著者
崎山 理 Osamu Sakiyama
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.353-393, 2012-02-27

日本語は,北方のツングース諸語および南方のオーストロネシア語族の両文法要素を継承する混合言語である。日本語の系統もこの視点から見直そうとする動きがすでに始まっている。これまでに発表したいくつかの拙稿では日本語におけるオーストロネシア系語源の結論部分だけを述べたものが多かったが,本稿では音法則を中心とした記述に重点を置き,意味変化についても民俗知識に基づいた説明を行った。引用語例は筆者がすでに述べたものも含まれるが,多くは本稿で初めて提示するものである。他者によって言及されている語源説についてはその妥当性を検討した。また,論述の過程において,日本語音韻史でこれまで隔靴掻痒の感が否めなかったハ行・ワ行歴史的仮名遣いの表記上の問題点を摘出した。
著者
沖野 龍文
巻号頁・発行日
2008-09-02

船舶に防汚塗料を用いなければフジツボやイガイなどの生物が付着し、燃費の低下を招きます。古くより防汚技術は存在していましたが、有機スズを用いる自己研磨型塗料は画期的なものでした。しかしながら、環境ホルモンの一種として報道された有機スズは、今年9月以降船舶表面に存在することが国際条約により禁止されます。そこで、鮫の表面構造を模すことによってフジツボをつきにくくしたり、海の中で他の生物に覆われていない生物のもつ化学物質を利用する新しい技術について解説します。
著者
高橋 寿一
出版者
横浜国際経済法学会
雑誌
横浜国際経済法学 (ISSN:09199357)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.1-24, 2013-03-25

池田龍彦教授・石渡哲教授退職記念号
著者
若井 勲夫
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 人文科学系列 (ISSN:02879727)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.286-264, 2010-03

本誌第四十号(平成二十一年三月)でわらべ歌の二編(「かごめかごめ」「通りゃんせ」)を取上げ、国語学・国文学の研究に基づき、起源の形から歌詞が変化していく過程を跡づけながら、歌詞の言葉と表現を言語主体の意識や感覚を中心に精しく分析し、一語、一句ごとに解釈を施し、主題を明らかにした。本稿はこれに引続いて、わらべ歌の「ずいずいずっころばし」を考究する。 この歌は江戸時代の文献には見られず、明治十六年の綿絵風のおもちゃ絵が初出であり、二、三十年の歌謡集に見られる。内容については従来、意味がはっきりせず、明確な説明がされなかった。通説としては江戸時代のお茶壷道中によるとされるが、これには何の根拠もなく、歌詞の一部をそのように考えれば、その歌の部分的な解釈ができるという程度に過ぎない。この他に、意味不明説、不可解な点に意味を認める説、また、解釈そのものを否定する説などがあり、それ以上に進まなかった。その後、近世近代の歌謡研究家の西沢爽氏が「ずっころばし」と「胡麻味噌」を近世語からの転訛として解釈を試み、大体の全体像が初めて明らかになった。 本稿はこの西沢説によりながら、近世語の用例や関連語を挙げて右の二語の語釈を補い、「抜けたら」その他について新しい解釈を提示し、全体の展開と構成を矛盾することなく、整合的に明らかにし得た。さらに、元の歌詞が転訛していく過程を追い、異なった語句の解釈から逆に元歌の語釈を究め、また、多くの類歌の表現を分析し、そこに共通する意味や言語主体の発想と意識を探り、この歌を初めて総合的に解明することができた。研究の態度としては、先入観にとらわれず、独断やこじつけに陥らず、また、興味本位や卑俗に流れず、あくまで学問的に語釈、評釈し、考証することを心懸けた。わらべ歌は子供の素朴、純真な童心だけを歌うものではなく、特に意識しなくても、その底には善悪、明暗、清濁の入り混った心を表すものである。
出版者
東北大学学友会新聞部
巻号頁・発行日
no.156, 1984-04-15
著者
Song Yang
巻号頁・発行日
2017-09

Supervisor:東条 敏
著者
森田 武志
出版者
北海道大学観光学高等研究センター
雑誌
CATS 叢書 (ISSN:21853150)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.249-270, 2012-03-31

観光資源としてのコンテンツを考える : 情報社会における旅行行動の諸相から = Current Issues in Contents Tourism : Aspects of Tourism in an Information-Based Society
著者
瀧音 大
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
pp.1-222, 2017

早大学位記番号:新7740