著者
梶原 基弘 花北 順哉 諏訪 英行 塩川 和彦 斎木 雅章 織田 雅 中島 信明
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.7, pp.465-468, 2001-07-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
7
被引用文献数
1

外傷性後腹膜下腔出血は死亡率の高い疾患であり, 骨盤骨折はその原因としてよく知られているが, 腰動脈損傷によるものはきわめて稀である.症例は56歳, 男性で, 交通外傷にて腰椎圧迫骨折をきたし, 出血性ショックにて搬送された.輸液負荷にもかかわらず血圧低下, 貧血の進行がみられたために, 腹部CTを繰り返したところ, 受傷後6時間目のCTにて腰椎レベルで後腹膜下腔血腫を認めた.腹部大動脈造影にて第2, 3腰動脈から造影剤漏出像が認められた.スポンゼルおよびプラチナコイルを用いて選択的腰動脈の塞栓術を行い, 臨床症状が改善した.腰動脈は椎体辺縁を走行し椎体内や腸腰筋へ分枝を出している.圧迫骨折や腸腰筋の断裂によりこれら血管が損傷され後腹膜下腔に血腫を形成すると考えられた.後腹膜下出血は開腹手術による止血が困難であり, 塞栓術は非常に有効な手段であった.
著者
深沢 太香子 谷 明日香
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.108-114, 2017-01-25 (Released:2017-01-27)
参考文献数
23

健康な20歳代,40歳代,60歳代の男性を対象にして,人体表面への接触物の温度評価能と温度感受性における加齢による影響を検討した.また,その身体部位による違いも検討した.体表に接触する物体の温度評価能は,各年齢層において高く,年齢による違いは認められなかった.また,身体部位によって温度評価能が異なることはなかった.一方,温度感受性は,20歳代男性は温覚と冷覚ともに鋭敏であるのに対して,40歳代と60歳代男性の温覚と冷覚は鈍化して低下していることが検証された.特に,40歳代と60歳代男性の下肢における冷覚感受性の低下は顕著であることが明らかとなった.
著者
明蔡光前等纂
巻号頁・発行日
vol.[1], 1000
著者
福井 昌夫
出版者
日本環境動物昆虫学会
雑誌
環動昆 (ISSN:09154698)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.87-92, 2006-10-14
参考文献数
14

性的成熟したハイイロゴキブリ雄が,性的成熟しているが雄を受け入れる状態にない雌に求愛発音を示すことがHartmanとRoth(1967)によって報告された.著者は上の報告,すなわち,雄が雌に求愛行動を示した後,上翅前縁部を前胸背板と摺り合わせて摩擦音を出すことを,確認した.性成熟した雄は,十分に成熟していない成虫雄と雌雄の終齢若虫に求愛後求愛発音を示した.これらの求愛発音の対象になったステージの個体に対して雄が示した求愛発音を録音し,その周波数分析を行った.音の特性は凡よそ60dBの強さを持った約15kHzの周波数を示し,HartmanとRothのデータに一致した.従って,性成熟した雄は十分に成熟していない成虫と終齢若虫の雌雄を,実際には配偶相手と誤認しているのだが,成熟した雌と認識しているように思われた.しかしながら,成熟した成虫の雌雄と終齢若虫の識別が出来ることが議論されている.

1 0 0 0 OA 簡明外科各論

著者
小川蕃 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
vol.上巻 2, 1931

1 0 0 0 OA 簡明外科総論

著者
小川蕃 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
1936

1 0 0 0 OA 簡明外科各論

著者
小川蕃 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
vol.上巻 1, 1931

1 0 0 0 OA 簡明外科各論

著者
小川蕃 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1931

1 0 0 0 OA 簡明外科各論

著者
小川蕃 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1938

1 0 0 0 OA 臨牀医学講座

出版者
金原商店
巻号頁・発行日
vol.第121輯, 1938

1 0 0 0 OA 簡明外科各論

著者
小川蕃 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1936

1 0 0 0 OA 簡明外科各論

著者
小川蕃 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
vol.中巻, 1938
著者
臼井 進之助 佐々木 弘
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
資源と素材 (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.107, no.9, pp.585-591, 1991-08-25 (Released:2011-01-27)
参考文献数
71
被引用文献数
2 4
著者
大石 裕
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.107-126, 2011-06

十時嚴周先生追悼論文集論説一 はじめに―「小泉政治」と世論二 意見の集合体としての世論(1) 支配的世論と複数の世論(2) 意見の表明三 世論と世論調査の問題点(1) 世論と輿論(2) 世論調査批判と再批判(3) メディア政治︑世論︑世論調査四 結び
著者
久保田 好美 田尻 理恵
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1-2, pp.211-224, 2019-03-29 (Released:2019-04-12)
参考文献数
13

近年,研究のためのアーカイブ,あるいは教育・普及用の展示物としての保存を目的とし,長尺のサンプリングツール(アルミ型枠)を用いて柱状堆積物試料を板状に長く採取する試みがなされている.一方,海底堆積物や湖底堆積物の柱状試料(コア試料)を半永久的に保存する方法として樹脂包埋法がある.本論は,半割されたコア試料からアルミ型枠を用いて採取した長尺試料(ロングスラブ)の樹脂包埋法について報告する.統合深海掘削計画で採取された日本海の堆積物試料を用い,アセトンでの試料の脱水,さらにエポキシ樹脂の置換を行い,熱重合させ試料を硬化させた.今回用いた堆積物試料は,1 mm厚のアルミ型枠で容易に採取できるほどの柔らかさであったが,堆積物を構成する粒子が小さくよく締まっていた.その結果,樹脂は完全には浸透せず,内部は未固結のままであった.内部の不均一性が影響を与えうるような研究に活用するためにはさらなる手法の改善が必要であるが,展示用としては十分な品質であった.
著者
堀 克敏 海野 肇 丹治 保典
出版者
東京工業大学
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
1999

遺伝子がファージを介して形質転換又は形質導入される機構と、その頻度を左右する環境因子を解明するために、P1ファージによる大腸菌JA300株へのテトラサイクリン耐性マーカーの形質導入系をモデルに実験を行った。その結果、形質導入頻度はファージ/大腸菌の比(MOI)と共に増加し、MOI=1.6で最大値を示した。また、形質導入頻度は感染時間が10分まで増加し、その後ほぼ一定となった。形質導入の律速段階は未感染ファージと大腸菌の衝突過程であると考え、衝突頻度は両者の濃度に比例し、1菌体に感染するファージの数はポアソン分布によるとしたモデルを構築した。このモデルにより、感染時間およびMOIの変化による形質導入頻度を予想することができた。上記モデル実験と並行して、難分解性物質の分解に係わる遺伝子の伝播を研究するため、トルエン資化菌であるPeudomonas putida F1とP.putida mt-2に関するファージのスクリーニングを行った。トルエンで汚染された土壌を用いた集積培養の後に、Fl株に対して感染能力を有するファージを一種、得ることができた。ホストレンジを調べたところ、単離したファージはFl株だけでなくmt-2株に対しても感染能を有するが、P. putida PpY101株や他のトルエン資化菌に対しては感染しないことがわかった。次に培養環境の一つである基質の相違がファージの感染効率に与える影響を調べた。LB培地と気相トルエンを与えた無機塩培地でF1株を増殖させ、OD_<600>の値がそれぞれ0.7になった時点で、MOIが1と10になるようにファージ液を添加した。その結果、LB培地ではファージの感染による濁度の減少が見られたのに対し、トルエンを炭素源とする無機塩培地ではMOI=10の条件でも溶菌現象が見られなかった。