- 著者
-
池原 研
- 出版者
- 日本第四紀学会
- 雑誌
- 第四紀研究 (ISSN:04182642)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.6, pp.569-574, 2000-12-01 (Released:2009-08-21)
- 参考文献数
- 24
- 被引用文献数
-
6
7
北海道礼文島西方の利尻トラフから採取された海底堆積物コアには,2枚のタービダイトが認められ,地震起源と推定される.このコアの12層準における浮遊性有孔虫を用いた放射性炭素年代測定結果に基づくタービダイトの堆積年代は,放射性炭素年代で約2,300年前と5,500年前と推定できる.したがって,この付近における大地震の発生間隔は約3,200年と推定された.この間隔は,1993年北海道南西沖地震震源域周辺の奥尻海嶺の約1,000年や,サハリンの活断層の活動間隔である約2,000年強よりも長い.