著者
梅崎 みどり 富岡 美佳
出版者
山陽学園大学
雑誌
山陽論叢 (ISSN:13410350)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.67-75, 2011-12-15

本研究の目的は、中学3年生から大学4年生までの男子を持つ母親が、恋愛に関する話題を子どもから伝えられた時に、母親が抱く気持ちのあり様を明らかにすることである、研究対象は、中学3年生から大学4年生までの男子がいる母親10人であった。データ収集方法は、半構成的インタビューとし、質的帰納的に分析を行った。その結果、子どもの成長に伴い交際を知ったときの母親の気持ちは中学生・高校生・大学生の時期により変化をしていた。家庭における性に関する親子間のコミュニケーションでは、中学生では、子どもの成長過程を理解したうえで、男女交際でのエチケットやお互いを思いやることの大切さ、高校生では、性の自己決定ができるアドバイス、さらに、大学生では、社会人としての自覚が育まれるような発達段階に応じた親子間コミュニケーションを行うことが重要であることが示唆された。

1 0 0 0 OA 九星早見

出版者
宝田金蔵
巻号頁・発行日
vol.明治35年, 1901
著者
阿部 奈南 Nana Abe
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
関西外国語大学研究論集 (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
no.107, pp.139-154, 2018-03

椋鳩十は、お国に命を捧げることを賛美する時代に、動物の生き抜く姿を通して人間の愛やいのちを描こうとした。昭和16(1941)年に発表された「嵐を越えて」は、燕の過酷な渡りをテーマとする作品であるが、椋が戦時下で『少年倶樂部』に発表した動物文学十五作品の中で唯一、軍艦や水兵、出征軍人の旗が登場する。しかし、戦意高揚とは程遠い作品になっている。椋は、小説家としてデビューしたもののその作品が問題視され、出版物が伏せ字だらけになるという挫折を味わった。その彼が、戦時下の言論統制のもと、自分自身が書きたいことを模索した結果たどりついたのが子ども向けの動物文学であった。本稿では、この作品の構成や表現、特に母の「靜かな聲」について分析し、ほかの書き手の表現とも比較しながら、椋鳩十が作家として「動物の生き抜く姿を通して人間の愛やいのちを描く」姿勢をどのように貫いたのかを論じ、作品を再評価する。

1 0 0 0 OA 藝海珠塵

著者
清呉省蘭輯
出版者
呉氏聽彝堂刊
巻号頁・発行日
vol.竹集第33册, 1000
著者
横山 博信
雑誌
朝日大学留学生別科紀要 = Review of Asahi University Japanese Language & Culture Course
巻号頁・発行日
vol.15, pp.3-16, 2018-03-31

本稿は、留学生別科日本語研修課程における日本事情科目「日本の歴史」指導の在り方について2016年度・2017年度の2年間の実践を整理・考察したものである。 日本語能力の未習熟な入学直後の留学生に対して、日本事情科目「日本の歴史」は抵抗が大きい授業科目である。2016年度はDVD教材を中心とした「時代順カリキュラム」による指導を実践し、2017年度は新たに「テーマ別カリキュラム」による指導を実践した。2年間の「日本の歴史」授業の教育内容と教育方法の違いと留学生の学修の違いを比較し、「テーマ別カリキュラム」による指導の有効性を明らかにしようとした。
著者
三野宮 春子
出版者
関西英語教育学会
雑誌
英語教育研究 (ISSN:09192662)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.21-40, 2018 (Released:2018-06-22)
参考文献数
21

This paper explores the issues of improvisation, collaboration, and creativity in EFL communication; more specifically, the effects of the “Yes, and” structure on the participants’ productions and interactions. It employs category classification of segments and wholistic communication analysis to identify some characteristics of presentational and interactional modes of spoken communication.
著者
清王鴻緒等奉敕撰
出版者
敬愼堂刊
巻号頁・発行日
vol.[51], 1000
著者
村上 昌弘 岡田 茂
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

原核生物である藍藻類は、酸素発生型の光合成以外に鉄酵素nitrogenaseを用いて窒素固定も行うため、過剰の鉄が必要とされる。藍藻類はシデロフォアによる鉄獲得機構を備えるとの報告が過去に数例あるが、藍藻種間のシデロフォア産生能に関しても統一的な報告はない。これらの観点から藍藻類のシデロフォア産生能の評価およびその化学的性状に関する研究を行い、以下の知見を得た。1.藍藻類のシデロフォア産生能のスクリーニングを行い以下の結果を得た。ブルーム形成の代表種であるMicrocystis aeruginosa、Oscillatoria agardhiiは活性を全く示さなかった。一方、窒素固定能力をもつヘテロシスト形成糸状性藍藻は強力なシデロフォア産生活性を示した。また嫌気的条件下のみで窒素固定を行うとされるPlectonema boryanum等のヘテロシスト不形成糸状性藍藻の一部も活性を示した。2.窒素固定種の代表種であるAnabaena cylindrica NIES-19からシデロフォアanachelin-2およびanachelinを単離・構造決定した。3.A.variabilis M-204およびヘテロシスト不形成変異株であるNIES-23の両株のシデロフォアは、クエン酸を中心に左右対称な構造を持つヒドロキサム酸系の既知シデロフォアschizokinenであることが判明した。3.ヘテロシスト不形成糸状性藍藻の1種であるO.tnuise UTEX1566からhydroxypyridinone構造を有する新規シデロフォアoscillabactinを単離・構造決定した。以上、本研究において、ほとんど未開拓であった藍藻シデロフォアの構造解析の結果、藍藻類は極めて新規かつ複雑な構造を有するシデロフォアを産生していることが明らかにされた。
著者
長田 泰公 吉田 拓正
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.599-604, 1997-08-01
参考文献数
19
被引用文献数
2

航空機騒音のアノイヤンスの構造をパス解析によって検討した研究はS. M. Taylor(1984)のもの以外には見当たらない。そこで本報では, 成田空港周辺で行われた住民アンケート調査結果(1989)を用い, 騒音のアノイヤンス(全体的迷惑感)を目的変数とし, 居住地の騒音量(WECPNL)を含む回答者の属性と生活妨害や情緒影響などを説明変数としたモデルを作り, パス解析によってアノイヤンスに対する各説明変数の効果を検討した。アノイヤンスに対する騒音量の効果は最も大きかったが, それは直接効果に加えて会話妨害, 情緒的影響などを介する間接効果が大きいためである。直接効果そのものは会話妨害, 情緒影響よりも小さい。そこで騒音によるアノイヤンスは, 騒音の直接影響に加えて具体的な個々の影響が総合された結果であると結論された。この結果は, S. M. Taylorの航空機騒音, K. Izumiらの道路騒音についての報告と一致した。

1 0 0 0 OA 大赦調書

出版者
巻号頁・発行日
vol.[24] 十 三分冊ノ三 (若君様御弘御祝儀之御赦ニ付前々御仕置ニ成候御家人之分書付(寛政七年)),