著者
新山 大翔 沖 真帆 塚田 浩二
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.252-258, 2016-11-05

従来のジョイントは,金型を用いて工場で製作される高精度なワンオフの接合方法(例:嵌め合わせ)が市販製品では多く見られる一方,個人レベルでは,接着剤などを用いて,外観や構造を気にせずに「とりあえずくっつけばよい」という刹那的な固定方法が一般的であった.このため,個人の作るプロトタイプと市販製品では,その外観や強度等に大きな差が出ていた.一方,近年の低価格な3D プリンターの普及に伴い,個人レベルでも3D モデルを設計/出力してワンオフのジョイントを出力できる環境が整いつつある.しかしながら,3D プリンターの特性を考慮しつつ,実用的なジョイントを設計することは一般の利用者には難しい.そこで本研究では,3D プリンターの利用を前提として,様々な部品や日用品同士を固定/調整可能なジョイント機構を設計,及びジョイントの調整が可能なシステムの構築を行い,ファブ時代の構造設計の効率化を目指す.
著者
プラダン ゴウランガ・チャラン
出版者
法藏館
雑誌
世界文学としての方丈記 (ISSN:13466585)
巻号頁・発行日
2022-03-30

まえがき 序章 世界文学としての『方丈記』 : 古典文学の新たな可能性に向けて第1節 研究の背景第2節 先行研究と問題の所在第3節 研究の範囲と実施方法第4節 本書の構成 第1部 日本国内における『方丈記』の受容第1章 成立から明治初期までの『方丈記』受容の概要はじめに第1節 鴨長明の生涯と『方丈記』の成立第2節 成立から近世までの『方丈記』の受容第3節 近世における『方丈記』の受容終わりに 第2部 自然文学作品としての『方丈記』 : 夏目漱石の「英訳方丈記」を中心に第2章 開国後に欧文で見る『方丈記』 : ジェームス・メイン・ディクソンを中心にはじめに第1節 ディクソンに関する先行研究第2節 ディクソンの略歴第3節 日本の高等教育と日本研究への貢献3‐1 ディクソンと日本の英語教育3‐2 ディクソンと東京女学館の設立3‐3 ディクソンの米国における研究活動第4節 ディクソンと『方丈記』の出会い終わりに 第3章 夏目漱石と『方丈記』の最初の外国語訳への挑戦 : 詩人化された鴨長明はじめに第1節 先行研究について第2節 夏目漱石と『方丈記』の関係2-1 ディクソンによる『方丈記』の英訳の依頼2-2 漱石の『方丈記』への関心第3節 「英訳方丈記」から見る漱石の『方丈記』理解3‐1 漱石の「作家論」における『方丈記』の位置づけ3‐2 ロマン主義的な自然作品としての『方丈記』3‐3 漱石の『方丈記』論とディクソンとの関係第4節 漱石の翻訳思想について終わりに 第4章 漱石とディクソンの『方丈記』英訳の比較検討 : 在日西洋人が見た鴨長明はじめに第1節 漱石のエッセイとディクソンの論文の関連性1-1 東西における自然観・隠遁習慣1-2 鴨長明の人間嫌い論第2節 漱石とディクソンの英訳の関連性第3節 ディクソンの鴨長明像第4節 在日西洋人が捉えた鴨長明像終わりに 第3部 19世紀末・20世紀初頭の英語圏における『方丈記』の流通と受容の諸相第5章 日本からアメリカへ : Sunrise Storiesに見る『方丈記』はじめに第1節 Sunrise Storiesの著者と執筆背景第2節 本著書に見る鴨長明像終わりに 第6章 アメリカからイギリスへ : 南方熊楠・ディキンズの『方丈記』共訳とその受容はじめに第1節 南方熊楠の『方丈記』英訳1-1 熊楠の英訳の底本とその実態1-2 熊楠・ディキンズ共訳「題目」第2節 東洋学者デイヴィスの日本への関心終わりに 第7章 英詩人バジル・バンティングの見た『方丈記』 : Chomei at Toyama を中心にはじめに第1節 バジル・バンティングとモダニズム運動第2節 Chomei at Toyama第3節 モダニズム英詩としての Chomei at Toyama終わりに 終章 夏目漱石と文学作品の歴史性まとめに今後の展望 あとがき参考文献
著者
中塚 貴之 森島 繁生
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.187-188, 2016-03-10

