著者
佐藤 綾佳
雑誌
文学会論叢
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.121-140, 2016-03-15
著者
Seung-Tak NOH Hiroki HARADA Xi YANG Tsukasa FUKUSATO Takeo IGARASHI
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE Transactions on Information and Systems (ISSN:09168532)
巻号頁・発行日
vol.E105.D, no.10, pp.1704-1711, 2022-10-01 (Released:2022-10-01)
参考文献数
17
被引用文献数
1

It is important to consider curvature properties around the control points to produce natural-looking results in the vector illustration. C2 interpolating splines satisfy point interpolation with local support. Unfortunately, they cannot control the sharpness of the segment because it utilizes trigonometric function as blending function that has no degree of freedom. In this paper, we alternate the definition of C2 interpolating splines in both interpolation curve and blending function. For the interpolation curve, we adopt a rational Bézier curve that enables the user to tune the shape of curve around the control point. For the blending function, we generalize the weighting scheme of C2 interpolating splines and replace the trigonometric weight to our novel hyperbolic blending function. By extending this basic definition, we can also handle exact non-C2 features, such as cusps and fillets, without losing generality. In our experiment, we provide both quantitative and qualitative comparisons to existing parametric curve models and discuss the difference among them.
著者
中島 直人
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.41.3, pp.905-910, 2006-10-25 (Released:2018-06-26)
参考文献数
33
被引用文献数
13

本研究は、昭和初期の民間保勝運動の全容把握のための初手として、日本保勝協会の活動の背景、実態、理念を明らかにすることを目的とする。日本保勝協会は、1928年に専門家と一般大衆との中間を志向し、各地の民間保勝団体の支援を目的に設立された民間団体であった。主な事業は、権威性と通俗性の両立を目指した機関誌の発行、及び全国の保勝会との協働の場を提供することも意図した旅行会の開催であった。しかし、両事業とも、保勝から観光へという大きな潮流の影響下で、当初の方針を維持できず、保勝運動に対する先導性を失っていった。しかし、日本保勝協会が有していた保勝運動理念は当時の民間保勝運動を理解する上で重要である。国本尊重を前提とした公の理念の下という限定条件付ではあったが、民間保勝運動を単に政府の事業の下部組織とするのではなく、独立した運動として編成する構想を有していたのである。
著者
三高 裕 島袋 盛洋 松隈 憲吾 髙木 俊輔 外間 宏人 三原 一雄 近藤 毅
出版者
九州精神神経学会
雑誌
九州神経精神医学 (ISSN:00236144)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.83-87, 2017-08-15 (Released:2020-03-26)
参考文献数
8

CADASIL(cerebral autosomal dominant arteriopathy with subcortical infarcts and leukoencephalopathy)とは皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性遺伝性脳動脈症であり,随伴症状として,抑うつなどの精神症状を来たすことも多い。そのため,精神科受診当初はうつ病や双極性障害などの疾患と誤って診断される可能性も高いため,片頭痛や脳卒中の家族歴など,精神症状以外にCADASILを疑わせる症状や病歴があれば,速やかに頭部MRIを撮影すべきである。その結果,多発性脳梗塞や白質脳症を認めれば,CADASILを積極的に疑い,Notch3変異に関する遺伝子解析や,皮膚/筋生検を行って確定診断に繋げることが望ましい。
著者
瀧川 諒子 福川 康之
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第85回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PO-090, 2021 (Released:2022-03-30)

Trivers-Willard仮説によると,状態のよいときに息子を,状態の悪い時に娘を多く産む母親は,より多く自身の遺伝子を残すことができる。本研究は出産年齢により胎児への栄養供給に性差が見られるかを検討することで,Trivers-Willard仮説を検証することを目的とする。NFHS(National Family Health Survey:インドの世帯を対象とした健康に関する大規模横断調査)より抽出した双子ペア6444名(男性3378名,女性3066名)を対象に,出生体重を従属変数とし,母親が出産適齢期(18歳以上35歳未満)であるか否か,同性双子か異性双子か,児の性別を独立変数とした階層的重回帰分析を行った。母親の出産歴は統制した。その結果,母親が非出産適齢期であるとき,女児ではペアが異性の場合にペアが同性の場合と比べて出生体重が重かった。これは,女児への投資が優先されているとき,同性双子の女児では二人ともが同じだけ栄養を受け取ることになるが,異性双子の女児ではペアの男児よりも優先されて余分に栄養を受け取ることになった結果であることが考えられる。
著者
斎藤 綾乃 鈴木 浩明 白戸 宏明 藤浪 浩平 遠藤 広晴 松岡 茂樹 平井 俊江 斎藤 和彦
出版者
Japan Human Factors and Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.9-21, 2006-02-15 (Released:2010-03-15)
参考文献数
19
被引用文献数
4 3

