著者
谷崎 勝朗 高橋 清 上田 暢男 斉藤 勝剛 細川 正雄 小野 波津子 石橋 健 合田 吉徳 中村 之信 佐々木 良英 守谷 欣明 木村 郁郎
出版者
Okayama Medical Association
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9-10, pp.1261-1265, 1977-10-30 (Released:2009-08-24)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

A skin test using buckwheat extract was performed on 182 cases of bronchial asthma. Thirty-three of them showed a positive skin test to buckwheat extract.Buckwheat allergy (bronchial asthma, urticaria, allergic rhinitis, allergic gastroenteropathy and allergic conjunctivities) was found in 19 (57.6%) of the 33 cases showing a positive skin test to buckwheat extract.Basophils from 8 cases of buckwheat asthma showed a strong response to buckwheat extract, although basophils from 10 cases with a postive skin test only, without buckwheat allergy, did not response to buckwheat extract.Bronchial asthma induced by buckwheat (16 of the 19 cases) had some special features. Their asthma attack was induced by the introduction into the body through either mouth or airway and started in childhood. Buckwheat pillows were used in 13 of the 19 cases. Ten of the 13 cases obtained alleviation of asthma upon discontinuation of buckwheat pillows. Most of the buckwheat asthma patients showed a high serum IgE level and had a hereditary factor. The results showed that cases of buckwheat asthma might be sensitized in their childhood.
著者
ロシア問題研究所 編
出版者
ロシア問題研究所
巻号頁・発行日
vol.第3輯 ラスプーチン, 1929
著者
河口 豊 日下部 宜宏 李 在萬
出版者
九州大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

ユスリカは高等真核生物中で最も過酷な環境に多様な形で適応している生物の1つであり、高温、乾燥、低pH、低酸素状態に強い耐性を示す種が存在する。1種で全ての厳しい環壌に適応出来る訳ではないが、温泉ユスリカと総称される一群の種は、幼虫期を50℃程度の高水温下で過ごすことができる。このため、温泉ユスリカ由来のタンパク質は熱に対して比較的安定であると考えられる。熱耐性生物由来のタンパク質は、その精製の容易ざ、結晶構造の安定さより、PCR酵素に代表される試薬として、また、構造生物学における材料として幅広く活用されている。本年度も、強い高温耐性のユスリカの採集を目的に、調査を行い、数種のユスリカを採集した。しかしこれらのユスリカは42-45度程度の水温の温泉に生息しており、50度を超える温水からは採取できなかった。これらのユスリカよりmRNAを調整し、cDNAを作製したが、野外より採取した個体から調整したため、逆転写反応の効率が悪く、長鎖のcDNAを含むクローンが少なかった。そのため、クローンを選択、配列決定後、ホモロジー検索によりcDNAがタンパク質の全長配列を含んでいると判断されたものの割合が研究室で継代したユスリカ由来のクローンに比較して少なかった。これらのクローンについては、バキュロウイルスを用いた昆虫細胞系を用いて、ヒスチジンタグ付きの組換えタンパク質としての発現を試みたが、中程度の耐熱性を有するクローンがほとんどで、非常に高い耐熱性を示す組み換えタンパク質は得られなかった。
著者
中山 泰一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.660-662, 2019-06-15

本会では,第81回全国大会から,中高生ポスターセッションを始めた(同時に,「中高生情報学研究コンテスト」を始めた).本稿では,まず,中高生ポスターセッションを企画した経緯を述べる.情報の分野で優れた探究活動を行う中高生がおり,本会がその発表の場を提供することは重要である.また,2022年度からの高等学校情報科では「情報I」と「情報II」が設けられるが,「情報II」の内容に「情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究」が含められるため,本会はその探究活動を発表する場を準備しておく必要がある.さらに,本稿では,中高生ポスターセッションの実施にあたっての取組み,表彰制度などについても述べる.
著者
鹿野 利春
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.663-664, 2019-06-15

2019.3.16に開催された情報処理学会初等中等教育委員会主催としては,初めての「中高生ポスターセッション」には日本全体から42の発表があった.これは,学問への誘い,さまざまな交流,研究・教育力の向上,学会のプレゼンスの向上など,多くの効果があった.今後は,運営の改善による効果の最大化と,若い世代の才能についての指導と環境の提供が期待される.
著者
足利 俊樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイト (ISSN:02896508)
巻号頁・発行日
no.214, pp.116-121, 2001-03

