著者
中村 聡史 鈴木 正明 小松 孝徳
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.32-39, 2014-09-12

綺麗な文字を書くということに日本人の多くは興味を持っている.さて,綺麗な文字とはどのような文字だろうか?本研究では,人の手書き文字をフーリエ級数展開によって数式化し,その式の平均を計算することによって,平均的な文字を生成することを可能とした.また,その平均文字を利用した実験により,実際に書いた文字よりユーザの平均的な文字が高く評価されること,ユーザの平均文字より全体としての平均文字高く評価されることを明らかにした.さらに,ほとんどの人が自身の文字を高く評価する傾向があることも明らかにした.
著者
曽我部 美恵子 大原 良子 安東 由佳子
出版者
関西看護医療大学
雑誌
関西看護医療大学紀要 = Bulletin of Kansai University of Nursing and Health Sciences (ISSN:18835686)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.35-47, 2018-03

M大学の看護学生の看護臨地実習における認識の特徴を他学の大学生と比較し明らかにすることを目的に量的記述研究を行った。編入生・助産専攻学生を除く看護大学生を対象に、「日本語版実践力上昇尺度」を用いて2015年6月〜2016年3月に自記式質問紙でデータを収集した。M大学を含む5校の大学から協力が得られ、有効回答343名のデータを使用した。M大学生と他大学生の比較では、10項目に有意差を認め「実習指導者は、ずっと同じ人だった」「患者へのケアが学内で学んだものと違うときは、臆することなくそれについての意見を述べられた」「指導者は日々の実習終了時に、私の行った援助に感謝してくれた」「実習によって、看護師になる自信がついた」において、有意にM大学生が高いという結果であった。また、M大学生間の性差で有意差を認める項目は存在しなかった。看護師課程と保健師課程の比較では、「実習によって看護師になる自信がついた」は保健師課程の学生が有意に高く、「実習中、不安を感じた」「実習は苦しい体験だとわかった」など否定的な内容を問う5項目で看護師課程の学生が有意に高かった。
著者
富松 剛 金田 康正
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.511-518, 1998-03-15

浜田の提案したURR (Universal Representation of Real numbers)表現は絶対値が1から離れるに従って,急速に精度が悪化するという欠点がある.この欠点を改善するために一般化した二重指数分割に基づく数値表現法を提案する.URR表現は二重指数±2±2mで実数を大まかに近似するが,本論文ではこれを±p±qmと一般化した.この一般化した表現ではpとqを大きくすることで,大きな実数に対してURR表現よりも少ないビット数で近似できるようになる.特にp=4,q=16と選ぶことによって,URR表現に比べ広範囲で精度の良い二重指数分割に基づく数値表現法となる.この一般化した数値表現は数々のURR表現の長所を有し,急速な精度の悪化も抑えている.この数値表現で実際に簡単な数値計算を行い,URR表現に比べ精度が良い本数値表現の有効性を検証した.
著者
須田 礼仁 小柳 義夫
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.37(1997-HPC-066), pp.31-36, 1997-05-09

可変長指数部浮動小数点数表現形式とは指数の大きさによって指数部の長さが変化することにより、通常の浮動小数点数よりも高い精度や広い表現範囲が実現できる浮動小数点数の諸形式である。本論文では従来の方式の問題点を考察し、誤差解析やハードウェアへ実装などを考慮して、表現形式の設計基準の中に()変換にシフトが不要である ()指数部のビット長の変化が最大1であるの2点を盛り込むことを提案する。そしてこの基準を満たす表現形式をいくつか提示し、従来のものをも含めて精度や表現範囲を比較検討した。また、Kraftの不等式を用いた二重指数分割方式に関するいくつかの理論的な結果を示した。
著者
富松 剛
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.97(1995-HPC-058), pp.57-62, 1995-10-18

浜田の提案したURR(niversal Representation of Real number)は1から離れるに従って,急速に精度が悪化するという欠点がある.この欠点を改善するためにURRを一般化し,拡張した二重指数分割表現を提案する.URRは二重指数±2^<±2^m>で実数を大まかに近似するが,本表現では二重指数を±p^<±q^m>と一般化する.本表現により,pとqを大きくするとで,より大きな実数に対しては,より少ないビット数で近似できること,pとqを適切に選ぶことによって,URRに比べより広範囲にわたって,IEEE表現よりも精度の良い表現方法があることがわかった.さらに本表現はURRの欠点でもある急激な精度の悪化も抑えることがわかった.
著者
中川 晃成 萩原 宏
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第49回, no.基礎理論及び基礎技術, pp.137-138, 1994-09-20

現在、計算機における実数の表現には、IEEE方式などの固定長指数部を持つ表現を用いることが一般的である。固定長指数部を持つ表現では、指数部のビット長を小さい数(例えば、IEEE方式では単精度のとき8bits、倍精度のとき11bits)に固定せざるを得ないため、容易に桁あふれを起こすという欠点を持っている。これを防ぐための一つの提案は、表現すべき数の絶対値により指数部のビット長を変化させるというものである。この可変長指数部を持つ表現のうち、浜田の方法は実数の二重指数分割表示を用いることにより指数部のビット長を表現それ自体に含めた点に顕著な特徴がある。最近、横尾は自然数に対するprefix-code列を用いることにより、浜田の方法の優れた性質をほぼそのまま保ちつつ一般化出来ることを示した。横尾はそのうち彼の記法で表現F 011(x)が指数部のビット長の点から優れた表現であると述べている。本論文では、ビット長の点からこれより良い表現はいくらでも存在することを示す。桁あふれを起こさないための今一つの提案は、実数にその絶対値の大きさに応じて`level'を定義し、levelにより表現方式を変化させるというものである(level-index system)。浜田の方式の一般化で得られるある意味で極限の方式がlevel-index systemと本質的に一致することを示し、両者の相違点を明らかにする。全表現ビットを固定したときの実数の表現は、有限個の二進列を数直線上に割り当てる問題に他ならない。この割り当ての方法の数学的自然さ、定義の単純さ、変換の容易さより、多重指数部を持つ実数表現方式の標準案としてはH2(x),H∞(x)がふさわしい。
著者
坂本 亘 関嶋 政和
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.625-626, 2017-03-16

タンパク質の構造についてより深く理解するために、複合現実(Mixed Reality)、特にMicrosoftのHololensを用いたタンパク質の分子構造描画システムを開発した。遠隔会議等で用いられることも想定し、複数台のHololensの通信機能も実装した。また、通信機能でタンパク質の角度や大きさを複数台で共有、操作することで、複数人でのタンパク質についての議論がしやすくなった。
出版者
総合研究大学院大学学融合推進センター
雑誌
研究者入門 2011,2012
巻号頁・発行日
pp.1-88, 2013-06-24

本レポートは2011年7月16日~18日および2012年7月14日~16日に行われた「研究者入門」おける講義を記録したものです。編者:岩瀬 峰代[学融合推進センター] 、奥本 素子[学融合推進センター] CPIS-Report-2013/06/001(Lecture)