著者
須藤 靖
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.11-15, 1991-01-05

銀河形成, あるいはもっとひろく宇宙における構造形成の問題は, 古くて新しい問題である. 古いと言ったのは, その基礎となる重力不安定性の考え方は一世紀近く前から存在しているからである. 一方, 新しいと言うのは, 宇宙観測技術の飛躍的進歩により, 我々が想像していなかった大スケールにわたる構造の存在が認識され続けている事実を指す. ここでは主として, 理論的にみた銀河形成の考え方の枠組みを概観した後に, 最近提唱された宇宙マッハ数テストを紹介し, 銀河形成論に与える意味を解説する.
著者
橋本 賢一
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.196, no.6, pp.81-91, 2007-12
被引用文献数
1
著者
杉本 豊久 Rahimpour Massoud Yaghoubi-Notash Massoud
出版者
成城大学
雑誌
成城文藝 (ISSN:02865718)
巻号頁・発行日
vol.197, pp.154-137, 2006-12

It is argued that attitude plays a crucial role in motivating EFL learning. Along the same lines researchers in SLA believe that positive attitude facilitates EFL learning while negative attitude hinders it. The present study examines the attitude of male versus female university students as a motivating factor in studying English as a foreign language. The hypothesis set was whether the responses to each individual item significantly varied across the genders which may consequently lead up to better performance. Participants in the study were 84 male, and 102 female university students majoring in courses other than English (Science, Humanities, or Engineering) at The University of Tabriz and The Azad University of Tabriz. A Questionnaire was employed for data collection and the appropriate statistical means were employed for data analysis. Significant differences were found with 4 of the items corresponding to a) Hearing English language spoken, b) Being made to learn English, c) Appearing cosmopolitan as a result of knowing English, and d) Loss of identity as a result of foreign language ability. Implications of the study are discussed.
著者
Inoguchi Takashi Uenohara Hideaki Ide Hiroko
出版者
日本行動計量学会
雑誌
Behaviormetrika (ISSN:03857417)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.73-96, 2008-01
被引用文献数
1

Does globalization have a positive or negative impact on democracy? One reason this problem has gone unsolved is found in the fact that most studies to date have not made systematic use of empirical data to test propositions concerning the relationship between globalization and democracy. While there have been studies that have made a pioneering systematic contribution through the use of macroeconomic and other aggregate statistics, this article empirically examines whether globalization enhances or constrains democracy by using cross-national survey data collected in 17 countries(the Asia-Europe Survey). Our empirical testing has shown that globalization tends to be positively correlated to democratic activism at the individual level, suggesting the possibility that experiences of globalization strengthen democracy.
著者
荒木 穂積
出版者
全国障害者問題研究会
雑誌
障害者問題研究 (ISSN:03884155)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.127-136, 2003-08

発達保障の思想の本質的特徴と関わらせて、子どもおよび障害者問題の国際的視点から論じた。障害者の人権保障、ノーマリゼーション、慈悲に基づくアプローチから権利に基づくアプローチへのパラダイム転換など発達保障の思想の根幹をなす考え方が、第2次世界大戦後の国連を中心とした平和と人権保障の国際的活動の所産であることを論じた。21世紀の入り口にある今日、あらためて「21世紀を発達保障の世紀」とするべき時代状況があることを論じた。
著者
増尾 剛
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1334-1335, 1989-10-16

TAOは、LispマシンELIS上におけるマルチパラダイムプログラミング言語である。一般のLispにおける関数型パラダイムの他に、論理型パラダイム、オブジェクト指向パラダイムを兼ねそなえている。また、TAOはマルチプロセスが可能で、そのための様々な基本機能が用意されている。しかし、これらの機能は若干プリミティブで、必ずしも一般のプログラマにとって使いやすいものとはいえない。そこで、TAOのマルチプロセス機能をプログラマにとって利用しやすいものとするため、TAO上に並行論理型言語CLLを実現した。CLLはTAOのマルチプロセス機能を、TAOの3つのパラダイムのうち特にそのセマンティクスが並行実行と相性が良い論理型パラダイムと組み合わせることによって、抽象化したものである。
著者
渡辺 和文 山崎 憲一 三上 博英 梅村 恭司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1732-1733, 1989-10-16