筆者はラックの不正アクセス対策事業本部情報部コンサルティンググループに勤務。ラックに入社後,現在までセキュリティ対策事業に携わる。これまで,大手金融会社をはじめ,数多くの企業のセキュリティ対策を支援してきた。現在の主な業務は,セキュリティ対策のためのコンサルティングとセキュリティ・ポリシ作成の支援など。
著者
寺沢 幸恭
出版者
岐阜聖徳学園大学
雑誌
聖徳学園女子短期大学紀要 (ISSN:03875067)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.37-50, 1980-03-01

Mit dem Vergleich von Inhalt und Methoden der deutsche Handfertigkeitsunterrichtsbewegung in den 80er und 90er Jahren des vorigen Jahrhunderts, betrachte wir die Merkmale der Idee und Politik von dem "Arbeitsunterricht″ in der Weimarer Republik. Die allgemeine Grundlage fur die Einfiihrung des Werkunterrichts an den Schulen war die Reichsverfassung. Im Artikel 148 der Weimarer Verfassung hieβ es : "Staatsbuegerkund und Arbeitsuntereicht sind Lehrfacher an den Schulenf." Daruber, auf die Reichsschulkonferenz (1920) waren auch der Werkunterricht und Arbeitsunterricht beratungsgegenstande. In dem Betrachten der Disputation uber dem "Arbeitsunterricht", und die Gesetzen, betreffend die Einfuhrung des Arbeitsunterrichts in den Schulen, ergibt sich, daβ "Arbeitsunterricht" in Verbindung stand mit die der Handfertigkeitsunterrichts in 80er und 90er Jahren des vorigen Jahrhunderts, in Hinsicht darauf, daβ der Schwerpunkt der "Arbeitsunterrichts" die sittliche Seite der Arbeitsbildung war.
著者
LI ANG
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2020-03-25

近年ロボットは産業向けだけではなく,日常生活を支援するサービスロボットの研究も多く行われている.その中に,料理ロボットはサービスロボットの研究の一分野として研究されているが,複雑な料理作業を汎用的に行うロボットは未だ商用化に至っていない.料理をする際に求められる作業は多岐にわたり,それらをロボットで一括して全て実現することは困難である.従って,汎用料理ロボットの発展には,1つ1つの機能をモジュール化し,完成度を高めていく必要があると想定している. 串刺しは料理でよく見られる調理操作の1つであるため,本研究では,汎用料理ロボットにおける串刺し操作を扱うこととする. 本研究の目的は双腕ロボットシステムを用いて串刺し操作を実現することである.この目的に当たって以下のような課題の解決が必要である.(1)串刺し操作を実現するための要素の検討,(2)実世界における作業の記述を抽象的なロボット操作へ変換する手法の検討,(3)ロボット操作の実装の3点が課題である.(1)において,串刺し操作を実現するために必要な要素を洗い出し,実装する具体的な操作の検討を行う.(2)において,実世界における串刺し操作を記述するための記述方法を提案し,ロボットの動作手順を生成する手法を提案する.(3)において,提案した手法をロボットシステムへ実装する.本研究でまとめた結果を評価する基準を用いて,提案手法に対する評価実験を行う. 結果として,本研究は串刺し作業の要素を検討し,作業に対する記述方法を提案し,ロボットの動作手順を生成した.提案した手法を検証するため,検証実験を行った.更に多様な食材に対応するため,新しい食材のエンドエフェクタやねじる操作を導入し,検証した.最後の統合実験において,複数の食材の串刺し操作は成功した.最後に,本研究は双腕ロボットを用いて串刺し操作を実現した.
著者
三重県 編
出版者
三重県
巻号頁・発行日
vol.大正13年9月, 1925
著者
中澤 洋三 坂 尚憲 山﨑 雅夫 佐藤 広顕
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.476-482, 2017-09-15 (Released:2017-09-22)
参考文献数
20
被引用文献数
2

