著者
Williams Mark
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国際日本文学研究集会会議録 = PROCEEDINGS OF INTERNATIONAL CONFERENCE ON JAPANESE LITERATURE (ISSN:ISSN0387)
巻号頁・発行日
no.29, pp.163-171, 2006-03-01

During the course of the past century, Japan confronted the whole gamut of historical, political and economic experience - and this has made the question of what makes a person ‘Japanese’ an important area of intellectual endeavor. In this paper, I shall be examining the various ways in which Japanese authors of the twentieth century have approached the task of defining the ‘Self’ - through an examination of the various ‘Others’ they have established for this purpose. Broadly speaking, these can be divided into three categories : ‘external Others’ (i.e. those established by authors confronting the world beyond Japan’s boundaries: e.g. Nagai Kafû, Endô Shûsaku, Yokomitsu Riichi, etc. ); ‘internal Others’ (i.e. those whose identities are often constructed in terms of being Other to some Japanese ‘norm’: e.g. the burakumin, those of ambivalent sexualities, those left behind by the ‘economic miracle’, the deracinated postwar population, zainichi-Kankokujin writers, and women writers). Finally, I shall consider the possibility of some liminal, middle ground-by examining those who are not ethnically Japanese but who have at some time assumed or been forced to assume a Japanese identity due to historical circumstance (e.g. Okinawan literature, zainichi literature, Taiwanese literature written in Japanese). By exploring the nature of the Japanese identity these authors have assumed, we are returned, whether consciously or not, to a consideration of the cultural identity of Japan.
著者
徳永 旭将 池田 大輔 中村 和幸 樋口 知之 吉川 顕正 魚住 禎司 藤本 晶子 森岡 昭 湯元 清文
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.14-34, 2011-07-20

一般に,前兆現象は突発現象にそのものに比べて非常に目立ちにくく,その開始時刻は曖昧である.従来よく用いられてきた変化点検出法を適用した場合,このような微小で緩慢な変化は見逃されやすい.Tokunagaら(2010)では,Ideら(2005)の提案した特異スペクトル分析を応用した変化点検出法(SST)を,多次元データを用いたアルゴリズム(MSST)へと拡張することで,鋭敏に前兆現象の開始時刻を推定できることを示した.MSSTは,緩慢な変化も検出できる鋭敏な手法であるが,実データへの適用では誤検出が問題になる.本稿では,突発現象の大まかな開始時刻をあらかじめ検出し,さらに検出された時刻の前後で前兆現象の開始時刻と終了時刻を個別に探索することで,前兆現象を鋭敏に検出でき,かつMSST単体よりも誤検出を劇的に減少させることができることを示す.
著者
冨森 苑子 田邊 昇 高田 雅美 城 和貴
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2012-HPC-135, no.17, pp.1-7, 2012-07-25

エクサスケールマシンは複雑なメモリシステムとなることが予想されている.同マシンへの適用を視野に入れた疎行列ライブラリの実現に向け,本報告では疎行列のキャッシュへの適合性分類に資する疎行列の特性に関する新しい指標として 「列インデックス列の空間的局所性」 を提案する.さらに,入力疎行列および Fold 法前処理後の提案指標の値をフロリダ大学の疎行列コレクションを用いて評価した.その結果,疎行列ベクトル積処理性能と L1 キャッシュヒット率と新指標の間には有意な相関関係があることが確認できた.よって,従来から指摘していた行列サイズと併せ,本指標をアプリ固有の最適化を避けたメモリアクセス機構や前処理アルゴリズム自動選択の指標の一つとする.
著者
長 友昭
出版者
拓殖大学政治経済研究所
雑誌
拓殖大学論集. 政治・経済・法律研究 = The review of Takushoku University:politics, economics and law (ISSN:13446630)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.119-141, 2018-03-15

近時話題となっている所有者不明土地問題については,従来から土地の処理の現場に関わる,各種団体や行政機関の問題の把握が主となっていたが,最近は,それらの委員会の専門委員などとして民法,行政法,憲法学者が招かれ,法制的議論が進められるようになってきた。ここでの議論を委員の研究成果や議事録の分析,会議の傍聴により追いかけて,その方向性を把握した。すなわち,今後の新制度の指針となるものとして,農業経営基盤強化促進法における利用権の設定が挙げられることから,この利用権の運用実務とその問題点を検討し,利用権の期間の長期化の可否に関する注意点を明らかにした。さらに民法上の共有,相続および近時の改正点,ならびに不動産登記法や近時改正のあった土地改良法や森林法などの現行法の解釈と法体系上のありようを検討し,今後目指される新制度との具体的な異同および類似性と親和性を明らかにした。
著者
小山翔一
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014-MUS-103, no.3, pp.1-6, 2014-05-17

より臨場感の高い音響再生技術を目指して,多数のスピーカを用いて音空間そのものを物理的に再構成する,音場再現技術が注目されている.従来のサラウンドシステムなどと比べて,広い受聴領域が実現できることに加え,ある場所の音場をそのまま収音・伝送・再現するようなことも可能になると考えられる.本稿では,まずは音場再現技術の従来手法を概観することで,その基本原理を解説する.さらに,マイクロホンアレイの収音信号のみから音場再現のためのスピーカアレイの駆動信号へ直接変換するための手法である,波面再構成フィルタについて詳しく紹介する.最後に,今後の展開として,マイクロホンやスピーカが理想的な数より少ない場合においても,高精度な再現を実現するための,超解像型音場収音・再現技術について紹介する.
著者
中村 徳子 大場 千智
出版者
昭和女子大学近代文化研究所
雑誌
学苑 = Gakuen (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
no.908, pp.2-8, 2016-06-01

The authors examined the effect of interdependent group-oriented contingencies on sitting behaviors of elementary students at the beginning of the regular classes. The study was conducted in a 2nd-grade classroom of a public elementary school. Participants were 25 children(14 boys, 11 girls). The target behavior was described as follows: “I will sit down as soon as the chime rings.” The authors observed and recorded 42 sessions including the first 1-17 baseline phase, the following 18-34 intervention phase, and the final 35-42 follow-up phase. After the 17th session, the target behavior was set for all the children for sessions 18-34, and the class teacher announced that a medal sticker with a popular cartoon character would be attached to the class goal poster each time they all sat down as soon as the chime rang, and promised that when they achieved this 15 times, a fun event would be held as a reward. All through the intervention period the frequency of sitting behavior increased and the completion time was shortened. Application of interdependent group-oriented contingencies was effective in improving the sitting behavior of the children.
著者
山崎 優大 野里 博和 岩田 昌也 高橋 栄一 何森 亜由美 岩瀬 拓士 坂無 英徳
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.28-37, 2015-03-30

錐制約部分空間法は,非負の特徴ベクトルに対して錐形状の空間を形成することで学習パターンを精度良く表現し,錐との角度を基にパターン認識を行う.しかし,錐形状の空間内では表面付近と中心付近の特徴ベクトルの区別ができないため,錐形状の空間の広がりが大きい場合は,認識性能が低下するという問題がある.そこで本論文では,錐の表面付近の異常を検出するため,錐形状の空間における確率密度を基にした異常検出手法を提案する.提案手法では,錐形状の部分空間の広がり方向を表す空間上において学習パターンの確率密度関数を作成し,確率密度が低い位置に存在する特徴ベクトルを異常として検出する.実験では,乳腺超音波画像の実データを用いて病変検出精度の検証を行い,提案手法の有効性を確認した.