ELISは、Lisp専用のアーキテクチャを持ったプロセッサであり、インタプリタの性能が高いことが大きな特徴である。この高いLisp処理能力を優れたユーザインタフェースと融合させることにより、ELISの利用分野を新たに開拓、広められる可能性がある。筆者らは、ユーザインタフェースに定評のあるApple社のMacintoshII(以下Mac IIと呼ぶ)を選び、これにELISを接続した(これをMacELISと呼ぶ)。本報告では、Mac IIへの接続ハードウェアについて述べる。
著者
山崎 憲一 三上 博英 梅村 恭司 渡邊 和文
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1734-1735, 1989-10-16

エキスパートシステムや知識処理システムにおいては、高速でかつ強力な記号処理機能と共にユーザインタフェースが重要である。そこで優れたユーザインタフェースをもつ米Apple社のMacintosh II(以下Mac)と、高速な記号処理機能を持ったLispマシンELISを結合したシステムMacELISを開発した。MacELISはELIS自身のプログラミング環境のユーザインタフェースを向上させること、および優れたユーザインタフェース構築のための環境を提供することを目的として設計され、次のような特徴を持つ。・ELISからMacのユーザインタフェースを使用できる。・Macに接続可能なデバイス(スキャナ、MIDコントローラ、光ディスク等)をELISから使用しマルチメディアに対応することができる。・デスクトップ型程度にまでコンパクトにできる。このようにMacELISではMacのユーザインタフェース機能を用いて、X-Windowに代表されるネットワークを介したウィンドウシステム以上の環境を提供できる。さらにMacELIS(1)はMacELIS IIとして現在開発中のシステムのプロトタイプでもあり、ハードウェア、ソフトウェアのフィージビリティ確認の役割をも持つ。
著者
白崎 昌俊 坂本 常豊 仲山 幸司 塚本 隆啓
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.763-764, 1989-10-16

最近、マルチメディアを扱うことのできるプレゼンテーションシステムの利用が進むにつれ、三次元図形の表示機能や、さらに高度な文書レイアウト機能が望まれている。そこで我々は、先に実現したLispマシン上の三次元グラフィックパッケージPHIGSにおけるCSS(階層的図形データベース)の機能と、Lispエバリュエータの機能とを用いることによって、ハイパーテキストの機能を持つプレゼンテーションシステム「HPS(Hyper Presentation System)」を実現した。HPSは、装置に依存しないPHIGSを用いたアプリケーションプログラムとして構築されているため、グラフィック装置としてPHIGSでサポートされている多種多様な装置を使用することができる。さらにHPSでは、強力な数式組版機能を持つTeXの出力ファイルであるdviファイルをPHIGSの出力プリミティブへ変換し、CSSへ登録する機能を持っている。このため、HPSではTeXによってレイアウトされた文書とPHIGSによる三次元図形とを混在しながら表示することができる。以下、このHPSの実現方法について報告する。なお、HPSの記述言語はLispマシンELIS8200上のCommon LISPであり、dviファイルは、アスキー社から配布されている日本語TeXによる出力ファイルを用いた。
著者
杉村 利明 岸田 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1340-1341, 1989-10-16

ELIS-1の知能処理言語TAOは、マルチパラダイムとマルチプログラミングの機能が特徴である。そして、各種のプログラム開発を通して、マルチパラダイムの機能が開発効率の向上に有効であること、マルチプログラミングの機能が実用的なAPを実現するために不可欠であること、が確認されてきた。一方、Common LispによるLispの標準化が進み、多くのAPがCommon Lispで開発されている。そこで、新ELIS(ELIS 8200シリーズ)では、Common Lispをマルチパラダイム化する形でTAOの特徴を継承することとした(ELIS Common Lisp)。TAOとCommon Lispと相矛盾するところは、Common Lispを優先した。マルチプログラミングの機能については、Common Lispで書いたプログラムが、マルチプロセスによるマルチプログラミングの環境でも共有してそのまま使えること(上位互換)を前提に実現することとした。本稿では、このマルチプログラミングの機能と実現法について述べる。
著者
五味 弘 伊藤 丹二 長坂 篤
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1346-1347, 1989-10-16

