著者
島内 裕子 Yuko Shimauchi
出版者
放送大学
雑誌
放送大学研究年報 = Journal of The Open University of Japan (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
no.31, pp.130-119, 2013

本稿では、近世に出版された数ある徒然草の注釈書の中から、『徒然草句解』(1661年刊)に焦点を当てて、この注釈書の特徴を明らかにするとともに、徒然草自体に内在する問題意識を掘り起こすことを目指す。 近世前期に刊行された各種の徒然草注釈書と『徒然草句解』を比較することによって、『徒然草句解』の注釈態度が、従来言われてきたような、儒学の立場からの注釈というよりは、むしろ『源氏物語』や『枕草子』や和歌などを通して、徒然草の本質に迫ろうとする傾向が顕著である事実を明らかにする。 また、『徒然草句解』は、数多くの箇所で、徒然草の連続する章段間の照応に着眼する注釈を付けており、この点に『徒然草句解』の新しさと達成があると評価できる。 さらに、徒然草注釈書を、研究的な詳細なものと、読みやすさに力点を置いた一般向けの簡略なものに大別するならば、『徒然草句解』がその中間に位置すること、および、そのスタンスこそが、徒然草という作品を広範な読者たちに開くと同時に、徒然草の奥深い世界に分け入る道標となっていることを明らかにする。
著者
金子 昂夢 柳井 啓司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

スマートフォンとTwitterの普及により,今の自分の状況を投稿する人が増加してきた. ツイートには本文の他に画像や位置情報を添付でき,外出先で撮影した画像を即座に投稿することができる. 本研究では,これらのTwitterに投稿された位置情報付き画像ツイートリアルタイムなイベント検出を行う. さらに,イベントを表す画像を抽出することにより,視覚的にイベントが捉えられるようにする.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.574, pp.114-118, 2003-05-19

「業務プロセスの改革を主導せよ」。これがキリンビールのIT部門のミッション(任務)だ。システムを通して全社の業務を俯瞰できる立場を生かして、業務改革のアクセルを踏む。2001年度に始まった営業プロセスの改革プロジェクトでも営業部門をねばり強く説得し、新プロセスとそれを支えるシステム作りを進めた。ビール各社の2002年12月期決算では、キリンビールの健闘が光った。

1 0 0 0 OA ボツリヌス症

著者
小崎 俊司 幸田 知子 梅田 薫
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.275-282, 2014-04-20 (Released:2014-05-20)
参考文献数
21
著者
大川愼吾
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部紀要 (ISSN:00756431)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.87-92, 2003
被引用文献数
1

末梢性顔面神経麻痺では眼輪筋麻痺による眼裂の拡大だけでなく前頭筋麻痺による眼裂の狭小が重要な所見である。顔面神経支配の前頭筋は上眼瞼の挙上に関して補助的に働くので, その麻痺により上眼瞼の下垂 (眼瞼下垂) が起こると考えられる。このため, 前頭筋麻痺による眼瞼下垂が軽度であれば眼輪筋麻痺による眼裂拡大が前景に立つが, 重度になると逆に眼裂狭小が起こることになる。この眼裂狭小が時に非常に重度となることから, 上眼瞼の挙上に関する前頭筋の役割は極めて重要であると思われる。このことを説明するために, 上部顔面の皮膚の状態に注目した。すなわち, 高齢者では上眼瞼や額の皮膚の弛緩によって上眼瞼の下垂 (偽眼瞼下垂 pseudoptosis) が起こりやすいが, 前頭筋の働きによりこれが代償されると眼裂狭小にならない可能性がある。このような ''潜在化'' した眼裂狭小がある場合に前頭筋麻痺が起こると眼裂狭小が重度になると思われる。前頭筋麻痺による眼瞼下垂と上眼瞼挙筋麻痺による眼瞼下垂を鑑別する方法として, 験者の手で他動的に麻痺側の眉毛を釣り挙げて眼裂の大きさの変化をみる「眉毛挙上試験」が単純であるが非常に有用と思われた。
著者
永益 英敏
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.169-170, 1992-12-30
著者
高橋 誠 本間 紀之 諸橋 敬子 中村 幸一 鈴木 保宏
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.394-402, 2009-07-15
被引用文献数
17 24

16品種・系統24点の米を用いて米粉試料を調製し,粗蛋白質含量,アミロース含量,損傷澱粉量および粒度構成を測定した.米粉の粒度は全ての供試材料で200メッシュ通過割合が90%以上だったが,粒度構成は米粉試料により異なった.特徴的な品種は300メッシュ通過割合が他種類に比べ高かった北陸166号であり,損傷澱粉量も少ない傾向が認められた.<BR>グルテンを添加混合した米粉の物性を測定したところ,ファリノグラフ吸水率は品種間差が存在し,米粉のアミロース含量との相関が認められた.一方,米粉パンの比容積や形状は米粉試料により異なり,グルテンを添加混合した米粉中のアミロース含量やビスコグラフ特性と相関がある事が示唆された.なお,米粉パンの最大比容積は米粉のアミロース含量が25%前後で得られると推定された.米粉パンの硬度は米粉のアミロース含量と相関が認められた.焼成後の時間の経過とともにパンの硬度は増加したが,品種により硬度の増加速度に違いが認められた.アミロースや蛋白質含量が同程度の品種に比べ,粉質米や低グルテリン米ではパンの硬度や硬化速度が低いものも存在し,米の蛋白質組成等がパン物性に影響を与えていることが示唆された.以上の結果から,中アミロース米(アミロース含量15~25%程度)が米粉パン製造適性に優れると思われた.
著者
高田 高史
出版者
科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.139-142, 2014-05