エミュー肉は,アメリカやオーストラリアにおいて,健康的な食材として流通しているが,その加工特性は不明な点が残されている.本研究は,エミュー肉を使ったフランクフルトソーセージ製造のための化学的および加工特性を明らかにすることを目的とした.豚もも肉と比較し,エミューもも肉は,高タンパク質であるが,コレステロールを含む脂質の量が顕著に低かった.また,エミューもも肉は豚もも肉よりも6倍多くの鉄を含んでいた.エミューのひき肉に塩を加えたところ,塩溶性タンパク質の溶出が低かったが,得られた加熱ゲルは高いゲル強度を示した.発色剤によって発色されたエミュー肉糊の色は,豚肉のそれと比較し,加熱に対し安定性を示した.これらの結果を基に,最適化した方法で調製したフランクフルトソーセージは,良好な物性と色調だけでなく,高タンパク,高鉄分,低脂質,低塩分および低カロリーを示す製品であった.
著者
甲斐 裕子 荒尾 孝 丸山 尚子 今市 尚子
出版者
公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所
雑誌
体力研究 (ISSN:03899071)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.1-10, 2007 (Released:2017-07-26)
参考文献数
23
被引用文献数
2

Objective: This study compared the effects of a behavioral approach program(BAP)and a knowledge-oriented program(KOP)to promote physical activity and healthy dietary habits in community-dwelling middle-aged Japanese. Both programs were designed to have the same intervention protocol in terms of duration and frequency. Methods: One hundred subjects(81 females), 57.4 ± 8.3 years of age(mean ± SD), were randomly assigned to either the BAP or KOP group. The subjects in both groups participated in 2-hr monthly group sessions over a 4 month period. The BAP was based on learning theory and social cognitive theory, and comprised of behavioral strategies(e.g., goal setting, self-monitoring, rewards, and social support)and group discussions. The KOP was based on a conventional health education program, and comprised of lectures on lifestyle-related diseases, physical exercise, and nutrition, followed by group discussions. The primary outcomes included: 1)changes in the number of walking steps, 2)total energy expenditure for exercise and leisure-time physical activities calculated by a self-reported questionnaire, 3)total energy intake of foods, fats, and vegetables, and 4)self-efficacy in physical exercise. Results: A significant inter-group difference existed in the change in number of daily walking steps between the BAP and KOP groups(+226 steps vs. -968 steps, P=0.02). There were significant improvements in fat and vegetable intake in both the BAP and KOP groups, but there were no significant differences between the two groups. There was no significant change in exercise self-efficacy in either group. The change in exercise selfefficacy positively correlated with the change in leisure-time physical activity in the BAP group(r=0.35, P=0.02). Conclusion: These findings suggest that the behavioral approach program promoted greater improvement in physical activity than the conventional health education program in community-dwelling middle-aged Japanese adults.

1 0 0 0 OA 鉄道統計年報

出版者
日本国有鉄道事務管理統計部
巻号頁・発行日
vol.昭和37年度 第1編 別冊, 1963
著者
藤瀬 礼子
出版者
了德寺大学
雑誌
了德寺大学研究紀要 = The Bulletin of Ryotokuji University (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.9, pp.208-202, 2015

蓮月(1791-1877)は小澤蘆庵(1723-1801)の歌を学んだ.彼の提唱した「ただごと歌」は,まさに蓮月の平明な歌に影響している.蓮月は蘆庵の歌を暗記し,消息でそれを示しているほどである.かなり深くその歌論についても心に留めている様子が窺える.蘆庵の「ただごと歌」とは,そもそもは紀貫之が『古今和歌集』仮名序において提唱した歌論の一つである.この「ただごと歌」の言葉を自らの歌論の柱として,二条派の伝統集団に抗うように,自論を展開したのが小澤蘆庵であった.蘆庵は,当時の国学者らが古今調を退け,万葉調を重んじた説に反し,あえて古今に依拠した「ただごと歌」をその主軸し据えた.ただ言葉数を合わせて並べたのでは歌として成立しない.それが,時には散文のように身近でありながら,歌の風情を失わないのは,蓮月の歌の基礎に『古今集』などがあり,さらに当時において,歌の姿のありようを蘆庵の提唱する「ただごと歌」に求めているからにほからない.