振動環境下で通勤近郊列車の支持具の使いやすさを検討した. 列車の走行振動を模擬できるシミュレータ内に, 車内設備を取り付け, 幅広い身長の利用者に, 様々な寸法のつり革や手すりを評価させた. つり革全体の長さは275mm, 375mm, 475mmの3水準, 床からのつり革高さは靴を履いた身長に対する比 (以降, 身長比) 80~120%まで5%間隔とした. つり革長さ275mmの場合, 身長比99%が最適であり, 90~105%が推奨範囲であった. つり革が長くなると推奨範囲が狭まった. 推奨範囲外となる人の割合を最少にする観点から, いくつかの推奨値の組合せを提案した. 手すりについては, 座面前縁から150mmの距離をとったものが, 現行 (座面前縁からの距離0mm) と比較して, 姿勢維持の有効性や立ち上がりやすさが向上することを確認した. 乗降性は悪化しなかった.
著者
酒井 和子
出版者
久留米大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

透析患者のLOH症候群に起因する、アルツハイマーもしくは抑うつに対して有効な治療はかくりつされていない。我々は透析患者におけるカルニチン濃度と抑うつ状態の程度と相関していることを見出した。血液透析患者に対するL-カルニチン補充療法が、認知機能・抑うつ状態を改善しうるかについて検討した。対象は1年以上血液透析を受けている透析患者。26人全患者に対してカルニチンを静脈注射、または経口で投与した。うつの指標となるSDSスコアは女性では有意差を認めないが、男性では3か月後に有意差をもって改善した。これらの結果、L-カルニチン投与により男性透析患者において抑うつ状態を改善する可能性が示唆された。
著者
本庄 美喜男
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.368-371, 1953-04-25 (Released:2010-02-19)
参考文献数
21
被引用文献数
1 2

D-threo-β-Phenylserine was derived to 1-p-nitrophenyl-2-amino-1, 3-propanediol (I) which was found to be an optical antipode of (I) obtained by the hydrolysis of natural chloramphenicol. This confirms the fact that the steric configuration of natural chloramphenicol is the same as that of l-nor-φ-ephedrine.
著者
Mohamed Jarraya Luis E. Diaz Frank W. Roemer William F. Arndt Ajay R. Goud Ali Guermazi
出版者
Japanese Society for Magnetic Resonance in Medicine
雑誌
Magnetic Resonance in Medical Sciences (ISSN:13473182)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.195-202, 2018 (Released:2018-07-10)
参考文献数
36
被引用文献数
10 26

Peripatellar fat pads are intracapsular extrasynovial adipose cushions that accommodate the changing shape and volume of articular spaces during movement. Variations in bone geometry, passive and active stabilization mechanisms and/or functional demands may lead to peripatellar fat pad abnormalities. While peripatellar fat pads may be affected a variety of conditions such as synovial inflammation, tumor and fibrosis, a mechanical origin should also be considered. Commonly, the clinical term “impingement” is used synonymously in the radiological literature to refer to three distinct entities of structural peripatellar fat pad abnormalities: superolateral the infrapatellar fat pad (Hoffa fat pad) edema, suprapatellar fat pad edema, and prepatellar fat pad edema, implying a mechanical origin of these conditions. The aim of this pictorial review is to describe the normal anatomy of the extensor mechanism of the knee, and discuss the relation of patellofemoral maltracking to the above-mentioned peripatellar fat pad conditions based on current evidence.
著者
小林 朋子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.155-174, 2021-03-30 (Released:2021-11-16)
参考文献数
121

いじめや災害など様々な学校危機が起こるようになってきている中で,学校危機の予防から回復までのあらゆる段階においてレジリエンスは支援のキーワードとなっている。本研究では,(1)学校危機やレジリエンスの概念を説明した後,(2)日本の子どもを対象としたレジリエンス研究についての知見をまとめ,その上で縦断的な研究の必要性を述べた。その後,(3)学校危機を危機発生の前後の「予防段階」と「回復段階」に分け,さらにレジリエンス育成を目的としたプログラムと,学校教育活動で行われている取り組みをそれぞれ俯瞰し,日本の学校現場でのレジリエンスの育成に関する諸課題の整理を行った。そしてその上で,(4)海外の取り組みもふまえ,カリキュラムや学級経営,教師の関わりなどを考察し,(5)学校でのレジリエンス育成を行っていくには,学校が行っている教育活動を活かした,プログラムと学校教育活動の「相互作用」が重要であり,その相互作用によるアプローチを提案した。