著者
福島 悠太 三浦 太樹 濱谷 尚志 山口 弘純 東野 輝夫
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム(MBL) (ISSN:21888817)
巻号頁・発行日
vol.2017-MBL-85, no.25, pp.1-8, 2017-11-08

無線センサーネットワークにおいて,センサーに付随するマイコンの高機能化 ・ 省電力化が進めば,従来クラウドで行っていた学習や異常検出,判定などのタスク処理をセンサーネットワークにオフローディングし,データ発生場所に近い場所でそれらを効率よく行える自律的な知能センサーネットワークが実現できる.本研究では CNN を対象に,ローカルな無線センサーネットワーク内で分散実行する新しいアーキテクチャを提案し,そのための分散実行プロトコルならびにアルゴリズムを提案する.提案手法はメッシュ型の無線センサーネットワークが面的かつ定期的に取得するデータを対象とし,センサーノードに深層学習におけるユニットの役割を割り当てる.提案手法の有効性を評価するため,1,400 m² 超の実ラウンジスペースの 50 地点の温度データを用いて,通常の CNN による学習と提案手法による分散学習におけるデータ通信量と学習精度の比較を行った.その結果,十分妥当な通信量のもとで,通常の CNN と遜色ない学習精度を達成できることがわかった.
著者
宮田 興子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.1198-1198, 2017 (Released:2017-12-01)
参考文献数
1

6年制薬学部において、有機化学は医薬品をとりまく臨床現場での話題や問題を理解し、解決するための手段として利用すべき科目の一つである。今回、薬剤師国家試験にも取り上げられている大腸がん治療法、FOLFIRIおよびFOLFOX療法に焦点をあてて、この療法を有機化学的に理解するためにはどのような有機化学反応を理解している必要があるかを示して、医療における有機化学力の活用法の一つを示す。
著者
長谷川善左衛門弘 閲
出版者
磻渓社
巻号頁・発行日
vol.第5冊, 1844
著者
横山真一著
出版者
梓出版社
巻号頁・発行日
2005
著者
久保田 壮活
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.474-479, 2005-11-01 (Released:2017-05-25)

東京大学柏図書館は, 東京大学「3極構造」構想の一つである柏キャンパスの中心的図書館として, 平成17年2月正式開館した。柏キャンパスで活動する学生教職員のための学習研究図書館としてだけではなく, 全学資料共同利用センターとして, 50万冊収容可能の自動化書庫を備え, 文献提供の拠点としても機能している。さらに社会に開かれた図書館として, 社会連携を中心としたさまざまな活動, 「場」の提供も重要なサービスと位置づけている。「次世代型図書館」をキーワードにつくられた東京大学柏図書館の建設計画から完成までの経緯をたどり, 活動中の現在, そして, 今後の計画について述べる。
著者
茂出木 理子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.341-346, 2008-07-01 (Released:2017-04-28)
参考文献数
10
被引用文献数
5

お茶の水女子大学附属図書館では,全学的な教育改革の動きに連動し,2007年4月に図書館内に新しく学生のための学習空間である「ラーニング・コモンズ」を設置した。本学にとって,ラーニング・コモンズは,「21世紀型文理融合リベラルアーツ教育」を象徴する場であり,学内の各部暑が連携して運用すべき協働の場でもある。小規模な大学図書館が小規模だからこその利点を生がし,図書館が主体となった協働の場を推進するには,1.図書館がやる気があることを学内にアピールすること,2.できることからとにかく着手すること,3.学生を運用に巻き込むことがポイントである。
著者
佐方 信夫 奥村 泰之 白川 泰之
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.303-310, 2017 (Released:2017-09-09)
参考文献数
21

目的 本研究では急性期病院を退院した後期高齢者の経済状況と退院先の関連を明らかにすることを目的とした。方法 本研究は,厚生労働省の老人保健健康増進等事業として実施された調査の情報を二次利用することで,症例対照研究を実施した。調査では関東圏,関西圏の全急性期病院(1,092病院)に調査票の回答協力依頼が行われた。病院の退院調整を担当する職員に,退院先が自宅の者(以下,自宅退院)を直近2人分,退院先が自宅と異なる者(以下,施設入所等)の直近2人分について,調査票の回答が依頼された。調査票では経済状況を把握する項目として,「1か月に負担可能な金額」が質問された。この調査票の回答を自宅退院群と施設入所等群に分けて,患者背景を示す項目について記述統計量を求めた。また,従属変数を自宅退院,主な独立変数を経済状況として,自宅退院と施設入所等を医療機関でマッチングした条件付ロジスティック回帰分析を実施し,オッズ比と95%信頼区間を求めた。さらに,施設入所等群については経済状況別に退院先を集計し,退院先の施設類型に違いがあるかについて検討した。結果 本研究の適格基準を満たした解析対象は565人(自宅退院293人,施設入所等272人)であった。条件付ロジスティック回帰分析の結果,自宅退院のオッズは,1か月に10万円以上~15万円未満負担可能な人と比べ,15万円以上負担可能な人では70%低いこと(OR: 0.29, 95% CI: 0.12-0.69),10万円未満の人では6倍高いこと(OR: 6.48, 95% CI: 2.50-16.79)が示された。また,施設入所等群のうち,1か月に負担可能な額が15万円以上の人では,介護付き有料老人ホームを選ぶ人が最も多く,10万円未満の人では特別養護老人ホームを選ぶ人が最も多かった。結論 急性期病院からの後期高齢者の退院において,毎月負担可能な金額が少ない患者ほど自宅退院する可能性が高いことが示された。経済的にゆとりがないために自宅退院を選択している可能性が示唆されているため,国や地方自治体は,高齢者施設の確保や自宅での療養,介護,生活を支えるサービスの拡充を検討する必要がある。
著者
野村 貴美
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.459-467, 1990-12-15 (Released:2017-09-30)

