著者
秦野 裕介
巻号頁・発行日
pp.146-161, 2012-03-31

新しいアイヌ史の構築 : 先史編・古代編・中世編 : 「新しいアイヌ史の構築」プロジェクト報告書2012

10 0 0 0 OA 脊髄係留症候群

著者
林 俊哲
出版者
日本脊髄外科学会
雑誌
脊髄外科 (ISSN:09146024)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.24-30, 2022 (Released:2022-05-24)
参考文献数
35
被引用文献数
1
著者
福見 秀雄
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.107-122, 1985-12-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
73
被引用文献数
1 1
著者
浜野 宣行 高橋 幸利 岡本 明久 三木 博和 阪本 幸世 西 憲一郎 中尾 慎一 新宮 興
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.233-237, 2011-04-01 (Released:2011-10-05)
参考文献数
14

精神症状や痙攣発作などの辺縁系障害を認める辺縁系脳炎の中でも抗N-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体脳炎が近年話題となっており,若年女性の卵巣奇形腫に合併する頻度が高いことが報告されている。我々は,若年女性の腫瘍合併を伴わない抗NMDA受容体脳炎の1症例を経験した。抗痙攣薬や鎮静薬投与下でも痙攣抑制が困難な状況が継続したが,ステロイドパルス療法による一時的な症状の改善は認められた。血液検査,脳波検査,画像検査などでは特に有意な所見は得られず,また腫瘍の検出にも至らなかった。しかし,髄液中のグルタミン酸受容体抗体が検出され,本症例の辺縁系脳炎における自己抗体の介在が示唆された。重度の辺縁系障害のために長期の人工呼吸管理を余儀なくされたが,緩徐な症状軽快を認め,ICUを退室した。辺縁系脳炎は稀な疾患であるが,比較的治療反応性であるため,本疾患を疑った場合には早期に抗体検査や腫瘍検索を行うべきである。
著者
Tatsuya Nomoto Takehiro Seta Koichi Nomura Yukihiro Shikama Tadashi Katagiri Ken-ichiro Katsura Takeo Kato Yasuo Katayama
出版者
The Medical Association of Nippon Medical School
雑誌
Journal of Nippon Medical School (ISSN:13454676)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.261-264, 2007 (Released:2007-07-12)
参考文献数
6
被引用文献数
3 8

Recently, an outbreak of acute encephalopathy associated with Sugihiratake mushroom ingestion has been reported in northern Japan. Patients with chronic kidney diseases are thought to be at risk for severe encephalopathy following Sugihiratake mushroom ingestion. We report a case of encephalopathy associated with Sugihiratake mushroom ingestion in a patient with diabetic nephropathy. Brain magnetic resonance imaging showed discriminative intensity in the medial temporal lobe, claustrum, and insula cortex bilaterally. Cerebrospinal fluid examination revealed mildly elevated protein and marked elevation of myelin basic protein without pleocytosis. Twenty-five days after admission, these signal-intensity changes had markedly improved, and the patient was discharged without sequelae. Although the exact mechanism of this acute encephalopathy remains undetermined, demyelination is believed to be a possible associated pathological change. In cases of encephalopathy of undetermined cause with distinct magnetic resonance findings, Sugihiratake mushroom intoxication should be considered in areas where ingestion of this mushroom is common.
著者
門脇 敬 阿部 浩明
出版者
一般社団法人 日本神経理学療法学会
雑誌
神経理学療法学 (ISSN:27580458)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.12-19, 2022-06-29 (Released:2022-06-29)
参考文献数
27

脳卒中後にはPusher現象やlateropulsionなどの姿勢定位障害が出現することが知られている。姿勢定位障害の一つであるPusher現象は病巣と対側への姿勢傾斜を特徴とし、片麻痺と触圧覚および固有感覚などの障害を伴うことが多い。一方、lateropulsionは、片麻痺や触圧覚および固有感覚障害を呈さず、四肢失調、痛覚および温度覚障害などを伴い、病巣と同側へ著しい姿勢傾斜を呈する。延髄梗塞後に病巣と同惻へのlateropulsionを示す症例の報告が多いが、橋病変例の一部で病巣と対側へ傾斜する症例も報告されている。今回、我々は橋出血後に片麻痺および触圧覚と固有感覚障害を呈し病巣と対側への著しい姿勢傾斜を呈した60歳台の症例を経験した。脳画像所見および文献的知識から病巣と対側への姿勢傾斜をlateropulsionであると評価し、その評価に基づき残存する感覚機能の活用に視点をおいた理学療法を実施したところ姿勢傾斜の改善がみられた。本症例が呈した姿勢定位障害に対する理学療法の過程について報告する。
著者
那須 高志 宮原 拓也
出版者
Saitama Physical Therapy Association
雑誌
理学療法 - 臨床・研究・教育 (ISSN:1880893X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.58-62, 2023 (Released:2023-09-01)
参考文献数
11