LispマシンELISは、インタプリタの高速実行に重点を置いたアーキテクチャであるが、コンパイル・コードはバイトコードの解釈によって実行され、実行速度の点から改良の余地があった。我々は現在ELIS 8200上にCommon Lispのコンパイラを開発しており、レジスタマシン化、バイトコードの改良、広域最適化等によりコンパイルコードの高速化を行った。本稿ではELIS最適化コンパイラの構成とバイトコードについて述べる。
著者
岸田 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.91-92, 1991-02-25

Common Lispではステッパ等のデバッグツールの組込みを可能とするために、evalhook, applyhookといったスペシャル変数を規定している。インタプリタは、再帰的に処理を進めるその過程毎に,これらの変数の値を探索し、その探索結果に応じてフック関数の呼出しを制御する(フック機構)。ところが「深い束縛(deep binding)」方式においては変数探索は重い処理であるため、フック機構を"素朴に"実装した場合、インタプリタの性能は著しく低下する。本稿では、「深い束縛」を採用したELIS CommonLispで用いられた、処理系の動作と密接な関係にある変数を、効率良く参照するための手法について述べる。
著者
高田 久靖 鶴巻 宏治
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.232-233, 1991-02-25

新ELIS(ELIS8200)は実用的な記号処理ソフトウェアの開発実行マシンとして開発されたLispマシンである。新ELIS上では、TAO/ELISのマルチパラダイム性を受け継ぎつつ、Common Lispに完全に準拠したELIS Common Lispが実現されている。本稿ではELIS Common Lispのプログラム開発支援系(以下、開発支援系)の設計方針・機能を述べると共に、複数のプログラミングパラダイムを含む融合型プログラムの実行追跡機構の実現法について報告する。
著者
立木 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.954-962, 1993-05-15

最近、Common Lispにオブジェクト指向の機能を付け加えた言語CLOSが広まりつつある。CLOSでは、総称関数を用いて、オブジェクト指向のメッセージ送信を一種の関数呼び出しとして実現している。しかし、CLOSの総称関数は、Lispの関数とは別物であり、Lispの基礎に存在する関数型言語の計算機構を総称関数に拡張しているわけではない。そのためには、λ計算がLispの理論的墓礎であるのと同様、総称関数を関数とする形式計算を考える必要がある、本論文では、そのような形式計算として、レコードとマージ・オペレータを型つきλ計算に付け加えた計算λmを提案する。λmは、総称関数の動作を関数型言語の枠組でモデル化している。λmのレコードはCLOSのオブジェクトに、関数は総称関数に対応する。レコードのマージはレコードの結合に、関数のマージはCLOSのメソッド融合に対応している。λmは、簡約による型の保存等形式計算としてよい性質を持ち、表示的意昧がドメイン上で構成可能である。その際、マージは上限操作として意味が付けられる。
著者
湯浦 克彦 船津 隆 高橋 久
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1354-1355, 1989-10-16

オブジェクト指向は、Smalltalk以来いくつかの言語が提案されている。その中でCLOS(Common Lisp Object System)は、多重継承、メソド結合に特徴があり、これらを用いた差分プログラミングにより効率良くプログラムを作成することを目指したものと言えよう。本稿では、CLOSによる差分プログラミングの実験、分析と従来のCommon Lispでの記述との比較を述べる。

1 0 0 0 CLOSの実現

著者
景山 辰郎 河津 祐子 高橋 陽徳 佐治 信之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.73-74, 1991-02-25

筆者らは,Common Lisp上のオブジェクト指向言語拡張であるCLOSを実現した.本稿では,はじめにの基本的なCLOSオブジェクトの構造について述べる.次に,処理系の実行効率の向上を主眼にメソッドの適用について述べる.次に,CLOSの振舞いを決定するメタオブジェクトプロトコルについて述べる.
著者
岸田 克己 杉村 利明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1342-1343, 1989-10-16

我々は、ELIS 8200シリーズハードウェア上に、単一Lisp空間での多重プロセスを可能とするCommon Lisp処理系の実装を行っている。ELIS Common Lisp処理系の設計にあって、コンパイルドコードの実行速度と、開発環境としてのインタプリタを重視した。本稿では、インタプリタでの実行速度向上を目的としたソースプログラムの前処理について述べる。