著者
長門 祐介
出版者
慶應義塾大学倫理学研究会
雑誌
エティカ (ISSN:18830528)
巻号頁・発行日
no.4, pp.135-158, 2011

1. リクールによるアリストテレス解釈2. イーザーの読解理論と三つのミメーシス3. 歴史叙述への応用及び記号論批判4. リクールとイーザーの読解論の差異
著者
井下田 貴子 廣谷 定男 荒井 隆行
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.53-60, 2017-08-30 (Released:2018-02-28)
参考文献数
28

This study investigated overlapping of /o/ and /u/ in young Seoul Korean speakers' lenis/aspirated CV syllables, and discusses its results with previous studies' observations of overlapping in speech units of different length. Male speakers showed no overlapping in the lenis CV context, but did in the aspirated CV context. Females showed overlapping in both contexts, with greater overlapping in the aspirated. By comparing with previous V and read speech studies, it suggests that overlapping may be related to coarticulation and clarity reduction for males. For females, there is a possibility that the presence of C reduces overlapping in V.
著者
大久保 理恵 坂野 永理 内丸 裕佳子
出版者
岡山大学国際センター, 岡山大学教育開発センター, 岡山大学言語教育センター, 岡山大学キャリア開発センター
雑誌
大学教育研究紀要 (ISSN:18815952)
巻号頁・発行日
no.8, pp.1-9, 2012-12

岡山大学の日本語コースでは,各レベルの到達度の目安として,CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)の到達レベルを取り入れることを検討課題としている。本稿では,ヨーロッパの高等教育におけるCEFR 導入の背景を述べ,ベルギー,ドイツ,ハンガリーの三大学におけるCEFR導入状況の調査結果を報告する。調査により,各大学によりCEFRの取り入れ方は様々であることがわかった。しかしながら,どの大学においても,CEFR がきっかけとなり,日本語コース,教員,学生に変革が起こり,その変革が授業やカリキュラムの向上につながっていることが明らかになった。

5 0 0 0 OA 鹿児島県史

著者
鹿児島県 編
出版者
鹿児島県
巻号頁・発行日
vol.第2巻, 1940
著者
稲垣 厚子
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
no.3, pp.22-27, 2011-03-31

本漢字教材は、欧州の非漢字系日本語学習者を対象として、CEFRのA1,A2,B1レベルの「読み」「書き」技能における漢字の取り扱いを明確にし、学習者が漢字の運用力を自己評価できるようになることを目的とする。学習者は、CEFRのCDSに準拠したタスクを通して実生活で漢字を使って何ができるかを認識し、自己の学習段階を診断することができる。これによって新たな学習の動機付けにもつながると考えられる。
著者
原田 純治 山城 健
出版者
長崎大学教育学部
雑誌
長崎大学教育学部紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Nagasaki University, Combined Issue (ISSN:21885389)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.151-156, 2017-03-01

長崎大学教育学部紀要:教育科学 通巻 第81号(Bulletin of Faculty of Education, Nagasaki University:Educational Science, Vol.81)
著者
石井 健一
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.25-36, 2011-12-25
被引用文献数
1

5つのSNSサービス (Facebook、mixi、モバゲータウン、グリー、Twitter) について、個人情報の開示が利用にどのような影響を与えているのかという視点から分析をおこなった。その結果、既知の友だちが多く個人情報の開示度が高い「強いつながりのSNS」 (Facebook、mixi) と、既知の友だちが少なく個人情報の開示度が低い「弱いつながりのSNS」 (モバゲー、グリー、Twitter) に分かれることが確認された。「強いつながりのSNS」は既知の対人関係、「弱いつながりのSNS」はネット上の対人関係と結びついていた。個人情報のうち属性情報の開示はSNSの利用頻度や友だちの数と有意な相関があったが、識別情報の開示は、既知の友だちの数のみに有意な相関があった。コミュニケーション不安やプライバシー意識とSNS利用の間には有意な関連はみられなかった。
著者
三好 正堂
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.17-26, 2016-01-18 (Released:2016-02-10)
参考文献数
8
被引用文献数
1 6

大腿骨近位部骨折の治療には,早期手術と早期リハビリテーションが必要である.しかし今回の143例の調査で,早期に手術した例(骨折1〜2日目)と遅く手術した例(骨折後3〜19日目)で急性期病院在院日数,回復期病院在院日数,ADL利得,膝伸筋力増加値に差がなかった.このことは手術を遅くしてよいことを意味するのではない.骨折前に「歩行障害なし」(12例)・「屋外歩行自立」(36例)のうち,骨折後の歩行レベルで「自立歩行」になった40例の骨折-手術日数が3.7日で,「自立歩行」を回復しなかった8例の骨折-手術日数が6.8日で,差は有意であった. 一方,急性期病院におけるリハビリテーション(以下,リハ)は著しく不足しており,骨折前に「歩行障害なし」と「屋外歩行自立」の計48例が,急性期病院に平均19日間入院して回復期病院へ転院したとき,非骨折側膝伸筋力は健常者の平均56%(10〜112%)に低下し,しかも急性期病院への入院が長くなるほど膝伸筋力は低下していた. このことから,本症の治療成績を上げるためには,早期手術だけでなく,骨折後早期の強力なリハの実践が必要であることが示唆された.
著者
前原 俊介 朴 壽永
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.109-120, 2021-07-01 (Released:2021-07-01)
参考文献数
24

本研究では,農産物や食品販売とSNS等を関連させた研究が情報化社会進展下にも関わらず少ない現状を踏まえ,SNSの重要性に着目し,事例として2019年に発生したタピオカドリンクブームの発生要因を明らかにした.具体的には,どのような消費者がブーム発生に最も貢献したか,また,その購買行動とSNS特にInstagramの影響を分析した.アンケート調査を行い,539人分のデータを収集,Brunner-Munzel検定とカイ二乗検定を適用,分析した.ツールとしてBuMocを用いた.サンプルサイズが大きいことなどからP値のみに依拠した有意差検定ではなく効果量(effect size)と併せて有意差を確認した.分析の結果,流行に敏感な女子学生が今回のブーム発生の主役であったこと.SNS特にInstagramにより情報の拡散が行われ,購買意欲向上に繋がったこと.情報の取り入れ等でInstagramは活用されるが,繰り返しタピオカドリンクを購入する要因は味や食感などのタピオカドリンク商品自体がポジティブに評価されたからであることが明らかになった.なお,今回のブームは,今後も流行に敏感な女子学生を中心とし,一定のレベルで消費対象として残存する定着性流行になる可能性が高いと推察された.
著者
小川 真 猪原 秀典
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.77-84, 2013 (Released:2013-05-15)
参考文献数
22

咽喉頭症状のみを有する症例における咽頭後壁濾胞の所見とI型アレルギーとの関連性を調査するために, 吸入抗原特異的IgEの有無と抗ヒスタミン剤の効果との関連性について検討した. 全24例中17例において少なくとも1つの特異的IgEが陽性であった. 全症例に抗ヒスタミン剤を12週間投与し, 披裂部浮腫を伴う症例に対してはプロトンポンプ阻害剤を併用したところ, 特異的IgE陽性群では, 症状の程度が改善した症例および咽頭後壁濾胞数が5個未満に減少した症例の割合が経時的に増加したが, 陰性症例では変化が乏しかった. 以上の結果より, 咽頭後壁濾胞所見が咽頭におけるI型アレルギーの診断の手がかりとなる可能性が示唆された.