提案がなされたものの,有効な方策とはいえなかった。それ故に,1661年の婚礼祝祭においては,アッカデミア・デリ・インモービリのペルゴラ劇場が音楽劇の上演に充てられたのである。かくして上演の場の問題は,貴族たちが所有するほとんど私的かつ市民的な劇場を用いて宮廷外で上演物を催すというかたちで解決されたのである。
著者
佐野 誠子
出版者
和光大学表現学部
雑誌
表現学部紀要 = The bulletin of the Faculty of Representational Studies (ISSN:13463470)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.55-71, 2015-03-20

義楚の編んだ仏教類書『義楚六帖』における志怪引用の状況を調査した。『捜神記』、『宣験記』、『冥祥記』といった六朝志怪については、先行する仏教理論書『弁正論』や仏教類書『法苑珠林』に引用される資料からの孫引きがほとんどであり、文字の校勘に使える可能性はあるものの、新たな佚文資料を含んではいなかった。しかし、『列仙伝』、『博物志』、『感応伝』、『集異記』などにおいては、独自の引用も行っており、一部に佚文資料が含まれていることを明らかにした。仏教が外典に博物的な知識を求めていたがために、『博物志』、『集異記』といった書の佚文が残ることとなったのだろう。また、同種の博物知識を伝える書である『漢武洞冥記』についても大量の引用があるが、紙幅の関係もあり、別稿を用意する予定である。
著者
齊藤 壮馬 岩村 惠市
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICM, 情報通信マネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.23, pp.83-90, 2013-05-02

ワイヤレスセンサネットワークを構成するセンサノードは小さい電池容量であり、リソースも少ないため効率的な利用が求められてくる.LEACH(Low Energy Adaptive Clustering Hierarchy)はクラスタヘッドを周期的に選択することで、各ノードの消費電力を平均化するプロトコルである.このプロトコルに対するセキュリティ対策はいくつか提案されているが、電力消費が大きく、クラスタヘッドと通信できない孤立ノードを発生される可能性がある.そこで、階層型鍵共有方式を適用することで消費電力が小さく孤立ノードが発生しない方式を提案し、消費電力などをシミュレーションにより評価する.