放射性廃棄物の処理・処分は,原子力発電廃止措置に伴う解体技術の開発と核燃料サイクルのための再処理技術の開発とともに重要な課題の一つである.商業用原子力発電が1966年に運転開始してから約25年になり,より本格的に廃棄物の処理・処分の問題解決に取り組まなければならない時期を迎えている.放射性廃棄物の特徴と発生量,処理・処分の考え方,処理・処分方法について国内の現状を概説し た.
著者
三浦 猛 三浦 智恵美 太田 史
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-07-18

(1)前年度行ったメダカDNAマイクロアレイ解析の結果、昆虫由来免疫賦活化物質のメダカへの経口投与により腸管で発現が上昇する遺伝子群のうち、獲得免疫に関係するMHCクラスI関連因子のorla-UBA、免疫グロブリン重鎖IgVH、自然免疫に関係する補体Ca8、および細胞間結合に関係するClaudin 28bのエドワジェラ菌感染後の腸での発現をリアルタイムPCRにより調べた。その結果、いずれの免疫関連遺伝子も感染前および感染直後は、シルクロース投与群では発現量が多いものの、感染後12あるいは72時間では、シルクロースを給餌しない対照群ではこれらの遺伝子が著しく増加したのに対し、シルクロース投与群では、感染開始前の発現レベルにまで低下していた。これらの結果は、シルクロースの給餌により、これらの免疫関連因子の遺伝子発現の反応性が向上し、病原体感染後直ちにこれらの因子の遺伝子発現が誘導され、その結果として、感染を防御できたものと考えられた。(2)昨年度開発した、成長抑制および免疫活性抑制に作用すると考えられるカテコールをはじめとする炭化水素類を除去する方法により最適化したイエバエミールを魚粉に置き換えて作製した飼料により、マダイの飼育試験を行ったところ、全ての魚粉をイエバエミールに置き換えても、魚粉のみの飼料と同様の成長を再現することに成功した。(3)実際の養殖ブリおよびマダイに昆虫由来免疫賦活化物質を添加した飼料を1ヶ月間給餌して、養殖魚の状態を観察したところ、昨年示した飼育試験による結果と同様、昆虫由来免疫賦活化物質には飼育魚のストレスを低減する効果があるとともに、肉質および味にも付加価値を高める効果があることが明らかとなった。
著者
宮田 一司 森 英夫 谷口 隆寛 梅沢 修一 杉田 勝彦
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.855, pp.17-00280-17-00280, 2017 (Released:2017-11-25)
参考文献数
15
被引用文献数
2

For the development of industrial heat pump systems supplying high-temperature heat source over 130 °C, experiments were carried out on cooling heat transfer of supercritical pressure HFO1234ze(E) flowing in a plate-type heat exchanger (PHE). HFO1234ze(E) with low Global Warming Potential (GWP) is expected as an alternative to refrigerant HFC134a. In the experiment, heat transfer coefficient data were obtained at different pressures including a near-critical pressure condition. To obtain the heat transfer coefficient, an integral method was used for evaluating the mean temperature difference between the refrigerant and cooling water in the PHE. Based on the measurements, characteristics of cooling heat transfer of supercritical pressure HFO1234ze(E) in the PHE were clarified. Generally, heat transfer coefficient showed considerably large values compared with tube flow, attributed to strong turbulence or agitation promoted by corrugated geometry of the PHE plate, and reached a maximum in the vicinity of the pseudocritical point. As the pressure approached the critical pressure, the peak of heat transfer coefficient became higher at lower bulk enthalpy, reflecting the pressure dependence of isobaric specific heat of the refrigerant. These results mean, even in the pseudocritical region where strong temperature dependency of physical properties appears, properties change in the flow cross section was small compared to the tube flow, although not negligible. The correlation developed in the previous study overestimated the measured heat transfer coefficient in the pseudocritical region for the pressure of the reduced pressure 1.01 very close to the critical pressure and also in the enthalpy region near to and lower than the pseudocritical point for the pressures of the reduced pressure about 1.1 or higher. For the better prediction, the necessity to consider the small but non-negligible properties change in the flow channel cross section was recognized.
著者
清崔述撰
出版者
陳履和刊 (金華府學藏板)
巻号頁・発行日
vol.第12冊, 1825