【はじめに】当院では実習の質の向上のため,実習生による指導者評価,並びに指導者による自己評価として同一評価を用いて,両者の満足度を調査している。今回,実習生と指導者の満足度と,それに影響を与えうる因子を調査した。【方法】対象は実習生24名と,その指導者24名であり,調査はアンケート調査を実施した。実習生と指導者の満足度と各質問項目の関係性,両者の各質問項目の差,また満足度に教育態度が影響を与えるかを調査した。【結果】「睡眠時間」「実習終了時間」「フィードバック時間」「達成度」は差がみられず,その他は指導者が低値を示した。重回帰分析は実習生において「質問しやすい雰囲気」が満足度に影響を与えていた。【考察】実習生と指導者は満足度と関連する因子が異なることが考えられ,指導者は実習生が「質問しやすい雰囲気」を重要視しているということを認識することで,満足度の高い実習が実施出来る可能性があるのではないかと考えた。
著者
藤原 進 波多野 雄治 中村 浩章
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.35-41, 2022-01-05 (Released:2022-01-05)
参考文献数
44

トリチウム(三重水素,3HあるいはTと表記)は,極めて低いエネルギーのβ線と反ニュートリノを放出する放射性の水素同位体である.自然界では地球に降り注ぐ宇宙線と大気との核反応により生成される.また原子炉でも生成される.生体試験用のトレーサーや蛍光物質を用いたライトなどにも利用されており,高純度のトリチウムは,核融合反応の燃料にもなる.福島第一原子力発電所の処理水中にも存在しており,社会的関心を集めている.トリチウム由来のβ線の飛程は水中や細胞中で数ミクロン程度と短い.そのため,外部被ばくが問題となることはなく,内部被ばくに対する防護が重要となる.我々は,トリチウムが生体分子へ与える影響を計算機シミュレーションで解き明かすことにより,生体分子の損傷機構を明らかにすることを目指している.そこで,計算手法およびシミュレーション精度の確認のため,単純な系で生体分子の損傷速度を定量的に評価する実験技術の開発を進めている.実験では,蛍光顕微鏡を用いたDNA一分子観察法により,トリチウム水中に浮遊するDNAの二本鎖切断メカニズムを定量的に明らかにしつつある.具体的には,滅菌環境下でトリチウム水およびトリチウムを含まない注射用水中におけるDNAの平均長さの経時変化を,蛍光顕微鏡で観察した.その結果,注射用水と比べて高濃度トリチウム水中では,DNA二本鎖切断が速やかに起こることがわかった.一方で,1 kBq/cm3程度のトリチウム濃度では有意な照射効果が見られないことを確認した.トリチウムを含む化合物が生体内に取り込まれると,化合物中のトリチウムがDNA分子中の軽水素と置き換わることがある.このことは,メダカや大腸菌を使った実験で確かめられている.トリチウムに特有の壊変効果として,DNA分子中の軽水素に置換したトリチウムが3Heにβ壊変することによる化学結合の切断が挙げられる.法令による排水中の濃度限度(60 Bq/cm3)におけるトリチウムと軽水素の比はT/H=5×10-13と極めて小さく,置換トリチウムの影響が現れるとは考えにくい.一方で,「どの程度の濃度以上であれば置換トリチウムの影響が顕著になるのか?」という問いに対して,現時点では必ずしも明確な答えはない.そこで我々はトリチウムの壊変効果に着目し,DNAから置換トリチウムが除去されることに伴うDNA部分構造の変化を,分子動力学シミュレーションにより明らかにする.我々の戦略として,まずDNAよりも分子構造の単純な高分子の計算から始め,続いてDNAの計算を行った.高分子の分子動力学シミュレーションの結果,除去される水素の割合が大きいほど,高分子の熱安定性と構造安定性が低下することがわかった.また,二重結合や共役結合の生成など,化学結合の変化を確認することもできた.さらに,テロメア二重らせんDNAの分子動力学シミュレーションの結果,グアニンのアミノ基中の水素が除去されることにより,水素結合が消失し二重らせん構造が崩れる様子を明らかにすることができた.今後は,反応力場を用いた分子動力学シミュレーションにより,β壊変によるDNA二本鎖切断のメカニズムの解明といった展開が期待される.本記事の長さは通常の「最近の研究から」欄記事の規定を超過しておりますが,編集委員会の判断によりこのまま掲載しています.
著者
正高 信男
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.285-291, 1996-10-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
15
被引用文献数
4

Placing the infant in a device which restrained his/her movement was a traditional custom of infant caretaking in a number of parts of the world, and is still observed in some of them. An example of such practices, swaddling, was investigated with Native Americans, the Aymara, in Bolivia, and caretaking behaviors in 24 swaddling and 18 non-swaddling families were compared. Results did not support the notion that swaddling was a form of infant neglect on the part of caretakers. Swaddling caretakers actually exhibited as strong interest in the infant as non-swaddling caretakers, and spent more money on his/her clothes. The mother spent less time for infant care in the swaddling family. However, other members of the family took more time to take care of the infant than those in the non-swaddling family. It is argued that swaddling effectively encourages non-mother family members to participate in infant caretaking, in addition to serving a potentially beneficial function to protect infants from unsafe and insanitary home environments.