CG映像における効果音の多くは実際の音を録音したものが使用されている. しかし, 実録に基づく効果音の作成には多くの労力を要するため, シミュレーション環境下で効果音を生成することに対する需要は高い. 本研究では, 効果音の中でも身近な摩擦音を物体の運動シミュレーションに基づいて生成することを目的とする. 提案手法では,近似モデルを用いて物体表面が他物体と接触する時に生じる弾性変形を表現する.弾性変形によって物体表面の振動が形成する音圧分布の空間伝播に基づき摩擦音を生成する.さらに, 近似モデルのパラメタを調整することにより, CG映像の見た目の印象に合致した摩擦音の生成を可能とする.
著者
髙丘 有季乃 湯地 宏樹 Yukino TAKAOKA Hiroki YUJI
出版者
鳴門教育大学地域連携センター
雑誌
鳴門教育大学学校教育研究紀要 = Bulletin of Center for Collaboration in Community Naruto University of Education (ISSN:18806864)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.129-136, 2022-02

保育においては,子どもの評価のためにドキュメンテーションなどの記録をとることが求められている。本研究は,保育者にインタビュー調査を行い,テキストマイニング分析によって,保育者のドキュメンテーションや子どもの評価に対する考えの特徴を明らかにするものである。インタビューのデータをKHCoderを用いて分析した結果,階層的クラスターによって10個の特徴に分類された。子どもの姿の振り返りの手立てとして記録を工夫していること,家庭との連携や小学校の先生との共有手段としていることなどが明らかになった。これらの結果を踏まえ,保育現場で有効なドキュメンテーションの開発に役立てたい。
著者
湯地 宏樹 髙丘 有季乃 湯地 由美 Hiroki YUJI Yukiko TAKAOKA Yumi YUJI
出版者
鳴門教育大学
雑誌
鳴門教育大学研究紀要 = Research bulletin of Naruto University of Education (ISSN:18807194)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.313-326, 2022-03-31

The purpose of this study is to clarify how childcare teachers and students at teacher education universities evaluate the “Ideal Image by the End of Childhood,” “qualities and abilities,” “proactive and dialogic deep learning,” and the “five areas” in the National Curriculum Standard for Kindergartens after watching videos of kindergarten children. The study showed a significant difference in the evaluations by teachers and students, but no significant difference in evaluations by teachers at kindergartens, nursery schools, and centers for early childhood education and care. However, there was a difference based on their years of experience. The “Ideal Image by the End of Childhood” was classified into “items that are easy to observe” and “items that are not easy to observe”. Due to multiple regression analysis, the path coefficients of “qualities and abilities”, “proactive and dialogic deep learning”, and “five areas” were significant. The results suggest that it may be effective for students to practice comprehensive and related evaluation of children, such as by watching videos of children in kindergarten.
著者
遠藤 守人
雑誌
八戸大学紀要
巻号頁・発行日
no.34, pp.123-131, 2007-03
著者
太田 祥一郎 河田 隼季 牟田 将史 益子 宗 星野 准一
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2017-HCI-172, no.10, pp.1-8, 2017-02-27

近年では,年間に放送されるアニメ作品は 200 本を超え,関連グッズなどのコンテンツを含めた広義のアニメ市場規模は 1 兆 8250 億円に昇る.しかし,アニメ作品と市場の発展に伴い,数多くのアニメ作品の中からユーザが自分の嗜好に合った作品を見つけ,それらの関連コンテンツの全容を把握することは困難となっている.そこで本研究では,ユーザの潜在的嗜好を反映した,アニメ作品や関連コンテンツを横断的に推薦することができるアニメ作品推薦システム “AniReco” を提案する.本システムは,アニメの視聴回数とジャンルや声優などの指標によって分類したアニメ作品情報を用いてユーザの嗜好を算出し,ネットワーク図による視覚化を通した推薦を行う.システム利用姓,推薦内容の検証を目的とした評価実験を行った結果,提案システムがユーザの嗜好に合ったアニメ作品を推薦可能であることを確認した.