著者
安田 明生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.12, pp.2082-2091, 2001-12-01
参考文献数
44
被引用文献数
52

GPSは1970年代に米軍により開発が開始され, 1993年に完成した衛星測位システムである.世界中どこでもいつでも実時間の高精度測位が可能となり, それ以来10年足らずの間に, 各種の航法のみならず, 膨大な分野での応用開発が進行中で, 今やこのシステムなしでは, 日常生活もままならぬほどの展開を見せている.一見, オールマイティで今更研究の余地が残されているのかと思われがちであるが, まだ解決すべき多くの課題を抱えている.GPS受信機自体の改良, 広域・狭域補強システムの開発, 屋内から, 上空が制限された市街地に至るシームレスな測位を可能とする擬似衛星技術の開発研究, RTK-GPSの広域化をめざす仮想基準点方式(VRS)の研究と枚挙にいとまがない.本論文ではGPSシステムの概要を示すとともに, GPSにかかわる諸般の技術の展望を述べる.
著者
Katsuyuki MORISHITA Hiroshi KARASUNO Yuka YOKOI Kazunori MOROZUMI Hisayoshi OGIHARA Toshikazu ITO Takayuki FUJIWARA Tetsuya FUJIMOTO Koji ABE
出版者
日本理学療法士協会
雑誌
Journal of the Japanese Physical Therapy Association (ISSN:13441272)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.1-7, 2014 (Released:2014-12-20)
参考文献数
32
被引用文献数
19

Purpose: This study aimed to clarify the effects of therapeutic ultrasound on intramuscular local blood circulation (and oxygen dynamics) using near-infrared spectroscopy (NIRS). Participants: The participants were 11 healthy males. Methods: All participants performed all three trials; (1) the ultrasound (US group), (2) without powered ultrasound (placebo group), and (3) rest (control group). Ultrasound was applied at 3 MHz, 1.0 W/cm2, and 100% duty cycle for 10 minutes. Evaluation index were oxygenated, deoxygenated, and total hemoglobin (Hb) concentrations in the intramuscular and skin surface temperature (SST). The experimental protocol was a total of 40 minutes, that is, 10 minutes before trial (rest), 10 minutes during the trial (ultrasound, placebo, and control), and 20 minutes after trial (rest). The NIRS and SST data collected before and after the trial were divided into 5 minutes intervals for further analysis. Results: Oxygenated and total hemoglobin levels were significantly higher in the US group than in the placebo and control groups for the 20 minutes after ultrasound ( p < 0.01). The SST was significantly higher in the US group than in the control for 15 minutes after ultrasound ( p < 0.05), while it was significantly lower in the placebo group than in the US and control groups for 20 minutes after the trials ( p < 0.01). Conclusion: The effects of ultrasound were maintained for 20 minutes after the trial on intramuscular blood circulation and oxygen dynamics. These effects were caused by a combination of thermal and mechanical effects of the ultrasound.
著者
永井 秀樹 川北 一彦
出版者
日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.35-43, 1999-07-31
参考文献数
9
被引用文献数
3

小学校理科「電気のはたらき」の単元で,電流,または,電気に関する子どもの考え方について調査・分析した。初めの段階は,豆電球,モーター,乾電池,及び簡易検流計による観察・実験の結果に対して,粒や矢印による電流モデルを用いて子どもの考え方を描かせた。観察・実験の直後は消費(減衰)モデルが一時的に減少するが,時間が経過すると,また元へ戻ってくる子どももみられた。観察・実験と話し合いを繰り返す中で,「使えば電池が消耗する」という日常経験と,「豆電球(またはモーター)の前後で電流が変化しない」こととの矛盾が消費モデルが復活する原因らしいことが分かった。そこで,電池まで含めた子どもが考えたモデル「電気マンモデル」「カミナリ君モデル」等を活用することが有効であることが分かった。これらのモデルは,電池の直列・並列つなぎの場合に対しても有効なモデルであった。

6 0 0 0 OA 普通幼学全書

著者
村田徽典 編
出版者
慶林堂
巻号頁・発行日
1880

6 0 0 0 OA 作文独習自在

著者
宮崎来城 著
出版者
大学館
巻号頁・発行日
1904
著者
奇術倶楽部 編
出版者
由盛閣
巻号頁・発行日
1920
著者
木下 恂
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.p483-487, 1981-06-15
著者
仲道 隆史 伊藤 毅志
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.167-170, 2014-10-31

将棋AIの実力はプロ棋士に肉薄しておりアマチュアプレイヤにとって十分強くなっている一方で,近年ではゲーム熟達の支援やより楽しませるAIなど,強さ以上に楽しさが求められている.対局の楽しさを損なう要素としてAIの不自然さが注目されているが,自分より棋力の低いプレイヤの指し手に不自然さを感じやすい可能性が指摘されている.本研究ではAIの強さの主観評価と知覚する不自然さの関係を対局実験から分析したのち,棋力を調整した上で課題となる不自然さについて議論を行う.
著者
吉村 貴克 徳田 恵一 益子 貴史 小林 隆夫 北村 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.87, no.8, pp.1565-1571, 2004-08-01
被引用文献数
4

本論文は,HMMに基づいた音声合成システムに混合励振源モデルを導入することにより,合成音声の品質向上を図ることを目的とする.我々はこれまでに,メルケプストラム,基本周波数,継続長をHMMの枠組みでモデル化し,HMMからこれらの音声パラメータを出力することによって音声を合成するテキスト音声合成システムを提案した.このシステムでは,合成フィルタ(MLSAフィルタ)を励振する際の励振源モデルとして,有声区間,無声区間でそれぞれパルス列と白色雑音を切り換える単純なモデルを用いている.このような励振源を用いる場合,有声摩擦音のように周期成分と非周期成分をともにもつ音声を合成することができず,合成音声の品質を劣化させる原因となる.そこで本論文では,パルス列と白色雑音を混合する混合励振源モデルを用いることにより高品質な音声を実現している狭帯域音声符号化手法MELPの混合励振源モデルを導入する.この混合励振源モデルは,狭帯域音声符号化だけでなく,広帯域音声符号化へも応用されていることから,音声合成においても有効性が期待される.更に,多くの音声符号化手法で用いられているポストフィルタを導入し,合成音声の品質を向上を図る.また主観評価実験により,本システムにおける混合励振源モデルとポストフィルタの有効性を示す.
著者
大谷 大和 戸田 智基 猿渡 洋 鹿野 清宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.1082-1091, 2008-04-01
被引用文献数
3

声質変換において,スペクトル特徴量系列の統計的モデル化技術の発展により,その変換性能は大幅に改善された.しかし,声質変換で用いられる音源モデルでは実際の音源を正確に表現できていないため,その変換音声の自然性は十分なものとはいいがたい.これを改善するために,スペクトル特徴量系列と同様に音源特徴量系列に対しても統計的なモデリングを行う必要がある.本論文では混合正規分布モデル(Gaussian Mixture Model: GMM)に基づく声質変換法の枠組みに対してSTRAIGHT混合励振源を導入する.提案法では,スペクトル特徴量系列及び音源特徴量系列に対して最ゆう推定(Maximum likelihood estimation: MLE)に基づく特徴量変換が行われる.客観評価実験並びに主観評価実験の結果より,提案法により音質,話者性変換精度が大きく改善されることを示す.