著者
ローロバート シンガーエリック L.
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.122(1997-MUS-023), pp.39-43, 1997-12-13

実時間音楽解析と動画を組み合わせた二つのシステムについて述べる。一つは6人の演奏家によるアンサンブルとライブ・ビデオ映像を伴う舞台演奏の為のものである。もう一つはユーザが動画化された仮想ジャズバンドのメンバーと一緒に演奏できるというものである。舞台作品、「A Flock of Woods」では、入力された音楽を分析し、それに呼応して実時間で動くグラフィック・オブジェクトを生成する。このグラフィック・オブジェクトは、同時に映写されるビデオ、照明、大型のホログラム、そしてアルゴリズムによって生成されるコンピュータ音楽と組み合わされる。インタラクティブ仮想ミュージシャン・プロジェクトはMIDI楽器を演奏するユーザと共に即興演奏を行なう動くジャズ・ミュージシャンを提示する。
著者
月本 洋
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.783-791, 1990-06-15

最近 非単調論理 様相論理 ファジー論理等の非古典論理が 人工知能その他の情報処理の分野で盛んに研究されている.本論文では それらの非古典命題論理を統一的に扱えるような幾何的なモデルを提案する.その幾何的なモデルは 自然言語が有する 命題間の距離や命題の情報量を自然な形で反映している.その構成方法は以下のとおりである.(1)実係数多項式関数のある種の計算が 古典命題論理のモデルになる.(2)巾等律を部分的に除くことによってこのモデルを拡張する.(3)この拡張モデルは関数空間であるが ある内積を導入することによりユークリッド空間になる.(4)命題に情報量を導入することによりこの空間の部分集合が 非古典命題論理の命題と対応している.以上の手法で構成されたモデルが 非古典命題論理に有効であることを ファジー論理 様相論理 非単調論理で確認する.
著者
駒野 誠
出版者
東京理科大学
雑誌
理学専攻科雑誌 (ISSN:02864487)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.58-71, 2002-04-01

現在、数学教育には、理念が求められている。中・高一貫の学校で教えている経験によって、分かり得たことが多い。授業で見せる生徒の反応の変化など生徒と共に数学を勉強している現場教師にしか分かり得ないことがあるはずと考える。ここに3つのキーワード : 『無限をいかに掴まえるか』、『共生の掛け橋』、『認識の変化の獲得』をもとに、学校数学のIdentityを示し、数学教育の理念を次のように提案する : 「数学学習は、『無限をいかに掴むか』について学習するが、今までの自分にない新しい概念や認識を獲得し、明日の自分の創造に資するものである。」また、この理念を達成するには、感動をともなうような教材が不可欠であり、その分類として、中心概念となる6つの柱を示した。
著者
北村 達也 永田 亮 船越 孝太郎 Tatsuya Kitamura Ryo Nagata Kotaro Funakoshi
出版者
甲南大学知能情報学部
雑誌
甲南大学紀要. 知能情報学編 = Memoirs of Konan University. Intelligence & Informatics Series (ISSN:18830161)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-17, 2018-07-31

This study proposed and evaluated an audio-visual teaching aid for teaching rhythm of spoken English. The teaching aid instructs stress timing of English by movements of a circle marker on PC screen. Native Japanese participants exercised English sentences with and without the teaching aid and their speech sounds were recorded before and after the exercise. The results of analyses of the speech sounds showed that the teaching aid could improve in learning the English stress timing.
著者
八重樫 幸孝
出版者
岩手大学語文学会
雑誌
岩大語文 (ISSN:09191127)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.24-27, 2014-07-05
著者
石田 元彦
出版者
石川県立大学
雑誌
石川県立大学年報 = [Ishikawa Prefectural University] Annual Report (ISSN:18819605)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.14-17, 2011-03-31

The consumption of rice has decreased and the amount of imported feed increased to produce animal products for last fifty years, which resulted in low self-sufficiency in food in Japan. The self-sufficiency dropped from more than 70% in 1960 to 40% in 2010. To improve the self-sufficiency in food, it is important to produce animal feeds in paddy fields in Japan. Whole crop rice silage is produced in more than 10,000 ha of paddy fields in Japan. The production will increase. It has the characteristics to contain higher vitamin E than the other feeds. The vitamin E content in beef produced by feeding whole crop rice silage was found to be higher than that in beef produced by feeding the other feeds such as rice straw to fattening steers. The higher vitamin E can prevent oxidation of fat in beef. It also can reduce the production of metmyoglobin by oxidation of myoglobin, which results in smaller change of color from red to brown in beef. Feeding whole crop rice silage to lactating dairy cows also increased vitamin E content in milk. These findings show the potential to produce higher quality beef and milk by feeding whole crop rice silage.
著者
土井 康孝 辻田 美和 辻田 忠弘 Yasutaka Doi Miwa Tsujita Tadahiro Tsujita
出版者
甲南大学
雑誌
甲南大学紀要. 理工学編 = Memoirs of Konan University. Science and engineering series (ISSN:13480383)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.1-26, 2003-07-31

東洲斎写楽の現存する浮世絵版画141点のうち、第一期作28点は写楽の作品で最も人気があり、それらすべてが役者絵である。役者絵なので女性の絵もすべて男性が演じているものである。写楽は女性の絵画を1点も残していないとされている。しかしその女性絵画は男性が演じているにもかかわらず女性の特徴を持つ。そこで写楽の浮世絵版画の第一期作の役者絵を男女に分けて目に焦点を当てて分析をおこなった。ある男役の順に男女12種類の目を当てはめたものを作り、被験者10人に対して男性の目か女性の目かという判断を行った。その際、女性の目を男性の顔に当てはめても明らかに違和感があるものはなかったが、女性の目を男性の目と区別できる人が多かった。そこで判別分析を用いて目の形状から男女の目の判別を行った。その結果、F_x=4.713Z_1-2.804Z_2+2.274Z_3-2.788という線形判別関数で男女の目を判別することができた。そして男女の目の判別において目の交差角が最も影響を与えることがわかった。次に上で求めた線形判別関数に実際の数値を代入し結果を求めた。その結果、男性の目でありながら女性の目であると判別されたものは1点だけであった。この目は女性の目であると判断されることが多かった目であった。すなわち、すべて男性でありながら男役と女役ではそれぞれの目を用いて男女の区別を行い、役者の特徴を出していることがわかった。目の交差角の分布をもとに6グループに分類し各グループから1つずつ目を選び男女の順に当てはめたものを作った。それらを画面に一度に表示し、30ペア60種類の感情表現を表示し最も当てはまると思われる絵画を被験者に選んでもらうことから男女の目をいろいろと変えることによって、目だけを変えた役者からどのようなイメージをうけるかという実験結果を得た。その結果、男女どちらの場合であっても男役の目を当てはめたほうが多くのプラスイメージの感情表現を得ることができ、女役の目を当てはめたときにはマイナスイメージの感情表現を得た。また、ディスプレイ上に絵画を一枚ずつ表示し対になる感情表現を与えSD (Semantic Differential)法を用いて分析を行っても、女性の目を当てはめたときのほうがマイナスイメージを与えるということがわかった。