著者
任 玉洁 林 雅子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.23-26, 2020-05-07 (Released:2020-05-07)
参考文献数
18
被引用文献数
2

The purpose of this study was to examine the effect of parental bonding instrument (PBI) on over-adaptation in adolescence from the viewpoint of gender difference. The participants were 299 university students (male=125; female=174). The results showed that the level of mother’s loving on the PBI positively predicted boys’ and girls’ external aspect (EA) of over-adaptation, but negatively predicted girls’ internal aspect (IA) of over-adaptation. The level of mother’s overprotectiveness on the PBI was found to positively predict both EA and IA in adolescence. The level of father’s overprotectiveness on the PBI was positively associated with IA in boys; however, it was not significantly correlated with IA in girls.
著者
三輪 和久 松下 正法
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.152-163, 2000-06-01 (Released:2008-10-03)
参考文献数
19
被引用文献数
5

We investigated the processes of mental constraints relaxation as a key factor for gaining insight, using a discovery task. In our experiments, we set up four kinds of experimental conditions. First, we introduced three conditions while controlling mental bloking factors: (1) a condition in which subjects searched an incorrect hypothesis space, (2) subjects clung a blocking hypothesis in an incorrect hypothesis space, and (3) subjects gained no constraints as above. Second, based on feedback factors, the condition (2) was subdivided into the following two cases: (2a) a case in which a prediction from a subject's hypothesis missed largely from an experimental result, and (2b) a case in which a prediction and an experimental result were separating gradually. The experimental results showed that finding the target was disturbed more remarkably as stronger blocking factors were given. Especially, when subjects who formed an invalid blocking hypothesis were given only gradual feedback, the subjects' performance of finding the target extremely declined.
著者
三島 美砂 宇野 宏幸
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.414-425, 2004-12-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
22
被引用文献数
7 2

小学校高学年の児童に, 1学期と学年末の2回,「教師認知」と「学級雰囲気」についての調査を実施し, 教師が学級集団や学級雰囲気に如何に効果的に影響を及ぼすかということを検討した。因子分析の結果,「教師認知」因子として,「受容・親近」,「自信・客観」,「怖さ」,「罰」,「たくましさ」が,「学級雰囲気」因子として,「認め合い」,「規律」,「意欲」,「楽しさ」,「反抗」が抽出され, 重回帰分析の結果, 学級雰囲気と強い関連性をもっているのは, 教師認知因子「受容・親近」,「自信・客観」の2つであることが示唆された。「受容・親近」は主に「意欲」・「楽しさ」の2つの雰囲気に影響を与えており, 早期よりその効果が顕在化していた。それに対し,「自信・客観」は1学期にはどの雰囲気とも関連が認められなかったが, 学年末の学級雰囲気「認め合い」に正の,「反抗」に負の大きな影響力をもつことが示された。
著者
宇野常寛著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
2008
著者
増田 曜章
出版者
熊本大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

小径線維ニューロパチー (SFN) は、糖尿病、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー (ATTR-FAP) など様々な末梢神経障害に関与しており、早期治療のためにも小径線維障害を早期から正確に検出することが重要である。本研究では、SFNの早期診断および病態評価に有用なバイオマーカーの探索を行った。ATTR-FAPでは早期より皮神経脱落が認められ、無症候の時期においても認められた。皮神経脱落は罹病期間や末梢神経障害のパラメーターと相関した。以上より、皮膚生検は、SFNの早期診断および病態評価法として有用であり、臨床試験のバイオマーカーとして応用できる可能性が示された。
著者
野口 幽香
出版者
フレーベル會
雑誌
婦人と子ども
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.152-153, 1916-04
著者
時本 義昭
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷紀要 (ISSN:02890917)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.A1-A20, 2008-01

尾高朝雄のノモス主権論においては、抽象的な理念であるノモスに主権が帰属させられる。また、純理派は、革命期において、主権の帰属主体が「個別的で具体的」であったことが議会による無制限な支配や多数派による圧制をもたらしたとして、抽象的な存在である理性に主権を帰属させることを主張した。いずれにおいても、主権の帰属主体が抽象化されることによって主権の帰属主体自らによる主権の行使は不可能となり、その結果として主権の帰属と現実における主権の行使とが分離され、主権の行使は内在的に制限される。ところで、カレ・ド・マルベールの国民主権論における国民も抽象的な存在であることから、ノモス主権=理性主権=国民主権となる。さらに、宮沢俊義の国民主権論も、「誰でも」によって構成される国民が抽象的な存在であることから、この等式における国民主権に含まれる。その結果、意外にも、主権の帰属主体に関する限り、宮沢・尾高論争における理論的な対立的要素はなくなるのである。
著者
菅野 翔 国友 絢 香西 博明
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1, pp.2-5, 2016-01-20 (Released:2016-04-20)
参考文献数
11

本研究では,光応答性部位として知られるアゾベンゼンを導入した,新規置換アセチレンモノマーを合成し,Rh錯体触媒([Rh(nbd)B(C6H5)4]2)を用いて重合を行い,収率63.3%黒色粉末であった。生成ポリマーは,重量平均分子量(Mw)1.5×104,分子量分布(Mw/Mn)1.3であり,トルエンやクロロホルム,THFなどの有機溶媒に可溶であった。得られたポリマーの光異性化挙動について検討したところ,紫外光照射前後のUV-visスペクトルより可逆的なトランス体からシス体への異性化を確認した。また,TG測定の結果,ポリマーの熱重量損失開始温度は,228℃と良好な熱安定性を示した。
著者
大谷 拓馬 香西 博明
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.93, no.1, pp.9-13, 2020-01-20 (Released:2020-01-28)
参考文献数
15

ポリウレタンCU-LTIはクルクミンとリジントリイソシアナートによって合成した。得られたCU-LTIの構造解析はFT-IRスペクトルによって測定した。N-H基およびC=O基に起因するピークがそれぞれ確認できた。CU-LTIの紫外-可視吸収スペクトルからは450 nmの吸収ピークが確認できた。また,CU-LTIの蛍光スペクトルにおいては520 nmに発光ピークを確認できた。TG測定の結果から,CU-LTIの10%熱重量損失温度は約200℃であった。CU-LTIのガラス転移温度は70℃を示した。応力-ひずみ曲線はCU-LTIが比較的軟らかく伸びる性質であることを示した。
著者
宮川 栄一
出版者
神戸大学
雑誌
国民経済雑誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.200, no.6, pp.37-55, 2009-12
著者
江草 由佳
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.28-33, 2020-01-07 (Released:2020-03-02)
参考文献数
7

図書館が所蔵する書籍をデジタル化したコレクションをデジタルアーカイブとして公開する方法として国立教育政策研究所教育図書館近代教科書デジタルアーカイブを紹介した。カテゴリ検索を実現する方法として、図書館が通常提供している蔵書検索システムの一部に外付けでHTMLとカテゴリのサムネイル画像だけを使ってデジタルアーカイブを構築する方法を紹介した。図書館が持続的にデジタルアーカイブを公開するための論点として以下を考察する。構築時における書誌情報の作成と著作権調査、外部サービスとの役割分担、リンク連携、データとシステム移行への考慮を挙げ、考察する。
著者
水野 荘平
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.77-81, 2006-12-20