著者
河野 敬雄 コウノ ノリオ Norio Kono
雑誌
経済科学研究
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.51-69, 2006-02-28
著者
土井 健司
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.427-447, 2008-09-30

本稿では、「フィランスロピア」を手がかりに、最初の四世紀に見られるキリスト教批判について考察する。キリスト教を「人類憎悪」(ミサンスロピア)としたローマ社会の批判、中傷、迫害のなかで二世紀の弁証家ユスティノスはフィランスロピアの神ならびにその模倣としてキリスト者の道徳性を弁明する。また神の受肉を善から悪への変化と捉えて批判するケルソスに対して、三世紀のオリゲネスは神の善性をフィランスロピアと捉え、神は神(=フィランスロピア)であるから受肉したと反論する。さらに四世紀ユリアヌス帝は、キリスト教の興隆は貧者への愛(フィロプトキア=フィンラスロピア)の実践の故であるとキリスト教批判を展開した。そこでこのフィロプトキアについて大バシレイオスが建てた救貧施設に関するナジアンゾスのグレゴリオスの著作をもとに考察し、救貧の実践が「キリストの模倣」と捉えられることを確認する。キリスト教批判を通して、神のフィランスロピアとその模倣としてのキリスト者のフィランスロピアというものが迫害、受肉、救貧において展開し、これらが神学的にも実践的にもキリスト教形成の一翼を担っていたのである。
著者
Sue Yeon Lee Seung Tae Kim
出版者
The Japanese Society of Systematic Zoology
雑誌
Species Diversity (ISSN:13421670)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.165-169, 2021-06-17 (Released:2021-06-17)
参考文献数
16

Yunohamella varietas sp. n., from Ulsan Metropolitan City, Korea is newly described based on the male. The new species is closely related to Yunohamella lyrica (Walckenaer, 1841) and Yunohamella serpatusa (Guan and Zhu in Zhu et al., 1993), but can be distinguished from Y. lyrica and Y. serpatusa by the dorsal pattern of the abdomen, shape of embolus, conductor and median apophysis. The new species was collected with a sweep net in rice fields.
著者
寺田 佳代
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2005-01

制度:新 ; 文部省報告番号:甲1987号 ; 学位の種類:博士(人間科学) ; 授与年月日:2005/1/26 ; 早大学位記番号:新3914
著者
山本 裕子 七田 麻美子 横矢 祥代 中西 良文
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S45047, (Released:2021-09-07)
参考文献数
6

本稿は三重大学の学部卒業生及びその就職先を対象に質問紙調査を実施し,当該大学の教育が社会的ニーズに合致しているかを検討することを目的とした.卒業生・就職先データの比較分析の結果,卒業生と就職先の評価にずれがあることや,就職先からの評価が卒業生の自己評価より高くてもジェネリックスキルや外国語の力について身についたとする評価が比較的低かったことから,この点をさらに改善する必要性等が見出せた.今後の課題として,カリキュラム評価や教学改革についてより精度の高い評価を行うために経年比較による分析の必要性が明らかとなった.

6 0 0 0 文藝春秋

出版者
文藝春秋社
巻号頁・発行日
1923

6 0 0 0 OA 波山記事

著者
玉虫茂誼 著
出版者
日本史籍協会
巻号頁・発行日
vol.巻1-12, 1918
著者
宇治川 正人
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.39-46, 2016 (Released:2016-02-26)
参考文献数
8
被引用文献数
2

This study reports the results of a subject investigation that was conducted on the cause and effect of the phenomenon known as “kawaii.” To experience that something is “kawaii” is a psychological phenomenon; however, it has not been clarified what type of causes lead to this type of effect. Due to the existence of several opinions regarding what comprises “kawaii,” it is difficult to entirely clarify the topic. Three group interviews were conducted with a total of 30 subjects. The laddering method devised by D. Hinkle was used as the question form, and 15 stimuli were used for the investigation. The causes were classified into “shape,” “behavior or expression,” and “personality ”; the effects were classified into 20 social needs and 16 emotional categories. Regarding the effects of “kawaii,” “happiness” was considerably selected followed by “affiliation” and “nurturance.” Moreover, the relationship between the causes and the effects was further understood.
著者
増田 榮美
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:21883114)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.37-52, 2016-01-31

本論文は、結婚式形式の移り変わりについて、社会背景や家族関係から受ける消費者傾向への影響を分析し、結婚式の歴史とともに、リゾートウェディング市場の誕生について明らかにするものである。結婚式の歴史を概観する中で、1970年代初めの結婚ブームにより結婚式場の予約が取れなかったり、一般的な結婚式が挙げられない事情があるなど、消極的に選択された個性的な結婚式がリゾートウェディングの原点であることがわかった。その後、リゾートウェディングが消費者のニーズにマッチし、積極的に選択されるようになったことが、まさに市場誕生のきっかけであったことが明らかになった。
著者
金澤 誠
出版者
北海道大学大学院法学研究科
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.248-195, 2010-01-29
著者
中川 登 夏秋 優 荒木 徹也
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.3, no.6, pp.541-545, 2004 (Released:2011-11-07)
参考文献数
6

市立伊丹病院における1993年~2003年の毛虫皮膚炎患者数を調査した。その結果, 2003年が最も多く95名,次に1993年が46名,1994年は34名で,その他の年は25名以下であった。また,2003年の毛虫皮膚炎患者95名について検討したところ,男女比は49:46であり年齢分布では9歳以下の小児と50歳以上の中高年に多い傾向があった。これらの患者の皮疹の好発部位は上肢であった。月別患者数では6月と8~9月に多く,チャドクガの幼虫が出現する時期に一致していることから,その原因の多くはチャドクガの幼虫であろうと推察された。次に毛虫皮膚炎の患者数と気候との関連を調べるため,神戸における月別降水量と平均気温について調べた。その結果,1993年と2003年は長雨,冷夏であったことが判明した。このことから気象条件が毛虫の発生,及び毛虫皮膚炎患者数に影響を与える可能性が示唆された。
著者
ヨクイニンエキス散研究班
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.762-773, 1987 (Released:2010-08-25)
参考文献数
17
被引用文献数
2

ヨクイニンエキス散の伝染性軟属腫に対する有用性を検討するため, placeboを対照とし, 二重盲検群間比較試験を実施した。試験期間は12週で, 体重30kg未満は6g/1日, 体重30kg以上は12g/1日を連日経口投与した。有用度および試験開始後4週時の結節残存率において本剤はPlaceboに比し優れる傾向であった。層別解析の結果では, 男児で有意に優れ, さらにアトピー性皮膚炎合併群では優れる傾向が見られた。副作用はヨクイニンエキス散で2例, Placeboで1例を認めたがいずれも軽微であった。以上より, ヨクイニンエキス散は伝染性軟属腫に対し安全かつ有用な薬剤であると結論した。